JPH0410817Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はつかいすておむつのテープフアスナー
に関する。さらに詳しくは、おむつ着用時にウエ
スト部分にフイツト性を付与するテープフアスナ
ーに関する。

〔従来の技術〕

おむつを着用者に固定する手段として感圧性粘
着テープを用いることは周知の所である。このテ
ープフアスナーにおいて、従来種々のものが提案
されてきた。例えば特公昭52−34978号公報に見
られるように剥離紙を用いないテープフアスナー
や、実開昭55−75608号公報に見られるように３
枚のテープを重ねて何度もつけはがしが出来るよ
うにしたテープがあり、最近のつかいすておむつ
のテープフアスナーの主流となつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、これらのテープフアスナーは着用時に
着用者の動きにより、着用者のウエスト部とおむ
つの間に隙間が出来、そこから尿或いは便が漏れ
ることが多い。又このことは外観上好ましくな
い。これらの欠点を改良するために実開昭58−
176907号公報には、帯状の弾性体の両端部背面に
非弾性体を貼り合わせたものが提案されている
が、使用時に弾性体の境界部に応力集中にもとづ
く「ラウンドカツト」形の変形を生じ、外観状も
好ましくなく、又、弾性体が１つであるため、圧
迫力が１箇所に集中し、肌に跡が付いたり赤くな
つたりし、おむつの重なり部分がずれたりする。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本考案者らは上記の如き欠点を解決し、
真につかいすておむつのウエスト部に弾性を付与
し、尿や便のウエスト部からのモレを防止し、外
観上見栄えの良いテープフアスナーを得るべく鋭
意研究の結果、本考案を完成するに到つた。

即ち本考案は、つかいすておむつの一端に固定
されている第１の非弾性端部、つかいすておむつ
の他端に係止され、表面に粘着剤が設けられた第
２の非弾性端部、および両端部の間に位置する弾
性中間部からなり、弾性中間部の表面には粘着剤
が設けられておらず、かつ弾性中間部には弾性を
有する部位と弾性を有しない部位が交互に設けら
れていることを特徴とするつかいすておむつのテ
ープフアスナーを提供するものである。

以下、本考案の実施態様を図面の基づいて説明
する。

第１図及び第２図はそれぞれ本考案に係わるテ
ープフアスナーの一実施例を示す断面図であり、
第３図は従来のテープフアスナーの断面図であ
る。

尚、各図において、ａはテープフアスナーがつ
かいすておむつの固定されている状態を示し、ｂ
はテープフアスナーの弾性中間部を拡大図を示
す。

本考案のテープフアスナーは第１図及び第２図
に示すように、つかいすておむつ１の一端に固定
されている第１の非弾性端部２、つかいすておむ
つ１の他端に係止されるために粘着剤４が塗布さ
れている第２の非弾性端部３、及びこれらの間に
位置する弾性中間部５からなる。

第１図に示す実施例は弾性中間部５に２個の弾
性を有する部位６と１個の弾性を有しない部位７
が交互に設けられている例であり、第２図に示す
実施例は弾性中間部５に弾性を有する部位６と弾
性を有しない部位７とがそれぞれ２つ以上繰り返
して設けられている例である。

又、第３図は従来のテープフアスナーであり、
弾性中間部５が弾性を有する部位６のみから出来
ている例である。

本考案のテープフアスナーにおいて、粘着剤が
塗布されていない弾性中間部５は、伸縮性を最大
限に生かすには長いほうが良いわけであるが、長
すぎても着用時おむつの重なり部分がずれる恐れ
がある。又、中間部の弾性力についても弱くては
目的のフイツト性が得られず、又、強すぎるとテ
ープ引つ張つた時にあまり伸びず弾性の効率が無
くなる。

このため、弾性中間部５には弾性を有する部位
６が少なくとも２箇所設けられている方が好まし
い。第３図に示す例のように弾性中間部５に弾性
を有する部位６が１箇所であると、伸長時に弾性
部分が「ラウンドカツト」状に変形し、外観状見
栄えが悪く、フイツト性の面でも１箇所に圧迫力
が集中し、肌に跡が付いたり赤くなつたりし、お
むつの重なり部分がずれたりする。

尚、本考案のテープフアスナーは、粘着剤を保
護するための剥離紙やリリーステープを使用した
り、再利用性を考慮した３ピースシステム（実開
昭55−75608号、実開昭56−165011号各公報参照）
や、液不透過性背面シート上で何度も付けはがし
ができるワンステツプリフアスナブルテープにも
適用することができる。

本考案のテープフアスナーにおいて、弾性中間
部の弾性を有する部位の形成素材としては、フイ
ルム状、不織布状、織布状のもので伸縮性もので
あれば構わないが、最も好ましくは伸縮部と非伸
縮部の境界部を弾性体形成素材と非弾性体形成素
材の両方または、何れか一方を溶融押し出しして
形成することが可能なスチレン−エチレン−ブタ
ジエン−スチレン（SEBS）、スチレン−ブタジ
エン−スチレン（SBS）、スチレン−イソプレン
−スチレン（SIS）等のスチレン系エラストマ
ー、又はポリエチレン−ポリプロピレン（PE／
PP）共重合体等のオレフイン系エラストマーが
優れている。

又、成形法については、エチレン−プロピレン
−ジエン−メチレン架橋体（EPDM）等の架橋
性不飽和結合を持つポリマーをPE、PP等の飽和
ポリマーを用いて前述の方法でシートを成形し、
EB、UV照射により、中央部にゴム弾性をもた
せるか、またはEPDMのような架橋性不飽和結
合をもつポリマーに架橋剤を添加して架橋温度以
下でシートを成形し、架橋に必要な温度で処理
し、中央部にゴム弾性をもたせるか、または、中
央部より端部のほうが架橋密度が高いポリマー組
成シートにEB、UV照射するか、中央部より端
部のほうに架橋剤を多く添加して熱処理によつて
中央部にゴム弾性をもたせることも可能である。

〔考案の効果〕

本考案のテープフアスナーによりおむつを着用
者に優しくフイツトさせ尿や便のウエストモレを
防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本考案のつかいす
ておむつのテープフアスナーの実施例を示す横断
面図、第３図は従来のテープフアスナーの横断面
図である。 １……つかいすておむつ、２……第１の非弾性
端部、３……第２の非弾性端部、４……粘着剤、
５……弾性中間部、６……弾性を有する部位、７
……弾性を有しない部位。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ つかいすておむつの一端に固定されている第
   １の非弾性端部、つかいすておむつの他端に係
   止され、表面に粘着剤が設けられた第２の非弾
   性端部、および両端部の間に位置する弾性中間
   部からなり、弾性中間部の表面には粘着剤が設
   けられておらず、かつ弾性中間部には弾性を有
   する部位と弾性を有しない部位が交互に設けら
   れていることを特徴とするつかいすておむつの
   テープフアスナー。 ２ 弾性中間部に弾性を有する部位が少なくとも
   ２箇所設けられている実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のつかいすておむつのテープフアス
   ナー。