JPH04113386A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電気泳動表示装置に関する。

（従来の技術） 電気泳動表示装置は、電界の印加により表示状態の変化
する電気泳動表示液を密封充填した電気泳動表示パネル
と、電気泳動表示パネルに電界を印加する手段とから構
成されており、これまで種々のものが提案されている。

電気泳動表示液は有機溶媒などの分散媒と、酸化チタン
などの泳動微粒子（以下微粒子という）と、この微粒子
と色のコントラストを付けるための分散媒用染料、およ
び分散安定剤、荷電付与剤などの安定化剤などよりなる
。また電気泳動表示パネルは、透明電極が形成された透
明基板と背面絶縁基板とをスペーサを介して所要間隔を
あけて対向配置し密封空間を形成し、この密封空間に電
気泳動表示液を充填した構成をしている。この電気泳動
表示液に電界を印加することにより、電気泳動表示液の
微粒子が透明基板側へ泳動し、表示面には微粒子の色が
現れる。逆方向の電界印加により微粒子は背面絶縁基板
側へ泳動し、表示面には着色された分散媒の色が現れる
。このように電気泳動表示装置は、電界の向きを制御す
ることにより所望の表示を得ることができ、表示にメモ
リ性も有するので低消費電力化が可能であり、高コント
ラストの表示が得られる。

電気泳動表示パネルに電界を印加する手段として、特開
昭６２−３４１８７号公報に示されるコロナイオンの帯
電を用いた装置では、表示を行なおうとする箇所とそう
でない箇所とのクロストークの問題が無いため、大面積
、大容量の表示が可能となり、大形の電子デイスプレィ
として期待されている。

第２図は、この方式の電気泳動表示装置の構成を示すも
のである。電気泳動表示パネル６は透明電極６ｃの形成
された透明基板（表示面）６ｄと背面絶縁基板６ａとが
スペーサ６ｂを介して所要間隙をあけて対向配置され密
封空間を形成し、この密封空間に電気泳動表示液７が充
填されている。

電気泳動表示パネルへの電界印加はコロナイオンの帯電
による静電像を利用する。その動作を第３図と共に説明
する。金メツキタングステン線（コロナワイヤ）１に、
正または負の電圧を印加してコロナイオンを発生させる
。２は放電フレームである。このイオンは制御回路基板
３によって制御回路基板の通過が制御される。制御回路
基板３は上部制御電極３ａと下部制御電極３ｂが所定間
隔をあけて配置され、中央に設けられた透孔をコロナイ
オン流が通過できるように構成されている。

第３図（ａ）のように上部制御電極３ａが正、下部制御
電極３ｂが負になるように、制御電源８を印加すると電
界が順方向となり、コロナイオンが通過し背面絶縁基板
６ａ上に静電像４を形成する。

逆に第３図（ｂ）のように制御電源８を逆極性に印加す
るとコロナイオンは通過できない。なお、９はバイアス
電源である。制御回路基板を通過して電気泳動表示パネ
ルの背面絶縁基板６ａに帯電している静電像４の消去は
逆極性のコロナイオンを用いて行う。すなわち、第３図
（ａ）に於てコロナワイヤ１に第３図（ａ）と逆の電圧
を印加して負のコロナイオンを発生させ、制御電源８、
バイアス電源９に第３図（ａ）と逆の電圧を印加すれば
負のコロナイオンが制御回路の透孔を通過し、静電像４
（正のコロナイオン）に達し、静電像４が消去される。

第４図は電気泳動表示装置の斜視図であり、駆動性につ
いて説明する。１０はイオンフロー制御部でコロナワイ
ヤ１、放電フレーム２、制御回路基板３より構成されて
いる。制御回路基板３には、一定ピツチ（例えば１ｍｍ
）で透孔５’　、５’、・・・・・・が多数開けられ、
透孔の周囲には第３図で説明した上部制御電極と下部制
御電極が対を成してかつ隣接する電極とは互いに独立し
て形成されており（図示せず）、この多数の一対の電極
群が制御電極列を構成する。イオンフロー制御部１０は
上下に一定のピッチ（例えば１ｍｍ）で移動させる（走
査）。第４図の場合、制御電極列の方向（水平方向）が
行であり、イオンフロー制御部１０の上下移動により生
ずる垂直方向の制御電極列が列であり、行と列の交点が
画素となる。駆動は、イオンフロー制御部１０を一定の
ピッチで移動させ（走査）、行と列の交点の画素にコロ
ナイオンを選択的に帯電させて静電像４を形成すること
により行う。

第４図において、１１は微粒子、１２は光線である。第
４図ではイオンフロー制御部１０を水平に配し、上下に
走査させる方式を示したが、イオンフロー制御部を垂直
に配し、左右に走査させる方式も可能である。

（発明が解決しようとする課題） このような電気泳動表示装置では、背面絶縁基板の静電
像が形成される面において、面内方向での急激な電荷の
移動が生じると、表示画像のにじみ、ぼけ等の画質劣化
の要因となるため、ある程度以上の表面抵抗が必要であ
る。しかし、この場合形成された静電像が残存して表面
電位が保持され、繰り返し使用に際しては前画像の履歴
が残ることになる。このように表面電位が不均一の状態
で画像の消去、更新などを行うと、表示むら、消去不良
等の事態が生じる。

本発明は、表示品質が高く、かつ繰り返し使用に際して
も画質劣化のない電気泳動表示装置を提供するものであ
る。

（課題を解決するための手段） 繰り返して画像を表示させる場合、前画面の履歴が残ら
ないようにするためには、−回の画像表示ごとに絶縁基
板表面の帯電による電位を減衰させ、均一な状態から次
の画像表示を行わせることが必要である。ただし、急激
な減衰は上述のように画像のにじみなどの原因となるた
め、緩やかな減衰を実現しなければならない。

本発明は、画質劣化を伴うことなく絶縁基板表面の電位
を減衰させるためには、絶縁基板の表面抵抗を最適に調
整することが有効であることを見い出したことによりな
されたものである。

本発明は背面絶縁基板の静電像が形成される面の表面抵
抗を５×１０９Ω及至５Ｘ１０１２Ωとするようにした
ことを特徴とするものである。

背面絶縁基板の静電像が形成される面の表面抵抗が５　
Ｘ　１００Ω未満では画像のにじみが発生し、画面全体
にぼやけた状態となり、また５Ｘ１０１２Ωを越えると
電位の減衰が遅いため、２回目以降に消去不良、表示む
らが発生する。

第１図は本発明による表面抵抗を調整した絶縁基板を用
いた電気泳動表示パネルを示すものである。背面絶縁基
板１０１はポリエチレンテレフタレートフィルム（厚さ
１００μｍ）１０２と導電処理済ポリエチレンテレフタ
レートフィルム（商品名ルミラー５０Ｘ５３、東し社製
、厚さ１００μｍ）１０３とを積層固定して構成されて
おり、導電処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
１０３がコロナイオンによる静電像が形成される側の面
になるように厚さ０．１ｍｍスペーサ１０４を介してガ
ラス板（厚さ３ｍｍ）等の透明基板１０５と接着固定さ
れ、密封空間が形成されている。１０６はＩ　Ｔ　Ｏ（
Ｉｎｄｉｕｍ　Ｔｉｎ　０ｘｉｄｅ）等の透明電極であ
る。この密封空間に、分散媒としてパラフィン系炭化水
素（商品名アイソパーＧ１エクソン化学社製）、白色微
粒子として二酸化チタン（商品名Ｒ３Ｌ−８Ｎ、堺化学
社製）、青色染料（商品名マクロレックスブルーＲＲ，
バイエル社製）および安定化剤などを懸濁させて得られ
る電気泳動表示液１０７を密封充填して電気泳動表示パ
ネルが構成されている。絶縁基板１０１のコロナイオン
による静電像が形成される面（導電処理済ポリエチレン
テレフタレートフィルム（商品名ルミラー５０Ｘ５３）
１０３）の表面抵抗は１０Ωである。この電気泳動表示
装置において、表示及び絶縁基板表面の電位の減衰波形
の測定を行ったところ、コントラスト５．５の画像が得
られ、画像のにじみなどは発生しなかった。電位は書き
込み直後約１２００Ｖであるものが時定数約４０ｓｅｃ
の波形をもって減衰し、繰り返し使用に際しては、画面
消去及び次画面書き込みは均一な電位状態から行われる
ため、画像の表示むら、消去不良などは発生しなかった
。

コントラストは、表示面に着色された分散媒の色が現れ
た時の輝度に対する表示面に微粒子の色が現れた時の輝
度の比である。

尚ポリエチレンテレフタレートフィルム（表面抵抗１０
１７Ω）のみを絶縁基板としたものでは、初回の画像表
示では良好な画像が得られたものの、絶縁基板表面の電
位はほとんど減衰せず、２回目以降の繰り返しに際して
前画面の消去不良、表示ムラ等が発生し、表示品質が著
しく劣化した。

（実施例、比較例） 第１図に示す電気泳動表示パネルに於て、ポリエチレテ
レフタレートフィルムのみを背面絶縁基板として用いそ
の表面を帯電防止剤（商品名１９０Ｓ１ソ一ケン社製）
により処理を施し表面抵抗を１０６Ω、１０１０Ω、１
０１２Ω、１０１４Ωにそれぞれ調整して電気泳動表示
装置を得た。

１０１０Ω、１０１２Ωのものでは電位の減衰の時定数
はそれぞれ約２７ｓｅｃ、約４５ｓｅｃであり、画像の
にじみなどは発生せず、コントラスト５の表示が得られ
た。また、繰り返し使用に際しても、前画像の履歴が残
るようなことはなく、良好な画像表示が継続して得られ
た。

１０８Ωのものでは電位の減衰の時定数は約６ＳｅＣで
あり、電荷の絶縁基板面内方向での移動が急激におこる
ため画像のにじみが発生し、画面全体にぼやけた状態と
なってしまった。

１０１ｊΩのものでは電位の減衰の時定数は約１２０ｓ
ｅｃであり、初回の画像表示は良好であったものの、電
位の減衰が遅いため、２回目以降に消去不良、表示ムラ
などが発生した。

（発明の効果） 電気泳動表示パネルの背面絶縁基板の表面のうち、静電
像が形成される面の表面抵抗を５×１０９Ω及至５Ｘ１
０１２Ωにすることにより、画質劣化を伴うことなく表
面電位を減衰させることができ、繰り返し使用に際して
も表示品質を保つことができる。

このように本発明によれば、表示品質が高く、かつ繰り
返し使用に際しても画質劣化のない電気泳動表示装置を
得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電気泳動表示パネルの断面図、第２図
は電気泳動表示装置の構成を示す断面図、第３図は静電
像の形成を説明する回路図、第４図は電気泳動表示装置
の斜視図である。 符号の説明 １０１　背面絶縁基板 １０２　ポリエチレンテレフタレートフィルム１０３　
　導電処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム スペーサ 透明基板 透明電極 電気泳動表示液 と−一一一） し−７−Ｊ 第 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、透明電極が形成された透明基板と背面絶縁基板とを
   スペーサを介して所要間隔をあけて対向配置して形成さ
   れる密封空間に電気泳動表示液を充填してなる電気泳動
   表示パネルと、背面絶縁基板面に選択的にコロナイオン
   を帯電させ静電像を形成する手段とを備えた電気泳動表
   示装置において、背面絶縁基板の静電像が形成される面
   の表面抵抗を５×１０＾９Ω及至５×１０＾１＾２Ωと
   したことを特徴とする電気泳動表示装置。