JPH04115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、容量の異なるバケツトやフオークな
どを必要に応じて取付けられるように、揺動操作
自在なアームの先端に、バケツトを取外し自在に
係止連結する連結具を設け、その連結具に、その
後方に位置して操作端部を上方に延出した揺動レ
バーを、前記バケツトに係脱自在な左右の係止ピ
ンに連動させて備えさせると共に、前記揺動レバ
ーの操作端部寄りを前記係止ピンの係止作用状態
及び係止解除状態で係止するレバー位置決め部を
有する板状部を、前記連結具の後方に位置する前
記揺動レバーと係止ピンの連動機構の上方を覆う
状態で設けたバケツト着脱装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、揺動レバーと係止ピンの連動機構を後方
に向かつて露出した状態で設けていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、バケツトによる土砂運搬に際して、バ
ケツトの上縁から後方に土砂がこぼれ落ちやす
く、そのこぼれ落ちた土砂が揺動レバーの取付部
付近及び連動機構に付着し、付着した土砂の固結
によつて揺動レバーの操作が困難又は不能になつ
たり、バケツトのチルト操作に伴つてアームや油
圧シリンダ連結部によつて付着した土砂が押さ
れ、揺動レバーや連動機構が破損する欠点があつ
た。

本考案の目的は、土砂による揺動レバーの操作
不良、及び、揺動レバーや操作ピンとの連動機構
の損傷を防止できるように、かつ、その為の改造
をできるだけ簡単なものにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、バケツトを係脱する連結
具の後方に位置する揺動レバーと係止ピンの連動
機構の後方を覆うカバーを、その上縁部が前記操
作レバーを位置決めのために係止するように連動
機構の上方に配置した板状部の下方に入込んだ状
態で前記連結具に取付け、前記カバーの下縁部と
前記連結具との間に排土用開口を形成したことに
あり、その作用効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、バケツトの上縁から後方に土砂がこぼ
れ落ちた場合、土砂が揺動レバーの取付部付近及
び連動機構側に落下することが、板状部とその下
方に入込んだカバーの協働で十分に抑制され、ま
た、揺動レバーの貫通部から土砂が連結具とカバ
ーの間に落下しても、土砂が少なくかつ粘着しや
すい大きな粘土塊が含まれず、さらには、下方の
排土用開口から土砂が排出されるから、土砂固結
による揺動レバーの操作不良、及び、揺動レバー
や係止ピンとの連動機構に損傷を十分に防止でき
る。

その上、本来備えられている板状部を有効利用
するから、例えばカバーの上縁を土砂が入らない
ように連結具に溶接する等に比して、カバー取付
けを簡単で安価に行える。

〔考案の効果〕

その結果、製作面及びコスト面で有利な状態
で、土砂によるバケツト脱着用操作構成のトラブ
ルを十分に防止でき、長期にわたりバケツト脱着
を容易に行える便利な装置を、コストアツプがほ
とんど無い状態で提供できるようになつた。

〔実施例〕

次に実施例を示す。

第３図に示すように、シヨベル装置１を備えた
前部車体２と、搭乗運転部３、原動部４、バツク
ホウ装置５を備えた後部車体６を、縦軸芯Ｐ周り
で相対揺動自在に連結し、ステアリングハンドル
７によつて伸縮操作される油圧シリンダー８によ
り前後車体２，６を相対揺動操作できるように構
成してある。

シヨベル装置１において、前記車体２に上下揺
動操作自在に取付けられた左右アーム９の先端
に、バケツト１０に対する連結具１１を左右の連
結部１２で前後揺動自在にピン連結し、アーム９
に取付けた油圧シリンダ１３と連結具１１を上部
中央の連結部１４でピン連結し、連結具１１をチ
ルト操作自在に構成してある。

第１図及び第２図に示すように、連結具１１の
上部に先細り状の係合部１５を形成し、バケツト
１０に係止片１６が形成した奥挾まり状の嵌入部
に連結具１１の係合部１５を下方から差込んで嵌
着し、連結具１１の左右下部夫々に、その後方に
位置させて左右摺動操作自在な係止ピン１７ａ，
１７ｂを設け、バケツト１０に取付けた左右のブ
ラケツト１８に形成したピン孔に両係止ピン１７
ａ，１７ｂを各別に嵌入し、バケツト１０を連結
具１１に取外し自在に係止連結してある。

操作端部を上方に延出した揺動レバー１９を、
連結具１１にその後方に位置させて軸支部２０で
左右揺動自在に取付けると共に、一方の係止ピン
１７ａに対してロツド２１ａで、かつ、他方の係
止ピン１７ｂに対してクランク２１ｂとロツド２
１ｃで夫々連動させ、揺動レバー１９の操作によ
つて、両係止ピン１７ａ，１７ｂを左右に突出し
た係止作用状態と連結具１１の後側に引退した係
止解除状態に切換えられるように構成してある。

両係止ピン１７ａ，１７ｂ夫々に、それらを係
止作用状態に維持すべく付勢作用するコイルスプ
リング２２を付設し、揺動レバー１９の取付部付
近、クランク１９ｂ、ロツド２１ａ，２１ｃの一
端部の上方を覆う板状部２３を連結具１１に取付
け、揺動レバー１９の操作端部寄りを係止ピン１
７ａ，１７ｂの係止作用状態及び係止解除状態で
係止するレバー位置決め部２３ａ，２３ｂを板状
部２３に形成し、両係止ピン１７ａ，１７ｂを係
止作用状態及び係止解除状態のいずれかで固定で
きるように構成してある。尚、揺動レバー１９
は、後方に弾性撓み変形させて左右揺動できるよ
うに形成してある。

揺動レバー１９の取付部付近、クランク２１
ｂ、ロツド２１ａ，２１ｃの一端部の後方を覆う
カバー２４を、その上縁部２４ａが板状部２３の
下方に入込んだ状態でボルト２５によつて連結具
１１に取付け、連結具１１、板状部２３、カバー
２４、連結具１１の補強板１１ａ，１１ｂによつ
て操作構成を土砂から保護してある。カバー２４
の後下りに傾斜した上部２４ａに、揺動レバー１
９の貫通部２６を形成する凹部を設け、カバー２
４の下縁部２４ｃと連結具１１の間に排土用開口
２７を形成し、貫通部２６からカバー２４の前方
に落下した土砂が排土用開口２７から落下放出さ
れるように構成してある。

スプリング２２を内装する筒体２８を連結具１
１の補強板１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ，１１ｅに取
付けて、土砂によるスプリング２２の伸縮不良を
防止し、一方のロツド２１ｃを覆う補助カバー２
９ａ，２９ｂを連結具１１にボルト３０で取付け
て、ロツド２１ｃの土砂による摺動不良を防止し
てある。

〔別実施例〕

次に別実施例を説明する。

連結具１１を設けたアーム９がいかなる型式の
車体にも取付けらえているかは限定されない。

バケツト１０と連結具１１の係止連結構成は適
当に変形できる。

揺動レバー１９と左右の係止ピン１７ａ，１７
ｂの連動構造は適宜変更でき、それらを連動機構
２１と総称する。

カバー２４は、連動機構２１の一部又は全部を
覆うものであればよく、形状、取付構造、その他
において限定を受けない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は要部の
背面図、第２図は要部の断面図、第３図は全体側
面図である。 ９……アーム、１０……バケツト、１１……連
結具、１７ａ，１７ｂ……係止ピン、１９……揺
動レバー、２１……連動機構、２３……板状部、
２３ａ，２３ｂ……レバー位置決め部、２４……
カバー、２４ａ……上縁部、２４ｃ……下縁部、
２７……排土用開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動操作自在なアーム９の先端に、バケツト１
   ０を取外し自在に係止連結する連結具１１を設
   け、その連結具１１に、その後方に位置して操作
   端部を上方に延出した揺動レバー１９を、前記バ
   ケツト１０に係脱自在な左右の係止ピン１７ａ，
   １７ｂに連動させて備えさせると共に、前記揺動
   レバー１９の操作端部寄りを前記係止ピン１７
   ａ，１７ｂの係止作用状態及び係止解除状態で係
   止するレバー位置決め部２３ａ，２３ｂを有する
   板状部２３を、前記連結具１１の後方に位置する
   前記揺動レバー１９と係止ピン１７ａ，１７ｂの
   連動機構２１の上方を覆う状態で設けたバケツト
   脱着装置であつて、前記連動機構２１の後方を覆
   うカバー２４を、その上縁部２４ａが前記板状部
   ２３の下方に入込んだ状態で前記連結具１１に取
   付け、前記カバー２４の下縁部２４ｃと前記連結
   具１１との間に排土用開口２７を形成してあるバ
   ケツト脱着装置。