JPH04117320U - 空気調和機のドレン抜出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドレンパン10内の残留ドレンを抜き出す作業
を容易にするとともにこの作業中に残留ドレンが飛散し
て周囲を汚損するのを防止する。 【構成】 可撓性材からなる排出パイプ21の一端をドレ
ンパン10の底10a に形成されたドレン抜出口20に接続
し、この排出パイプ21の他端をドレンパン10内のドレン
の液面Ｌより上位に係止具24によって着脱自在に係止す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は天井内に埋設され又は天井から吊り下げられ或いは壁に掛けられる空 気調和機に好適なドレン抜出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の天井埋込形空気調和機の１例が図３に示されている。 天井１内に埋設されたケース本体２の内部には熱交換器７、ドレンパン10、モ ータ５、送風機６、導風板12等が内蔵され、このケース本体２の下部に天井パネ ル８が装着されている。天井パネル８の中央部には吸込口３が形成され、この吸 込口３に隣接してその外側に吹出口４が形成されている。

【０００３】 この空気調和機の運転時、図示しない室外ユニットからの冷媒が熱交換器７を 循環し、モータ５によって送風機６が駆動される。すると、室９内の室内空気が 吸込口３から吸込グリル11、フイルタ13を通り、導風板12に案内されて送風機６ に吸入されて付勢される。そして、熱交換器７を流過する過程で冷却又は加熱さ れることにより調和空気となって吹出口４から室９内に吹き出される。

【０００４】 この空気調和機の冷房運転時、室内空気が熱交換器７によって冷却されると、 室内空気中の水分が熱交換器７の表面に凝縮液化してドレンとなってドレンパン 10内に滴下し、この中に貯溜される。そして、図４に示すように、ここからドレ ンポンプ14により吸い上げられ、ドレン排出管15を通って排出される。 ドレンパン10の底10a にはドレン抜出口16が設けられ、このドレン抜出口16は 通常プラグ17で密栓されているが、ドレンパン10の清掃、ドレンポンプ14、ファ ンモ−タ5 等の点検のためにドレンパン10を取り外す場合にはプラグ17を抜き取 ることによってドレンパン10内の残留ドレンをドレン抜出口16から排出する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 上記従来の装置においては、ドレンの抜出作業は作業環境の悪い場所で行われ るため、プラグ17の抜き取り時又は残留ドレンの抜き出し時にドレンが飛散して 室内を汚損するおそれがあった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するために提案されたものであって、その要旨とする ところは、熱交換器から滴下したドレンを受け入れて貯溜するドレンパンを備え た空気調和機において、上記ドレンパンの底にドレン抜出口を形成し、このドレ ン抜出口に可撓性材からなる排出管の一端を接続するともにこの排出管の他端を 上記ドレンパン内のドレンの液面より上位に着脱自在に係止する係止具を設けた ことを特徴とする空気調和機のドレン抜出装置にある。

【０００７】

【作用】

本考案においては、上記構成を具えているため、排出管の他端を係止具から解 離して直接又はホース等を介してドレンパンの下方に設置された容器等に開口さ せることよりドレンパン内の残留ドレンをドレン抜出口、排出管を経て排出する 。

【０００８】

【実施例】

本考案の１実施例が図１に示されている。 ドレンパン10の底10a にはドレン抜出口20が形成され、この抜出口20には軟質 塩化ビニール等の可撓性材からなる排出管21の一端がソケット22を介して接続さ れている。そして、この排水管21の他端はドレンパン10内のドレンの液面Ｌより 上位に位置するように係止具24に着脱自在に係止されている。係止具24はドレン パン10の側壁10b の外面に突設された一対の突起24a 、24b からなり、これら一 対の突起24a 、24b は排出管21の外径より若干狭い間隙を隔てて平行に上下方向 に伸びている。 他の構成は図３及び図４に示す従来のものと同様であり、対応する部材に同じ 符号を付してその説明を省略する。

【０００９】 しかして、ドレンパン10内の残留ドレンを抜き出す場合には、排出管21の他端 を係止具24から外し、これを指やピンチコック等で閉塞させた状態でその先端を 直接ドレンパン10の下方に配置された容器内に挿し込み又はその先端に図示しな いホースを接続してその先端を室内の床に設置した容器内に挿し込んだ後、排出 管21の閉塞を解除することによってドレンパン10内の残留ドレンはドレン抜出口 20、排出管21及びホースを通って容器内に排出される。

【００１０】 なお、排出管21を透明とすれば、この他端を係止具24に係止した状態でこの排 出管21を透してこの中のドレンの液位を見ることによってドレンパン10内のドレ ンの液位を知ることができる。また、図２に示すように排出管21の他端にリング 26を金具25によって固定し、このリング26をドレンパン10の側面10b の外面に植 設したＬ字型フック27に引掛けることによって係止することもできる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案においては、ドレンパンの底にドレン抜出口を形成し、このドレン抜出 口に可撓性材からなる排出管の一端を接続するともにこの排出管の他端をドレン パン内のドレンの液面より上位に着脱自在に係止する係止具を設けたため、排出 管の他端を係止具から解離して直接又はホース等を介してドレンパンの下方に設 置された容器等に開口させることよりドレンパン内の残留ドレンをドレン抜出口 、排出管を経て排出する。 この結果、残留ドレンの抜出作業が容易になるとともにこの作業中に残留ドレ ンが周囲に飛散するのを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を部分的に破断して示す斜視
図である。

【図２】係止具の他の例を示す斜視図である。

【図３】従来の天井埋込形空気調和機の縦断面図であ
る。

【図４】従来のドレン抜出装置を示す部分的断面図であ
る。

【符号の説明】

10 ドレンパン 10a 底 20 ドレン抜出口 21 排出管 24 係止具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱交換器から滴下したドレンを受け入れ
   て貯溜するドレンパンを備えた空気調和機において、上
   記ドレンパンの底にドレン抜出口を形成し、このドレン
   抜出口に可撓性材からなる排出管の一端を接続するとも
   にこの排出管の他端を上記ドレンパン内のドレンの液面
   より上位に着脱自在に係止する係止具を設けたことを特
   徴とする空気調和機のドレン抜出装置。