JPH04107355A

JPH04107355A - 樹脂製プーリ

Info

Publication number: JPH04107355A
Application number: JP22734690A
Authority: JP
Inventors: Kazuhisa Kajiwara; 梶原　一寿; Nobuhiro Ikeuchi; 池内　信廣
Original assignee: Koyo Seiko Co Ltd
Current assignee: Koyo Seiko Co Ltd
Priority date: 1990-08-28
Filing date: 1990-08-28
Publication date: 1992-04-08
Anticipated expiration: 2014-12-20
Also published as: JP2992700B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、外径円筒部と内径円筒部との間を放射状リブ
を有する円板部によって連結した樹脂製プーリに関する
。

〈従来の技術〉従来から、自動車用エンジン用の補機駆動Ｖリブドベル
ト用オートテンショナに取り付けられる樹脂製プーリと
して、第８図に示すものがある。

この樹脂製プーリ５０は外径円筒部２と内径円筒部３と
を有している。これら内外両円筒部２．３は円板部４に
よって連結されるとともに、円板部４には補強用の放射
状リブ５　が多数設けられている。

上記樹脂製プーリ５０の製造は、成型金型に溶融樹脂を
圧入充填する、いわゆる樹脂一体成形によって行われる
。

〈発明が解決しようとする課題〉ところで、従来の樹脂製プーリ５０は、振動、異音が発
生するという問題があった。というのも、樹脂による一
体成形では、樹脂充填箇所によってヒケ量に違いがでや
すい。特に、樹脂製プーリ５０では、放射状リブ５があ
る箇所とない箇所とては、径方向の樹脂充填量にかなり
の差がでてくる。

そのため、放射状リブ５のある箇所でのヒケ量が放射状
リブ５のない箇所でのヒケ量より大きくなってしまい、
外径円筒部２の外周部２ａに微少な凹凸（図示せず）が
できてしまう。この凹凸は、円周方向における形成位相
が軸方向に揃っている、つまり、凹凸は円周方向におい
て同じ位相で波打って形成されるので、架は渡されるベ
ルトとの間の当たり具合が不安定になって振動の原因に
なるとともに、異音発生の原因になっていた。

そこで、この凹凸をなくすことによって外径円筒部２の
真円度を高めてやれば振動や異音を防止することできる
が、それは、製造上困難なものであった。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、一体成形時にどうしても生じてしまう表面上の凹凸
を積極的に利用することにより、振動や異音が発生ずる
ことのない樹脂製プーリを提供することを目的としてい
る。

〈課題を解決するための手段〉本発明は、上記目的を達成するために、外径円筒部と、
内径円筒部と、内外両円筒部を連結した円板部と、円板
部に設けられた多数の放射状リブとを有する樹脂製プー
リであって、前記外径円筒部は、その外周表面上に複数
の微少波状帯部を有し、この微少波状帯部は、それぞれ
外径円筒部全周にわたって形成されているとともに、互
いに軸方向並列に設けられており、かつ、その頂部が周
方向においては連続しており、以上のものから樹脂製プ
ーリを構成した。

なお、本発明において、頂部とは、微少波状帯部の最大
径と最小径との間の中央組以上のところをいう。また、
頂部が周方向に連続するとは、側面から見て各頂部が周
方向に連続していることをいう。

〈作用〉上記構成によれば、外径円筒部の外周表面に設【Ｊた微
少波状帯部の頂部がベルト噛み合い時の接触点となるが
、この頂部は円周方向に連続しているので、樹脂製プー
リに対するベルトの当たり具合が一定化して、その噛み
合いが安定する。

〈実施例〉以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

この樹脂製プーリ１の基本的構造は従来例と同様である
。すなわち、この樹脂製プーリ１は、外径円筒部２と内
径円筒部３とを有し、この内外両円筒部２．３が円板部
４によって連結されている。

円板部４にはその軸方向表裏両面に補強用の放射状リブ
５が複数、当間隔に設けられている。そして、これら各
部品は樹脂一体成形によって形成されている。

本発明の特徴となるのは、外径円筒部２の外周表面２ａ
上の構造である。つまり、この樹脂製プーリ１の外径円
筒部２の外周表面２ａには第１図（ｃ）に示すように二
つの微少波状帯部Ａ、Ｂが軸方向に並列に形成されてい
る。微少波状帯部ＡＢは、樹脂製プーリｌを軸方向に二
分割した幅を有し、周方向に連続して形成されている。

また、微少波状帯部Ａ、Ｂは互いに同一のピッチで形成
されているが、その位相が正反対に形成されている。つ
まり、一方の波状帯部Ａ（Ｂ）が頂部１０（第１図（ｂ
）では頂部１０形成位置がハツチングで示されている）
に位置するときは、他方の波状帯部Ｂ（Ａ）は底部１１
に位置している。そして、微少波状帯部Ａ、Ｂは、外径
円筒部２の外周表面２ａ上全周に渡って形成されている
。このようにして形成された微少波状帯部Ａ、Ｈの頂部
ＩＯは周方向に連続することになる。

この樹脂製プーリ１をオートテンショナに用いると、微
少波状帯部Ａ、Ｂが外径円筒部２の外周表面２ａ上に連
続して設けられているので、架は渡されるベルト（図示
せず）の当たりが一定化して、その噛み合いが安定する
ことになる。そのため、ベルトと樹脂製プーリ１との間
に振動が発生ずることがなくなるとともに、異音の発生
もなくなる。

次に上記の樹脂製プーリエの製造を第２図を参照して説
明する。

従来例で説明したように、放射状リブ５を有する樹脂製
プーリを一体成形によって製造すると、外径円筒部２の
外周表面２ａ上にどうしても凹凸が形成される。そこで
、本実施例では、この凹凸を利用して微少波状帯部Ａ、
Ｂを形成している。

すなわち、一体成形では外径円筒部２において内側に放
射状リブ５が形成されている箇所のヒケ量が多く、その
表面２ａが陥没して表面に凹凸が形成される。そこで、
放射状リブ５の形成位置を円板部４を挟んで軸方向の前
後で互い違いになるように金型を形成する。そして、樹
脂注入口であるゲート孔ｇを図に示すように、−吉例の
放射状リブ５と対向する位置に設け、そこから樹脂を注
入して樹脂製プーリ１を形成する。

このようにして、樹脂製プーリＩを形成すると、軸方向
に並列した二つの微少波状帯部Ａ、Ｂが形成される。形
成される微少波状帯部Ａ、Ｂは、放射状リブ５形成箇所
のヒケ量が他の箇所に比べて多いために、放射状リブ５
上が底部１１となるとともに、円周方向に隣接する放射
状リブ５，５の中間位置が頂部１となる。また、放射状
リブ５が軸方向前後で互い違いに形成されているので、
微少波状帯部Ａ、Ｂは、同一ピッチでしかも互いに正反
対の位相で形成される。つまり、第１図（ａ）（ｂ　）
　、（ｃ）に示した表面形状の樹脂製プーリｌが得られ
る。

また、第３図（ａ）、（ｂ）に示すような成形金型１１
を用いても製造することができる。つまり、成形時のヒ
ケを補正し、かつ微少波状帯部Ａ已に対応した内面形状
１２を有する金型１１を作成し、その金型ＩＩを用いて
樹脂製プーリＩを製造する。この製造方法によれば、第
１図に示すような微少波状帯部Ａ、Ｂを有する樹脂製プ
ーリのみならず、どのような形状の微少波状帯部を形成
することも可能である。さらには、この製造方法によれ
ば、外径円筒部２の外形形状を補正してより真円度の高
い樹脂製プーリを製造することも考えられる。

上記した実施例の微少波状帯部Ａ、Ｂは、樹脂製プーリ
Ｉを軸方向二分割した幅を有するものであったが、軸方
向にもっと細かく分割した幅を有する微少波状帯部でも
よい。第４図、第５図のそれぞれの樹脂製プーリ２０，
３０には、軸方向に三分割した幅を有する微少波状帯部
Ｃ、Ｄ　、ＥやＦＣ、Ｉ−１が形成されている。

第４図の樹脂製プーリ２０の微少波状帯部ＣＤＥは、そ
れぞれ位相が異なっているが、隣接する微少波状帯部頂
部ＩＯは互いに接しながらその形成位置を周方向に規則
的に蛇行させており、全体としては頂部１０は周方向に
おいて連続している。

また、第５図の樹脂製プーリ３０の各微少波状帯部Ｆ、
Ｃ；、Ｈは不規則に形成されているが、全体的としては
それぞれの頂部１０が円周方向において連続している。

これら樹脂製プーリ２０，３０は、第３図（ａ）（ｂ）
に示した金型１０を改良して用いれば製造することがで
きる。

また、第６図に示すように、全く不規則な波状帯部Ｉ　
、Ｊ　、に、Ｌを形成することによってその頂部１０を
周方向に連続させた実施例も考えられる。

このような樹脂製プーリ４０の製造にあたっては、第３
図の金型１０の形状を改良することによって対応できる
。さらには、第７図に示すように、樹脂注入点であるゲ
ート孔ｇの位置を変更することによっても造ることがで
きる。

一般に、樹脂注入点であるゲート孔ｇは、金型内での樹
脂の回り込み、ひいては樹脂の混合を均等になる位置（
例えば、周方向に隣接する放射状リブ５間の中央位置）
に設けられている。そこで、本実施例では、ゲート孔ｇ
位置を第７図のように、一方の放射状リブ５よりにして
いる。そうすれば、樹脂の回り込みや混合が不均等にな
って、外径円筒部２の表面形状が乱れ、全く不規則な微
少波状帯部Ｉ　、Ｊ　、に、Ｌが形成される。また、図
示はしないが、ゲート孔ｇの位置をそれぞれ不規則な箇
所に設けることによっても同様の微少波状帯部ＩＪ、に
、Ｌを形成することもできる。

〈発明の効果〉以上のように、本発明によれば、外径円筒部の外周表面
に設けた微少波状帯部の頂部を外径円筒部の外周表面に
連続して設けたので、樹脂製プーリに対するベルトの当
たり具合が一定化して、その噛み合いが安定し、樹脂製
プーリ作動時の振動、さらに異音といった不都合がなく
なった。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、第２図、第３図（ａ）
　、（ｂ　）は本発明の一実施例にかかり、第１図（ａ
）はその外観形状を示す一部切欠斜視図、第１図（ｂ）
はその展開図、第１図（ｃ）は第１図（ｂ）の■−■線
断面図である。第２図はその第１の製造工程を示す樹脂
製プーリの展開図である。第３図（ａ）はその第２の製
造工程に供される金型の断面図、第３図（ｂ）はそのＩ
ＩＩ−Ｉ線断面図である。第４図、第５図はそれぞれ他
の実施例を示す展開図である。第６図はさらに他の実施
例を示す展開図であり、第７図は第６図の実施例の製造
工程を示す樹脂製プーリの展開図である。第８図は従来
例の外観形状を示す一部切欠斜視図である。外径円筒部内径円筒部・・・円板部・・放射状リブ微少波状帯部１０・微少波状帯部の頂部

Claims

【特許請求の範囲】

（１）外径円筒部と、内径円筒部と、内外両円筒部を連
結した円板部と、円板部に設けられた多数の放射状リブ
とを有する樹脂製プーリであって、前記外径円筒部は、
その外周表面上に複数の微少波状帯部を有し、この微少
波状帯部は、それぞれ外径円筒部の全周にわたって形成
されているとともに、互いに軸方向並列に設けられてお
り、かつ、その頂部が周方向においては連続しているこ
とを特徴とする樹脂製プーリ。