JPH0410739Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、走行車台上に脱穀室と風選室とを配
設し前方に附設した刈取部と脱穀室とをフイーダ
ーハウスによつて連通し刈取部での刈取物諸共こ
のフイーダーハウス内を送上させ脱穀処理する普
通型コンバインにおける刈取物に混入する異物の
除去装置に関するものである。

(ロ) 従来の技術 上記のように、脱穀室の前方に附設した刈取部
と脱穀室とをフイーダーハウスによつて連通し刈
取部での刈取物諸共このフイーダーハウス内を送
上させ脱穀処理する型式のコンバインにあつては
刈取部で刈取る際掬われるようにして刈取物に混
入する土砂等は刈取物諸共フイーダーハウス内を
送上して脱穀室に供給され処理物に異物が混入し
てしまう問題点を有していることから、従来この
問題点を解決する手段として、実開昭51−97136
号公報に記載されるように、プラツトフオームの
底板に多数の土砂排出穴を設けて掬われた土砂を
圃場面に排出させようとしている。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 しかし、この同公報に記載する従来の手段によ
ると、前記のようにプラツトフオームの底板に土
砂排出穴を設けて掬われた土砂を排出させようと
しているが、このプラツトフオームの底板は刈取
作業時圃場面に接して進行しているために土砂排
出穴から圃場面に抜け切らず刈取物と一緒にフイ
ーダーハウス内を送上するようになつて混入異物
の除去効果が挙げられないのであるから、本考案
はこの異物の除去装置を脱穀室に供給する前の特
定箇所を選定して設けることによつて、混入する
土砂等の異物および塵芥を供給前に効率よく除去
しようとするものである。

(ニ) 課題を解決するための手段 そこで本考案は、前記のような除去装置を提供
するために、 走行車台上に脱穀室と風選室とを配設し前方に
刈取部を附設すると共に、この刈取部と脱穀室と
をフイーダーハウスによつて連通し刈取部での刈
取物諸共フイーダーハウス内を送上させ脱穀処理
する普通型コンバインにおいて、該フイーダーハ
ウスの送上側後板面を網体又は目抜鉄板に取替自
在に構成してのである。

(ホ) 作用 この構成によつて、フイーダーハウスの送上側
後板面を網体又は目抜鉄板に取替えておくと、刈
取る際に掬われた土砂等は刈取物と共にフオーダ
ーハウスの送上側を脱穀室に向けて斜め上方にも
ち上げられようとするが、そのもち上げの長い行
程において土砂等の異物および刈取物は網体又は
目抜鉄板と摺擦しながら送上されて異物は勿論刈
取物中の塵芥も網目又は目抜きを通過し圃場面に
落下するようになる。

また、この刈取作業においてはその送上側後板
面を収穫する穀物の粒の大小等の条件に適応する
ように網目又は目抜きの大きさを適当のものに取
替えるのである。

(ヘ) 実施例 以下、本考案について実施例を参照して説明す
ると、１は刈取部ａの前方に取付けた回転リー
ル、２は左右に往復動する刈刃、３は刈刃２の公
報に横設した掻込オーガ、４はこの掻込オーガ３
から後上方に向け斜設し後述する脱穀室ｂの始端
側に連通するフイーダーハウスで上下に駆動輪５
ａと従動輪５ｂを横軸に装架し、駆動輪５ａと従
動輪５ｂに搬送帯６を張架し搬送ラグ７をこの搬
送帯６に等間隔に設けてなる送上体８を内蔵して
いる。

９は走行車台で上下に脱穀室ｂと風選室ｃを配
設し、脱穀室ｂ内にはスクリユー式扱胴１０をそ
の軸芯が前後方向となるように横架しこの扱胴１
０の前部はテーパー面１０ａに形成するとともに
後方に移送作用をなす螺旋体１０ｂを設けてあ
る。なお１１は脱穀室ｂの下側を形成する受網で
ある。

１２はこの受網１１の下側にそつて前後方向に
並設され受網１１からの漏下物を受けて後方に搬
送する過程で処理する選別オーガで網１３で囲繞
されている。

風選室ｃは前部に圧風唐箕１４を配し前方から
後方に向け選別風を吹送し網１３，１３からの漏
下物を風選する。１５は１番物取出樋、１６は２
番物取出樋で共に底部を網で構成してスクリユー
コンベアを内装している。

次にこの考案の要旨である前記のフイーダーハ
ウス４の説明に戻ると、このフイーダーハウス４
の送上側後板面は上下に長く且つ左右の全幅にわ
たつて広く開放しこの開放したところに網体ｄと
平鉄板とを取替自在にしてある。

第１図に示したものは前記の開放したところに
網体ｄを取着した状態のものを示してあつて網体
ｄは長方形状の枠１７に網１８を張設しその枠１
７の適所をボルト１９によつて締着しフイーダー
ハウス４の下側から着脱自在に構成してある。２
０は網１８補強用の横桟であり、また網体ｄに代
えて目抜鉄板を取替えできるようにしてある。

したがつて、フイーダーハウス４の送上側後板
面を平鉄板のものから網体ｄにして機体を前進さ
せると、立毛中の穀稈は刈取部ａによつて刈取ら
れフイーダーハウス４の送上側を送上体８により
脱穀室ｂに向け斜め上方にもち上げられるが、刈
取部ａで穀稈を刈取る際に土砂等の異物を掬つて
刈取物にこの異物が混入したままフイーダーハウ
ス４内を送上するようになる。そしてこの送上側
をもち上げられる前記の刈取物と異物はそのもち
上げの行程で網体ｄと摺擦しながら送上されるよ
うなり、異物および刈取物中の塵芥は網目を抜け
て圃場面に落下するようになる。

またこの刈取作業のときには、刈取穀稈の粒の
大小等によつて適宜の網目の網体ｄに取替えるの
である。

そして、前記の網体ｄによつて異物および塵芥
が除去された刈取物が脱穀室ｂの始端側に供給さ
れ、終端側に移送される間に脱穀処理されて、受
網１１から漏下したものは選別オーガ１２，１２
によりさらに処理され網１３，１３を漏下したも
のが圧風唐箕１４によつて風選ののち１番物は１
番物取出樋１５から機外に取出される２番物はス
ロワーにより選別オーガ１３に還元されて再処理
がなされる。

(ト) 考案の効果 本考案は、以上詳述したように、走行車台上に
脱穀室と風選室とを配設し前方に刈取部を附設す
ると共に、この刈取部と脱穀室とをフイーダーハ
ウスによつて連通し刈取部での刈取物諸共フイー
ダーハウス内を送上させ脱穀処理する普通型コン
バインにおいて、該フイーダーハウスの送上側後
板面を網体又は目抜鉄板に取替自在に構成したこ
とを特徴とするものであるから、刈取る際に掬わ
れた土砂等は刈取物と共にフイーダーハウスの送
上側を脱穀室に向け斜め上方にもち上げられる長
い行程において土砂等の異物および刈取物は網体
又は目抜鉄板と摺擦しながら送上されて異物は勿
論刈取物中の塵芥も網目又は目抜きを通過し圃場
面に落下するようになつて、脱穀室に供給する前
に効率よく除去することができ、その上、送上側
後板面を収穫する穀物の粒の大小等の条件に適応
するように網目又は目抜きの大きさが取替えられ
て一層効果的な除去装置が提供できたのである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施態様を例示するものにし
て、第１図は普通型コンバイン全体の内部を示す
側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線における断面
図である。 ９……走行車台、ａ……刈取部、ｂ……脱穀
室、ｃ……風選室、ｄ……網体、４……フイーダ
ーハウス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行車台９上に脱穀室ｂと風選室ｃとを配設し
   前方に刈取部ａを附設すると共に、この刈取部ａ
   と脱穀室ｂとをフイーダーハウス４によつて連通
   し刈取部ａでの刈取物諸共フイーダーハウス４内
   を送上させ脱穀処理する普通型コンバインにおい
   て、該フイーダーハウス４の送上側後板面を網体
   ｄ又は目抜鉄板に取替自在に構成してあることを
   特徴とする普通型コンバインにおける刈取物混入
   異物の除去装置。