JPH07182987A - カラー受像管 - Google Patents

カラー受像管

Info

Publication number
JPH07182987A
JPH07182987A JP32554193A JP32554193A JPH07182987A JP H07182987 A JPH07182987 A JP H07182987A JP 32554193 A JP32554193 A JP 32554193A JP 32554193 A JP32554193 A JP 32554193A JP H07182987 A JPH07182987 A JP H07182987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
shadow mask
polynomial
shape
mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32554193A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Takahashi
亨 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP32554193A priority Critical patent/JPH07182987A/ja
Publication of JPH07182987A publication Critical patent/JPH07182987A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 パネル3 の内面形状が4次以上の項を含む偶
関数の多項式で表される曲面からなり、シャドウマスク
7 のパネル内面と対向する部分がパネルの内面形状と同
様の多項式で表わされるカラー受像管において、シャド
ウマスクのパネル内面との間隔を決定する部分をパネル
の内面形状を表す多項式よりも低次の多項式で表わされ
るものとした。また、シャドウマスクの多項式の4次よ
りも大きい項のうち、選択的された少なくとも一つの係
数をパネルの形状を表わす多項式の項とほぼ同一とし
た。 【効果】 ピュリティ・ドリフトによる色純度の劣化を
おこしにくいカラー受像管とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パネルの内面形状に
対してシャドウマスクの曲面形状をピュリティ・ドリフ
トをおこしにくい形状に形成したカラー受像管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管については、近年、高品位
放送あるいはこれにともなう大画面をもつ大型カラー受
像管に対して、数々の検討がなされている。そのなか
で、最近特に注目されるものとして、大画面化にともな
う視野角の向上を目的とした画面の平坦化がある。
【0003】しかし大型カラー受像管における画面の平
坦化には、多くの問題がある。その1つに、大画面化に
よる外囲器の大気圧特性および耐衝撃特性の問題があ
る。一般にガラスからなるパネルおよびファンネルによ
り構成されるカラー受像管の外囲器については、表示面
積の増大する大画面化にともなって、大気圧特性や耐衝
撃特性が劣化する。
【0004】そのため、従来は、その特性劣化をパネル
などのガラス肉厚を増加することにより対処してきた。
しかし大型カラー受像管に対してガラスの肉厚を増加す
ると、重量の大きい大型カラー受像管の重量をさらに増
加させることになる。またカラー受像管をコストアップ
させる。さらにカラー受像管は、パネルとファンネルと
の接合(封着)、排気などの加熱処理工程を経て製造さ
れるため、パネルなどのガラス肉厚が増加すると、加熱
が均一におこなわれず、ガラス歪が発生し、クラックの
原因となるなどの問題が生ずる。
【0005】このような問題を解決するため、近年パネ
ルを単純な曲率のまま平坦化せず、複雑な表現式により
表される曲面形状にして、大気圧特性や耐衝撃特性を向
上させるとともに、画面が平坦に見えるように工夫され
たカラー受像管が提案されている。たとえば特開昭59
−163738号公報には、ほぼ矩形状パネルの外面の
中央部において、長軸方向の曲率と短軸方向の曲率を異
ならしめ、かつ短軸方向の曲率が周辺に近づくほど増大
する非球面状としたものが示されている。また特開昭6
0−72146号公報には、ほぼ矩形状パネルの外面の
長軸方向の曲率と短軸方向の曲率を異ならしめたものが
示され、その実施例として、パネル外面の曲面形状を4
次の偶関数で表さしたものが示されている。また特願平
4−72146号明細書には、パネルの外面形状をn次
の多項式で表したものが示されている。
【0006】しかしパネルの外面形状を上記のように複
雑な表現式により表される曲面形状にすると、それにと
もなって、パネルの内面形状も類似または同一表現形態
となり、そのパネルの内面形状にともなって、シャドウ
マスクも複雑な曲面形状にする必要が生ずる。その一例
として、上記特開昭59−163738号公報では、シ
ャドウマスクについても、中央部において、長軸方向の
曲率と短軸方向の曲率を異ならしめ、かつ短軸方向の曲
率が周辺に近づくほど増大する非球面状としている。ま
た特願平4−205012号明細書には、シャドウマス
クの曲面形状を多項式の組合わせにより表現したものが
示されている。
【0007】しかしこれらは、シャドウマスクの単独形
状でピユリティ・ドリフトを軽減したり、シャドウマス
クのプレス成形品位を向上させるものであり、パネルの
内面形状との関係を考慮したものではない。また上記特
開昭59−163738号公報のパネルおよびシャドウ
マスクは、それぞれ単独にパネル外面やシャドウマスク
の形状を示したものであり、パネル内面とシャドウマス
クの双方の表現式における係数などの関係は示されてい
ない。
【0008】一般にシャドウマスクは、画面の色純度が
最良になるように曲面形状が、またカラー受像管の動作
時に発生する電子ビームの衝突による熱膨張により生ず
るドーミング現象を減少するように、曲面形状およびパ
ネル内面との間隔を設定する必要がある。このことは、
上記のように多項式で表されるシャドウマスクは、その
曲面形状が微妙かつ複雑なため、少なくとも電子ビーム
通過孔の形成されている有効部の各位置がパネルの対応
位置と高精度に一致しなければ、パネル内面とシャドウ
マスクとの間隔にずれが生ずることになる。特にシャド
ウマスクの曲面形状が高次の多項式で表される場合は、
曲面が微妙に変化するため、パネル内面の対応位置と正
確に一致しなければならない。
【0009】ところで、この高次の多項式で表されるシ
ャドウマスクの曲面形状の変化は、特に4次以上の高次
の項をもつ場合に顕著に表れる。これは、高次の項がシ
ャドウマスクの有効部の周辺部で局部的に大きく変化す
るためである。そのため、従来ならば、許容可能な間隔
のずれも、多項式で表されるシャドウマスクでは、致命
的な画像品位の劣化をまねくようになる。
【0010】また一般にシャドウマスクは、プレス成形
加工により一組の成形金型を用いて、電子ビーム通過孔
の形成されている有効部とともに、この有効部を取囲む
電子ビーム通過孔の形成されていない所定幅の無孔部、
およびこの無孔部の外側にマスクフレームに取付けられ
るスカート部が同時に成形される。
【0011】このシャドウマスクの成形方法を上記高次
の多項式で表されるシャドウマスクに適用すると、有効
部内では、滑らかな曲面にすることができるとしても、
有効部の外側で大きな変化が現れる場合がある。このよ
うな曲面の変化は、たとえそれが有効部の外側であって
も、カラー受像管のピュリティ・ドリフトに大きな影響
を与える。またこのようなシャドウマスクを成形する金
型は、その大きな変化を含む形状となるため、安定した
品位でシャドウマスクを成形することがむつかしく、ま
た成形金型を高精度に製作することがむつかしく、また
金型自体の寿命も短くなる。さらにこのように大きな変
化をもつシャドウマスクは、パネルと組合わせて、所定
のパネル・マスク組立体を組立てることがむつかしく、
不良が多発し、生産性を低下させる大きな原因となるな
どの問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、高品位
放送あるいはこれにともなう大画面をもつ大型カラー受
像管のパネルの平坦化に対して、その外囲器の大気圧特
性および耐衝撃特性の劣化を防止するために、パネルの
外面形状を複雑な表現式で表される曲面形状にしたもの
が提案されている。しかしパネルの外面を複雑な表現式
で表される曲面形状にすると、それにともない、パネル
の内面形状も類似または同一表現形態となり、そのパネ
ル内面形状にともなって、シャドウマスクも複雑な曲面
形状にする必要が生ずる。
【0013】一般にシャドウマスクは、画面の色純度が
最良になるように曲面形状が、またカラー受像管の動作
時に発生するドーミング現象を減少するように曲面形状
およびパネル内面との間隔を設定する必要があるが、こ
のことは、特に多項式などで表されるシャドウマスクで
は、その曲面形状が微妙かつ複雑なため、少なくとも電
子ビーム通過孔の形成されている有効部の各位置がパネ
ルの対応位置と高精度に一致しなければ、パネル内面と
シャドウマスクとの間隔にずれが生ずることになる。特
にシャドウマスクの曲面形状が高次の多項式で表される
場合は、曲面が微妙に変化するため、パネル内面の対応
位置と正確に一致しなければならないが、4次以上の高
次の項をもつ多項式で表されるシャドウマスクは、曲面
形状の変化が顕著に表れ、特に有効部の周辺部が局部的
に大きく変化する。そのため、従来ならば、許容可能な
間隔のずれも、致命的な画像品位の劣化をまねくように
なる。
【0014】また一般にシャドウマスクは、プレス成形
加工により一組の成形金型を用いて、電子ビーム通過孔
の形成されている有効部とともに、この有効部を取囲む
電子ビーム通過孔の形成されていない所定幅の無孔部、
およびこの無孔部の外側のマスクフレームに取付けられ
るスカート部が同時に成形される。したがってこのシャ
ドウマスクの成形方法を高次の多項式で表されるシャド
ウマスクに適用すると、有効部内では、滑らかな曲面に
することができるとしても、有効部の外側で大きな変化
が現れる場合がある。この曲面の変化は、たとえそれが
有効面の外側であっても、カラー受像管のピュリティ・
ドリフトに大きな影響を与える。またこのようなシャド
ウマスクを成形する金型は、その大きな変化を含む形状
のために、安定した品位でシャドウマスクを成形するこ
とがむつかしく、また成形金型を高精度に製作すること
がむつかしく、また金型自体の寿命も短くなる。さらに
このように大きく変化するシャドウマスクは、パネルと
組合わせて、所定のパネル・マスク組立体を組立てるこ
とがむつかしく、不良が多発し、生産性を低下させる大
きな原因となるなどの問題がある。
【0015】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、パネル内面形状が4次以上の多項
式で表され、シャドウマスクもそのパネル内面と対向す
る部分が同様の表現式で表されるカラー受像管におい
て、パネル内面とシャドウマスクとの間隔を適切に保
ち、かつピュリティ・ドリフトをおこしにくいカラー受
像管を構成することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】曲面からなる内面に蛍光
体スクリーンが形成されるほぼ矩形状のパネルと、パネ
ル内面と所定間隔離れて対向する部分が曲面からなるほ
ぼ矩形状のシャドウマスクとを有し、パネルの内面形状
が4次以上の項を含む偶関数の多項式で表される曲面か
らなり、シャドウマスクのパネル内面との間隔を決定す
る部分がパネルの内面形状と同様の多項式で表わされる
カラー受像管において、シャドウマスクのパネル内面と
の間隔を決定する部分がパネルの内面形状を表す多項式
よりも低次の多項式で表わされるものとした。
【0017】また、シャドウマスクの多項式の4次より
も大きい項のうち、選択された少なくとも一つの係数を
パネルの内面形状を表わす多項式の項とほぼ同一とし
た。
【0018】
【作用】上記のように、パネルの内面形状が4次以上の
項を含む偶関数の多項式で表されるシャドウマスクのパ
ネルの内面と対向する部分が同様の多項式で表わされる
カラー受像管において、シャドウマスクのパネル内面と
の間隔を決定する部分をパネルの内面形状を表す多項式
よりも低次の多項式で表わされる形状とするか、あるい
はシャドウマスクの多項式の4次よりも大きい項のう
ち、選択された少なくとも一つの係数をパネルの内面形
状を表わす多項式の項とほぼ同一とすると、シャドウマ
スクとパネル内面と対向する部分の曲面の変化をパネル
内面とほぼ同一とし、シャドウマスクとパネル内面との
間隔の変化を滑らかにすることができる。それにより、
パネル内面とシャドウマスクとの対応位置に多少の誤差
が生じても、画面品位の劣化を最小に抑えることができ
る。またシャドウマスクの曲面の変化が滑らかとなるこ
とから、ピュリティ・ドリフトも特別な変化点などがな
くすことができる。さらにプレス成形加工によるシャド
ウマスクの成形も良好にすることができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0020】図1にその一実施例であるカラー受像管を
示す。このカラー受像管は、後述する曲面からなる表示
部1の周辺部にスカート部2の形成されたほぼ矩形状の
パネル3と、そのスカート部2に接合された漏斗状のフ
ァンネル4とからなる外囲器を有する。そのパネル3の
表示部1の内面には、青、緑、赤に発光する3色蛍光体
層からなる蛍光体スクリーン5が形成され、この蛍光体
スクリーン5と対向かつ所定間隔離間して、その内側に
ほぼ矩形状のシャドウマスク7が配置されている。
【0021】このシャドウマスク7は、図2に示すよう
に、多数の電子ビーム通過孔8が形成され、蛍光体スク
リーン5と対向する有効部9、この有効部9を取囲む無
孔部10およびこの無孔部10の外側に折曲形成された
スカート部11からなるマスク本体12と、そのスカー
ト部11に溶接された断面L字形のマスクフレーム13
とから構成されている。そのマスク本体12の少なくと
も有効部9およびこれを取囲む無孔部10は、後述する
曲面からなる。
【0022】一方、ファンネル4のネック15内には、
3電子ビームを放出する電子銃16が配設されている。
そして、上記電子銃16から放出される3電子ビームを
ファンネル4の外側に装着された偏向ヨーク(図示せ
ず)の発生する磁界により偏向し、シャドウマスク7を
介して、蛍光体スクリーン5を水平、垂直走査すること
により、カラー画像を表示するものとなっている。
【0023】上記マスク本体12の有効部9およびこれ
を取囲む無孔部10の曲面形状は、zをシャドウマスク
7の中心軸(Z軸)(管軸と一致する)を座標の原点と
したときのマスク本体12の高さの変化量、xをシャド
ウマスク7の中心から長軸(X軸)方向の距離、yをシ
ャドウマスク7の中心から短軸(Y軸)方向の距離、
m.nを0以上の正の整数、aを係数とするとき、下記
数1で表される多項式で表され、
【数1】 特にm.nを偶数とし、かつm.nを4以下(m.n≦
4)とした4次以下の項を含む多項式で表される形状に
形成されている。図3にその一例として、画面サイズが
20インチのシャドウマスクのマスク本体12の曲面形
状を示す。
【0024】このようなシャドウマスク7に対して、パ
ネル3の表示部1の内面は、係数が若干異なる数1と同
様の多項式において、特にm.nを偶数とし、かつm.
nを6以下とした6次の項を含む多項式で表される形状
に形成されている。図4にその一例として、画面サイズ
が20インチのパネル表示部1の内面の曲面形状を示
す。
【0025】ここで、上記数1の多項式により設定され
た従来のマスク本体の曲面形状について述べる。図5、
図6、図7に示す従来のマスク本体12a の形状は、そ
れぞれ画面サイズが20インチのシャドウマスクのマス
ク本体について、特にm,nを偶数とし、かつm,nを
それぞれ6(m,n=6)として、下記数2で示す表現
式で表したものである。ただし、各係数のうち、0とな
るものは省略されている。
【数2】
【0026】これら図からわかるように、従来のマスク
本体12a の曲面形状は、特に周辺部において急激な変
化をもち、m,nをそれぞれ6以下とした6次の項をも
つ多項式で表されるパネルの表示部の内面形状と大きく
相違するものとなっている。
【0027】したがってこのようなシャドウマスクをパ
ネルに組合わせると、たとえば図5に示したマスク本体
12a をもつシャドウマスクと図4に示した6次の項を
もつ多項式で表される表示部をもつパネルとを組合わせ
ると、図3に示したこの例のシャドウマスクのマスク本
体と顕著に異なる部分でのマスク本体12a とパネルの
表示部内面との間隔(パネルとシャドウマスクとの間
隔)が、図8ないし図10にそれぞれ破線18,19,
20で示すようになる。すなわち、画面センターとパネ
ル3のコーナー部を結ぶ対角軸上では、図8に示す破線
18のようになり、画面の短軸から45°傾斜した方向
では、図9に示す破線19のようになり、同じく画面の
短軸から70°傾斜した方向では、図10に示す破線1
9のようになる。
【0028】これら破線18,19,20で示すパネル
とシャドウマスクとの間隔は、いずれも画面周辺部で大
きく変化することを示している。この図8ないし図10
に示したパネルとシャドウマスクとの間隔は、画面のア
スペクト比が4:3の場合であるが、同一サイズの画面
でも、アスペクト比が16:9の横長のカラー受像管で
は、さらに画面周辺部での変化が大きくなる。
【0029】このようにパネルとシャドウマスクとの間
隔が大きく変化すると、電子ビームの衝突によりシャド
ウマスクが熱膨張して生ずるドーミング現象による色純
度の劣化が部分的に非常に大きく現れ、実用にはならな
い。またカラー受像管をセットに組込むときの色純度調
整が極めて困難となる。
【0030】前記図3に示したシャドウマスクのマスク
本体12は、図4に示した6次の項をもつ多項式で表さ
れる表示部をもつパネルと組合わされるシャドウマスク
のマスク本体12a の形状、およびカラー受像管に装着
される偏向ヨークの特性などについて検討を重ねた結果
得られたものであり、パネルとシャドウマスクとの間隔
の変化量は、4次の多項式で十分に表現可能であるとの
知見から得たものである。
【0031】つまり、マスク本体の曲面形状を表す多項
式で、6次の項をすべて使ってパネルとシャドウマスク
との間隔を設定しようとすると、上記従来のパネルとシ
ャドウマスクとの組合わせた場合の問題が発生する。し
かしこのパネルよりも低次の4次以下の項をもつ多項式
でマスク本体の曲面形状を表して、パネルとシャドウマ
スクとの間隔を設定すると、図8ないし図10にそれぞ
れ従来のパネルとシャドウマスクとの間隔の変化と対比
して、それぞれ実線21,22,23で示したように滑
らかに変化するものとなる。
【0032】なお、マスク本体の曲面形状を2次の項以
下をもつ多項式で表して、パネルとシャドウマスクとの
間隔を設定すると、従来のシャドウマスクのマスク本体
12a のようにパネルの表示部内面と大きく異なる曲面
形状とはならないが、画面の周辺部または中間部で、パ
ネルとシャドウマスクとの間隔を適切に設定することが
できず、色純度劣化をおこす原因となる。
【0033】このようにパネルよりも低次の4次以下の
項でパネルとシャドウマスクとの間隔を設定すると、パ
ネルとシャドウマスクとの間隔の変化が滑らかになり、
パネルとシャドウマスクとを所定の間隔で組合わせるパ
ネル・マスク組立体の組立てやプレス成形加工によるマ
スク本体の成形を容易におこなうことができる。またピ
ュリティ・ドリフトも特別な変化点などをなくすことが
でき、ピュリティ・ドリフトを最小限に抑えて、色純度
の劣化をおこしにくいカラー受像管とすることができ
る。
【0034】つぎに他の実施例について説明する。
【0035】上記実施例では、表示部が6次の項をもつ
多項式で表されるパネルとマスク本体がそれよりも低次
の4次以下の項をもつ多項式で表されるシャドウマスク
とによりパネルとシャドウマスクとの間隔が設定される
カラー受像管について説明したが、表示部が6次の項を
もつ偶関数の多項式で表されるパネルに対して、マスク
本体の曲面形状を表す6次の項をもつ偶関数の多項式の
係数のうち、選択された少なくとも一つの係数をパネル
の表示部形状を表わす多項式の項とほぼ同一としも、パ
ネルとシャドウマスクとの間隔の変化が滑らかにするこ
とができ、上記実施例と同様にパネル・マスク組立体の
組立てやプレス成形加工によるマスク本体の成形を容易
におこなうことができ、またピュリティ・ドリフトも特
別な変化点などがなくすことができ、ピュリティ・ドリ
フトを最小限に抑えて、色純度の劣化をおこしにくいカ
ラー受像管とすることができる。
【0036】その一例とて、表1に6次の項をもつ偶関
数の多項式で表されるパネル表示部の内面係数とこの例
のマスク本体の係数を対比して示すとともに、比較のた
め、図5に示した従来のシャドウマイクのマスク本体の
係数を示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】パネルの内面形状が4次以上の項を含む
偶関数の多項式で表され、シャドウマスクのパネルの内
面と対向する部分が同様の多項式で表わされるカラー受
像管において、シャドウマスクのパネル内面との間隔を
決定する部分をパネルの内面形状を表す多項式よりも低
次の多項式で表わされる形状とするか、あるいはシャド
ウマスクの多項式の4次よりも大きい項のうち、選択さ
れた少なくとも一つの係数をパネルの形状を表わす多項
式の項とほぼ同一とすると、パネル内面とシャドウマス
クのパネル内面と対向する部分の曲面の変化をほぼ同一
とし、パネル内面とシャドウマスクとの間隔の変化を滑
らかにすることができる。それにより、パネル内面とシ
ャドウマスクとの対応位置に多少の誤差が生じても、画
面品位の劣化を最小に抑えることができる。またシャド
ウマスクの曲面の変化が滑らかとなるため、ピュリティ
・ドリフトも特別な変化点などがなくすことができ、ピ
ュリティ・ドリフトを最小限に抑えて、色純度の劣化を
おこしにくいカラー受像管とすることができる。またパ
ネル・マスク組立体の組立てやプレス成形加工によるシ
ャドウマスクの成形を容易ににおこなうことができる。
さらにシャドウマスクを成形する金型を高精度に製作で
き、またその金型の寿命を長くすることができる、など
の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカラー受像管の構成
を示す図である。
【図2】図2(a)は上記カラー受像管のシャドウマス
クの構造を示す平面図、図2(b)はその断面図であ
る。
【図3】上記シャドウマスクのマスク本体の曲面形状を
示す図である。
【図4】上記カラー受像管のパネルの表示部内面の曲面
形状を示す図である。
【図5】従来のシャドウマスクのマスク本体の曲面形状
を示す図である。
【図6】従来のシャドウマスクのマスク本体の異なる曲
面形状を示す図である。
【図7】従来のシャドウマスクのマスク本体のさらに異
なる曲面形状を示す図である。
【図8】表示部内面が図4に示した形状からなるパネル
とマスク本体が図3に示した形状からなるシャドウマス
クとを組合わせた場合の画面対角軸上のパネルとシャド
ウマスクとの間隔を、表示部内面が図4に示した形状か
らなるパネルとマスク本体が図5に示した形状からなる
シャドウマスクとを組合わせた場合のそれと対比して示
す図である。
【図9】表示部内面が図4に示した形状からなるパネル
とマスク本体が図3に示した形状からなるシャドウマス
クとを組合わせた場合の画面短軸から45°傾斜した方
向におけるパネルとシャドウマスクとの間隔を、表示部
内面が図4に示した形状からなるパネルとマスク本体が
図5に示した形状からなるシャドウマスクとを組合わせ
た場合のそれと対比して示す図である。
【図10】表示部内面が図4に示した形状からなるパネ
ルとマスク本体が図3に示した形状からなるシャドウマ
スクとを組合わせた場合の画面短軸から70°傾斜した
方向におけるパネルとシャドウマスクとの間隔を、表示
部内面が図4に示した形状からなるパネルとマスク本体
が図5に示した形状からなるシャドウマスクとを組合わ
せた場合のそれと対比して示す図である。
【符号の説明】
1…表示部 3…パネル 5…蛍光体スクリーン 7…シャドウマスク 9…有効部 10…無孔部 11…スカート部 12…マスク本体 13…マスクフレーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲面からなる内面に蛍光体スクリーンが
    形成されるほぼ矩形状のパネルと、上記パネル内面と所
    定間隔離れて対向する部分が曲面からなるほぼ矩形状の
    シャドウマスクとを有し、上記パネルの内面形状が4次
    以上の項を含む偶関数の多項式で表される曲面からな
    り、上記シャドウマスクの上記パネル内面との間隔を決
    定する部分が上記パネルの内面形状と同様の多項式で表
    わされるカラー受像管において、 上記シャドウマスクのパネル内面との間隔を決定する部
    分が上記パネルの内面形状を表す多項式よりも低次の多
    項式で表わされることを特徴とするカラー受像管。
  2. 【請求項2】 曲面からなる内面に蛍光体スクリーンが
    形成されるほぼ矩形状のパネルと、上記パネル内面と所
    定間隔離れて対向する部分が曲面からなるほぼ矩形状の
    シャドウマスクとを有し、上記パネルの内面形状が4次
    以上の項を含む偶関数の多項式で表される曲面からな
    り、上記シャドウマスクの上記パネル内面との間隔を決
    定する部分が上記パネルの内面形状と同様の多項式で表
    わされるカラー受像管において、 上記シャドウマスクの多項式の4次よりも大きい項のう
    ち、選択された少なくとも一つの係数が上記パネルの内
    面形状を表わす多項式の項とほぼ同一であることを特徴
    とするカラー受像管。
JP32554193A 1993-12-24 1993-12-24 カラー受像管 Pending JPH07182987A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32554193A JPH07182987A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 カラー受像管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32554193A JPH07182987A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 カラー受像管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07182987A true JPH07182987A (ja) 1995-07-21

Family

ID=18178039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32554193A Pending JPH07182987A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 カラー受像管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07182987A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000073835A (ko) * 1999-05-14 2000-12-05 김순택 음극선관용 섀도우 마스크의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000073835A (ko) * 1999-05-14 2000-12-05 김순택 음극선관용 섀도우 마스크의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7045942B2 (en) Color picture tube
KR0143077B1 (ko) 칼라 텔레비젼 튜브용 정면판
JP3354254B2 (ja) カラー受像管
JPH11242940A (ja) カラー受像管
US6670743B2 (en) Color cathode ray tube having a shadow mask structure
JP2004031305A (ja) 陰極線管
US6573649B1 (en) Color picture tube
JPH07182987A (ja) カラー受像管
US6225735B1 (en) Shadow mask for color cathode-ray tube and method of manufacturing the same
US6437495B1 (en) Color cathode ray tube with curved shadow mask having central recessed portions
US6218772B1 (en) Color cathode-ray tube with shadow mask mounting system
JP3468689B2 (ja) シャドウマスク、及びカラー受像管
JP3222640B2 (ja) カラー受像管装置
JP2003346677A (ja) 陰極線管用マスクフレーム
US20030016307A1 (en) Color cathode ray tube
US6707241B2 (en) Color cathode-ray tube
US20010030503A1 (en) Panel of cathode ray tube
JPH10334830A (ja) 陰極線管およびその製造方法
JP2002025458A (ja) カラー受像管
JPH01117245A (ja) カラー受像管
JP3178943B2 (ja) 受像管装置
JPH08148093A (ja) シャドウマスク型カラー陰極線管
US20050174032A1 (en) Cathode-ray tube
JP2003331756A (ja) 陰極線管のファンネル構造
JPH0265041A (ja) 陰極線管外囲器及び陰極線管

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20050510

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02