JP2008139735A - 情報表示媒体 - Google Patents

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則明 新美
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Abstract

【課題】イオン照射による印字に適した情報表示媒体を提供する。
【解決手段】表示素子7を含有する表示層2の一面に、表示層2の適正駆動電圧に合わせて設定された駆動電圧調節フィルム4を配設する。かかる構成によれば、既存のイオンフロー記録ヘッド21に負荷の少ない照射電荷量で、表示層2に適正な駆動電圧を印加可能となり、イオンフロー記録ヘッド21や情報表示媒体1の寿命を縮めることなく、表示情報を鮮明に書き込むことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン照射によって表面に電荷パターンが形成されることによって、所要情報を可逆的に表示する情報表示媒体に関する。
近年、紙のように薄くて軽く、かつ文字や画像等の表示情報を可逆的に書き換えて表示し得るリライタブルペーパーと称される情報表示媒体の研究開発が盛んに行われている。かかる情報表示媒体は、柔軟な基板上に、表示素子を含有する表示層を設けてなるものが一般的である(特許文献1参照)。
この情報表示媒体の一形態として知られているツイストボール方式のものにあっては、表示層が、基板の一面に設けられる透明な樹脂バインダーと、該樹脂バインダー内に回転可能に保持された球形又は短円柱形をなす複数の表示素子とからなる。表示素子は、表裏で色及び帯電特性が互いに異なっており、表示層に駆動電圧を印加して表示素子を回転させることにより所要情報を表示するよう構成されている。
また、他の形態として知られているマイクロカプセル電気泳動方式のものにあっては、表示層が、基板の一面に設けられる透明な樹脂バインダーと、多数の表示素子と誘電性液体とを内包し樹脂バインダー内に分散配置されるマイクロカプセルとからなる。表示素子は帯電顔料からなるものであり、表示層に駆動電圧を印加して表示素子を泳動させることにより所要情報を表示するよう構成されている。
また、他の形態として知られている液晶方式のものにあっては、表示層が、基板の一面に設けられる透明樹脂と、該透明樹脂内に分散配置された表示素子とで構成される。表示素子は、二色性色素含有液晶小滴等からなるものであり、表示層に駆動電圧を印加して液晶小滴の配向を制御することにより所要情報を表示するよう構成されている。
かかる情報表示媒体は、書換え機構を具備するものと、具備しないものとがある。書換え機構を具備しないものは、別途用意される書換装置によって書換えを行うよう構成されている。書換装置としては、イオンフロー記録ヘッドを備えるものが知られている。かかる書換装置は、イオンフロー記録ヘッドからイオンを照射して、情報表示媒体の一面に所要電荷パターンを形成し、該電荷パターンによって情報表示媒体の表示層に駆動電圧を加えることにより、表示素子を回転、泳動、又は配向変化等させるよう構成されたものである。
特開2002‐214651号公報
上述のように、上記書換装置にあっては、情報表示媒体の表面に電荷パターンを形成し、表示層に駆動電圧を印加して表示素子を回転や移動、配向変化等することによって表示パターンを変化させる。ここで、表示層に印加する駆動電圧には、表示層の構成によって決定される適正値がある。表示層に印加する電圧が適正駆動電圧よりも低すぎると表示素子の回転等が不十分となり表示情報が不鮮明となる。また、印加する電圧が適正駆動電圧よりも高すぎると表示層の劣化が促進され、情報表示媒体の耐久寿命が短くなる。従来の情報表示媒体には、表示層の表面を物理的に保護するための保護フィルムを備えるものはあるが、表示層を過剰な駆動電圧から保護する構成は存在しない。
表示層に印加される駆動電圧は、情報表示媒体の一面に形成される電荷パターンの、単位面積あたりの電荷量に依存する。このため、イオンフロー記録ヘッドを備える書換装置で書換えを行う際には、単位面積当たりの照射電荷量(以下、単に照射電荷量と略す。)を調節することによって表示層に適正駆動電圧を印加するようにしている。しかしながら、既存のイオンフロー記録ヘッドには、適正な照射電荷量がある。照射電荷量が適正量より少ないと、照射電荷量を正確に制御できず、情報表示媒体に鮮明な表示情報を書き込めない。照射電荷量が適正量より多いとイオンフロー記録ヘッドの負荷が大きくなり、ヘッドの耐久寿命が短くなる。
このように、既存のイオンフロー記録ヘッドには、適正に照射可能な照射電荷量が存在するため、イオン照射による書き換えを行う情報表示媒体では、かかる適正量のイオン照射によって表示層に適正駆動電圧が印加されることが望ましい。しかし、従来の情報表示媒体は、種々の制約から、そのような配慮が行き届いておらず、イオンフロー記録ヘッドの適正な照射電荷量で、適正な駆動電圧が実現できないことが多い。このため、既存の書換装置を用いて従来の情報表示媒体の書換えを行う際には、駆動電圧不足や照射電荷量のバラツキにより表示情報が不鮮明になったり、適正値を超える照射電荷量によりイオンフロー記録ヘッドに負荷がかかったり、過剰な駆動電圧により表示層の耐久寿命が短くなるなどの不具合を生じていた。
本発明はかかる現状に鑑みてなされたものであり、イオンフロー記録ヘッドによる書換えに適した情報表示媒体の提供を目的とするものである。
本発明は、表示素子を含有する表示層と、該表示層の一面に配設される基板と、表示層の適正駆動電圧に合わせて設定され、表示層の他面に配設される駆動電圧調節フィルムとを備えてなり、イオン照射によって駆動電圧調節フィルム上に電荷パターンが形成されることにより、表示層に所要情報を表示することを特徴とする情報表示媒体である。
かかる構成にあっては、駆動電圧調節フィルムの表面に、イオン照射により電荷パターンを形成すると、該電荷パターンに応じた電圧が表示層に印加され、これにより表示素子の回転や移動が制御されて、文字や画像等の表示情報が表示される。ここで、表示層に印加される電圧は、駆動電圧調節フィルムに照射される照射電荷量、および、駆動電圧調節フィルムの誘電率並びに厚さによって決定されることとなる。本発明にあっては、駆動電圧調節フィルムの誘電率及び厚みは、表示層の適正駆動電圧に適するように設定されているため、既存のイオンフロー記録ヘッドの適正な照射電荷量の範囲内で、表示層に適正駆動電圧を印加できる。
本発明における、駆動電圧調節フィルムの厚み及び誘電率の具体的な設定方法としては、前記表示層の適正駆動電圧の絶対値をE[V]、駆動電圧調節フィルムの厚さをd[m]、駆動電圧調節フィルムの比誘電率をε、及び、真空の誘電率をε[F/m]とした場合に、
10−7≦εεE/d≦10−2
の関係を満たすように設定することが望ましい。すなわち、駆動電圧調節フィルムの厚さ及び誘電率がかかる関係式を満たすように設定すれば、既存のイオンフロー記録ヘッドの適正な照射電荷量の範囲内で、表示層に適正駆動電圧を印加できる。
上記関係式は、以下のようにして導き出される。イオンフロー記録ヘッドから、基板表面にイオンを照射した場合、照射直後の駆動電圧調節フィルムの表面電位は、公式から以下のように表すことができる。
=σd/εε
(ただし、
σ :単位面積あたりの照射電荷量(絶対値)[C/m
:表面電位(絶対値)[V]
とする。)
一般的なイオンフロー記録ヘッドでは、耐久寿命を縮めずに、且つ正確にイオンを照射できるのは、照射電荷量σが10−7〜10−2 C/mの範囲である。したがって、適正な照射電荷量で適正駆動電圧を実現するには、上式の照射電荷量σをかかる範囲に収めることが望ましい。また、表面電位Eは表示層に印加される駆動電圧と考えられる。したがって、適正な照射電荷量で適正駆動電圧を実現するには、表面電位Eを適正駆動電圧Eとすることが望ましい。したがって、上式より、
10−7≦εεE/d≦10−2
の関係式が導き出される。なお、表示層の適正駆動電圧Eは、ある程度の範囲をもった値であるが、本発明の情報表示媒体にあっては、適正駆動電圧Eの全範囲においてかかる関係式を満足するようにすることが望ましい。
また、本発明の情報表示媒体において、駆動電圧調節フィルムの厚さは1〜200μmとすることが望ましい。駆動電圧調節フィルムの厚さが1μmより薄いと破損し易くなり、200μmより厚い場合には、駆動電圧調節フィルムの表面に形成される電荷パターンと表示層とが離れすぎて表示情報が不鮮明となってしまうためである。
また、本発明の情報表示媒体において、駆動電圧調節フィルムの比誘電率は、1.5〜15であることが望ましい。表示層の適正駆動電圧は表示素子の種類等によって変化するが、一般的に5〜500V(絶対値)である。駆動電圧調節フィルムの比誘電率をかかる範囲で調節すれば、駆動電圧調節フィルムの厚みを上記範囲(1〜200μm)で変化させても、イオンフロー記録ヘッドの適正な照射電荷量(10−7〜10−2 C/m)によって、表示媒体に適正駆動電圧(5〜500V)を印加できる。すなわち、駆動電圧調節フィルムの厚さを、求められるフィルム強度や表示の鮮明さに応じて適宜設定可能となる。
また、本発明の情報表示媒体において、駆動電圧調節フィルムの表面固有抵抗率が、10〜1012Ω/□であることが望ましい。かかる構成によれば、駆動電圧調節フィルムの表面が半導電性を有するものとなる。このため、駆動電圧調節フィルム上に電荷パターンが形成されると、該電荷パターンが半導電性の絶縁特性によって駆動電圧調節フィルムの表面に一時的に保持され、この時点で該電荷パターンが有する強い電界強度によって、表示層に駆動電圧が印加され、所要情報が表示されることとなる。その後、一時的に保持されている電荷パターンは、半導電性の導電特性により分散して消失する。即ち、かかる構成によれば、駆動電圧調節フィルム上に形成した電荷パターンを、一時的に保持した後、分散消失させることができる。また、表示情報は表示層のメモリー性によって維持される。そして、このように、与えられた電荷パターンが駆動電圧調節フィルム上にいつまでも保持されることなく消失するので、指等が接触しても電荷の移動または放電に起因する表示情報の乱れが生じることがなく、また、表示情報の書換えに際しても、既存の電荷パターンの除去を行う必要がない。
以上に述べたように、本発明の情報表示媒体によれば、既存のイオンフロー記録ヘッドの適正な照射電荷量の範囲内で、表示層に適正駆動電圧を印加できるため、鮮明な表示情報を書き込みできるとともに、情報表示媒体や書換装置を長持ちさせることができる。
また、駆動電圧調節フィルムが半導電性(表面固有抵抗率:10〜1012Ω/□)であれば、駆動電圧調節フィルム上に照射された電荷の除去を行うことなく、表示情報を書換え可能となる。
本発明は、イオン照射によって表面に電荷パターンが形成されることによって、所要情報を可逆的に表示する情報表示媒体に適用できる。特に、ツイストボール方式や、マイクロカプセル電気泳動方式、液晶方式などの情報表示媒体に対して好適である。
本発明の情報表示媒体においては、電極基板または駆動電圧調節フィルムの少なくとも一方が透明であることが必要である。表示層の表示情報を視認可能とするためである。
本発明の情報表示媒体において、基板の構成材料は、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好適である。また、その他にも、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、アクリル系ポリマーなどを用いることができる。また、基板は、表示層の一面と接する電極を備えていてもよい。このような基板としては、酸化インジウムスズからなる電極を樹脂層に蒸着してなる構成が好適である。
駆動電圧調節フィルムは、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ウレタン等の樹脂を主材とすることが好ましい。駆動電圧調節フィルムは、予め形成された表示層の一面に塗工してもよいし、表示層に貼付するようにしてもよい。また、予め形成した駆動電圧調節フィルム上に表示層を塗工するようにしてもよい。
駆動電圧調節フィルムの誘電率は、上記主材に所要添加物を適量混入することによって設定できる。誘電率を高くする場合には、例えば、チタン酸バリウム等のセラミック粉末などを適量混入すればよい。一方、誘電率を低くする場合は、例えば、ポリビニルアルコールなどを混入すればよい。
また、駆動電圧調節フィルムの表面固有抵抗率は、上記主材にイオン導電性ポリマーやイオン導電剤を適量混入することによって設定できる。イオン導電性ポリマーとしては、ポリピロール、ポリアニリンなどが、イオン導電剤としてはPEL(商品名:日本カーリット株式会社製)などが挙げられる。
以下に、ツイストボール方式のリライタブルペーパー(情報表示媒体)に本発明を適用した第一実施例を説明する。図1に示すように、リライタブルペーパー1は、表示素子7を有する表示層2と、該表示層2の一面に設けられた基板3と、表示層2の他面に設けられた駆動電圧調節フィルム4とからなる。
表示層2は、基板3上に塗工される透明な樹脂バインダー5と、該樹脂バインダー5に複数形成されたキャビティ6内に保持された球形の表示素子7とを備えてなる。表示素子7は、その表裏で色及び帯電特性が異なっている。また、キャビティ6内には、表示素子7とともに誘電性液体8が充填されており、これにより、表示素子7はキャビティ6内で回転可能に保持されている。
基板3は、透明なポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる支持層9と、該支持層9の一面に一様に蒸着された酸化インジウムスズ(ITO)電極10とで構成されており、ITO電極10側を表示層2に接している。支持層9とITO電極10は透明であり、本実施例のリライタブルペーパー1は、基板3を通して表示情報を視認できるよう構成されている。
前記樹脂バインダー5は、ウレタン系樹脂等のイソシアネート基を有する樹脂で構成される。ウレタン系樹脂としては、三井武田ケミカル株式会社製のウレタン樹脂でタケネートWD(商品名)が好適に用いられ得る。前記表示素子7は、半球毎に白色と黒色に色分けされた球状粒子であり、白色半球には負電荷が帯電し、黒色半球には正電荷が帯電している。そして、駆動電圧調節フィルム4の表面(図1中上側)に正電荷パターンが形成されると、表示素子7が回転して正電荷を持つ黒色半球が図中下方向を向き、透明な基板3を介して黒色が視認される。一方、駆動電圧調節フィルム4の表面に負電荷パターンが形成されると、表示素子7が回転して負電荷を持つ白色半球が図中下方向を向き、透明な基板3を介して白色が視認される。そして、このように電荷パターンの形成によって表示層2に電圧を印加することにより、各表示素子7の向きを反転制御して、表示情報の表示を行い得るようになっている。尚、表示素子7の半球毎の色分けは、白黒二色以外の互いに異なる色の組合せであってもよい。また、表示素子7は球形以外に、表裏で色及び帯電特性が互いに異なる短円柱形であってもよい。
駆動電圧調節フィルム4は、ウレタン樹脂にイオン導電性ポリマーを所定割合で混入した半導電性樹脂からなるものであり、その表面固有抵抗率は、イオン導電性ポリマーの混入率を調節することによって設定値となるよう調節されている。イオン導電性ポリマーは、イオン導電性の導電性付与剤であり、これには日本カーリット株式会社製のPEL(商品名)が好適に用いられ得る。また、ウレタン樹脂としては、三井武田ケミカル株式会社製のウレタン樹脂でタケネートWD(商品名)が好適に用いられ得る。また、駆動電圧調節フィルム4には、チタン酸バリウム等のセラミック粉末が所定割合で混入されており、該セラミック粉末の混入率を調節することによって駆動電圧調節フィルム4の誘電率が設定値となるよう調節されている。
本実施例のリライタブルペーパー1にあっては、駆動電圧調節フィルム4の表面固有抵抗率が、10Ω/□に設定されている。かかる構成にあって、駆動電圧調節フィルム4の表面に、イオン照射により電荷パターンを与えると、駆動電圧調節フィルム4が半導電性であることにより、該電荷パターンが半導電性の絶縁特性によって駆動電圧調節フィルム4の表面に一時的に保持され、この時点で該電荷パターンが有する強い電界強度によって表示層2に駆動電圧が印加され、各表示素子7の向きが制御されて、文字や画像等の表示情報が表示されることとなる。その後、一時的に保持されている電荷パターンは、半導電性の導電特性により分散して消失する。また、各表示素子7は、分子間引力(Van der Walls力)によって当該位置に保持され、これによって表示情報の表示状態が維持される。そして、このように、与えられた電荷パターンが駆動電圧調節フィルム4表面にいつまでも保持されることなく消失するので、駆動電圧調節フィルム4の表面に指等が接触しても電荷の移動または放電に起因する表示情報の乱れが生じることがなく、また、表示情報の書き換えに際しても、電荷パターンを駆動電圧調節フィルムから除去する必要がない。
本実施例にあっては、表示層2の適正駆動電圧は、表示層2の構成により4〜6Vに規定されている。そして、この表示層2の適正駆動電圧に基づいて、駆動電圧調節フィルム4の厚さが200μmに、比誘電率が4.5に設定されている。
以下、図2を参照して、上記リライタブルペーパー1の書換作業について説明する。書換装置20は、イオンフロー記録ヘッド21を備えたものである。なお、このイオンフロー記録ヘッド21の適正な照射電荷量は、10−7〜10−2 C/mである。書換作業の際には、リライタブルペーパー1のITO電極10を接地し、イオンフロー記録ヘッド21から駆動電圧調節フィルム4の表面にイオンを照射して、該フィルム4の表面に所要電荷パターンを形成する。具体的には、イオンフロー記録ヘッド21を駆動電圧調節フィルム4に近接させ、かかる近接状態で、イオンフロー記録ヘッド21を該フィルム4の面方向に沿って相対移動させながら、駆動電圧調節フィルム4の表面へ所要量のイオンを照射して電荷パターンを形成する。
かかる書換作業の際には、イオンフロー記録ヘッド21からの照射電荷量が、約10−6C/mとなるよう制御する。照射電荷量をかかる値とすれば、照射直後の駆動電圧調節フィルム4の表面電位Eは、
=(10−6×200×10−6)/(ε×4.5)≒5[V]
となり、表示層2に適正駆動電圧が印加される。このように、本実施例のリライタブルペーパー1にあっては、駆動電圧調節フィルム4の厚み及び誘電率が表示層2の適正駆動電圧に合わせて設定されているため、イオンフロー記録ヘッド21の適正な照射電荷量の範囲内で、表示層2に適正駆動電圧を印加し、鮮明な表示情報を書き込むことができる。
次に、第二実施例のリライタブルペーパー1aについて、図3を参照して説明する。
本実施例のリライタブルペーパー1aは、第一実施例同様にツイストボール方式のものであり、表示素子7aを含有する表示層2aと、該表示層2aの一面に配設される基板3aと、表示層2aの適正駆動電圧に合わせて厚み及び誘電率が設定され、表示層2の他面に配設される駆動電圧調節フィルム4aとを備えてなるものである。
表示層2aは、表裏で色及び帯電特性が互いに異なる球状の表示素子7aと、該表示素子7aを回転可能に囲繞する誘電性液体8aとを内包した多数のマイクロカプセル11を、基板3a上に塗工した透明な樹脂バインダー5a内に分散配置してなるものである。表示層2aの適正駆動電圧は、表示層2の構成により400〜500Vに規定されている。その他の表示層2aの構成や各表示素子7aの反転制御方法は第一実施例の表示層2と同じであるため、重複する説明を省略する。
基板3aは、厚さ200μmの透明なPET樹脂からなるものであり、第一実施例同様に、基板3aを通して表示情報を視認し得るよう構成されている。なお、本実施例の基板3aは電極を具備しておらず、対向電極22を備える書換装置20a(図4参照。)によって書換えを行うよう構成されている。
駆動電圧調節フィルム4aは、上記第一実施例のフィルム4同様にナイロンを主材とするものであるが、本実施例にあっては、表示層2aの適正駆動電圧(400〜500V)に合わせて、その厚さが1μmに、その比誘電率が2に設定されている。
以下、図4を参照して、本実施例のリライタブルペーパー1aの書換作業について説明する。書換装置20aは、図2と同じイオンフロー記録ヘッド21と、該イオンフロー記録ヘッド21と接続された平板状の対向電極22とからなる。書換作業の際には、基板3a側を下向きにしてリライタブルペーパー1aを対向電極22の上に載置する。そして、第一実施例同様にして、イオンフロー記録ヘッド21から駆動電圧調節フィルム4aの表面にイオンを照射して、該フィルム4aの表面に所要電荷パターンを形成する。
かかる書換作業の際には、イオンフロー記録ヘッド21からの照射電荷量が、約8.0×10−3C/mとなるよう制御する。照射電荷量をかかる値とすれば、照射直後の駆動電圧調節フィルム4aの表面電位Eは、
=(8.0×10−3×1×10−6)/(ε×2)≒450[V]
となり、表示層2aに適正駆動電圧が印加される。このように、本実施例のリライタブルペーパー1aにあっても、駆動電圧調節フィルム4aの厚み及び誘電率が表示層2aの適正駆動電圧に合わせて設定されているため、イオンフロー記録ヘッド21の適正な照射電荷量の範囲内で、表示層2aに適正駆動電圧を印加して鮮明な表示情報を書き込むことができる。
なお、本発明の情報表示媒体は、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。
例えば、実施例のリライタブルペーパーはツイストボール方式のものであるが、液晶方式やマイクロカプセル方式の情報表示媒体にも同様に適用できる。例えば、液晶方式の情報表示媒体に適用する場合には、表示層を液晶方式の構成に置換して、該表示層の適正駆動電圧に合わせて駆動電圧調節フィルムの厚みと誘電率を設定すればよい。
また、実施例のリライタブルペーパーは、透明な基板を通して表示情報を視認するよう構成されていたが、駆動電圧調整フィルムを透明な素材で構成し、駆動電圧調整フィルムを通して表示情報を視認するようにしてもよい。
第一実施例にかかるリライタブルペーパー1の概略縦断面図である。 第一実施例にかかるリライタブルペーパー1の書換態様を示す説明図である。 第二実施例にかかるリライタブルペーパー1aの概略縦断面図である。 第二実施例にかかるリライタブルペーパー1aの書換態様を示す説明図である。
符号の説明
1,1a リライタブルペーパー(情報表示媒体)
2,2a 表示層
3,3a 基板
4,4a 駆動電圧調節フィルム
5,5a 樹脂バインダー
6 キャビティ
7,7a 表示素子
8,8a 誘電性液体
9 支持層
10 ITO電極
12 マイクロカプセル

Claims (5)

  1. 表示素子を含有する表示層と、該表示層の一面に配設される基板と、表示層の適正駆動電圧に合わせて厚み及び誘電率が設定され、表示層の他面に配設される駆動電圧調節フィルムとを備えてなり、
    イオン照射によって駆動電圧調節フィルム上に電荷パターンが形成されることにより、表示層に所要情報を表示することを特徴とする情報表示媒体。
  2. 前記表示層の適正駆動電圧の絶対値をE[V]、駆動電圧調節フィルムの厚さをd[m]、駆動電圧調節フィルムの比誘電率をε、及び、真空の誘電率をε[F/m]とした場合に、
    10−7≦εεE/d≦10−2
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の情報表示媒体。
  3. 前記駆動電圧調節フィルムの比誘電率が1.5〜15であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報表示媒体。
  4. 前記駆動電圧調節フィルムの厚さが、1〜200μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報表示媒体。
  5. 前記駆動電圧調節フィルムの表面固有抵抗率が10〜1012Ω/□であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報表示媒体。
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