JPH04111737A - 液圧式締め付け要素 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［０００１］

【産業上の利用分野】

本発明は、回転する心棒上で回転体（例えば円板状また
はロール状の工作物または工具、特にホブ）を軸方向に
締め付け固定するための液圧式締め付け要素であって、
心棒に固定される基礎体と、該基礎体のなかで浮動状態
で支持されるリングピストンとを有し、該リングピスト
ンが、閉じだ液圧システムを介して押圧要素（例えば押
圧ねじ）により基礎体に対して相対的に軸方向へ変位す
ることにより回転体（工具または工作物）を軸方向にて
締め付け固定するようにした液圧式締め付け要素に関す
るものである。 ［０００２］

【従来の技術】

この種の液圧要素は、液圧により締め付け力を何倍にも
増大させるようにして、機械的な締め付けナツトを改良
したものである。このような軸方向における高い締め付
け力を必要とするのは、例えば非常に高い切削荷重の場
合でも工作物を加工している間に回転工具を申し分なく
回転するようにその位置で保持する場合である。 ［０００３］ 通常液圧締め付け要素は工具、例えばホブを担持してい
る心棒の自由端にねじで固定される。この場合、ホブに
は固定ストッパーが設けられている。半径方向または軸
方向に延びている少なくとも１つの押圧ねじを締めるこ
とにより、締め付け要素の基礎体の中に浮動可能に支持
されているリングピストンは軸方向外側へ押される。こ
のような液圧締め付け要素は、機械的なナツトに比べて
機械的動力が少なくて済むにもかかわらず、液圧システ
ム内での動力の伝達によりかなり大きな軸方向の締め付
け力が得られる。 ［０００４］ リングピストンが浮動状態で支持されているので、不均
一な内部圧力分布と不均一な摩擦状態とにより、リング
ピストンが不規則に走出することがある。このため工具
が半径方向へ変位したり、あるいは自由な心棒が軸方向
へ逃げて折れることがある。液圧クツションで浮動して
いるリングピストンは、大抵の場合、大きな切削荷重に
対抗できるような十分大きな力を行使することができず
、その結果これによっても工具の回転運動の軌道がずれ
てしまう。 ［０００５］ 公知の締め付け要素の場合、工具をいわゆる尖端台のな
かで、即ち尖端の間で手動により位置調整する場合、ハ
ンマーのような補助手段を用いないと、工具がほぼ理想
的な位置に達するようにしか締め付けることができない
。このような試みやエラーの発生は、付帯時間が増大す
るので極めて不都合である。 ［０００６］

【発明が解決しようとする課題】

本発明の課題は、液圧要素の軸方向における剛性を改善
すること、設置時における回転運動の誤差を適宜に且つ
迅速に調整できるようにすること、作動状態において半
径方向に遊隙が生じるように構成することである。 ［０００７］

【課題を解決するための手段】

本発明は、上記課題を解決するため、基礎体と連結され
る弾性要素が設けられ、該弾性要素は、浮動するリング
ピストンによって付勢され、且つ回転体に当接可能であ
ることを特徴とするものである。 ［０００８］ 本発明の有利な構成によれば、位置調整ナツトの基礎体
に他の機械的なナツトがねじを介して固定されている。 この他の機械的なナツトは皿状のフランジに接触するこ
とができ、その結果液圧のリングピストンが除荷された
場合でも半径方向の固定が維持される。 ［０００９］ 本発明の他の有利な構成によれば、付加的な機械的なナ
ツト（袋ナツトとして構成されている）と皿状のフラン
ジとの間に、比較的大きな半径方向の遊隙をもっている
抑圧リングが配置されている。押圧リングの横断面は円
錐状であり、その結果抑圧リングを半径方向において位
置調整する場合、フランジの片側を付勢することができ
る。この押圧リングの位置調整は、袋ナツトのなかに配
置されている半径方向の押圧ねじによって行うことがで
きる。押圧リングを半径方向にて適宜位置調整すること
により、折れ曲がった心棒の端部を再び整向かせ、回転
運動の誤差を減少させることができる。このように回転
運動の修正を適宜行うことができ、従って締め付け心棒
、回転体または工具、及び締め付け要素から成るシステ
ムを簡単に且つ迅速に整向させることができる。 ［００１０１

【作用］ 本発明によれば、例えばねじを締めることにより弾性要
素は心棒の自由端に達する。従って締め付けの際、リン
グピストンが工具を押圧して固定するのではなく、半径
方向の弾性的なフランジが工具を固定する。従って、切
削カカ弓単性要素の平面に作用する摩擦力よりも大きな
場合にしか工具は変位しない。 ［００１月 【実施例］ 次に、本発明の実施例を添付の図面を用いて説明する。 ［００１２） 図１に図示した第１の実施例によれば、心棒１０に回転
体、例えばホブ１２が工具として取り付けられている。 ホブ１２は心棒１０の他端において半径方向の鍔または
同様のストッパーに当接しており、これによってその位
置が固定されている。 ［００１３］ 心棒１０の他の自由端には、領域１４にねじ７が設けら
れている。ねじ７にはスリーブ１６がその皿状のフラン
ジ１８によって係合している。さらにスリーブ１６には
液圧式の締め付けナツト６の基礎体２０がねじにより固
定されている。 基礎体２０の中には液圧ダクト２２が設けられ、該液圧
ダクト２２は外部に対してパツキン３により密封されて
いる。この内側の液圧システムは、半径方向に配置され
る複数個の締め付けねじ２３により締め付けられる。こ
の締め付けねじ２３は通常の袋ねじとして構成されてい
る。液体はリングピストン２４を弾性的なフランジ１８
に押しつけ、該フランジ１８はホブ１２を締め付け固定
する。 ［００１４］ この実施例においては、半径方向の調整力（ホブ切りの
際特に切削加重によって生じる）がリングピストン２４
に作用しない。従って、浮動状態で支持されているリン
グピストン２４が軸方向にずれることがない。もちろん
リングピストン２４は浮動状態で支持されているのでこ
のような半径方向の力に抵抗しない。図示した実施例に
おいては、このような半径方向の力は弾性的な皿状のフ
ランジ１８によって吸収される。フランジ１８は、ホブ
１２に対する接触領域において、摩擦係数を高めるよう
な材料で被覆されており、その結果ホブ１２の半径方向
における位置固定がさらに改善される。 ［００１５］ 従って、締め付けの際にリングピストン２４が軸方向へ
不規則に走出するためにホブ１２が半径方向へ変位する
ことはない。なぜなら、中間に配置されている弾性的な
皿状のフランジ１８がこの不規則な運動を相殺するから
である。 ［００１６］ 図２は本発明の変形実施例である。図１の実施例で図示
した部品には同一の符号を付した。心棒１０の端部領域
１４には、弾性的な皿状のフランジ１８を備えたスリー
ブ１６がねじにより係合している。スリーブ１６は液圧
式の締め付けナツト６の基礎体２０を担持している。締
め付けナツト６は締め付けねじ２３と液圧システム（液
圧ダクト２２とパツキン３から成る）によってリングピ
ストン２４を弾性的な皿状のフランジ１８に押圧させる
。 ［００１７］ 基礎体２０の、直径を減縮させた外周には、ねじリング
２６が配置されている。ねじリング２６は袋ナツトとし
て構成され、皿状のフランジ１８の方向へねじにより変
位することができる。ねじリング２６と皿状のフランジ
１８との間には円錐押圧リング２８が配置されている。 円錐押圧リング２８は横断面にて楔状に構成され、比較
的大きな半径方向の遊隙Ｓをもってリングピストン２４
の上方、即ちリングピストン２４の軸方向の延長部２５
の上方に取り付けられている。 リングピストン２４と円錐押圧リング２８との間には弾
性リング、有利にはゴムリング３０が配置されている。 ゴムリング３０は弛緩状態においては円錐押圧リング２
８の心合わせの用を成すが、円錐押圧リング２８の半径
方向での位置調整に対しては少しだけ抵抗する。ねじリ
ング２６のキャップ部２７の領域には、半径方向の抑圧
ねじ３２が配置されている。押圧ねじ３２は円錐押圧リ
ング２８を付勢し、目的に応じて円錐押圧リング２８を
半径方向へ変位させる。例えば図２において上側の押圧
ねじ３２を締め、下側の押圧ねじ３２を緩めると、円錐
押圧リング２８を下方へ変位させることができる。円錐
形の円錐抑圧リング２８の楔作用によって弾性的な皿状
のフランジ１８は図２において上側の領域で強く軸方向
右側へ変位し、一方皿状のフランジ１８の図２で下側の
領域の荷重は軽減される。このように軸方向の締め付け
力が合目的に作用することにより、締め付け心棒１４と
締め付けナツト６とホブ１２とから構成されるシステム
を、最適な回転運動をさせるために整向かせることがで
きる。 ［００１８］ リングピストン２４は位置調整を行った後荷重を軽減さ
れ、皿状のフランジ１８は円錐押圧リング２８とねじリ
ング２６とによって、調整された位置で保持される。切
削荷重が高い場合でも工具（ホブ）１２の回転運動は狂
わない。システムの剛性は、通常の鍔付きナツトを使用
した場合に得られる剛性に対応しているが、本発明にお
いては、システムの剛性により工具を半径方向において
目的に応じて位置調整することはできず、また折れた心
棒端部を再び軸方向において整向することはできない。 ［００１９］ もちろん特定の使用例に対しては円錐押圧リング２８を
設けなくてもよＸ／）。この場合には、ねじリング２６
が皿状のフランジ１８を均一に付勢するように構成され
る。その結果液圧のリングピストン２４の荷重軽減が可
能になる。弾性リングとして例えばゴムから成るＯリン
グを設けることもできる。 ［００２０］ 摩擦を良好にするためには、弾性的なフランジ１８が工
具１２のリング状領域ａだけに作用を及ぼすのが合目的
である。このリング状領域ａの外側境界部８はほぼフラ
ンジ１８の外周であり、内側境界部９は半径方向に設定
されたスリーブ１６までの距離である。 ［００２１］ 図３に図示した実施例では、ねじリング２６と弾性的な
フランジ１８との間に互いに回動可能な一対の位置調整
円板１９．２１が設けられている。位置調整円板１９．
２１は位置調整リングとして構成してもよい。これらの
位置調整円板１９．２１の互いに対向し合っている平坦
面１５．１７は正確に設定された、即ち予め設定された
非平行性を有している。この非平行性は、これらの平坦
面１５１７を互いに斜めに延びるように配置することに
よって得られる。このように平坦面１５．１７が非平行
であるために、位置調整円板１９．２１を互いに回動さ
せることにより、対向していない逆の側の平坦面の非平
行性を所望どおりに正確に調整することができる。非平
行性は数十分の一ミリメートル（即ちマイクロメートル
のオーダーである）ので、図面には再現できなかった。 また位置調整円板１９．２１は図に示したゼロ位置を有
している。このゼロ位置では、同位置調整円板１９．２
１は共にそれぞれの位置で同じ厚さであり、またそれぞ
れの外周に設けた受容穴３１は互いに平行に位置してい
る。位置調整円板１９．２１は差し込みスパナを用いて
図に示した矢印の方向へ回動させることができ、従って
位置調整円板１９．２１は、工具１２の回転を整向させ
るため、ラジアルフランジ１８に設けたスケール１３を
用いて正確な位置へ相互に位置調整することができる。 位置調整円板１９．２１が相互に回動する場合、傾斜面
１５．１７が互いに当接しているため、逆の側の平坦面
の非平行性が正確に調整され、ねじリングを締めて液圧
を完全にまたは一部遮断すると、予め調べられた回転運
動誤差を補償することができる。 ［００２２］ 次に、本発明の実施態様を列記しておく。 ［００２３］ （１）弾性要素が弾性的なフランジ（１８）によって構
成されていることを特徴とする請求項１に記載の液圧式
締め付け要素。 ［００２４］ （２）弾性的なフランジ（１８）が、心棒（１０）によ
って固定されているスリーブ（１６）に設けられている
ことを特徴とする請求項１または上記第１項に記載の液
圧式締め付け要素。 ［００２５］ （３）基礎体（２０）に、軸方向にて弾性的なフランジ
（１８）に押圧されるねじリング（２６）が固定され、
その結果液圧のリングピストン（２４）を除荷した後も
、工具（１２）に作用するスラスト力が維持される（第
２図）ことを特徴とする請求項１、上記第１項または第
２項に記載の液圧式締め付け要素。 ［００２６］ （４）ねじリング（２６）と弾性的なフランジ（１８）
との間に円錐押圧リング（２８）が設けられ、該円錐押
圧リング（２８）が半径方向に遊隙（Ｓ）を有し、且つ
そのフランジ（１８）側の面が円錐状に構成され、その
結果横断面が中心軸線（１）の方向へ向けられる楔を形
成していることと、円錐押圧リング（２８）を半径方向
に位置調整するための位置調整手段（１２）が設けられ
、それによってフランジ（１８）の適宜な変位が可能で
あることとを特徴とする、上記第３項に記載の液圧式締
め付け要素。 ［００２７］ （５）ねじリング（２６）がキャップ部（２７）によっ
て円錐押圧リング（２８）とオーバーラツプしているこ
とと、このキャップ部（２７）に少なくとも１つの、有
利には複数個の押圧ねじ（３２）が設けられ、該押圧ね
じ（３２）は円錐押圧リング（２８）に作用して該円錐
押圧リング（２８）の半径方向における位置調整を可能
にすることを特徴とする、上記第１項に記載の液圧式締
め付け要素。 ［００２８］ （６）円錐押圧リング（２８）が弾性的なリング（３０
）によって、有利には０リングによってリングピストン
（２４）に対して心合わせされていることを特徴とする
、上記第４項または第５項に記載の液圧式締め付け要素
。 ［００２９］ （７）弾性フランジ（１８）が工具（１２）をリング状
の領域（ａ）でのみ付勢し、該リング状の領域（ａ）の
外側の境界部（８）はフランジ（１８）の外周にほぼ対
応し、且つ内側の境界部（９）がスリーブ（１６）から
半径方向に間隔をもっていることを特徴とする請求項１
または上記第１項から第６項までのいずれか１つに記載
の液圧式締め付け要素。 ［００３０１ （８）ねじリング（２６）と弾性的なフランジ（１８）
との間に、互いに回動可能な一対の位置調整円板（１９
，２１）が設けられ、該位置調整円板（１９゜２１）の
平坦面（１５，１７）が次のように一定量だけ互いに非
平行であること、即ち位置調整円板（１９，２１）の相
互の回動により逆の側の平坦面の非平行性が、回転運動
の誤差を正確に調整するために調整可能であることを特
徴とする請求項１または上記第１項から第７項までのい
ずれか１つに記載の液圧式締め付け要素。 ［００３１］ （９）位置調整円板（１９，２１）が、フランジ（１８
）に設けられている位置調整マーク部を有していること
を特徴とする、上記第８項に記載の液圧式締め付け要素
。 ［００３２］ （１０）位置調整円板（１９，２１）が、外周に、差し
込み可能な回動工具のための受容穴（３１）を有してい
ることを特徴とする、上記第８項または第９項に記載の
液圧式締め付け要素。 ［００３３］ （１１）スリーブ（１６）が基礎体（２０）にねじを介
して固定されていることを特徴とする請求項１、上記第
１項または第２項に記載の液圧式締め付け要素。 ［００３４］ 【発明の効果】 本発明によれば、締め付けの際リングピストンが工具を
押圧して固定するのではなく、半径方向の弾性的なフラ
ンジが工具を固定する構成なので、心棒の自由端が軸方
向へ逃げる（折れ曲がる）ことがない。従って本発明の
構成によれば、リングピストンの不均一な走出を弾性要
素によって補償することができる。 ［００３５］ 本発明の他の利点は、締め付け要素が解除されると、弾
性的な皿状のフランジがリングピストンをそのホームポ
ジションに復帰させることである。従来の液圧式締め付
け要素の場合、このホームポジションへの復帰は別個の
段階で、例えばクランプジョーの間で締め付けることに
より行わねばならなかった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施例の断面図である。

【図２】 本発明の第２実施例の断面図である。

【図３】 本発明の第３実施例の部分断面側面図である。

【符号の説明】

１０　　心棒 １２　ホブ １６　スリーブ １８　フランジ ２０　基礎体 ２４　リングピストン

【書類名】

図面

【図１】

【図２】

【図３】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転する心棒上で回転体を軸方向に締め付
   け固定するための液圧式締め付け要素であって、心棒に
   固定される基礎体と、該基礎体のなかで浮動状態で支持
   されるリングピストンとを有し、該リングピストンが、
   閉じた液圧システムを介して押圧要素により基礎体に対
   して相対的に軸方向へ変位することにより回転体を軸方
   向にて締め付け固定するようにした液圧式締め付け要素
   において、基礎体（２０）と連結される弾性要素（１８
   ）が設けられ、該弾性要素（１８）は、浮動するリング
   ピストン（２４）によって付勢され、且つ回転体（１２
   ）に当接可能であることを特徴とする液圧式締め付け要
   素。