JPH04109168U - インクリボンカセツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 補給ロール５ｂとの接触でインク貯留体１の
インクを当該補給ロール５ｂに供給するインク供給体６
が、インクリボンＲとの接触で当該インクリボンＲにイ
ンクを補給する補給ロール５ｂに対して接触する接触姿
勢と離間する非接触姿勢とに亘って姿勢変更可能に設け
られ、非接触姿勢に保持されているインク供給体６をイ
ンクリボンＲの走行に連動して接触姿勢に姿勢変更させ
る姿勢変更機構Ｂが設けられている。 【効果】 非使用時にはインク供給体が補給ロールに接
触せず、使用時にはインク供給体が補給ロールに接触す
るから、インクリボンの再走行時に、自動的に過剰イン
クがインクリボンに補給されにくくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、インクを貯留しているインク貯留体と、インクリボンとの接触で当 該インクリボンにインクを補給する補給ロールと、前記補給ロールとの接触で前 記インク貯留体に貯留されているインクを当該補給ロールに供給するインク供給 体とが備えられ、インクリボンの走行にともなって前記補給ロールが回転し、前 記インク貯留体に貯留されているインクがインクリボンに補給されるインクリボ ンカセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

冒記インクリボンカセットは、印字に使用した後のインクリボンに再度インク を補給して、インクリボンを長期に亘って反復使用できるように構成したもので あるが、インクリボンの走行が停止している非使用時に補給ロールとインク供給 体とを長時間に亘って接触させておくと、インク供給体のインクがインク供給体 と補給ロールとの接触部に滲み出して溜まり易く、この溜まったインクがインク リボンの再走行時にインクリボンに補給されると、過剰インクに起因する滲みが 印像に生じることがあるから、この欠点を解決する為、従来、インク供給体と補 給ロールとの間に抜き差し自在な遮蔽部材を設け、インクリボンの走行が停止し ている非使用時にはインク供給体と補給ロールとの間に遮蔽部材を差し込んでお いて、インクリボンの再走行時に過剰なインクが補給ロールに供給されることを 防止できるように構成したインクリボンカセットが提案されている（例えば、実 開平１−１２７８６１号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のインクリボンカセットでは、使用状況に応じて遮蔽部材を抜き差し しなければならないからその取扱に手間がかかり、又、非使用時にインク供給体 と補給ロールとの間に遮蔽部材を差し込んでおいても、補給ロールに代わって遮 蔽部材とインク供給体との接触部にインクが滲み出して溜まることになり、イン クリボンの再走行時に遮蔽部材を抜き取ってもその滲み出したインクの全量が遮 蔽部材とともに除去される訳ではないから、程度の差はあるものの、過剰インク に起因する滲みが印像に生じるおそれは依然として残っている。 本考案は上記実情に鑑みてなされたものであって、インクリボンの走行動作を うまく利用して、インクリボンの再走行時、自動的にに過剰インクがインクリボ ンに補給されにくくなるインクリボンカセットを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為の本考案の特徴構成は、冒記インクリボンカセットにお いて、前記インク供給体が前記補給ロールに対して接触する接触姿勢と前記補給 ロールに対して離間する非接触姿勢とに亘って姿勢変更可能に設けられ、前記非 接触姿勢に保持されているインク供給体を前記インクリボンの走行に連動して前 記接触姿勢に姿勢変更させる姿勢変更機構が設けられている点にあり、かかる構 成から次の作用効果を奏する。

【０００５】

【作用】

インクリボンの走行が停止している非使用時には、インク供給体が非接触姿勢 に保持され、インクリボンが走行される使用時には、インク供給体が接触姿勢に 姿勢変更される。

【０００６】

【考案の効果】

従って、従来のように使用状況に応じてインク供給体と補給ロールとの間に遮 蔽部材を抜き差しすることなく、インクリボンの走行が停止している非使用時に はインク供給体が補給ロールに接触せず、インクリボンが走行される使用時には インク供給体が補給ロールに接触するから、インクリボンの再走行時、自動的に に過剰インクがインクリボンに補給されにくなる。 請求項２記載のインクリボンカセットは、前記姿勢変更機構は、前記非接触姿 勢に保持されているインク供給体を前記インクリボンの走行にともなう当該イン クリボンの張力で前記接触姿勢に姿勢変更させるものであるから、例えば補給ロ ールの回転力を使って姿勢変更させる場合に比べて、姿勢変更機構の作動構造を 簡略化できる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図３は、液状インクを不織布や繊維或いはスポンジ等に吸収させて貯留してい るインク貯留体１が、上方に開口する合成樹脂製の箱形ケース２ａと箱形ケース ２ａの上方開口を塞ぐ合成樹脂製の蓋ケース２ｂとを組み合わせてなるカセット ケース２ｂ内に収納され、インク貯留体１に貯留されている液状インクが走行中 のエンドレスインクリボンＲに補給されるインクリボンカセットを示す。 前記箱形ケース２ａには、左右一対のリボンガイド用腕２ｃと、インクリボン Ｒを収納しているリボン収納室３と、インク貯留体１を収納しているインク貯留 体収納室４とが一体形成され、これらの上方開口を塞ぐ蓋ケース２ｂがビス止め （蓋ケース２ｂに一体形成したピンを箱形ケース２ａに形成した穴に嵌合して固 定しても良い。）されているとともに、前記一対のリボンガイド用腕２ｃ間が、 これら両者２ｃに亘って走行するインクリボンＲをインパクトドットヘッド( 図 示せず) により印字するための印字部Ａに構成されている。 前記リボン収納室３の入口側には、インクリボンＲを印字部Ａとリボン収納部 ３とに亘って周回走行させるためのリボン駆動部５が設けられている。 前記リボン駆動部５はプリンター側からの動力を受けて駆動回転されるフィー ドロール５ａとこれに従動回転するインク補給用の補給ロール５ｂとを設けて構 成され、これらフィードロール５ａと補給ロール５ｂとの間にインクリボンＲを 挟持して、フィードロール５ａの駆動回転でインクリボンＲがリボン収納室３か ら引き出されて走行し、印字部Ａを通過したインクリボンＲは折り畳まれながら リボン収納室３内に収納されるようになっている。

【０００８】 前記リボン駆動部５とインク貯留体収納室４との間に、インク貯留体１に貯留 されている液状インクを走行中のインクリボンＲに補給するインク補給機構が設 けられている。 前記インク補給機構は、図１，図２に示すように、インクリボンＲとの接触で 当該インクリボンＲに液状インクを補給する補給ロール５ｂと、補給ロール５ｂ との接触でインク貯留体１に貯留されている液状インクを当該補給ロール５ｂに 供給するインク供給体６とを設けて構成され、インク供給体６はインク貯留体１ に接触保持させた断面矩形の棒状のフェルトで構成されている。 前記インク供給体６は，図１に示すように、補給ロール５ｂに対して離間する 非接触姿勢に保持され、非接触姿勢に保持されているインク供給体６を弾性的に 撓み変形させて、図２に示すように、当該インク供給体６を補給ロール５ｂに対 して接触する接触姿勢に姿勢変更させる姿勢変更機構Ｂが設けられている。 前記姿勢変更機構Ｂは、インクリボンＲの走行にともなう当該インクリボンＲ の張力でインク供給体６を接触姿勢に姿勢変更させるもので、インク供給体６を 補給ロール５ｂ側に押圧するべく揺動する押圧部７ａと、インクリボンＲの走行 経路内に入り込む状態で揺動するリボン接触部７ｂとがへ字状に一体に形成され ている揺動部材７をインクリボンＲの走行経路脇に軸８回りで揺動自在に枢支し て構成され、インクリボンＲの走行にともなって当該インクリボンＲに張力が与 えられると、その張力でリボン接触部７ｂが強制揺動されて、図２に示すように 、押圧部７ａがインク供給体６を補給ロール５ｂ側に圧接し、非接触姿勢に保持 されているインク供給体６は弾性的に撓み変形して補給ロール５ｂに対して接触 する接触姿勢に姿勢変更する。 インクリボンＲの走行が停止されると当該インクリボンＲが緩んで、押圧部７ ａのインク供給体６に対する押圧が解除され、インク供給体６はその弾性復帰力 で，図１に示す非接触姿勢に復帰する。 従って、インクリボンＲが走行すると、インク貯留体１からインク供給体６に 滲み込んだ液状インクが補給ロール５ｂに塗布され、補給ロール５ｂに塗布され た液状インクはインクリボンＲに塗布されて、液状インクが塗布されたインクリ ボンＲはリボン収納室３内に収納される。

【０００９】 〔別実施例〕 ア．姿勢変更機構は、インクリボンの走行に機械的に連動して作動するものに限 定されず、電気的に連動して作動するものであっても良い。 イ．補給ロールは、リボン駆動部とは別に設けられていても良い。 ウ．実施例で示した補給ロール５ｂを、プリンターからの動力を受けて駆動回転 されるフィードロールに兼用し、実施例で示したフィードロール５ａを補給ロー ル５ｂに従動回転する従動ロールに構成しても良い。 エ．フィードロール５ａと補給ロール５ｂは互いに咬合可能な歯部を備えたもの に限定されず、円筒状の周面を備えたロールであっても良い。 オ．実施例では、インク供給体６を弾性的に撓み変形させて接触姿勢に姿勢変更 し、インク供給体６の弾性復帰力で非接触姿勢に姿勢変更する構成を示したが、 板バネ等の弾性材をインク供給体６にその長手方向に沿わせて取付け、弾性材と インク供給体６との両者を弾性的に撓み変形させて接触姿勢に姿勢変更し、弾性 材とインク供給体６との弾性復帰力で非接触姿勢に姿勢変更するよう構成して実 施しても良い。 この場合、インク供給体６の接触姿勢から非接触姿勢への姿勢変更を確実に行 わせることができる。

【００１０】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】姿勢変更機構の作動を説明する要部断面平面図

【図２】姿勢変更機構の作動を説明する要部断面平面図

【図３】インクリボンカセットの内部を示す断面平面図

【符号の説明】

１ インク貯留体 ５ｂ 補給ロール ６ インク供給体 Ｂ 姿勢変更機構 Ｒ インクリボン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクを貯留しているインク貯留体
   （１）と、インクリボン（Ｒ）との接触で当該インクリ
   ボン（Ｒ）にインクを補給する補給ロール（５ｂ）と、
   前記補給ロール（５ｂ）との接触で前記インク貯留体
   （１）に貯留されているインクを当該補給ロール（５
   ｂ）に供給するインク供給体（６）とが備えられ、イン
   クリボン（Ｒ）の走行にともなって前記補給ロール（５
   ｂ）が回転し、前記インク貯留体（１）に貯留されてい
   るインクがインクリボン（Ｒ）に補給されるインクリボ
   ンカセットにおいて、前記インク供給体（６）が前記補
   給ロール（５ｂ）に対して接触する接触姿勢と前記補給
   ロール（５ｂ）に対して離間する非接触姿勢とに亘って
   姿勢変更可能に設けられ、前記非接触姿勢に保持されて
   いるインク供給体（６）を前記インクリボン（Ｒ）の走
   行に連動して前記接触姿勢に姿勢変更させる姿勢変更機
   構（Ｂ）が設けられていることを特徴とするインクリボ
   ンカセット。
2. 【請求項２】 前記姿勢変更機構（Ｂ）は、前記非接触
   姿勢に保持されているインク供給体（６）を前記インク
   リボン（Ｒ）の走行にともなう当該インクリボン（Ｒ）
   の張力で前記接触姿勢に姿勢変更させるものである請求
   項１記載のインクリボンカセット。