JPH04115742U - サーマルリレー - Google Patents

サーマルリレー

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JPH04115742U
JPH04115742U JP1807691U JP1807691U JPH04115742U JP H04115742 U JPH04115742 U JP H04115742U JP 1807691 U JP1807691 U JP 1807691U JP 1807691 U JP1807691 U JP 1807691U JP H04115742 U JPH04115742 U JP H04115742U
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誠 安田
勝 大室
潤次郎 辻
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松下電工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リセット釦を操作する際に、道具を用いること
なく指などで簡単に操作し、しかも他の部材や指などが
リセット釦に触れて不用意にリセットされるのを防止す
る。 【構成】熱動素子2の変位が所定量になると、反転機構
部31やカード46を介して、接点装置4の開閉状態が
反転する。このとき、器体1から一部が突出しているリ
セット釦5を器体1に押し込むと、接点装置4の開閉状
態がリセットされる。器体1から突出するリセット釦5
の頭部5aの周囲のほぼ半周を囲むように、器体1に突
壁65を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、通電量に応じて変位する熱動素子に連動して接点装置を駆動するよ うにしたサーマルリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のサーマルリレーは、通電量に応じて変位する熱動素子を備え 、熱動素子の変位を作動板などを介して反転機構部に伝達し、反転機構部に設け られて規定の2つの安定位置の間で揺動する接点駆動板をカードを介して接点装 置に連結することにより、接点駆動装置の揺動に伴って接点装置の開閉状態を反 転させるように構成されている。反転機構部は、器体に固定されたフレームに対 してそれぞれ揺動自在に保持された押圧板と接点駆動板とを反転ばねを介して連 結したものであって、接点駆動板が規定の2つの安定位置の間で瞬時に揺動する ように構成されている。押圧板は、接点駆動板が一方の安定位置に位置するとき に熱動素子の変位が所定量に達すると作動板により押圧されて接点駆動板を他方 の安定位置に移動させる。また、カードは、器体に対してスライド自在に配置さ れ、接点駆動板の揺動に伴って接点装置の開閉状態を反転させる。
【0003】 ところで、図15に示すように、器体1には、器体1から進退自在に突出し器 体1から突出する向きに復帰ばね54によって付勢されたリセット釦5が設けら れる。接点駆動板が上記他方の安定位置に位置するときにリセット釦5を器体1 に押し込むと、カードをスライドさせる向きの力がリセット釦5からカードに作 用し、接点駆動板が上記一方の安定位置に復帰する。ここにおいて、図16に示 すように、リセット釦5を指などで操作することができるように、リセット釦5 の頭部5aは器体1から突出するように配置される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成によれば、リセット釦5が器体1から突出しているものであるから、 他の操作を行っているときに誤ってリセット釦5に指などが触れて不用意にリセ ットされたり、電線等の他の部材によってリセット釦5が押し込まれた状態に保 持されたりすることがあり、正常な動作の妨げになる場合がある。
【0005】 このような問題を解決するには、リセット釦5の頭部5aを器体1から突出し ないように配置することが考えられるが、その場合には、ドライバ等の道具を利 用してリセット釦5を操作することになり、リセット釦5の操作を指などで簡単 に行うことができなくなるという問題が生じる。 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、リセット釦を操作する際 に、道具を用いることなく指などで簡単に操作できるようにしながらも、他の部 材や指などがリセット釦に触れて、不用意にリセットされることがないようにし たサーマルリレーを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案では、上記目的を達成するために、通電量に応じて変位する熱動素子と 、フレームに対してそれぞれ揺動自在に保持された押圧板と接点駆動板とを反転 ばねを介して連結し接点駆動板を規定の2つの安定位置の間で揺動させる反転機 構部と、接点駆動板が一方の安定位置に位置するときに熱動素子の変位が所定量 に達すると押圧板を押圧して接点駆動板を他方の安定位置に移動させる作動板と 、器体に対してスライド自在に配置され接点駆動板の揺動に伴って接点装置の開 閉状態を反転させるカードと、器体から進退自在に突出し器体から突出する向き に付勢されていて接点駆動板が上記他方の安定位置に位置するときに器体に押し 込むことによってカードをスライドさせる向きの力を作用させて接点駆動板を上 記一方の安定位置に移動させるリセット釦とを備え、器体には、リセット釦の器 体からの突出部分の周面のほぼ半周を囲む突壁が形成されているのである。
【0007】
【作用】
上記構成によれば、リセット釦の器体からの突出部分のほぼ半周を囲む突壁が 器体に突設されているので、リセット釦の周囲のうち突壁が形成されていない部 位では道具を用いることなく、指などによってリセット釦を押すことができ、操 作性がよいという利点を有するのである。また、突壁が形成されていることによ って、他の部材や指などがリセット釦に不用意に触れる機会が減少し、誤ってリ セットされてしまうという誤操作の発生頻度が大幅に減少するのである。
【0008】
【実施例】
図1、図2、図3などに示すように、器体1は、一面が開口したボディ11と 、ボディ11の開口を閉塞するカバー12と、ボディ11の一部を閉塞する形で ボディ11とカバー12との間に介装される中蓋6とにより形成され、ボディ1 1に形成されたボス13に対してカバー12を通して組立ねじ14を螺合させる ことによって、ボディ11とカバー12とが結合される。図6に示すように、ボ ディ11の一側面には係合突起11aが突設され、カバー12に設けた孔明き係 合片12aに係合することによって、ボディ11とカバー12との結合強度が高 められている。
【0009】 ボディ11の内部は、仕切壁15によって大きく3つの区画16a、16b、 16cに分割される。第2区画16bは、器体1の一方の側部に図1における上 下方向のほぼ全長に亙って形成され、第1区画16aと第3区画16cとは、図 1における上下に配置される。 第1区画16aは、ほぼ平行に形成された仕切壁15によってさらに3室に分 割され、中央の1室を除く他の2室にはそれぞれ熱動素子2が収納される。熱動 素子2は、矩形板状に形成されたバイメタル21に絶縁材22を介して帯状のヒ ータ23を螺旋状に巻回したものであって、ヒータ23の一端はバイメタル21 の一端部に溶着などの方法で固着される。バイメタル21は、第1区画16aを 3室に仕切る仕切壁15と平行になるように配置され、バイメタル21は加熱さ れると、仕切壁15の厚み方向に変形するようになっている。バイメタル21の 他端部とヒータ23の他端部とは、それぞれ端子板24、25に固着される。
【0010】 端子板24は、板金によって形成され、ボディ11の底壁内側面に沿って配置 された固定片24aと、ボディ11の底壁内側面に対して突出する形で配設され 固定片24aに一体に連続した接続片24bと、ボディ11の底壁を貫通する形 で配設され固定片24bに一体に連続した端子片24cとを備えている。固定片 24aにはねじ孔24dが形成され、図6に示すように、ボディ11の底壁を通 してねじ孔24dに螺合する固定ねじ26によって、端子板24がボディ11に 固定される。また、接続片24bにはバイメタル21の上記他端部が溶着などの 方法で固着される。端子片24cには、座金27aを有した端子ねじ27が螺合 するようにねじ孔24eが形成されている。
【0011】 一方、端子板25は、バイメタル21にほぼ平行な接続片25aと、カバー1 2を通して器体1から突出する端子片25bとを一体に連続させた形状を有して いる。接続片25aにはヒータ23の上記他端部が溶着などの方法によって固着 される。また、接続片25aには階段部25cが形成され、接続片25aの一部 はボディ11の開口面よりも外側に突出して第3区画16cに跨がるようになっ ている。
【0012】 第1区画16aの中央の1室には、端子板24と端子板25との接続片24b 、25a同士を一体に連結した形の端子板28が配設される。すなわち、端子板 28は、ボディ11の底壁を通して器体1から突出する端子片28aと、カバー 12を通して器体1から突出する端子片28bとを備え、両端子片28a、28 bが一体に接続されているのである。端子片28aには、座金27aを有した端 子ねじ27が螺合するようにねじ孔28cが形成されている。
【0013】 ボディ11の外側面において、各端子片24c、28aが突出する部位には、 各端子片24c、28aを隔絶するように隔壁11bが設けられている(図7参 照)。また、カバー12において、端子片25b、28bが突出する部位には、 保持壁12bが突設され、端子片25b、28bのがたつきが防止される。 以上の構成によれば、端子片24cと端子片25bとの間で通電すれば、バイ メタル21およびヒータ23を通して電流が流れるのであって、バイメタル21 の自己発熱およびヒータ23の発熱によって、バイメタル21の上記一端部が他 端部に対してバイメタル21の厚み方向に変位する。変位の向きは上記一端部が 第2区画16bに近づく向きであり、変位の量はバイメタル21およびヒータ2 3の発熱量に依存する。
【0014】 第1区画16aを3室に分割する仕切壁15、および第1区画16aと第2区 画16bとを仕切る仕切壁15には、それぞれバイメタル21の上記一端部に対 応する位置でスリット15aが形成され、スリット15aの開口面に直交する方 向に移動自在となるように連動板17が配置される。連動板17は、3本の脚片 17aを連結片17bを介して一体に連結した略E形に形成され、少なくとも一 つのバイメタル21が変形したときに脚片17aが押圧されて連動板17の一端 部の第2区画16bへの突出量が大きくなるようにしてある。第2区画16bに 突出する脚片17aには押し片17cが突設される。また、連動板17はバイメ タル21に対して移動方向に遊びがあり、一つのバイメタル21が変形したとき に他のバイメタル21を変形させることなく移動できるようになっている。
【0015】 第2区画16bには、スナップ装置3が収納される。トリップ装置3は、図8 に示すように、反転機構部31と動作点調節機構部32とを備えている。 反転機構部31は、ボディ11に固定されるフレーム33に対して押圧板34 と接点駆動板35とを揺動自在に取り付け、押圧板34と接点駆動板35とをコ イルスプリングよりなる反転ばね36を介して連結した構成を有している。フレ ーム33は、ボディ11に形成された取付孔18(図9参照)に圧入される圧入 片33aと、略V形の切欠溝33d、33eを有した腕片33b、33cとを備 える。押圧板34および接点駆動板35は、それぞれ切欠溝33d、33eに一 端部が挿入されることによってフレーム33の厚み方向において他端部が揺動自 在となるように支承される。また、切欠溝33d、33eは互いに離れる向きに 開放されており、押圧板34と接点駆動板35との間に反転ばね36を介して引 張力を与えることによってフレーム33に保持されるようになっている。
【0016】 この反転機構部31では、接点駆動板35の先端部をフレーム33の厚み方向 においてフレーム33から離れる向きに移動させたときに、反転ばね36の中心 線が、接点駆動板35における反転ばね36との結合部と接点駆動板35のフレ ーム33に対する支点とを結ぶ直線を越えてフレーム33の反対側に位置するよ うになると、接点駆動板35の先端部をフレーム33から引き離す向きに反転ば ね36のばね力が作用する。したがって、接点駆動板35の先端部がフレーム3 3の厚み方向においてフレーム33から離れた位置に保持される(以後、この位 置をリセット位置と呼称する)。また、接点駆動板35の先端部がフレーム33 の厚み方向においてフレーム33から離れている状態では、押圧板34の中間部 をフレーム33に近付ける向きに押圧したときに、反転ばね36の中心線が、接 点駆動板35における反転ばね36との結合部と接点駆動板35のフレーム33 に対する支点とを結ぶ直線を越えてフレーム33寄りに位置するようになると、 接点駆動板35の先端部をフレーム33に近付ける向きに反転ばね36のばね力 が作用して、接点駆動板35をフレーム33に近付く向きに急速に移動させる。 すなわち、いわゆるトリップ動作を行い、接点駆動板35の先端部がフレーム3 3の厚み方向においてフレーム33に近い位置に保持される(以後、この位置を トリップ位置と呼称する)。
【0017】 動作点調節機構部32は、ボディ11に底壁に直交する向きに突設された軸突 起19に対して回動自在に取着された回動レバー37と、回動レバー37に対し て揺動自在に保持された作動板38と、ボディ11の周壁に対して回動自在に取 り付けられた動作点調節カム39とからなる。 回動レバー37は、互いに平行な一対の脚片37aを一対の連結片37bを介 して連結した略コ形のレバー本体37cを有し、一方の脚片37aには軸突起1 9が挿通される軸受孔37dが形成され、他方の脚片37aには軸突起19の周 面に当接する軸受凹所37eが形成されている。レバー本体37cの一方の連結 片37bは略T形であって、T形の脚部に略直交する形で保持片37fが形成さ れ、保持片37fには作動板38を揺動自在に保持する保持孔37gが形成され る。保持孔37gは略矩形状であって、連結片37b側の一辺に保持凹所37h が形成された形状を有している。また、保持凹所37hに対向して保持孔37g の内周縁には保持突起37iが突設される。軸受孔37dを設けた脚片37aは 軸受孔37dに対して保持片37fとは反対側に延長されており、この脚片37 aの先端部には連結片37bとほぼ同じ面内で調節片37jが形成される。
【0018】 作動板38は、中間部の両側縁に切欠溝38aを有している。この作動板38 は、回動レバー37の保持孔37gに挿通され、両切欠溝38aには、保持孔3 7gの保持凹所37hの両側周部が嵌入される。すなわち、作動板38の一部を 保持凹所37h内に嵌入することにより、作動板38の長手方向および幅方向へ の移動が規制されるのである。また作動板38の厚み方向への移動規制のために 、保持凹所37hの底面と保持突起37iの先端面との距離が作動板38の厚み より若干大きい程度になるように、保持孔37gの周部のうち保持突起37iを 設けた一辺をたたき加工などの方法で塑性変形させる。ここにおいて、保持凹所 37hの底面と保持突起37iとの距離によって、回動レバー37に対する作動 板38の揺動範囲が規制されることになる。すなわち、保持凹所37hの底面と 保持突起37iの先端面との間の隙間に対応した範囲でのみ作動板38は揺動す るのである。作動板38の一端部は連動板17の押し片17cに当接可能な位置 に配置され、他端部は押圧板34に当接可能な位置に配置される。すなわち、熱 動素子2の変形によって連動板17が移動すると、作動板38は連動板17に押 圧されて保持孔37gを中心として回転し、押圧板34をフレーム33に向かっ て押圧するのである。
【0019】 一方、動作点調節カム39は、図1に示すように、円柱状の脚部39aと、脚 部39aの一端に設けたフランジ部39bと、脚部39aの他端に突設したカム 突起39cとを備えている。脚部39aはボディ11の周壁に穿孔された貫通孔 11cに挿通され、フランジ部39bはボディ11の外側面に当接する。動作点 調節カム39においてボディ11の外側面に露出している部分の中心部にはプラ スドライバの先端部などが挿入できるように十字形のドライバ溝39fが形成さ れ、ドライバなどを用いて動作点調節カム39を回動させることができるように なっている。また、ボディ11の周壁外側面にはフランジ部39bの周縁を囲む 保護壁11dが形成され、フランジ部39bの外周縁に他の部材が触れて動作点 調節カム39が不用意に回転するのを防止している。脚部39aの周面には全周 に亙って溝部39dが形成され、ボディ11の周壁内周面に形成された保持溝1 1eとの間に保持ばね39eが装着される。また、ボディ11には保持ばね39 eに対向する部位に、脚部39aが当接する保持壁11fが形成され、保持ばね 39eと保持壁11fとの間に脚部39aを挟持することによって動作点調節カ ム39のボディ11からの抜け止めがなされる。
【0020】 カム突起39cは、回動レバー37における調節片37jが当接可能な位置で 、脚部39aの回転中心に対して偏心して設けられている。したがって、動作点 調節カム39を回動させれば、回動レバー37の軸突起19の回りでの回動範囲 を調節することができる。また、作動板38は回動レバー37に対する揺動範囲 が規制されているから、動作点調節カム39を回動させることによって、押圧板 34が作動板38からの押圧力を受けるときの熱動素子2の変形量を変えること ができるのである。すなわち、熱動素子2の変形によって連動板17が移動する と作動板38が押圧されるが、回動レバー37の調節片37jがカム突起39c に当接するまでは連動板17から作動板38が受ける押圧力は、回動レバー37 を回転させるのみであって(図5中で右回りに回転する)、反転機構部31の押 圧板34には作用しないのである。一方、回動レバー37の調節片37jがカム 突起39cに当接すると回動レバー37は回転できなくなるから、連動板17か ら作動板38に作用する押圧力が押圧板34に伝達されるのである。このような 構成によって、反転機構部31がリセット位置であるときにトリップ位置に反転 させるのに要する熱動素子2の変形量を、動作点調節カム39の回転位置によっ て調節することができるのである。すなわち、動作点調節カム39を回動するこ とによって、感度が調節されるのである。
【0021】 接点装置4は、第2区画16bおよび第3区画16cに跨がって配置される。 接点装置4は、一対の可動ばね板41a、42aと、各可動ばね板41a、42 aにそれぞれ対応した一対の固定板43a、44aとを備えている。各可動ばね 板41a、42aおよび各固定板43a、44aは、それぞれボディ11の底壁 を貫通するように配置された端子板41b、42b、43b、44bに固着され る。各端子板41b、42b、43b、44bには、それぞれ座金45aを有し た端子ねじ45が螺合するねじ孔41c、42c、43c、44cが形成される 。器体1の外側面において各端子板41b、42b、43b、44bの間は、図 7に示すように、隔壁11bによって隔絶される。各可動ばね板41a、42a および各固定板43a、44aには、それぞれ細長形に形成された接点がほぼ直 交する形で設けられている。また、各可動ばね板41a、42aは、外力を作用 させないときに対応する各固定板43a、44aに接触するようにばね力を有し ている。
【0022】 可動ばね板41a、41bには、絶縁性の合成樹脂よりなるカード46を介し て、反転機構部31の接点駆動板35に連結されている。カード46は、仕切壁 15に形成されたスリット15b、15cに両端部が挿通される形でスライド自 在に配置され、スリット15bを通して第2区画16bと第3区画16cとに跨 がるように配置される。図10に示すように、カード46において第2区画16 bの中に挿入される一端部には、接点駆動板35が係合する切欠溝46aと、一 方の可動ばね板41aが係合する切欠溝46bとが形成される。また、カード4 6において第3区画16cに配置されている部分には、各可動ばね板41bが挿 通される広幅の切欠溝46cが形成される。したがって、反転機構部31の接点 駆動板35の揺動に伴ってカード46がスライドし、カード46によって可動ば ね板41a、42aが揺動するのである。カード46のスライド方向における広 幅の切欠溝46cの両周部には、各スリット15b、15cの周部に対して当接 可能なストッパ突起46d、46eが突設され、カード46の移動時にいずれか 一方のストッパ突起46d、46eが対応するスリット15b、15cの周縁に 当接することによって、カード46の移動範囲が規制されるようになっている。 すなわち、両ストッパ突起46d、46eは両スリット15b、15cの間に形 成され、両スリット15b、15cの間の距離と両ストッパ突起46d、46e の間の距離との差に相当する距離が、カード46の移動可能距離になる。反転機 構部31がリセット位置であって、カード46がスライド方向において第2区画 16b側に移動した位置では、可動ばね板41aが固定板43aに接触し、可動 ばね板42aは切欠溝46cの周縁に押圧されて固定板44aから離れる。また 、反転機構部31がトリップ位置であって、カード46がスライド方向において 第3区画16c側に移動した位置では、可動ばね板42aが固定板44aに接触 し、可動ばね板41aは切欠溝46bの周縁に押圧されて固定板43aから離れ る。要するに、両可動ばね板41a、42aは、対応する固定板43a、44a に対する開閉状態が互いに逆になるのである。
【0023】 カード46には、カバー12を通して器体1の外部に突出するテスト片46f が突設され、テスト片46fをドライバ等を用いて操作することにより、接点装 置4の開閉状態についての動作試験ができるようになっている。また、図7、図 11に示すように、ボディ11の外側面にはカード46における第3区画16c 側の一端縁に対応する部位で3面に囲まれた凹段部11gが形成されており、凹 段部11gを囲む3面のうちカード46に直交する2面により形成される入隅部 分にはカード46の一部が進退自在に挿通される。すなわち、カード46がスラ イドするのに伴って凹段部11gへのカード46の露出量が変化するのである。 ここに、反転機構部31がリセット位置に位置しているときには、凹段部11g にカード46がほとんど露出しないように凹段部11gの形状を設定している。 また、器体1を黒色、カード46を黄色などとして、器体1とカード46とが容 易に識別できるようにすることによって、カード46の位置確認が容易に行える ようにしてある。要するに、凹段部11gへのカード46の突出量を見ることに よって、反転機構部31の動作状態や接点装置4の開閉状態を確認できるのであ る。
【0024】 ボディ11には、反転機構部31がトリップ位置であるときにボディ11側に 押し込むことによって、カード46を介して反転機構部31をリセット位置に復 帰させるために、リセット釦5が設けられる。リセット釦5は、円柱状の頭部5 aの一端面から脚部5bが突設され、脚部5bの中間部に円板状の鍔部5cが設 けられた形状に形成されている。ボディ11には、カード46と平行な外壁の一 部と、カバー12との対向面とが開口し、カード46と平行な仕切壁52を有し た凹所51が形成される。この凹所51の仕切壁52に形成されたスリット溝5 3の周縁を、リセット釦5の脚部5bに挿着されるコイルスプリングよりなる復 帰ばね54の一端縁と鍔部5cとの間で挟持することにより、リセット釦5は頭 部5aがボディ11の外側面に突出するように復帰ばね54によって付勢される ことになる。したがって、リセット釦5は、復帰ばね54が頭部5aと凹所51 の仕切壁52との間で最大限に圧縮される位置(ボディ11の中にもっとも押し 込まれた位置)と、鍔部5cが凹所51の仕切壁52に当接する位置(ボディ1 1からもっとも突出した位置)との間で進退自在になる。
【0025】 凹所51の周壁のうちカード46と平行であってボディ11の外壁となる周壁 には、カバー12側が開口した切欠55が形成され、この切欠55の周縁のうち カバー12に対向する周縁の中央部には半円状に凹没した切欠凹所56が形成さ れる。また、凹所51の内部には、図12に示すように、ストッパリブ57およ びガイドリブ58が形成される。ストッパリブ57は、カード46に対して略直 交する方向に走り、ガイドリブ58は、ストッパリブ57の一部に対向して平行 に形成された部分とカード46に平行になるようにボディ11の外壁から離間し て形成された部分とが連続するように形成されている。ガイドリブ58のうちカ ード46に平行な部分の端縁は切欠凹所56の開口縁に沿う形状に形成されてい る。
【0026】 ところで、第3区画16cに対応する部位には、ボディ11の仕切壁15とカ バー12との間で挟持される中蓋6が配設される。中蓋6には2か所に位置決め 孔61が形成され、仕切壁15の先端面に突設された位置決め突起15dが位置 決め孔61に挿入されることによって、中蓋6のボディ11に対する位置決めが なされる。中蓋6におけるカバー12との対向面には、図13に示すように、各 端子板25、28の一部をそれぞれ保持する保持壁62が形成されている。さら に、中蓋6には、図14に示すように、上記凹所51に挿入される第1突台63 と、第3区画16cに挿入される第2突台64とが一体に形成される。第1突台 63と第2突台64とは、凹所51の仕切壁52を挟んで離間している。第1突 台63は切欠51のうち切欠凹所56を除く部位を満たす形状に形成されており 、切欠凹所56との対向面は、切欠凹所56と合わせて円形をなしてリセット釦 5の頭部5aを保持できるように、断面半円状に形成されている。第1突台63 には、リセット釦5の頭部5aの外周面に沿ってボディ11の外側面に突出する 突壁65が一体に形成されている。この突壁65のボディ11からの突出量は、 リセット釦5のボディ11からの最大突出量とほぼ等しくなるように設定され、 リセット釦5の頭部5aの半周を囲むようになっている。したがって、突壁65 が存在することによってリセット釦5に他の部材が不用意に当接することが防止 されるのである。突壁65の周方向における中間部には窓孔66が形成され、窓 孔66の中には、第1突台63に一部が一体に連結されるとともに、一部が突壁 65の内周面よりも内側に突出するガイド片67が設けられる。ガイド片67は 比較的容易に折り取ることができるように第1突台63に結合されている。第2 突台64の先端面は、リセット釦5の鍔部5cが当接してスライドできるように 、断面半円状に形成されている。したがって、リセット釦5は、スリット溝53 、切欠凹所56、第1突台63、第2突台64などによって、軸振れすることな く進退できるように保持されるのである。
【0027】 リセット釦5の頭部5aの周面には、図4に示すように、ガイド突起5eが突 設され、ガイド突起5eは、ガイドリブ58に沿ってのみ移動できるように配置 される。すなわち、ガイド突起5eは、ストッパリブ57とガイドリブ58との 間、および、ガイドリブ58と凹所51の底壁との間のみで移動できるのである 。ガイド突起5eがストッパリブ57とガイドリブ58との間に位置していると 、リセット釦5は回転ができないから進退することになり、ガイド突起5eがガ イドリブ58と凹所51の底壁との間に位置していると、リセット釦5は回転は できるが、ガイドリブ58によってボディ11に押し込まれた状態に規制されて 進退はほとんどできなくなる。また、回転の範囲は、ストッパリブ57に当接す る位置(以後、手動リセット位置と呼称する)と第1突台63の先端面に当接す る位置(以後、自動リセット位置と呼称する)との間で約90度の範囲に規制さ れている。
【0028】 リセット釦5の脚部5bの先端には傾斜面5dが形成されている。傾斜面5d は、手動リセット位置ではカード46のスライド方向において傾斜するのであっ て、反戦機構部31のトリップ位置側がリセット位置側よりも突出するように傾 斜する。いま、反転機構部31がトリップ位置であると、リセット釦5を押し込 むことによってカード46の切欠溝46cの周縁に傾斜面5dが当接するのであ って、傾斜面5dから受ける押圧力によってカード46が移動し、反転機構部3 1がリセット位置に反転するようになっている。一方、傾斜面5dは、自動リセ ット位置ではカード46のスライド方向にほぼ直交する方向に傾斜し、この状態 では、反転機構部31がトリップ位置に移動しようとすると、カード46の切欠 溝46cの周縁にリセット釦5の脚部5bが当接することによって、トリップ位 置が保持されないようにカード46の位置が規制される。すなわち、反転機構部 31の押圧板34に作動板38からの押圧力が作用している間のみ可動ばね板4 2aを固定板44aに接触させ、押圧板34への押圧力が除去されると、可動ば ね板41aが固定板43aに接触する状態に復帰するのである。要するに、リセ ット位置でのみ安定することになって単安定動作になる。
【0029】 リセット釦5の頭部5aには、手動リセット位置において、ガイド片67が挿 入されるガイド溝5fが形成される。ガイド溝5fはリセット釦5の進退方向に 沿って形成されており、ガイド片67がガイド溝5fに挿入された状態では、リ セット釦5は進退のみが可能なように移動規制がなされる。すなわち、ガイド片 67が存在しているときには自動リセット位置をとることができないようになっ ている。通常の使用状態では手動によってリセットすればよいから、機能に支障 は生じない。ガイド片67は比較的容易に折り取ることができるから、リセット 釦5を自動リセット位置に移動させることが必要になれば、ガイド片67を折り 取ればよい。リセット釦5の頭部5aの先端面には、プラスドライバを差し込む ことができるようにドライバ溝5gが形成され、ドライバなどを用いてリセット 釦5の押し込み、および、回転ができるようになっている。
【0030】
【考案の効果】
本考案は上述のように、リセット釦の器体からの突出部分のほぼ半周を囲む突 壁が器体に突設されているので、リセット釦の周囲のうち突壁が形成されていな い部位では道具を用いることなく、指などによってリセット釦を押すことができ 、操作性がよいという利点を有するのである。また、突壁が形成されていること によって、他の部材や指などがリセット釦に不用意に触れる機会が減少し、誤っ てリセットされてしまうという誤操作の発生頻度が大幅に減少するという利点を 有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の分解斜視図である。
【図2】実施例の外観斜視図である。
【図3】実施例の分解斜視図である。
【図4】実施例の要部断面図である。
【図5】実施例のカバーおよび中蓋を外した状態の背面
図である。
【図6】実施例の縦断面図である。
【図7】実施例の正面図である。
【図8】実施例を示す要部の分解斜視図である。
【図9】実施例の縦断面図である。
【図10】実施例の横断面図である。
【図11】実施例の平面図である。
【図12】実施例のカバーおよび中蓋を外した状態の要
部の背面図である。
【図13】実施例のカバーを外した状態の背面図であ
る。
【図14】実施例に用いる中蓋の斜視図である。
【図15】従来例の要部断面図である。
【図16】従来例の要部斜視図である。
【符号の説明】
1 器体 2 熱動素子 4 接点装置 5 リセット釦 31 反転機構部 33 フレーム 34 押圧板 35 接点駆動板 36 反転ばね 38 作動板 46 カード 65 突壁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電量に応じて変位する熱動素子と、フ
    レームに対してそれぞれ揺動自在に保持された押圧板と
    接点駆動板とを反転ばねを介して連結し接点駆動板を規
    定の2つの安定位置の間で揺動させる反転機構部と、接
    点駆動板が一方の安定位置に位置するときに熱動素子の
    変位が所定量に達すると押圧板を押圧して接点駆動板を
    他方の安定位置に移動させる作動板と、器体に対してス
    ライド自在に配置され接点駆動板の揺動に伴って接点装
    置の開閉状態を反転させるカードと、器体から進退自在
    に突出し器体から突出する向きに付勢されていて接点駆
    動板が上記他方の安定位置に位置するときに器体に押し
    込むことによってカードをスライドさせる向きの力を作
    用させて接点駆動板を上記一方の安定位置に移動させる
    リセット釦とを備え、器体には、リセット釦の器体から
    の突出部分の周面のほぼ半周を囲む突壁が形成されて成
    るサーマルリレー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5770624U (ja) * 1980-10-17 1982-04-28
JPS5811829U (ja) * 1981-07-16 1983-01-25 パイオニア株式会社 誤操作防止機構を備えたスイツチ機構

Patent Citations (2)

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