JPH04106811A - キーストン型成形撚線の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、粒子加速器用ダイポールマグネット等の巻線
として用いられるキーストン型成形撚線の製造方法に関
する。

〔従来の技術］ 前記のダイポールマグネット等は２極４極マグネツトか
らなる鞍形形状のもので、かかるマグネットの巻線には
横断面形状が模型のキーストン型成形撚線が用いられて
いる。

而してかかる断面形状のキーストン型成形撚線の製造は
、第３図イ１口にそれぞれその平面図及び側断面図をそ
れぞれ示したように、先端部分が平板状のスペーサー１
の周囲に超電導素線２を１層に撚付かせて偏平状集合体
となし、これを前記スペーサー１前方に配置した上下ロ
ールがテーパー付の四方ロール（上ロール又は上下ロー
ルのみ図示）４により圧延してキーストン型成形撚線３
が製造される。このキーストン型成形撚線は第４図にそ
の横断面図を示したように所望本数の超電導素線２が断
面形状が左右端部で厚さの異なる喫状に撚られ、且つ内
部に容積率約１０％の空隙を残して可撓性を持たせた成
形撚線である。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、このようにして製造されたキーストン型
成形撚線は、第５図にその横断面図を示したように、特
に断面幅方向の傾斜角度βが大きいものは、四方圧延の
際に薄手側の素ｍ２が強圧下され厚手側の素ｖＡ２は殆
ど圧延されず、このような成形撚線を用いて鞍形マグネ
ットを巻くと厚手側部分かばらけたり、又強加工された
薄手側部分は超電導特性が低下してしまうという問題が
あった。

（課題を解決する為の手段） 本発明はかかる状況に鑑み鋭意研究を行った結果なされ
たものでその目的とするところは、超電導特性及び巻線
性に優れたキーストン型成形撚線を提供することにある
。

即ち、本発明は、超電導素線の所要本数を先端が平板状
のスペーサーの周囲に一層に撚付かせて偏平状集合体と
なし、当該集合体をスペーサーの前方に配置した上下ロ
ールにテーパーを有する四方ロールにより断面形状が左
右端部で厚さの異なる楔状に圧縮成形するキーストン型
成形撚線の製造方法において、スペーサーの平板状先端
部の、断面形状が楔状の成形撚線の厚手側に位置する部
位に、所望形状の切欠きを入れたことを特徴とするもの
である。

以下に本発明を図を参照して具体的に説明する第１図イ
１口は本発明方法の態様例を示すそれぞれ平面図及び側
断面図である。

スペーサー１の上下面には、超電導素線２が前方に滑り
易いようにテーパーが付けてあり、又スペーサー１の先
端部には切欠き５が入れてあり、この切欠き５は、断面
楔状の成形撚線３の厚手側に位置する部位、即ち四方ロ
ール４の上下ロールの間隔の広い側に入れである。

本発明方法において、スペーサーに撚付いた超電導素線
はスペーサーの先端部分から前方に連続的に送り出され
て四方ロールにて断面楔状に圧縮成形されるものである
が、本発明においてはスペーサーに切欠きを入れである
ので、超電導素線は切欠きを入れた側に偏って移動し、
断面楔状の成形撚線の厚手側に密に集合し、得られるキ
ーストン型成形撚線は、第４図に示したような断面幅方
向傾斜角度βが大きいものでも、超電導素線２の各々が
一様に圧縮され、且つ適当量の空隙が均一に分布したも
のとなる。

而して、スペーサー先端部に入れる切欠きは第２図イ〜
ハにその平面図を示したように、任意の形状に入れるこ
とができるが、特に、周回ハに示したように切欠き５の
角度θを第１図に示した撚角度αより小さい角度にする
と超電導素ｗＡ２は切欠き部側面６に拘束されて、より
確実に厚手側に偏るので、厚手側の圧延が十分になされ
て好ましい。

〔作用〕

本発明方法においては、スペーサー先端の、キーストン
型成形撚線の厚手側に位置する部位に切欠ｌを入れた為
、上記スペーサーに撚付いた個々の超電導素線の前記厚
手側に位置する超電導素線は薄手側の素線より早くスペ
ーサーから層れ、厚手側に偏ってより密に集合するよう
になり、その結果四方ロールによる圧下率が厚手側にお
いても、薄手側と同等となり、圧延が全体に均一になさ
れてＩｃが極端に低下する部位がなくなり、又内部空隙
も適当量均一に分布したものとなって可撓性に冨み巻線
作業性に優れたものとなる。

又、第２図ハに示した切欠き部の切欠き角度θが第１図
に示した撚角度αより小さい場合は、超電導素線は切欠
き部の側面に拘束されて偏りがより適正になされ好まし
いものである。

〔実施例］ 以下に本発明を実施例により詳細に説明する。

Ｃｕ比１．７．線径１．６ｍｍの超電導線を１９本スペ
ーサー周囲に撚角度αを７０°にとって１層に撚付かせ
て矩形状集合体となして、これを上記スペーサー前方に
配置した上下ロールにテーパーを付けた四方ロールにて
圧延して横断面の両端部の厚さがそれぞれ３．５９ｍｍ
、　２．１８１ｍｍ、幅が１５１１１１のキーストン型
成形撚線を製造した。上記スペーサーには先端部の形状
が第２図へに示した寸法記号でａ：５＋ｕ＋、　ｂ：３
＋ｓ＋ｗ、　　ｃ　（幅）：１２．３ｍｍ厚さ１ｍ＋＊
及びθを種々に変化させた形状のスペーサー、又は従来
からの先端部に切欠きのない、幅１２．３＋ｕ＋、厚さ
１ｌｌｌｌのスペーサーの２種類のスペ−サーを用いた
。

このようにして得られたキーストン型成形撚線について
、臨界電流（Ｉｃ）及び空隙率を調べた。

Ｉｃは成形撚線の素線を薄手側と厚手側からそれぞれ取
出し４．２に、５Ｔの磁場下で測定した。結果は第１表
に示した。

第１表より明らかなように、本発明方法品（実施例１）
は、Ｉｃが薄手側と厚手側とで殆ど差がなく、且つ１４
１０〜１４７０Ａという高い値のものとなり、中でもθ
が撚角度αより小さいもの（Ｎα３）はＩｃが厚手側と
薄手側で差のない最も好ましい値のものとなった。

これに対し、比較方法品は加工が不均一になされた為、
厚手側のＩｃは１４６０Ａと本発明方法と同等であった
が、薄手側は１２５０Ａと大幅に低下した。

又空隙率は本発明方法品は１０％程度であり可撓性に優
れている為、これを鞍形形状のマグネットに容品に整列
巻きができたが、比較方法品は空隙率が１２％と高く、
しかも厚手側に袋状に偏って形成された為に、マグネッ
トに巻いた際キーストン型成形撚線にバラケが生じた。

〔効果〕

以上述べたように、本発明方法によれば、Ｉｃが高く、
しかも空隙率を適当量有していて可撓性に冨み巻線作業
性に優れたキーストン型成形撚線が得られ、工業上顕著
な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図イ１口は本発明のキーストン型成形撚線の製造方
法の態様例を示すそれぞれ平面図及び側断面図、第２図
イ〜ハは本発明方法にて用いるスペーサーの態様例を示
すそれぞれ平面図、第３図イ１口は従来のキーストン型
成形撚線の製造方法を示すそれぞれ平面図及び側断面図
、第４図及び第５図はキーストン型成形撚線の態様例を
示す横断面図である。 ■・・・スペーサー、２・・・超電導素線、３・・・キ
ーストン型成形撚線、４・・・四方ロール、５・・・切
欠き、６・・・切欠き部側面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 超電導素線の所要本数を先端が平板状のスペーサーの周
   囲に一層に撚付かせて偏平状集合体となし、当該集合体
   をスペーサーの前方に配置した上下ロールにテーパーを
   有する四方ロールにより断面形状が左右端部で厚さの異
   なる楔状に圧縮成形するキーストン型成形撚線の製造方
   法において、スペーサーの平板状先端部の、断面形状が
   楔状の成形撚線の厚手側に位置する部位に、所望形状の
   切欠きを入れたことを特徴とするキーストン型成形撚線
   の製造方法。