JPH04112430A - カラーブラウン管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、カラーブラウン管に係り、特に低膨張率の
マスク本体と相対的に高膨張率のマスクフレームとから
なるシャドウマスクを有するカラーブラウン管に関する
。

（従来の技術） 一般にカラーブラウン管は、外囲器を構成する略矩形状
のパネルの内面に青、緑、赤に発光する３色蛍光体層か
らなる蛍光体スクリーンが形成され、この蛍光体スクリ
ーンに対向して、その内側に略矩形状のシャドウマスク
が装着されている。

通常このシャドウマスクは、第４図に示すように、多数
の電子ビーム通過孔が形成されかつ周辺部にスカート部
（１）の形成された略矩形状のマスク本体（２）と、こ
のマスク本体（２）のスカート部（１）に溶接固定され
た断面り字形の略矩形状のマスクフレーム（３）とから
なる。そして、電子銃から放出される３電子ビームをこ
のシャドウマスクにより選別して、３色蛍光体層にラン
ディングさせることにより、上記蛍光体スクリーン上に
カラー画像を表示する構造に形成されている。

そのシャドウマスクとして、従来よりマスク本体（２）
を低膨張率材料で形成し、これに対してマスクフレーム
（３）を相対的に膨張率の高い材料で形成し、かつマス
ク本体（２）のスカート部（１）がマスクフレーム（３
）の内側になるように溶接固定されたものかある。

しかし、一般にカラーブラウン管は、パネル内面に蛍光
体スクリーンを形成したのち、シャドウマスクを装着し
、このシャドウマスクの装着されたパネルとファンネル
とを封着（接合）したのち、電子銃を封止し、その後排
気することにより製造され、蛍光体スクリーン形成後、
少なくとも２回その封着および排気工程おいて加熱され
る。そのため、上記のようにマスクフレーム（３）に対
してマスク本体（２）が低膨張率材料からなるシャドウ
マスクを用いると、その加熱により、第５図に示すよう
にマスク本体（２）は、マスクフレーム（３）の熱膨張
により実線で示す常温の状態から一点鎖線（４）で示す
ように変化し、矢印（５）で示す放射方向の引張りを受
ける。

このように放射方向の引張りを受けても、シャドウマス
クは、長辺部および短辺部については、組立て時、マス
ク本体（２）をマスクフレーム（３）に容易に挿入でき
るため、マスクフレーム（３）の内径とマスク本体（２
）の外径とを略等しくしである。したがって、この長辺
部および短辺部については、マスクフレーム（３）の熱
膨張によりマスク本体（２）が引張られても変形量は小
さく、冷却にともなって元の状態に戻り永久変形を残さ
ない。

しかし、対角部については、シャドウマスクの組立て時
にマスク本体（２）をマスクフレーム（３）に挿入する
ことが困難なため、マスクフレーム（３）の内径に対し
てマスク本体（２）の外径を小さくしである。しかもこ
の対角部は、他の部分にくらべて熱膨張量も大きく、か
つ機械的強度も大きいため、相対的に高膨張率のマスク
フレーム（３）の熱膨張により低膨張率のマスク本体（
２）は大きく変形し、冷却しても元の状態に戻らず永久
変形を生ずる。

上記マスクフレームとマスク本体との対角部における熱
膨張の差は、３２インチカラーブラウン管用シャドウマ
スクを約４００℃に加熱処理した場合２關以上となり、
その結果束ずる永久変形は、約４０μ−となる。

このように蛍光体スクリーン形成後、シャドウマスクに
永久変形が生ずると、パネル内面とシャドウマスクとの
間隔（ｑ値）が変化し、シャドウマスクの電子ビーム通
過孔を通過した電子ビームが所定の蛍光体層に正しくラ
ンディングせず、色純度の劣化をまねく。

上記シャドウマスクの永久変形を防止する方法として、
蛍光体スクリーン形成前に、シャドウマスクを封着およ
び排気工程における加熱温度以上の温度でパネル・シャ
ドウマスク組立体をスタビライズ処理する方法がある。

しかしこのスタビライズ処理をおこなうとすると、製造
工程が増え、かつ大形高額の処理炉が必要となり、炉の
設置スペース、処理時間の増加、処理人員の増加などを
まねくばかりでなく、ごみの付着やごみ付着によるシャ
ドウマスクの孔詰まりがおこる。さらに、スタビライズ
処理をおこなうことにより封着および排気工程において
生ずるシャドウマスクの永久変形を防止できるとしても
、このスタビライズ処理における変形のために、正確に
組立てられたパネル・シャドウマスク組立体のｑ値が変
化し、蛍光体層に対する電子ビームの正しいランディン
グは望めない。

（発明が解決しようとする課題） 上記のように、従来よりマスク本体を膨張率の低い材料
で形成し、これに対してマスクフレームを相対的に膨張
率の高い材料で形成した略矩形状のシャドウマスクを装
着したカラーブラウン管がある。しかし、従来のこの種
のシャドウマスクは、その長辺部および短辺部について
は、マスクフレームの内径とマスク本体の外径を略等し
くしであるが、対角部については、シャドウマスク組立
て時、マスクフレームに対するマスク本体の挿入が困難
なため、マスクフレームの内径に対してマスク本体の外
径を小さくしである。しかもこの対角部は、熱膨張量が
大きくかつ機械的強度が大きいため、封着や排気工程に
おける加熱による相射的に高膨張率のマスクフレームの
熱膨張により低膨張率のマスク本体か大きく変形し、冷
却しても元の状態に戻らず永久変形を生ずる。その結果
、電子ビームが所定の蛍光体層に正しくランディングせ
ず、色純度の劣化をまねくという問題がある。

この発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
であり、低膨張率のマスク本体と相対的に高膨張率のマ
スクフレームとからなる略矩形状のシャドウマスクの加
熱により生ずる永久変形をなくして、色純度良好なカラ
ーブラウン管を構成することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 蛍光体スクリーンに対向して配置された略矩形状のシャ
ドウマスクが多数の電子ビーム通過孔が形成されかつ周
辺部にスカート部が形成された低膨張率の略矩形状のマ
スク本体と、上記マスク本体のスカート部を内側にして
このスカート部に溶接固定される相対的に高膨張率の略
矩形状のマスクフレームとからなるカラーブラウン管に
おいて、そのンヤドウマスクのマスク本体の対角軸上の
外径寸法に対してマスクフレームの対角軸上の内径寸法
を小さく形成した。

（作用） 上記のように、低膨張の略矩形状のマスク本体に対して
、そのスカート部を内側にして溶接固定されるマスクフ
レームが相対的に高膨張のシャドウマスクについて、そ
のマスクフレームの対角軸上の内径寸法をマスク本体の
対角軸上の外径寸法より小さく形成すると、シャドウマ
スクの加熱時にマスクフレームの熱膨張によりマスク本
体の対角部が放射方向に引張られる量を小さくでき、永
久変形を生じないようにすることができる。

（実施例） 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明
する。

第１図にその一実施例であるカラーブラウン管を示す。

このカラーブラウン管は、周辺部にスカート部（ｌＯ）
の形成された略矩形状のパネル（１１）およびこのパネ
ル（１１）に一体に封着された漏斗状のファンネル（１
２）からなる外囲器を有し、そのパネル（１１）内面に
青、緑、赤に発光する３色蛍光体からなる蛍光体スクリ
ーン（１３）が形成され、この蛍光体スクリーン（１３
）に対向かつ所定間隔離間して、その内側に略矩形状の
シャドウマスク（１４）が装着されている。また、ファ
ンネル（１２）のネック（１５）内に３電子ビーム（１
６Ｂ）、（ＬＯＧ）、（ＬＥｉＲ）を放出する電子銃（
１７）が配設されている。そして、この電子銃（１７）
から放出される３電子ビーム（１６Ｂ）　、　（１８Ｇ
）　。

（１６Ｒ）をファンネル（１２）の外側に装着された偏
向ヨーク（１８）の発生する磁界により偏向して、上記
蛍光体スクリーン（１３）を水平、垂直走査することに
より、カラー画像を表示する構造に形成されている。

上記シャドウマスク（１４）は、第２図に示すように、
多数の電子ビーム通過孔（２０）が形成されかつ周辺部
にスカート部（２１）が形成された略矩形球面状のマス
ク本体（２２）と、このマスク本体（２２）のスカート
部（２１）を内側にしてこのスカート部（２１）に溶接
固定された断面り字形の略矩形状のマスクフレーム（２
３）とからなる。そのマスク本体（２２〉は、アンバー
などの低膨張率材料で形成され、これに対してマスクフ
レーム（２３）は、比較的膨張率の高い軟鋼などの高膨
張率材料で形成されている。そして、上記パネル（１１
）のスカート部（１０）コーナー部内側面に固定された
スタッドビン（２５）と、上記マスクフレーム（２３）
のコーナ一部外側面に溶接固定されて相対向するスタッ
ドピン（２５）に係止する弾性体からなるフレームホル
ダー（２６）とにより、パネル（１１）内側に装着され
ている。

しかも、この例のシャドウマスク（１４）は、その長辺
部（２８）および短辺部（２９）については、マスクフ
レーム（２３）の内径とマスク本体（２２）の外径とを
略同じにして、そのマスク本体（２２）のスカート部（
２１）とマスクフレーム（２３）の側壁とを溶接してい
るが、対角部については、第３図に示すように、マスク
フレーム（２３）の底部側の側壁を内側に張出させて、
マスクフレーム（２３）の内径をマスク本体（２２）の
外径より小さくしである。そのマスクフレーム（２３）
の内径とマスク本体（２２）の外径との差は３ｙａｔａ
以下である。そして、この対角部では、マスク本体（２
２）の対角部を圧縮してマスクフレーム（２３）の内側
に挿入し、そのマスク本体（２２）のスカート部（２１
）をマスクフレーム（２３）の内側張出部（３０）に溶
接したものとなっている。

なお、上記のように対角部を圧縮してマスクフレーム（
２３）の内側に挿入しても、その結果生ずる圧縮歪をス
カート部（２１）に吸収させて、マスク本体（２２）の
電子ビーム通過孔形成部分に及ぼさないようにすること
ができる。

ところで、上記のように低膨張率のマスク本体（２２）
と相対的に高膨張率のマスクフレーム（２３）とからな
る略矩形状のシャドウマスク（１４）について、その対
角部のマスクフレーム（２３）の内径をマスク本体（２
２〉の外径より小さくして、マスク本体（２２）の対角
部を圧縮してマスクフレーム（２３）の内側に挿入して
溶接固定すると、蛍光体スクリーン（１３）形成後の加
熱によるシャドウマスク（１４）の永久変形を小さくす
ることができる。

すなわち、カラーブラウン管は、パネル（１１）内面に
蛍光体スクリーン（１３）を形成したのち、そのパネル
（１１）の内側にシャドウマスク（１４）を装着し、そ
の後、このシャドウマスク（１４）の装着されたパネル
（１１）とファンネル（１２）とを封着する封着工程や
管内を排気する排気工程などで約４００℃程度に高温加
熱される。その結果、シャドウマスク（１４）は、低膨
張率のマスク本体（２２）か相対的に高膨張率のマスク
フレーム（２３）の膨張により引張られるが、上記のよ
うに対角部のマスクフレーム（２３）の内径をマスク本
体（２２）の外径より小さしてマスク本体（２２）の対
角部を圧縮した状態で溶接固定すると、対角部でのマス
クフレーム（２３）の内径に対してマスク本体（２２）
の外径が小さい従来のシャドウマスクにくらべて、引張
り量を小さくすることができ、従来その引張り量が大き
いことが原因で生じたマスク本体（２２）の永久変形を
なくして、色純度良好なカラーブラウン管とすることか
できる。

−例として第４図（ａ）に、表１に示すように対角部に
おけるマスクフレームの内径をマスク本体の外径より　
１．５ｍ＋ｓ小さくした３２インチ・カラーブラウン管
用シャドウマスクの高温加熱（約４００℃）後の永久変
形を示す。同（ｂ）は、対角部のマスクフレームの内径
に対してマスク本体の外径より０．５ｍ１１小さくした
表１に示した従来の３２インチ・カラーブラウン管用シ
ャドウマスクの比較例である。

この第４図（ａ）および（ｂ）には、それぞれ対角軸（
Ｄ軸）上の変形量とともに、水平軸（Ｈ軸）、垂直軸（
Ｖ軸）および水平軸に対して２０°および６０°傾斜し
た中間軸（Ｆ２０）　　（Ｆ８０）上での変形量も示し
である。この第４図（ａ）および（ｂ）の比較かられか
るように、この例のシャドウマスクは、従来のシャドウ
マスクと比較して対角軸以外の部分での変形量は大差な
いが、対角軸上の変形量については、（ｂ）図に折線（
３２ｂ）で示したように従来のシャドウマスクでは変形
が大きく、約４０μｍの変形を生じたが、この例のシャ
ドウマスクでは、その変形量がほとんど０になることが
示されている。　　　　　　　　　　　　（以下余白）
表１ 〔発明の効果〕 低膨張率のマスク本体とそのスカート部を内側にして溶
接固定される相対的に高膨張率のマスクフレームとから
なる略矩形状シャドウマスクについて、そのマスクフレ
ームの対角軸上の内径寸法をマスク本体の対角軸上の外
径寸法より小さく形成すると、シャドウマスクの加熱時
にマスクフレームの熱膨張によりマスク本体の対角部が
放射方向に引張られる量を小さくでき、永久変形を生じ
ないようにすることができる。その結果、蛍光体スクリ
ーン形成時のｑ値に対して、封着や排気などの加熱工程
を経て形成されるカラーブラウン管のｑ値の変化をいち
じるしく小さくでき、色純度良好なカラーブラウン管と
することができる。

また、このようなシャドウマスクを用いると、パネル・
シャドウマスク組立体のスタビライズ処理をおこなう必
要がなく、したがって製造工程を短縮しかつシャドウマ
スクの孔詰まりによる蛍光体スクリーン不良も少なくす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図はこの発明の詳細な説明図で、第１図
はその一実施例であるカラーブラウン管の構成を示す図
、第２図（ａ）および（ｂ）はそれぞれそのシャドウマ
スクを一部切欠いて示す平面図およびその　Ｈ−Ｈ軸断
面図、第３図（ａ）および（ｂ）はそれぞれそのシャド
ウマスクの対角部の構造を示す断面図およびその■−■
線断面矢示図、第４図（ａ）および（ｂ）はそれぞれそ
のシャドウマスクの加熱後の永久変形を示す図および比
較のために示した従来のシャドウマスクの加熱後の永久
変形を示す図、第５図は従来のシャドウマスクの構造を
示す断面図、第６図はそのシャドウマスクの対角部の加
熱による変形を説明するための図である。 １１・・・パネル　　　　１３・・・蛍光体スクリーン
１４・・・シャドウマスク １７・・電子銃 ２１・・・スカート部 ２３・・・マスクフレーム ２５・・・スタッドビン　２６・ ３０・・・内側張出部 ２０・・・電子ビーム通過孔 ２２・・・マスク本体

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 蛍光体スクリーンに対向して略矩形状のシャドウマスク
   が配置され、このシャドウマスクが多数の電子ビーム通
   過孔が形成されかつ周辺部にスカート部が形成された低
   膨張率の略矩形状のマスク本体と、上記マスク本体のス
   カート部を内側にしてこのスカート部に溶接固定される
   相対的に高膨張率の略矩形状のマスクフレームとからな
   るカラーブラウン管において、 上記シャドウマスクは上記マスク本体の対角軸上の外径
   寸法に対して上記マスクフレームの対角軸上の内径寸法
   が小さく形成されていることを特徴とするカラーブラウ
   ン管。