JPH04110487A - 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発［ＩＩ′口よ、外観、特１．：明度、光沢度の優
れた電気亜鈴めっき鋼板の製造方法に関する。

〔従来の技術〕

電気亜鉛めっきに用いる主な酸性浴としては、硫酸亜鉛
を主体とした硫酸浴と塩化亜鉛を主体どした塩化浴とが
ある。

硫酸浴では、陽極どして自溶性亜鈴陽極を使用する場合
と、ｐｂ系合金や酸化イリジウムからなる不溶性陽極（
両方を混ぜて使用する場合もある）を使用する場合があ
る１、一方、塩化浴では、不溶性陽極は陽極反応により
有毒な塩素ガスを発生させるため使用できす、このため
専ら自溶性の亜鉛陽極が使用される。

硫酸浴は塩化浴に較へ電気伝導度が低いため、従来より
主導補助剤、例えば硫酸ソータ　硫酸アンモニウム等を
１０〜１００ｇ／ｌ程度添加して省電力化を図っている
。

前述したように塩化浴は、事実上自溶性の亜鉛陽極しか
使用できないため、実製造ラインでは消耗した陽極の取
り換え作業を行う必要があり、特に近年の高電流密度操
業では、このような取り換え作業を頻繁に行わなければ
ならない。また、塩化浴で得られるめっき面の外Ｍ！は
、光沢度に難があり、硫酸浴で得られるめっき面に較べ
、外観性が劣っている。

一方、硫酸浴では、自溶性亜鉛陽極を使用する場合は、
塩化浴ど同様、電極交換作業を頻繁に行わなければなら
ず、しかも高電流密度、特に５０Ａ／ｄ耐を超えるよう
な電流密度では陽極が不働態化し易い欠点がある。

以上のような点から、近年では不溶性陽極を使用し、浴
抵抗を下げるために」二連したような電導補助剤を含ん
だ硫酸浴において、５０Ａ／ｄｒｒｆ’以上の高電流密
度で操業を行うのが通例となっている。

例えば、上記のような硫酸浴として、特開昭６＞１７０
５９５号にあるように電導補助剤として硫酸ソーダを加
え、これに硫酸アンモニウムを加えためっき浴が使用さ
れている。

（発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、これらの条件で司られためっき鋼板は、
若干黒みを帯びた光沢のない外観を呈し、このため自動
車用や家電用に塗装して使用する場合や、未塗装でも見
えない部位に適用する場合には問題はないが、家電製品
等の見える部位に適用する場合の外観性に難がある。特
に近年、家電製品の見える部位向けの用途として、クロ
メ−１へ処理して未塗装で使用される耐指紋性に優れた
特性をもつ電気亜鉛めっき鋼板の需要が増大しており、
このような用途に対しては、上述したような従来の電気
亜鉛めっき鋼板の外観では不十分である。

また、特に上記条件で電気亜鉛めっきを実施する場合、
めっき浴中にｐｂ系不溶性陽極や薬品からＰｂイオンが
混入する。このようなＰｂイオンが混入すると、特開昭
６０−１．５２８６０号に示されるように、めっき結晶
の（０００２）面が減少し、この平滑な（０００２）面
の減少は、外観に悪影響を及ぼすと考えられる。

電気亜鉛めっき鋼板の外観を光沢化する技術として、例
えば特開昭６３−１４８９０号や特公昭５５−４１３０
６号に示されるようしこ、有機物を亜鉛めっき浴中に添
加する方法が知られているが、有機物は不溶性陽極、特
に近年盛んに使用されている白金系の酸化イリジウム不
溶性陽極の寿命に悪影響を及ぼす（例えば、第１２回ツ
ーダニ業技術討論会（８８，１１，１７、］８）資料「
有機電解の耐極醜素発生アノードどしての酸化イリジウ
ム系電極の性能向」二」高橋正雄著　第１頁１８行目）
。したがって、有機添加剤のめっき浴中への添加は好ま
しくない。

また、外観を改善する方法として、特開昭６４−５２０
９９号には銅板に亜鉛めっきを施した後、調質圧延を実
施する方法が示されているが、この方法では調質圧延に
よる材料劣化という問題があり、好ましくない。

本発明は、このような従来の問題に鑑みなされたもので
、不溶性陽極の寿命低下管の問題を生じることなく、外
観、特に明度、光沢度の優れた電気亜鉛めっき鋼板を製
造することができる方法を提供しようとするものである
。

〔課題を解決するための手段〕

このため本発明は、不溶性陽極を用い硫酸浴で電気亜鉛
めっき鋼板を製造する方法において次のような構成を有
する。

（］、）　ＺｎＳＯ４・７Ｈ２０：　１００−６００　
ｇ　／　Ｑ　、　Ａ１２（Ｓｏ、）３１４〜１８１（２
０：　１０〜２００　ｇ　／　Ｑを含有し、且つ不純物
として、ｐｂイオン：　０．５ｐｐｍ未満、Ｓｎイオン
：０、１ｐｐｍ未満、Ｓｂイオン：０．１ｐｐｍ未満、
ＣＩ」イオン：］、ｐｐｍ未満、Ｍｎイオン：５ｐｐｍ
未満、Ｓｊ＋］Ｏｐｐｍ未満、Ｉｎイオン：５０ｐｐｍ
末濶、Ｃｒイオン：１１００ｐｐ未満、Ｎ１イオン：１
００ｐｐｍ未満、Ｃａイオン＝１００ｐｐｍ未満、Ｓｒ
イオン：１１００ｐｐ未満、Ｆｅイオン：１１００ｐｐ
未満に規制された組成の電気亜鉛めっき浴を用い、浴温
：４０〜７０℃、浴ｐｌ＋：Ｏ〜２．５、流速１ｍ／ｓ
メー１ヘル以」二の条件で不溶性陽極を使用して電解処
理を実施することを特徴とする外観の便れた電気前■イ
ｊめっき鋼板の製遣方法。

（２）　ｐｂイオンがＯ，］、ｐｐｍ以下の組成の電気
亜鉛めっき浴を用いることを特徴とする」１記（１）に
記載の外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

〔作用〕

電気亜鉛めっきの納品配向性は、陰極（カソード）界面
の物質移動現象に強く依存するもので、物質移動を促進
する条件とした場合、基板に平行な（０００２）面が強
く配向し、逆の条件では（１１，２０）や（１０１１）
のピラミッド状の面が配向する。めっき外観はめっき結
晶に依存すると考えると、結晶がフラットなほうが光が
反射し易く、明度、光沢度が高くなり、逆にビラミツ１
（状であるど、粒界なども大きくなり、光を吸収し、明
度、光沢度とも低下すると考えられる。したがって、外
観性向上にはめっき結晶の平滑化、すなわち（０００２
）面を強く配向させることが有効であると思われる。ま
た、光を吸収すると思われる粒界は、結晶が微細なほど
小さくなるため、結晶は微細化したほうが明度、光沢度
の向上には有効であると考えられる。

以」二のように、結晶は平ｉｈっ微細であることが明度
、光沢度を得る上で有効である。

まず、本発明おいて、浴に電導補助剤を添加しない理由
を以下に示す。

（１）電導補助剤を除くことにより、めっき浴中の粘性
が低下し、これｌ、コより限界電流密度が上昇する。こ
の結果、陰極での亜鉛の物質移動が促進され易くなり、
結晶が平滑化し、明度、光沢度が向」ニする。

（２）また、電導補助剤は、電気泳動に関与して限界電
流密度に影響を及ぼす。すなわち、高電流密度ではイオ
ンの移動に対して電気泳動の寄与が現われるが、一般に
電気泳動により移動するイオンのフランクスは拡散層内
に生じる電界の強さに比例するので、強い電界が形成さ
れるめっき浴、すなわち電導補助剤の無いめっき浴で泳
動の効果が大きく、限界電流密度が増大する。その結果
、陰極での亜鉛は、物質移動増大により亜鉛めっき結晶
が平滑化し、明度、光沢度が増大するものど考えられる
。

このように、本発明は電導補助剤を添加しないことを前
提とし、Ｚｎ５Ｏ，、’　１１１ｚ　（ｌを１００〜６
００　ｇ　／　Ｑ、Ａコ、（ＳＯ４ル、−１４〜１．８
１１２０を１０〜２００ｇ／Ω含有し、１つ不純物たる
ＰＩ）イオン、Ｓｎイオン、Ｓｂイオン、Ｃｕイオン、
Ｍｎイオン、Ｓｊ２．ｒロイオン、Ｃｒイオン、Ｎｉイ
オン、Ｃａイオン、Ｓｒイオン、Ｆｅイオンの上限を規
定する。

以下、これらの成分およびその限定理由について説明す
る。

硫酸亜鉛（ＺｎＳＯ，、・７１１．Ｏ）は、その浴中濃
度が１００ｇ／ｌ未満では許容電流密度が低くなり、め
っき外観は美麗化しない。一方、６００　ｇ　／　Ｑを
超えて添加しても、その溶解度を超えるため溶解しない
。

以」二の理由から硫酸亜鉛は１００〜６００　ｇ　／　
Ｑの濃度どする。

次に、無機添加剤である硫酸アルミニウム（八］２（Ｓ
Ｏ＝）３・１４〜１．８Ｈ２０）の添加理由は次の通り
である。

すなわち、硫酸アルミニウムをめっき浴中に添加すると
、結晶が平滑を保ちながら微細化する。この結果、光沢
度がさらに」１昇する。一般に、めっき時には陰極でｐ
　Ｉ＋が６程度まで一］−昇するが、硫酸アルミニウム
を添加すると、ｐ１１３〜：）、５程度で水酸化アルミ
ニウムが生成して、陰極に吸着或いは陰極界面を覆い、
これが光沢に寄与するものと考えられる。

また、添加剤として」１記のような無機物を選んだ理由
は、第１に、有機添加剤は少量（数■／ａ〜数ｇ／ｌ）
で効果があるものが多く、適正濃度が低く且つ範囲か狭
いことから、実生産ラインでの連続管理がしずらいこと
、第２に、近年、不溶性陽極として酸化イリジウム電極
がＥＧＬに適用されているが、有機物はこの種の電極の
寿命を低下させること、から有機物は不溶性陽極方式の
電気亜鉛めっきには適さないためである。

硫酸アルミニウムは、その添加量がＩＯｇ／１１未満で
あると結晶が微細化せず、十分な光沢度が得られない。

一方、２００　ｇ　／　Ｑを超えると所謂めっきヤケを
起す恐れがあり、このため１０〜２００　ｇ　／　Ｑの
範囲で添加する。

次に浴中の不純物の限定理由は以下の通りである。

Ｐｂイオンを０．５ｐｐｍ未πθとしたのは、前述した
ようにＰＩ）イオンがめつき浴中に含まれると、（００
０２）面が減少し易いため結晶の平滑性がなくなり、そ
の結果、外観に悪影響が出るからである。ｐｂイオンは
少ないほど好ましいが、薬品中に含まれていたり、ｐｂ
系不溶性陽極を使用している場合には、これを皆無にす
ることは不可能であり、０．５ｐｐｍ未満、好ましくは
０゜１ρｐｌｎをその条件とした。したがって、電極は
ｐｂ系よりもＰｔ系を使用した方が、ＰＩ）イオンを低
く抑えられるため有利である。

Ｓｎイオン、Ｓｂイオンがめつき浴中にＯ，］、ｐｐｍ
以−ヒ含まれると、めっき結晶の（０００２）面配向性
が減少し、結晶が丸みを帯びる。これによって、明度、
光沢度が減少し、外観に悪影響を及ぼす。このため、こ
れらのイオンは、それぞれＯ，］、ｐｐｍ未満とする。

Ｃｕイオンがめつき浴中に１ｐｐｍ以上含まわると、結
晶の平滑性がな（なり、明度、光沢度が低下する。この
ため、Ｃｕイオンは）９９ｍ未満どする。

Ｍｎイオンがめつき浴中に５１）Ｐｍ以上含まれると、
光沢度が低下する。このため、Ｍｎイオンは５ρｐ１１
１未満とする。

Ｓｊがめつき浴中に１０ｐｐｍ以上含まれると、光沢度
が低下する。このため、８コは］、０ｐｐＩＩ＋未満と
する３、Ｉｎイオンがめつき浴中に５０ｐｐｍ以上含ま
れると、光沢度が低下する。このため、Ｉｎイオンは５
斡、ｌｐＨ未満とする。

Ｃｒイオン、Ｎｉイオン、Ｃａイオン、Ｓｒイオン、Ｆ
ｅイオンは、これらがそれぞれめっき浴中に１１００ｐ
ｐ以上含まれてもめっき外観に影響はない。しがし、耐
食性等への影響を考慮すると、これらのイオンをめっき
浴中に不純物どして含むことは好ましくない。このため
、これらのイオンはそれぞれＬｏｏｐｐｍ未満とする。

このようレコ電導補助剤を除いた硫酸亜鉛単独浴を用い
ることにより、結晶が平滑化し、外観、特に明度、光沢
度が上層し、失麗化する。さらに、月 浴中に不溶性陽極に悪影響を及ぼさない無機添加剤たる
硫酸アルミニウムを添加し、且つ不純物イオンを極力低
下させることにより、結晶の微細化と平滑化をより高め
、さらに光沢化を促進させることができる。

また、めっき処理は浴温：４０〜７０’Ｃ１浴ｐ１（：
　０〜２．５、流速：］、ｍ／ｓ以」二の条件で行われ
る。

浴温は４０℃未満では許容電流密度が低く、一方、７０
℃を超えると設備的にライニング等に不利となる。この
ため浴温は４０〜７００Ｃ１より好ましくは５０〜６０
℃どする。

浴ｐｌ＋が２．５を超えるど水酸アルミニウムの沈殿が
生じやすく、一方、０未満では電解効率が低く、好まし
くない。このためｐ　Ｈは０〜２．５とする。

また、流速が］、ｍ／ｓ未満では、ｒ「容電流密度が低
（、めっき外観が悪くなるため、流速の下限を１ｍ／ｓ
とした。

〔実施例〕

本発明例 下記条件でめっき付着量２０ｇ／ｍの電気亜鉛めっき鋼
板を製造した。

めっき浴組成　ＺｎＳＯ４・７１１２０　　　　　　：
　４４０　ｇ　／　ＱＡ］、２　（ＳＯ４）３・１４〜
］、８Ｈ２０：　５０ｇ、１１浴ｐ、Ｈ：２．０ 浴温度　　　：６０℃ 流速　　　　：１〜５ｍ／ｓ 電流密度　　：　１００Ａ／ｄｎ（’ 不溶性陽極　二酸化イリジウム陽極 得られた銅板の外観に関し、スガ試！１！機■製の多光
源分光測色計ＭＳＣ−ＩＳ−２Ｂを用いてＬａｂ表色系
の明度指数りを測定するとともに、同社製デジタル変角
光度計ＵＧＵ　　５Ｋを用い、光沢度（ＪＩＳ　Ｚ８７
４１　ＧＳ（４５）　）を測定した。その結果を、第１
表しこ示す。

左絞孤 上記浴組成のめっき浴に、不純物として、Ｐｂイオン、
Ｓｎイオン、Ｓｂイオン、Ｃｕイオン、Ｍｎイオン、Ｓ
ｊ、　Ｔｎイオン、Ｃｒイオン、Ｎｉイオン、Ｃａイオ
ン、Ｓｒイオン、Ｆｅイオンをそれぞれ０．１〜１１０
０ｐｐ添加し、外観を上記と同様の方法で評価した。そ
の結果を、第］−表に併せて示す。

なお、本実施例に才６ける外観評価基準は以下の通りで
ある。

外観評価基準 ・Ｌ値、光沢度ともにＯの場合は◎ ・Ｌ値、光沢度ともに△の場合は△ ・Ｌ値、光沢度いずれかが×の場合はＸ・Ｌ値、光沢度
いずれかが△で、いずれかがＯの場合は△ ・Ｌ値、光沢度いずれかがＯで、いずれかが×の場合は
△ 第１表によれば、比較例では明度、光沢度のいずれかが
劣っているのに利し、本発明例では、いずれも優れた明
度、光沢度が得られていることが判る。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、電導補助剤を除いた硫酸
亜鉛単独浴を用い、且つ浴中に不溶性陽極に悪影響を及
ぼさない無機添加剤たる硫酸アルミニウムを添加し、さ
らに不純物を一定真度以下に規制することにより、結晶
の微細化と平滑化を高め、優れた外観の亜鉛めっき鋼板
を得ることができる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ＺｎＳＯ＿４・７Ｈ＿２Ｏ：１００〜６００ｇ／
   ｌ、Ａｌ＿２（ＳＯ＿４）＿３・１４〜１８Ｈ＿２Ｏ：
   １０〜２００ｇ／ｌを含有し、且つ不純物として、Ｐｂ
   イオン：０．５ｐｐｍ未満、Ｓｎイオン：０．１ｐｐｍ
   未満、Ｓｂイオン：０．１ｐｐｍ未満、Ｃｕイオン：１
   ｐｐｍ未満、Ｍｎイオン：５ｐｐｍ未満、Ｓｉ：１０ｐ
   ｐｍ未満、Ｉｎイオン：５０ｐｐｍ未満、Ｃｒイオン：
   １００ｐｐｍ未満、Ｎｉイオン：１００ｐｐｍ未満、Ｃ
   ａイオン：１００ｐｐｍ未満、Ｓｒイオン：１００ｐｐ
   ｍ未満、Ｆｅイオン：１００ｐｐｍ未満に規制された組
   成の電気亜鉛めっき浴を用い、浴温：４０〜７０℃、浴
   ｐＨ：０〜２．５、流速１ｍ／ｓ以上の条件で不溶性陽
   極を使用して電解処理を実施することを特徴とする外観
   の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。
2. （２）Ｐｂイオンが０．１ｐｐｍ以下の組成の電気亜鉛
   めっき浴を用いることを特徴とする請求項（１）に記載
   の外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。