JPH04114689A

JPH04114689A - 鋏

Info

Publication number: JPH04114689A
Application number: JP23535590A
Authority: JP
Inventors: Junya Oe; 大江　潤也; Takumi Shibuya; 巧渋谷; Hiroo Ozeki; 大関　宏夫; Satoshi Kano; 狩野　智
Original assignee: Mitsubishi Materials Corp
Current assignee: Mitsubishi Materials Corp
Priority date: 1990-09-05
Filing date: 1990-09-05
Publication date: 1992-04-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本発明は、軽量で硬くさらに靭性に富み、特に調髪用や
園芸用に適する鋏に関するものである。

【従来の技術】

一般的に鋏は、炭素鋼やステンレスになるのものが広く
用いられているが、近年、その軽量性硬度性、耐食性の
点からセラミックス製の鋏も一部で用いられるようにな
った。このようなセラミックス製の鋏にあっては、ジルコニア
にアルミナや窒化ケイ素の微結晶を添加したものが主で
あって、鉄製等の鋏に比べ軽量であるうえ、極めて硬い
ために切れ味が長く持続するものであった。また、セラ
ミックスの特徴から耐蝕性に優れるという利点も有して
いた。

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のセラミックス製の鋏において
は、その刃体の刃物部分が硬さに反し脆いという問題点
があった。例えば、理髪に用いた場合などでは、毛髪に
は微細な砂粒が付着しておりこれらの砂粒を裁断した際
には、刃物部分に微少な刃こぼれを生じ、その結果、切
れ味について予期したほどの十分な持続性が得られなか
った。また、セラミックス製の鋏にあっては刃物部分の研磨が
不可能であるたぬ刃こほれに対処することができなかっ
１こ。同様に、園芸用として利用しようとした場合も植木等に
付着した土や、微細な砂粒によって刃こほとを生じるた
め、上記と同様の問題点を有していた。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、セラミック
ス製の鋏と同様に軽量であって耐蝕性に優れ、また、刃
物部分か硬く切れ味が長（持続するという利点を備え、
そのうえ、砂粒等硬質粒子を含むものを裁断した場合で
も刃こぼれを生じることのない十分な靭性をも備え、か
つ、研磨による再生が可能な鋏を、提供することを課題
としている。

【課題を解決するための手段］上記目的を達成するために、本発明の鋏においては、開
閉操作可能な一対の刃部と、これら刃部を開閉操作する
ための握り部とを有し、前記刃部に設置」られた剪断縁
により物品を裁断する鋏において、少なくとも前記刃部
がチタン若しくはチタン合金て構成されていることを特
徴としている。また、前記刃部の剪断縁の硬度をさらに増大させるため
の手段として、前記剪断縁に、ニッケル、コバルト又は
クロムのうち少なくともｌ以北の元素とチタンを主組成
物とする金属間化合物層が形成されていてもよい。そして、使用」−の利便をはかり、かつ、コストを低減
するために、前記握り部が、前記刃部からそれぞれ着脱
可能に構成されていてもよい。【作用】本発明の鋏にあっては、刃部がチタン若しくはチタン合
金で構成されているため耐蝕性に優れ、かっ、強Ｕで剪
断縁の摩耗が少ないうえ、刃こぼイ１を防ぐことかでき
る。さらに、通常の砥石で研磨することも可能であり、
保守が容易である。また、剪断縁にチタンを母材とする金属間化合物層を形
成した場合には剪断縁表面の硬度をさらに増大させ、−
層切れ味が持続する。

【実施例】

以下、図面を参照して本発明の詳細な説明する。第１図及び第２図において、８髪用の鋏の形状の一例を
示すものであるか、刃物体Ｊは刃部２、及び、握り部３
から成り、刃部２には一辺に剪断縁２１が設けられ、該
剪断縁２１は外方周縁に向かって鋭利な片刃形状に形成
されているわそして、刃部２と握り部３との間で、刃物
体１と、はぼ同様の刃物体１−が、各々の剪断縁２．２
′が対峙するように枢軸４で枢着されている。尚、鋏で
あるから、第２図に示すように、その側面形状は、握り
部３、及び、３′には厚みをもたせた形状で、衝突しあ
って互いに止まりとなるように構成され、およそ枢軸４
から刃先２２．２２゛にかけて刃部２．２″は、鋏を閉
じたときに刃先２２と２２゛の剪断縁２＋、２１−たけ
か接するよう刃部２、及び、２″が僅かに相手側の刃部
方向へ湾曲したものとなっている。すなわち、裁断時に
は相互の剪断縁のうち常に交叉部分の一点が密に接触し
て裁断するように構成されている。本発明の鋏では、上記の刃物体ｌ、１゛がチタン若しく
はチタン合金によって形成されていることを特徴として
いる。その材質としては＋１０−１７０ＢＩ−ＩＮ、Ｉ
　４０−２００ＢＨＮ等の純チタン、あるいは、Ｔｉ−
６ＡＩ−４Ｖ、Ｔｉ−ｌＡｌ−８Ｖ−５ＦｅＳＴｉ−１
３Ｖ−１１ｃｒ−３Ａ］、ＴｉＴｉ−６Ａｌ−２Ｓｎ−
４Ｚｒ−６等のチタン合金が適しているが、とりわけＴ
１−６ＡＩ−４Ｖが硬度、靭性とも優れており好ましい
。刃物体ｌ、及び、１　は、精密鋳造や鍛造により製造さ
れ、刃体２．２′の剪断縁２１，２１が研磨されて刃面
かつくられている。チタンは酸素、窒素等との親和力が
強いため鋳造は真空中ておこなわれる。Ｌ記の鋏においては、チタン若しくはチタン合金を用い
て形成された刃物体１．１−は耐蝕性に優れ、鋏自体を
鋼製のおよそ６５〜７０％と軽量なものとし、刃体の硬
さもヒッース硬さで６００〜７００を有するものとなる
。さらに、十分な靭性をも備えているので、微細な砂粒
の付着した毛髪など、裁断すべき物品に砂粒等の硬質粒
子が付着していた場合でもそれらによる容易な刃こぼれ
の発生を防止できる。例え、切れ味が劣化した場合でも
、通常の研削盤を用いた再研磨が可能であり、ＧＣ８０
〜１２０程度、あるいは、Ｄ１５０〜２００程度の研削
砥石を用いて研削することかできる。さらに、本発明では、剪断縁２１．２１　の硬度をより
増大させる１こめに、剪断縁２＋、２＋のチタンにニッ
ケル、コバルト、または、クロムから選択される少なく
とも一種以上の元素を含有する金属間結合層が形成され
ていることを特徴とし、ている。この金属間結合層は、第３区に示されるように、ニッケ
ルやコバルト、あるいは、ケイ素、ホウ素、クロム、鉄
等を含むニッケル合金やコバルト合金を主成分とする薄
板状の硬化材３１を、刃部２、及び、２′の各剪断縁２
１．２１゛の刃面上にスポット溶接等で仮止めし、真空
軌処理炉にて真空度Ｉ　Ｘ　Ｉ　Ｏ”’Ｔｏｒｒ以下で
反応させることで、刃面の深さおよそ０．１〜２．０ｍ
ｍの厚さに形成されている。このように構成された鋏においては、刃部２．２−がチ
タン若しくはチタン合金で形成されているので、軽量で
あって靭性に富み、かつ、刃部２．２−の剪断縁２１．
２１　に形成したチタンを母材とするニッケル、コバル
ト、クロムなどの元素を含有する金属間結合層は剪断縁
の表面の高度をさらに増大させるものである。従って、
剪断縁２１．２１−の摩耗がさらに少なく、良好な切れ
味を持続することができる。次に、使用上の利便と、チタンの加工上の手間、及び、
チタンの材料原価が高０ことを考慮し、コストをより低
減させるための実施例を、第４図にて説明する。刃物体１、及び、１′の刃部２．２　のみをチタン部分
とし、握り部３．３゛かステンレス等他の材料により構
成されている。ここでは、刃物体１（１Ｍの握り部３（
３−）を刃部２（２−）から着脱自在なものとしたこと
を特徴としている。握り部３、及び、３　はステンレス、クロムメツキした
ＳＳ材、あるいは、プラスチツクス等の成型しやすい材
料を用いてつくられるのが良い。着脱方法として、図面に示された例では、刃部２、及び
、２−に若干先端を絞ったテーパーの挿入柄４２．４２
−を設置：ｌ、握り部、３及び、３゛側に前記挿入柄４
２．４２−を差し込むための挿入孔４３．４３−を設け
て、組み立て時に挿入して装着されるものとなっている
。また、脱着の不要な場合には、刃部２．２゛と握り部
３．３゛とをリベット等で固定したり、スポット溶接で
溶着するものとしてもよい。この例によれば、握り部３及び３′の形状を使用者の多
様な用途に応じて製造できる一方、刃部２．２゛は同一
の仕様で量産可能であるから、使い易い鋏が低コストで
提供できる利点を有する。尚、製作にあたっては、不純物の混入によるチタン材料
の機械的性質の劣化を防止するたぬに、溶融や熱処理等
は真空加熱炉内で、また、溶接はアルゴン雰囲気中にて
おこなわれる。さらに、第５図は、本発明を園芸用として用いられる植
木鋏に適用した実施例である。この植木鋏では、前述の
実施例と同様に、少なくとも刃体２、及び２゛がチタン
若しくはチタン合金で構成されている。尚、本発明は、調髪用および園芸用の鋏に限られるもの
ではなく、裁縫用や事務用等の一般の鋏のほか金属加工
用の鋏にも利用できるものである。

【発明の効果】

本発明は、以上説明したように構成されているので、以
下のような効果を奏する。 ■刃物体が一体として形成されたものにあっては勿論、
刃部がチタン若１−　＜はチタン合金て形成された鋏は
、軽量なので長時間の使用にも適しており、また、対蝕
性にも優れている。 ■刃部が極めて強靭で、調髪用や園芸用として用いた場
合でも、砂粒等による刃こぼれが少なく良好な切れ味を
持続させることができる。また、刃体の剪断縁に、チタ
ンを母材とするニッケル、コバルト、クロムなどの金属
間化合物層を設けると、さらに高い硬度の刃面を有する
鋏を得ることができる。 ■さらには、チタン若しくはチタン合金になる剪断縁は
、例え長期使用により切れ味が劣化しても、再研磨が可
能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の鋏の一実施例を示す平面図、第２図は
刃部の形状を示す側面図、第３図は刃部の剪断縁に金属
間化合物層を設ける場合の斜視図、第４図は握り部を着
脱可能にしてなる鋏の一実施例を示す組立図、第５図は
園芸用の鋏の平面図である。１．１−　・・・・刃物体、　　　２．２゛・・・刃部
、３．３　　−・握り部、　　　４　　　・・・・・枢
軸、２１．２１　　・・・・剪断縁、　　　３１　　・
・硬化材。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）開閉操作可能な一対の刃部と、これら刃部を開閉
操作するための握り部とを有し、前記刃部に設けられた
剪断縁により物品を裁断する鋏において、少なくとも前
記刃部がチタン若しくはチタン合金で構成されているこ
とを特徴とする鋏。
（２）前記刃部の剪断縁に、ニッケル、コバルト又はク
ロムのうち少なくとも１以上の元素とチタンを主組成物
とする金属間化合物層が形成されていることを特徴とす
る請求項１記載の鋏。
（３）前記握り部が、前記刃部からそれぞれ着脱可能に
構成されていることを特徴とする請求項１又は２記載の
鋏。