JPH04116559U - ドア等のハンドル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、厚みの異なる各種ドアに適応で
き、使用中ハンドルがガタ付き、離脱する虞れがない堅
牢で汎用性の高いドア等のハンドル装置である。 【構成】 角孔を有するハンドルを回転可能で軸方向不
動に取付けた受座を、ドアの両側に夫々配し、両受座を
連結ねじ杆によってドアを挟着するように互いに連結固
定すると共に、上記両ハンドルの角孔に角軸を挿通し、
一方のハンドルと角軸とをねじによって一体に固定した
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ドア等に取付けられるハンドル装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ドアのハンドルは、ドアの内外両側に夫々受座をねじ止めしてこれにカ バーを被蓋し、一方外側のハンドルに角軸をピンで一体に固定し、ドアを通して 内側のハンドルと角軸とを固定するものであり、その固定手段として、角軸をハ ンドルに嵌入し或いは螺入した後、ハンドル側面よりねじ込んだ止めねじを角軸 面に圧着固定するものと、角軸に小孔を穿設しておき、ハンドルに嵌入後、ハン ドル側面より角軸の小孔に止めねじをねじ込んで固定するものとが知られている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記固定手段の前者のものは、止めねじを角軸面に単に圧着し たものであるから、使用中の衝撃、振動等の外力を受けるとねじが緩み、ハンド ルが脱落する虞れがある。また後者のものは、角軸の小孔に止めねじを挿入する ものであるから、所定の厚みのドアのみにしか装着できず、汎用性がない。強く て厚みの異なるドアに取付けようとするならば別途小孔を穿設しなければならず 、取付け作業が煩雑となる。さらに所定の厚みのドアであっても、厚みにバラツ キがあると装着後軸方向にガタを生ずることもあり、使い勝手の良いハンドル装 置を得ることができないものである。 そこで、この考案は、上記の従来技術の問題点に鑑み、これを解決すべくなさ れたものであって、厚みの異なる各種ドアに容易に装着でき、使用中にハンドル が緩んで脱落する等の虞れがなく、堅牢にして汎用性の高く使い勝手に優れたド ア等のハンドル装置を得るにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 これを達成する手段として、この考案は、角孔を有するハンドルを回転可能で 軸方向不動に取付けた受座をドアの両側に配設し、両受座を連結ねじ杆によって ドアを挟着するように互いに連結固定すると共に、上記両ハンドルの角孔に角軸 を挿通し、一方のハンドルと角軸とをねじによって一体に固定したものである。

【０００５】

【実施例】

図面に示す実施例は、この考案のハンドル装置を室内外を仕切るドアに装着し た実施例であって、以下これを詳細に説明する。 室外側ハンドル１０Ａおよび室内側ハンドル１０Ｂには夫々角軸２０を嵌合し うる角孔１１が穿設されており、室外側ハンドル１０Ａの先端部に段部１２を設 けて細軸部１３を形成すると共に、該細軸部１３の先端に環状溝１４が設けられ ている。他方室内側ハンドル１０Ｂには角軸２０を取付けるねじ孔１５が設けら れている。 角軸２０は、例えば断面正方形の杆体であって、上記した室内側ハンドル１０ Ｂのねじ孔１５に対応するねじ孔２１と、後記するコロ４０を取付ける小孔２２ が穿設されている。 室外側受座３０Ａおよび室内側受座３０Ｂはプラスチック製の円板状であって 、リブ３２を形成するように扇形状の透孔３１を穿設することにより、外周縁に 弾性帯状部３３を形成する。さらに両受座３０Ａ、３０Ｂの中心部には、室外側 ハンドル１０Ａの細軸部１３およびコロ４０を嵌合しうる同径の嵌合孔３４が夫 々穿設され、その外周内側面に環状凹部３５が夫々形成されている。そして室外 側受座３０Ａには透孔３１間のリブ３２に連結ねじ杆５０の雌ねじ５１角頭部５ ２が嵌合する角形係止孔３６が穿設されており、他方室内側受座３０Ｂのリブ３ ２には連結ねじ杆５０の雄ねじ５３頭部５４が嵌合する円錐係止孔３７が穿設さ れている。 コロ４０はフランジ４１を有する短管体で、中心部に角孔４２が穿設され、先 端部には環状溝４３が凹設されていると共に、角軸２０に固定する小孔４４が穿 設されている。 カバー６０は有底の蓋形でその底部には室外側受座３０Ａの突部およびコロ４ ０のフランジ４１が嵌合する大径の円形孔６１を穿設する。 なお、７０はスナップリング、８０は六角孔８１が穿設されている止めねじ、 ９０は波形弾性の止めピン、９１はワッシャーを示す。

【０００６】 この各部材を組立ててドアＡに取付けるためには、まず、室外側部材の室外側 受座３０Ａの角形係止孔３６に連結ねじ杆５０の雌ねじ５１を挿入して、その角 頭部５２を嵌合した後、カバー６０を外側より嵌合することによって、弾性帯状 部３３の弾性によりカバー６０と室外側受座３０Ａとを一体的に固定して雌ねじ ５１の抜出しを防止する。次いで室外側ハンドル１０Ａの細軸部１３をカバー６ ０の円孔６１および嵌合孔３４に嵌挿して環状凹部３５に突出した環状溝１４に スナップリング７０を弾着する。これによって室外側ハンドル１０Ａは段部１２ とスナップリング７０とによって室外側受座３０Ａおよびカバー６０に対し軸方 向に不動で、回転自在に組立てられる。他方、室内側部材にはコロ４０の角孔４ ２に角軸２０を挿通し、止めピン９０を小孔４４より角軸２０の小孔２２に向っ て挿入することで一体に固定し、次いでコロ４０に室内側受座３０Ｂの嵌合孔３ ４を嵌入してフランジ４１に当接すると共に、環状凹部３５に突出したコロ４０ の環状溝４３にスナップリング７０を弾着する。これによって室内側受座３０Ｂ に対して、角軸２０とコロ４０とを軸方向に不動で、回転自在に組立てられる。 そして、この室内外の組立てられたパーツをドアＡの取付部Ｂの内外より対向す るように当接した後、室内側パーツの角軸２０を室外側ハンドル１０Ａの角孔１ １に挿入すると共に、室内側受座３０Ｂの円錐係止孔３７に連結ねじ杆５０の雄 ねじ５３を挿入して、これに対面する室外側受座３０Ａより突出する雌ねじ５１ に螺合する。これによって形成される連結ねじ杆５０の締付作用により、室内外 の受座３０Ｂ、３０Ａに互に接近するように移動する。その際、室内側受座３０ Ｂと一体の角軸２０は室外側ハンドル１０Ａの角孔１１内をスライドするので、 両受座３０Ａ、３０Ｂは連結ねじ杆５０により円滑に移動し、ドアＡを内外より 挟着するように緊密に固定することができる。しかる後、室内側受座３０Ｂにカ バー６０を弾着固定し、これより突出する角軸２０にワッシャー９１を介して室 内側ハンドル１０Ｂの角孔１１を嵌合し、ねじ孔１５より止めねじ８０を角軸２ ０のねじ孔２１に向ってねじ込んで室内側ハンドル１０Ｂと角軸２０とを一体に 固定して組立てを完了する。

【０００７】 この様に組立てられてドアＡに取付けられているので、ドアＡを開くため室外 側ハンドル１０Ａ或いは室内側ハンドル１０Ｂを回動すると、ラッチ機構（図示 省略）に取付けた角軸２０は室外側ハンドル１０Ａでは角孔１１の嵌挿状態に取 付けられており、他方室内側ハンドル１０Ｂでは止めねじ８０のねじ込みによっ て一体に固定さているので、いずれのハンドルも、その回動操作で角軸２０を一 体に回動し、ラッチを解除する。ついでハンドル１０Ａ或いは１０Ｂを軸方向に 引けばドアＡは円滑に開かれる。その際両ハンドル１０Ａ、１０Ｂは夫々受座３ ０Ａ、３０Ｂに対して、軸方向に不動に取付けられているので、両ハンドル１０ Ａ、１０Ｂは抜け落ることなく操作できる。またドアＡを閉める際は、単に両ハ ンドル１０Ａ、１０Ｂのいづれかを押込めば容易にドアＡを閉鎖することができ る。

【０００８】 なお、角軸は断面正方形に限らず、三角形、欠円形等多角形のものでも良い。

【０００９】

【考案の効果】

以上、実施例について詳述したように、この考案は、ドアを挟んで両側に配し た受座は、連結ねじ杆によって互いに締付けられてドアを挟着するように強固に 取付けられるものであるから、異なる厚みのドアであっても、何等加工を施すこ となく即座に対応でき、容易に取付けることができるものである。また両ハンド ルは夫々受座に対して軸方向に不動で回転自在に取付けられ、その上、角軸と両 ハンドルは、一方のハンドルに角軸を嵌挿状態に、他方のハンドルとは止めねじ をねじ込んで一体に固定したものであるから、ドアの開閉による衝撃、振動等の 外力を受けてもハンドルが脱落することなく堅牢に取付けることができると共に 、ドアの厚みに応じて自由にその間隔が調節され、両ハンドルと両受座間にガタ を生ずることなく美麗に取付けることができて、極めて汎用性に優れ、生産管理 、在庫管理を単純化でき、コストダウンを計ることができる等の種々の優れた効 果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の縦断側面図

【図２】同じく分解斜視図

【符号の説明】

１０Ａ 室外側ハンドル １０Ｂ 室内ハンドル １１ 角孔 １３ 細軸部 １４ 環状軸 １５ ねじ孔 ２０ 角軸 ２１ ねじ孔 ２２ 小孔 ３０Ａ 室外側受座 ３０Ｂ 室内側受座 ３６ 角形係止孔 ３７ 円錐係止孔 ４０ コロ ４１ フランジ ４２ 角孔 ４３ 環状溝 ４４ 小孔 ５０ 連結ねじ杆 ５１ 雌ねじ ５３ 雄ねじ ６０ カバー ７０ スナップリング ８０ 止めねじ ９０ 止めピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 角孔を有するハンドルを回転可能で軸方
   向不動に取付けた受座をドアの両側に配設し、両受座を
   連結ねじ杆によってドアを挟着するように互いに連結固
   定すると共に、上記両ハンドルの角孔に角軸を挿通し、
   一方のハンドルと角軸とをねじによって一体に固定した
   ことを特徴とするドア等のハンドル装置。