JPH04110824U - 金属製芯材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 簡易に組み立てることができ、壁パネル，扉
等の面材への装着が容易にでき、且つ芯材密度を自由に
設定できること。 〔構成〕 スチール等の金属製の帯板片１の両端部同士
を連結して該帯板片１をループ状に形成して金属製芯材
Ａとすること。 〔効果〕 これを扉等の面材４に対して使用すれば、そ
の種々の建築用金属パネルＢ製作を可能とする。該建築
用金属パネルＢに対して金属製芯材Ａの芯材密度を自由
に設定できるようにして所望の強度になるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、簡易に組み立てることができ、壁パネル，扉等の面材への装着が容 易にできる金属製芯材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より壁，扉等の建築用金属パネルを製作する場合には、図８に示すように 、その内部を中空状とし、図７乃至図８に示すような断面ハット形状或いはコ字 形状の形鋼を中骨ａ（芯材）として使用することが多い。

【０００３】 このような中骨ａは建築用金属パネルを組み立てる際に、面材と中骨ａとをス ポット溶接等によって固着している。このようにしているのは、最近は扉等で軽 量化が提唱されており、このためにも、金属製の面材をより薄材化している。す ると、扉を閉めた時の衝撃荷重にて大きな音が発生するため、その対向する面材 と中骨ａとを適宜のピッチにてスポット溶接して一体化して、その音の発生を防 止しているものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、実際に建築用金属パネルに断面ハット形状或いはコ字形状の形鋼を中 骨ａ（芯材）として使用するとスポット溶接等の固着手段が面倒であるし、また 、中骨ａの多数の存在にて建築用金属パネルの重量も重くなる等の不都合な点が あった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、帯板片の両端部同士を連結し、該帯板片をループ状に形成 した金属製芯材としたことにより、簡易に組み立てることができ、壁パネル，扉 等の面材への装着が容易にでき、前記課題を解決したものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を第１図乃至第６図に基づいて説明する。

【０００７】 Ａが本考案の金属製芯材で、金属帯板より形成されたものであって、図１に示 すように金属製の帯板片１はアルミニウム等の厚さの薄い軽量の金属板が使用さ れるものである。

【０００８】 図１の実施例では、まず帯板片１の両端部箇所に切込部２，２が形成されてお り、さらに該切込部２，２は帯板片１の高さ方向において互いに逆方向に形成さ れている。

【０００９】 その帯板片１の端部に形成された切込部２，２同士を噛み合わせて帯板片１を ループ状に形成するものである。

【００１０】 さらに、その帯板片１の適宜の箇所に中間切込部３，３，…を形成することも あり、中間切込部３，３，…同士を連結することで帯板片１が複数ループで形成 され、８字形等になることもある。

【００１１】 また、帯板片１をループ状に形成する別の実施例として、帯板片１の端部同士 をスポット溶接の固着手段にて連結固着することもある。

【００１２】 さらに帯板片１の端部同士を連結固着する手段としてはリベットを使用しても 良いし、接着剤７を使用する実施例も存在する。

【００１３】 建築用金属パネルＢは扉，壁パネル等に使用されるものであって、内部を中空 としたものであり、具体的には表裏いずれにも使用できる面材４，４が幅方向両 端の縦フレーム５，５及び高さ方向両端の上下の横フレーム６，６にて形成され る。

【００１４】 その面材４，４には、その主面４ａの幅方向に屈曲部４ｂ，４ｂが形成されて いる。その両面材４，４間に本考案の金属製芯材Ａを適宜に組み合わせてサンド イッチ状に内装するものである。

【００１５】 本考案の金属製芯材Ａを複数連結して組み合わせるには、互いの連結用の切込 部２，２同士を噛み合わせることにより行い、その組合せパターンは種々存在す るものであって、図５に示すように前後左右に等間隔をおいて整列させたり、或 いは図示しないが複数の金属製芯材Ａ，Ａ，…を一点で連結し放射状に形成する こともある。

【００１６】 建築用金属パネルＢに内装された複数組み合わされた金属製芯材Ａ，Ａ，…は それぞれの端部が縦フレーム５，５及び上下端の横フレーム６，６に当接した状 態としておくことが好ましい。

【００１７】 また金属製芯材Ａ，Ａ，…と面材４，４とは接着剤７にて固定され、ホットプ レスにより金属製芯材Ａと面材４とが固着されるものである。

【００１８】

【考案の効果】

本考案においては、帯板片１の両端部同士を連結し、該帯板片１をループ状に 形成した金属製芯材としたことにより、先ず第１に建築用金属パネルＢの補強用 芯材として簡易に装着することができるし、第２に本考案の金属製芯材Ａを使用 して金属製芯材Ａの密度を自由に設定できる建築用金属パネルＢを製作できるし 、第３に本考案の金属製芯材Ａは極めて簡易な構造で製造が容易にでき、あらゆ る寸法の建築用金属パネルＢの製作に適応することができる等の種々の効果を奏 する。

【００１９】 これらの効果について詳述すると、本考案の金属製芯材Ａは、帯板片１をルー プ状に形成したものであって、このようなループ状に形成した金属製芯材Ａは建 築用金属パネルＢを構成する面材４上に極めて安定した状態で、その帯板片１を 垂直状に配置することができるものであり、その装着性能が良好にできる。

【００２０】 このようなループ状の金属製芯材Ａを複数面材４上に配置するのみで建築用金 属パネルＢの芯材として構成することができる。

【００２１】 特に、扉等の面材４に対して、その金属製芯材Ａの芯材密度を自由に設定でき る大きな利点を有する。具体的には、その面材４が薄材の場合には、その金属製 芯材Ａを単位面積当りの数を増加して高密度にすることで強度を保持することが できるし、また、その面材４が厚材の場合には、その金属製芯材Ａを単位面積当 りの数を減らして低密度にするで所望の強度にできる。さらに、部分的に、芯材 密度を変えることもできる。これによって、例えば、面材４なる扉の下部を、蹴 飛ばし防止のためや、或いは、扉の戸当り部としてその金属製芯材Ａを高密度に 変えることで補強部として簡単に加工できる。

【００２２】 次に、本考案の金属製芯材Ａは帯板片１が適宜に屈曲されて形成されたもので あり、帯板片１として極めて薄い軽量の金属材を使用することで金属製芯材Ａ自 体の重量を極めて軽くすることができ、本考案の金属製芯材Ａを使用した建築用 金属パネルＢの重量も軽量にすることができる。

【００２３】 次に、本考案の金属製芯材Ａはループ状をなしており、これを建築用金属パネ ルＢを製造する際には、その建築用金属パネルＢの寸法に合わせて金属製芯材Ａ の個数を所望する強度に応じて適宜に決定することにより比較的に容易に種々の 建築用金属パネルＢに適応した芯材を製作することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の斜視図

【図２】本考案を構成する帯板片の斜視図

【図３乃至図４】本考案の別の実施例の斜視図

【図５】本考案の金属製芯材を建築用金属パネルに使用
したこれら部材の分解斜視図

【図６】本考案を使用した建築用金属パネルの要部拡大
断面図

【図７】従来技術の建築用金属パネルの一部切除した斜
視図

【図８】図７の要部拡大断面図

【符号の説明】

１……帯板片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯板片の両端部同士を連結し、該帯板片
   をループ状に形成したことを特徴とした金属製芯材。