JPH04108117A - 耐炎化処理装置 - Google Patents

耐炎化処理装置

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JPH04108117A
JPH04108117A JP21969990A JP21969990A JPH04108117A JP H04108117 A JPH04108117 A JP H04108117A JP 21969990 A JP21969990 A JP 21969990A JP 21969990 A JP21969990 A JP 21969990A JP H04108117 A JPH04108117 A JP H04108117A
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roller
chamber
temperature
fibers
flame
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JP21969990A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Imai
今井 義隆
Tsutomu Daiguuji
大宮司 勤
Hisao Anzai
安西 久雄
Nobuyuki Yamamoto
伸之 山本
Yoichi Kodama
陽一 小玉
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は炭素繊維を製造するに先立ち、前駆体繊維を耐
炎化処理する装置に関するものである。
(従来の技術) 炭素繊維は軽量で、強度・弾性率に優れるためスポーツ
・レジャー用品に広く使用されているが、近年はその性
能が一段と向上し、宇宙・航空機等の一次構造材として
も使用され始めている。しかしながら、従来使用されて
きた金属材料等と比較すると才だまだ高価であるため、
一般産業・工業分野への展開は遅れており、特殊な用途
に限定されているのが実状である。
炭素繊維が高価であることの基本的な要因は生産性に劣
る点にあり、とりわけ前駆体繊維の耐炎化処理が非能率
的である点が挙げられる。前駆体繊維の耐炎化処理は酸
化発熱反応であり、多量の発熱を伴う。このため急速な
耐炎化処理を行うと蓄熱により暴走反応を誘発し、繊維
が溶融切断したり、極端な場合には火災を起こすことも
ある。
このような慕走反応を避けるためには、通常短くて1時
間程度、長い場合は数時間もかけて耐炎化処理を行うの
が普通であり、このことが著しく生産性を落としている
原因となっている。
耐炎化処理時間を短縮する試みとしては、例えば特公昭
53−21396号(−U S P4.065.549
)にて酸化性雰囲気より高温の加熱体表面に前駆体繊維
を断続的に繰り返し接触させる方法が提案されているが
、この方法によると加熱体の表面温度を高く設定せざる
を得ず、前駆体繊維が融着を起こし易く、得られる耐炎
化繊維を炭素化しても実用に耐える炭素繊維を得ること
が難しい。
また特開昭58−214525号(−E P 1004
11)には、加熱酸化雰囲気中で前駆体繊維を冷却ロー
ラに間欠的に接触させながら処理する方法が提案されて
いるが、この方法ではローラ周辺の温度が高いため、ロ
ーラ上での繊維の冷却が迅速に行われない上に加熱処理
室の滞在時間について特に規制されていないため、条件
によっては繊維の融着が発生し易く且つ安定な処理を行
うことが出来ないことになる。
更にまた、特公昭51−9410号には、繊維が加熱処
理をうける帯域とローラを収納する帯域とを隔離し、ロ
ーラ及びローラを収納する帯域の温度を繊維が加熱処理
を受ける帯域の温度より低く保つて繊維を処理する提案
がなされ、繊維の融着防止、熱効率の向上などにに対し
て一応の効果が期待できる。しかし、この方法でも上記
提案と同様に加熱処理室の滞在時間について格別の考慮
がなされていないため、条件によっては安定な処理を行
うことが出来ない。
その他、西独公開2.026.019号にはローラを炉
外に設けてローラの温度が繊維の融着温度以上にならな
いようにする方法が開示されているが、この方法も同様
に加熱処理室の滞在時間を特に規制していないため上記
と同じ欠点を有している。
(発明が解決しようとする課題) 即ち、従来の技術では処理時間の短縮化を実現すること
が困難であり、またその短縮を図ろうとすると繊維の溶
着が起こり易くなり、迅速でかつ安定した耐炎化処理が
できなかった。
本発明の目的は、かかる非能率的で生産性に劣る従来の
耐炎化処理方法を改良して、高速で且つ生産性に優れた
能率的な耐炎化処理装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するため本発明は、炭素繊維用前駆体を
加熱空気中で耐炎化するに際し、前駆体繊維を移送する
ために互いに対向して設けられたローラ群を囲む区域(
ローラ室)を、前駆体繊維が通過するための開口部を除
いて加熱処理区域(加熱処理室)と区画した耐炎化処理
装置に於て、(1)加熱処理室を区画するためのローラ
室を構成する互いに対向する壁を、前駆体繊維がその間
を5〜60秒間週過するだけの距離を隔てて設け、 (2)  ローラの表面温度及びローラ室温度を50℃
以上で且つ加熱処理室温度より60℃以上低温度に維持
する手段を備え、 (3)加熱処理室内に前駆体繊維に加熱空気を吹き付け
るための手段を有することを特徴とする耐炎化処理装置
を基本構成とし、 これを上記課題の解決手段とするものである。
炭素繊維用前駆体繊維としてはポリアクリロニトリル、
セルロース、ピッチ、リグニン等の有機重合体繊維が一
般に用いられるが、このうちでもポリアクリロニトリル
は高性能な炭素繊維を得る上で特に好ましいものである
。これら前駆体繊維は炭素化に先立ち不融化するために
、加熱空気中、200〜300℃の温度で耐炎化処理さ
れる。
(作用) 前駆体繊維は一方のローラ室に入り、最初のローラ周面
の一部を周回して壁の開口部を通り、加熱処理室内を通
過して他方のローラ室に導入される。繊維は加熱処理室
の対向する壁間を5〜60秒で通過する。加熱処理室を
通過した繊維は、他方のローラ室に配設された前記ロー
ラに対して千鳥状に配されたローラの周面一部を周回し
、再び加熱処理室内に導入される。
以後、繊維は加熱処理室を挟んで配置された所望本数の
ローラを順次周回しながら進み、加熱処理室の外部に導
出されて耐炎化処理を終える。
この耐炎化処理の間、繊維は通常200〜400℃に室
内温度が設定された酸化性雰囲気の加熱処理室内で加熱
と反応による発熱を繰り返す。このとき加熱処理室内で
は繊維表面に加熱空気が吹き付けられる。しかるに加熱
処理室内で加熱された繊維は、ローラ室に入るたびにロ
ーラ表面温度が50℃以上で且つ上記加熱処理室内の温
度より30度以上低く設定されたローラ周面を周回する
ときに、繊維内部に蓄積された反応熱を放散させて繊維
の過熱が防がれ溶着や溶融による切断をなくす。
(実施例) 以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて具体
的に説明する。
図は同実施例に係る耐炎化処理装置の概略構成を示し、
第1図は側断面図、第2図は正断面図である。
第1図において、1は前駆体繊維であり、本実施例装置
の入口開口部6aから同装置内に入り、同装置の出口開
口部6bから外部に導出される。
耐炎化処理装置は、前記開口部6a、 6bを除いて全
体が断熱材5により密閉され、内部は上方から上部ロー
ラ室11a、過熱処理室8、下部ローラ室11bの3室
に壁3a、3bを介して区画されている。
上記ローラ室11a及び下部ローラ室11bは、本実施
例装置では第2図に示すようにローラ長に合わせて加熱
処理室8より間口を狭く設定しである。
勿論、本発明はこの構造に限定されない。
上下ローラ室11a、11bには所望数のローラ2,2
が両室間を千鳥状に配設されており、上下ローラ2,2
−−一部を繊維がジグザグに懸は渡される。ローラ2は
内部が空洞であり、その一方の軸端を例えばロータリジ
ヨイント14を介してファン12に連結され、他の軸端
を外部に開口させている。従ってファン12から送られ
る冷却空気をローラ内部を通して外部にそのまま放出し
、ローラを内部から冷却する。
加熱処理室8には、内部の繊維走行路を挟んで多数のダ
クト10が対向配置され、同ダクト10の繊維対設面に
多数の加熱空気吹出し開口部10a、 10aが設けで
ある。同ダクト10はモータで駆動されるファン16及
びその前面にヒータを備え、ダクト内部9に熱風が送り
込まれるようにされている。
加熱処理室8の前記ダクト10のファン16側と上下ロ
ーラ室11a、11b間はファン15を介して排気ライ
ンで結ばれており、空気は上下ローラ室11a、1lb
−加熱処理室8→上下ローラ室11a、11bと循環す
るようになっている。
なお、13はローラ冷却用ファン12とロークリジヨイ
ント14間に介装されるバルブである。また、第2図に
おいて矢印は空気の流れを示している。
以上のような構造をもつ耐炎化処理装置を使って前駆体
繊維の耐炎化処理を行うときは、前駆体繊維1を開口部
6bを通して耐炎化装置内に導入し、上下各ローラ2,
2−に順次懸は渡されて装置内を移送する。
壁3は上述の如く耐炎化処理を受ける繊維がその間を5
〜60秒間通過するだけの距離lを隔てて設けられてお
り、前駆体繊維は60秒間を越えて同一温度で耐炎化処
理を受けると暴走反応を起こし易く、これに伴って繊維
の溶融切断等を引き起こし易い。耐炎化処理温度が高く
なればなるほどこの傾向は顕著となる。また、5秒間よ
り短い場合は、加熱時間が短か過ぎて繊維の温度が加熱
処理室の温度に達する前にローラ室11(Z、11bに
移り冷却されることになり、効率が悪い上にローラの本
数を増加する必要が生じるため設備費が膨大なものとな
る。そのため壁3の間隔を、繊維がその間を5〜60秒
間、好ましくは10〜50秒間で通過するだけの距離に
設定する。加熱処理室8にて耐炎化処理を受けた繊維は
、直ちに室内温度が加熱処理温度より60℃以上低く且
つ50℃以上に維持されたローラ室11に入り、表面温
度が加熱処理温度より60℃以上低く且つ50℃以上に
維持されたローラ2に接触し、繊維内部に蓄積した反応
熱を放散させる。反応熱の放散が十分でない場合には、
ローラ2の表面上で繊維が溶融切断したり、あるいは切
断に至らずとも繊維が互いに融着して以後の炭素化処理
が不可能となることがある。またこのような極端な場合
以外にローラ及びその周辺の温度が200℃を越えると
繊維同志が融着を起こし易くなる。このような融着が軽
度の場合は炭素化工程の通過性にはあまり影響しないが
、炭素繊維になっても残るため炭素繊維の引張強度を下
げることかある。通常高速で耐炎化処理を行おうとする
時には加熱処理室温度は25 Q ’C以上にする必要
がある。このためローラ2及びローラ室11の温度は加
熱処理温度より60℃以上、望ましくは80℃以上、更
に望ましくは100℃以上低く且つその温度が50℃以
上望ましくは100 ℃以上になるように維持しなけれ
ばならない。 ローラ2及びローラ室11の温度が50
’Cを越えて低い場合は繊維が上下ローラ室11a、I
Toより再び加熱処理室10に入った時、耐炎化を十分
に進行させることが困難となる。
ローラ2の表面温度を加熱処理温度より60℃以上低く
維持する手段としては、ローラ内に液状熱媒等を循環さ
せることも考えられるが、構造が複雑となる、高価であ
る、迅速な制御が難しい等の欠点を有する。そのため好
ましい手段としては、既述し第2図に示すようにローラ
軸の片側よりロータリジヨイント14を用いてローラ内
に冷却用空気を吹き込み、軸の他端より排出するように
する。この冷却手段としては、この側辺外にもローラ表
面に多数の開口部を設け、ローラ内に導入した空気をロ
ーラ表面に設けた開口部より噴出する方法がある。なお
、冷却用空気としては外気を利用するのが一般的である
。また、ローラ室11の雰囲気温度を加熱処理温度より
60℃以上低く維持する手段としては、加熱処理室8か
ら加熱空気をファン15により導入量を制御しながら繊
維が通過する開口部4を通してローラ室に入れる方法を
とるのが一般的である。
加熱処理室8に入った繊維にはファン16で送られヒー
タ17で加熱された空気がダクト内部9より開口部IO
を通して吹き付けられる。この際、加熱空気を少なくと
も繊維の片面に吹き付ける必要がある。これはローラ2
及びローラ室11で加熱処理温度より低く冷却された繊
維を短時間で加熱処理温度まで昇温させると同時に、処
理される繊維に十分な酸素を補給するのに重要であり、
さらに繊維内に蓄積される反応熱を一部除去するために
も有効である。
その際、繊維に吹き付ける加熱空気の風速は1〜l0I
D/sec好ましくは2〜6 rn/secが望ましい
これより風速が低くなると、比較的低温処理の場合は昇
温か迅速に行われないため反応が遅れ、高温処理の場合
は反応熱を十分除去することができないため繊維が溶融
切断したり、繊維に反応に必要な酸素が供給されないた
め次の炭素化処理に於て繊維の切断を頻発する耐炎化繊
維となるといった問題が起きる。また、これより風速が
高くなると処理中に単繊維の破断が多(なるといった問
題が起きる。
また、繊維に吹き付ける加熱空気の温度としては230
〜290℃程度が好ましい。これより温度が低くなると
反応速度が遅いため処理に多大の時間を要し、これより
温度が高(なると耐炎化反応よりも分解反応が優勢とな
るため、得られる耐炎化繊維は炭素化に適したものにな
り得ない。耐炎化処理を終了した繊維は、装置の出口開
口部6bより装置外に取り出され、必要に応じてさらに
耐炎化を進めるか、あるいは炭素化処理に供されるが、
炭素化処理を行わずそのまま耐炎化繊維として使用する
こともできる。
以下、上記実施例装置を使って実際に耐炎化処理を行う
場合の例を具体的に説明する。なお、本文中の引張り強
度及び弾性率はJ I 57601法により測定し、密
度は密度勾配管法により求めた。
具体例1 12000フイラメント、1.2デニールのポリアクリ
ロニトリル系前駆体繊維を50束、中心間距離が310
ffiになるように並べ、図示実施例と同じ耐炎化処理
装置を3基直列に接続した装置に導入して耐炎化処理を
行った。ローラ2の外径は100 mmとした。
ローラ2の数は1基当り11本、対向する壁3の距離は
1mmとし、繊維を3m/minで移送して対向する壁
3の間を1回当り20秒間で通過させた。加熱空気を繊
維に吹き付けるためのダクト9の繊維対向面には、幅2
mmのスリット状開口部10を片面当り7個設け、それ
ぞれの装置で255℃、270℃、280℃の加熱空気
を吹き出させた。なお、その際の加熱空気の風速は4@
/seeとした。
またローラ内には一方の軸より冷却用空気を導入し他方
の軸より糸外に排出させて、ローラ表面温度を制御する
と共に、壁3の開口部4からローラ室11a、11bに
導入される空気量を制御して、ローラ表面温度とローラ
室温度を加熱処理室内8の温度より120℃低く維持し
た。
耐炎化に要した時間は合計で10分間であった。
処理後の耐炎化繊維の密度は1..75g7mm3であ
った。
このようにして得られた耐炎化繊維を、窒素雰囲気中、
600 ’Cで1分間、1400℃で1分間処理して炭
素繊維とした。その性能を測定したところ、引張り強度
390kg/mm2.弾性率23ton/mm2と良好
なものであった。
比較例1 具体例1においてローラ内に導入する冷却空気の量を減
らして、ローラ室に導入する加熱空気の量を増やし、ロ
ーラ及びローラ室の温度を加熱処理温度と同じにして耐
炎化処理を行ったところ、繊維が互いに融着し、炭素化
することが出来なかった。
比較例2 具体例1において繊維に吹き付ける加熱空気の風速を0
.5m/secに変更したところ、変更後約30分で繊
維が溶融切断し、処理を続けることができなかった。
比較例3 具体例1において繊維に吹き付ける加熱空気の風速を1
2m/seeに変更して耐炎化処理を行った。得られた
耐炎化繊維は単糸切れが多く、具体例1と同じ条件で耐
炎化したところ、引張り強度260kg/mm”、弾性
率22ton/m+n2と得られた炭素繊維の性能は低
いものであった。
比較例4 具体例1において繊維に吹き付ける加熱空気の温度をそ
れぞれ255.270.300 ’Cに変更して耐炎化
処理を行った。この場合は処理温度が高いため耐炎化の
処理時間は合計で6分間であった。得られた耐炎化繊維
を具体例1と同様にして炭素化したところ、引張り強度
220kg/a+1.弾性率18ton/l1ffi2
で得られた炭素繊維の性能は低いものであった。
比較例5 具体例1において前駆体繊維の移送速度を3m/min
から0.5 m/minに変更し、壁3の間を1回当り
3分間で通過するようにしたところ、変更後の約lO後
後繊維が溶融切断し、処理を続けることが出来なかった
具体例2〜5及び比較例6 実施例の装置を用いて第1表に示した条件によって耐炎
化処理を行い、これをさらに具体例1と同様にして炭素
化したものの性能を表中に示した。いずれも良好な炭素
繊維であった。なお、耐炎化処理装置内の対向する壁3
a、 3bの間を繊維が通過する時間は、繊維の移送速
度によって変更した。また比較例として加熱処理室とロ
ーラ表面の温度差を30℃にしたものについても炭素性
能を調べたところ、炭素繊維束は融着が多く引張強度も
350kg/a+1で低いものであった。
具体例6 実施例の装置の全ローラを改造し、ローラ表面に幅II
III+のスリット状開口部を3カ所設けた。この装置
により具体例1に用いたのと同じ前駆体繊維束を耐炎化
処理した。なお、処理時の条件は具体例1と同じとした
。この耐炎化繊維束を具体例1と同様にして炭素化した
ところ、引張り強度360 kg/m1、弾性率23t
on/mm2の具体例1と同等の性能を有する炭素繊維
束が得られた。
(発明の効果) 以上、詳細に説明した如く本発明によれば、ローラ室と
加熱処理室を区画し、前駆体繊維が画室間を交互に通過
するように構成し、前記両室の室内温度を規定すると共
に繊維が加熱処理室内を通過する1回当りの通過時間を
規定し、さらには加熱処理室内を繊維が通過するとき繊
維に対し加熱空気を吹き付ける構成としたため、通過に
よる繊維の融着あるいは暴走反応を起こすことなく、炭
素繊維用前駆体繊維の耐炎化処理が高速で且つ短時間に
行い得るようになり、低コストで生産性に優れた耐炎化
処理装置を実現ができた。しかも、本発明の処理装置で
処理された耐炎化繊維を使うと、引張り強度が300k
g/ mm2以上、弾性率が22ton/mm2以上、
さらには引張り強度が360kg/mm2以上、弾性率
が23ton/mm”以上の優れた炭素繊維が得られ、
このことからも本発明の耐炎化処理装置が極めて優れて
いることが確認できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る耐炎化処理装置の好適な一実施例
を示す側断面図、第2図は同正断面図である。 図の主要部分の説明 l−前駆体繊維 2−ローラ 3−壁 8−加熱処理室 9− ダクト 11− ローラ室 12、15. I6− ファン 17− ヒータ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、炭素繊維用前駆体繊維を移送するための複数のロー
    ラを有し、互いに対向して設けられたローラ室と、前駆
    体繊維の通過開口部を除いて前記各ローラ室と壁を介し
    て区画された加熱処理室とからなる前駆体繊維を加熱空
    気中で耐炎化するための処理装置に於て、 (1)加熱処理室とローラ室を区画する互いに対向する
    壁を、前駆体繊維がその間を5〜60秒間で通過する距
    離に設定し、 (2)ローラの表面温度及びローラ室温度を50℃以上
    で且つ加熱処理室温度より60℃以上低温度に維持する
    手段を備え、 (3)加熱処理室内には前駆体繊維に加熱空気を吹きつ
    けるための手段を設けてなる ことを特徴とする耐炎化処理装置。 2、前記ローラ表面温度を50℃以上で且つ加熱処理室
    温度より60℃以上低く維持する手段が、ローラ軸の片
    側より冷却用空気をローラ内に吹き込み、軸の他端より
    排出するものである請求項1記載の耐炎化処理装置。 3、前記ローラ表面温度を50℃以上で且つ加熱処理室
    温度より60℃以上低く維持する手段が、ローラ軸の片
    側又は両側より冷却用空気をローラ内に導入し、該ロー
    ラ表面に設けた開口部より前記導入空気を吹き出すもの
    である請求項1記載の耐炎化処理装置。 4、加熱処理室内で前駆体繊維に加熱空気を1〜10m
    /secの風速で吹き付ける請求項1記載の耐炎化処理
    装置。 5、前駆体繊維に吹き付ける加熱空気の温度が230〜
    290℃である請求項1記載の耐炎化処理装置。
JP21969990A 1990-08-21 1990-08-21 耐炎化処理装置 Pending JPH04108117A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013519005A (ja) * 2010-02-09 2013-05-23 アイゼンマン アクチェンゲゼルシャフト 酸化炉

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