JPH04110752U - 真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着装置

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JPH04110752U
JPH04110752U JP1404991U JP1404991U JPH04110752U JP H04110752 U JPH04110752 U JP H04110752U JP 1404991 U JP1404991 U JP 1404991U JP 1404991 U JP1404991 U JP 1404991U JP H04110752 U JPH04110752 U JP H04110752U
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film
roll
cooling roll
cooling
base film
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JP1404991U
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守 関口
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凸版印刷株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長尺のプラスチックフィルムを走行させなが
ら、高温度で無機物等を真空蒸着するに際し、プラスチ
ックフィルムの皺等の発生を防止する。 【構成】真空密閉室内でプラスチックフィルムを、ガイ
ドロール、冷却ロール、ガイドロールの順に走行させな
がら、冷却ロール下方に配置した蒸着源から蒸発した無
機物等をプラスチックフィルムに付着させる際、冷却ロ
ールにプラスチックフィルムが接触する直前の位置に予
備冷却ロールを配置する。 【効果】プラスチックフィルムが冷却させる結果、蒸着
源からの熱による影響が緩和され、皺の発生、蒸着膜の
ピンホールの発生がなく、安定した蒸着膜を得ることが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は真空蒸着装置に関する。 更に詳しくは本考案は、長尺状の基材フィルムを高速で走行させながら、その 表面に安定して薄膜を真空蒸着できる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子フィルム等の長尺の基材フィルムを走行させながら、その表面に金、銀 アルミニウム、スズ等の各種金属を真空蒸着する方法は周知である。得られる蒸 着フィルムは、その金属光沢もしくは導電性や気体遮断性から、装飾用材料、導 電材料、食品等の包装材料として使用されている。
【0003】 また、酸化珪素等の無機物を同様の方法で真空蒸着する方法も知られている。 得られる無機物の蒸着フィルムは、その無機物の種類に応じ、酸素遮断性の包装 材料、透明導電材料、赤外線反射膜などに利用される。
【0004】 この方法では、排気系を備えた密閉系内に基材フィルムを巻取り状で配置し、 制御ロール、ガイドロール等を通過させた後、冷却ロールに抱かれながら、この 冷却ロール下方に配置された薄膜形成材料の蒸着源を加熱して、気体状の薄膜形 成材料を接触させ、薄膜形成材料を凝縮させて薄膜形成するのである。薄膜形成 された基材フィルムは、再びガイドロールや制御ロールを通過して、巻取りロー ルに巻き取られる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、基材フィルムの走行速度が速くなるにつれて、また薄膜形成材 料の融点が高くなるにつれて、あるいは基材フィルムの厚さが薄くなるにつれて 、基材フィルムの流れ方向に皺が生じて薄膜の厚みにむらが生じたり、あるいは 薄膜が熱負けしてピホールが生じたりするという問題があった。
【0006】 そこで、本考案は、高融点の薄膜形成材料を高速で走行する薄い基材フィルム 上に真空蒸着するに際して、かかる皺やピンホールの発生のない蒸着装置を提供 することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本考案は、真空吸引機構を有する密閉系内に、基材 フィルムを巻き出す巻き出しロール、蒸着フィルムを巻き取る巻取りロール、フ ィルムの走行方向に沿って巻き出しロールと巻取りロールの間に配置された冷却 ロール、冷却ロールの下方に配置された薄膜形成材料の蒸着源、蒸着源の薄膜形 成材料を加熱する加熱源、基材フィルムが冷却ロールに接触する位置の直前に配 置された予備冷却ロールから成ることを特徴とする真空蒸着装置を提供する。
【0008】 以下図面を参照して本考案を説明する。図1は本考案に係る真空蒸着装置の実 施例を示す説明図、図2は他の実施例を示す要部説明図である。
【0009】 本考案の装置は、図1に示すように、全体が密閉された系から成り、この系内 部を真空状態に維持するため、真空吸引機構8が設けられている。装置内の圧力 は、基材フィルムの種類、蒸着方法、薄膜形成材料の材質等に応じ、10-4〜1 0-6torr.程度で良い。
【0010】 系内には、、薄膜形成するための基材フィルム1の巻き出しロール11が配置 されており、連続的かつ高速に基材フィルム1が巻き出される。巻き出された基 材フィルム1は、必要に応じて設けられた制御ロールやガイドロール21を介し て冷却ロール3に抱かれながら走行し、再び必要に応じて設けられた制御ロール やガイドロール22を介して巻取りロール12に巻き取られる。
【0011】 冷却ロール3は従来の冷却ロールと同一で良く、内部に冷媒等を通して温度を 制御する。冷媒温度は−10〜−30℃が好ましい。冷却ロール3の温度により 気体状態の薄膜形成材料が基材フィルム1上に凝縮して薄膜を形成するため、冷 却ロール3の下方には蒸着源4を配置して基材フィルム1が冷却ロール3を抱い ている間に薄膜形成する構造とする必要がある。
【0012】 図示の例では加熱源は大型電子銃5であり、蒸着源4は大型電子銃5から発射 される電子線により加熱できる。加熱により蒸着源4に配置された薄膜形成材料 が気体状態となり、基材フィルム1に付着する。図中、61は高電圧電源、62 はビームコントローラーである。 なお、電子線加熱の外、公知の抵抗加熱法によっても良い。
【0013】 基材フィルム1が冷却ロール3に接触を開始する直前の位置には、基材フィル ム1を冷却するための予備冷却ロール7が配置されている。
【0014】 予備冷却ロール7は基材フィルム1を十分に冷却して、その軟化等の熱劣化を 防止するためのもので、内部に冷媒を循環して冷却できるものである必要がある 。
【0015】 予備冷却ロール7表面の温度としては、−30℃以上であることが好ましい− 30℃未満では系内に微量に含まれる水分が基材フィルム1表面に凝縮し走行の 際の摩擦が大きくなり、高速で安定した走行系が得られない。
【0016】 また、大型電子銃5により無機物等の薄膜形成材料を大量に蒸発させた場合、 蒸着源4の薄膜形成材料は1300〜2000℃程度の高温になり、輻射熱によ り基材フィルム1を加熱することになる。この加熱を受けてしかも基材フィルム 1の皺を防ぎ、また薄膜の熱劣化を防ぐため、−10℃以下であることが好まし い。
【0017】 予備冷却ロール7は、基材フィルム1を冷却ロール3表面に密着して、両者の 間の滑りを防止するため、基材フィルム1と冷却ロール3が接触する位置の直前 に設ける必要がある。両者が滑る場合には、基材フィルム1に応力がかかり、や はり皺が発生することがある。
【0018】 基材フィルム1が冷却ロール3と接触を開始する位置は基材フィルム1の材質 や厚みにより異なるが、基材フィルム1が二軸延伸ポリエチレンテレフタレート フィルム等の耐熱性プラスチックフィルムの場合には、基材フィルム1が冷却ロ ール3と接触を開始する位置と冷却ロール3中心とを結ぶ線と、冷却ロール3中 心からの垂線のなす角度θが60〜120度の場合が好適である。予備冷却ロー ル7による冷却効率が生かされると共に、高速で十分な厚みに薄膜が形成できる からである。
【0019】 図2は予備冷却ロール7を多数設けた例で、多数設けることにより冷却効率を 向上することができる。その外は図示を省略したが、図の場合と同様である。
【0020】 本考案に係る基材フィルム1としては、、例えば、ポリエチレンやポリプロピ レン等のポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム 等が使用できる。5〜15μm程度の薄いもので良い。
【0021】 また、本考案に係る薄膜形成材料としては、金、銀、アルミニウム、スズ、銅 ステンレス等の金属材料が使用できるが、高融点の無機物が好適である。本考案 の特徴を特に生かすことができるからである。かかる無機物としては、酸化珪素 酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム等の金属酸化物が例示で きる。
【0022】
【実施例】
・基材フィルム──────酸化マグネシウム(3N)。 ・装置──────────図1の装置。 ・系の圧力────────1×10-4torr. ・電子銃のエネルギー───35kW。 ・基材フィルム走行速度──100m/min. ・蒸着速度────────2μm/sec. ・冷却ロール温度─────−20℃。
【0023】 ・予備冷却ロール材質───中空ステンレス製ロール表面にクロムメッキして 成るロール。 ・予備冷却ロール温度───−10℃。 ・基材フィルム1が冷却ロール3と接触を開始する位置と冷却ロール3中心と を結ぶ線と、冷却ロール3中心からの垂線のなす角度θ───110度。
【0024】 蒸着加工中、蒸着機の窓から、フィルムの走行状態及び皺の発生の有無を確認 したところ、皺の発生は全くなく、安定した蒸着加工ができた。
【0025】 また、得られた蒸着フィルムを切断し、蒸着フィルムの幅方向及び流れ方向に 10点サンプリングして25℃、70%R.H.の条件で酸素透過率を測定した ところ、いずれのサンプルにおいてもおよそ0.5〜1.5ml/m2 ・day ・atm(MOCON社製MOCON OX−TRAN10/50Aで測定)( 平均1.0ml/m2 ・day・atm)であり、安定した酸素遮断性が得られ た。
【0026】 <比較例> 予備冷却ロールを使用しない外は、実施例と同様に真空蒸着した。
【0027】 走行状態と皺の発生の有無を蒸着機の窓から確認したところ、ところどころに 流れ方向のスジが生じていることが分かった。
【0028】 また、酸素透過率を測定したところ、場所により1.0〜120ml/m2 ・ day・atmと大きく変動し、バラツキの多いことが分かった。
【0029】
【効果】
以上のように、本考案によれば、100m/min程度の高速で薄い基材フィ ルムに高融点の薄膜形成材料を真空蒸着して、しかも安定した高品質の蒸着フィ ルムを製造することが可能となる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る真空蒸着装置の実施例を示す説明
図。
【図2】他の実施例を示す要部説明図。
【符号の説明】
1 基材フィルム。 11 巻き出しロール。 12 巻取りロール。 21 制御ロール又はガイドロール。 22 制御ロール又はガイドロール。 3 冷却ロール。 4 蒸着源。 5 加熱源。 7 予備冷却ロール。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空吸引機構を有する密閉系内に、基材フ
    ィルムを巻き出す巻き出しロール、蒸着フィルムを巻き
    取る巻取りロール、フィルムの走行方向に沿って巻き出
    しロールと巻取りロールの間に配置された冷却ロール、
    冷却ロールの下方に配置された薄膜形成材料の蒸着源、
    蒸着源の薄膜形成材料を加熱する加熱源、基材フィルム
    が冷却ロールに接触する位置の直前に配置された予備冷
    却ロールから成ることを特徴とする真空蒸着装置。
JP1404991U 1991-03-12 1991-03-12 真空蒸着装置 Pending JPH04110752U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020124906A (ja) * 2018-08-29 2020-08-20 王子ホールディングス株式会社 金属層一体型ポリプロピレンフィルム、フィルムコンデンサ、及び、金属層一体型ポリプロピレンフィルムの製造方法
JP2020124905A (ja) * 2018-09-05 2020-08-20 王子ホールディングス株式会社 金属層一体型ポリプロピレンフィルム、フィルムコンデンサ、及び、金属層一体型ポリプロピレンフィルムの製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0254756A (ja) * 1988-08-16 1990-02-23 Toray Ind Inc プラスチックフィルムの真空蒸着方法

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