JPH04105219U - 複板式クラツチ装置 - Google Patents

複板式クラツチ装置

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JPH04105219U
JPH04105219U JP1309191U JP1309191U JPH04105219U JP H04105219 U JPH04105219 U JP H04105219U JP 1309191 U JP1309191 U JP 1309191U JP 1309191 U JP1309191 U JP 1309191U JP H04105219 U JPH04105219 U JP H04105219U
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clutch
disc
clutch disc
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裕昭 野口
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三菱自動車工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続過程及びクラッチ接続後のアイドル騒音
の増大を防止することができる複板クラッチ装置を提供
すること。 【構成】 フライホイ−ル12と変速機の入力軸15間
の動力伝達の断接を上記変速機の入力軸にスプライン結
合された前クラッチディスク16F及び後クラッチディ
スク16Rを介して行ない、しかも後クラッチディスク
16Rから前クラッチディスク16Fへ接続されるよう
に構成された複板クラッチ装置において、前後クラッチ
ディスクの一段目の捩り特性のうち少なくとも上記後ク
ラッチディスク16Rの正側の捩れ角度を逆側の捩れ角
度よりも大きくとると共に上記前クラッチディスク16
Fの逆側の捩れ角度を正側の捩れ角度よりも大きくとる
ようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は自動車等の動力伝達系に用いられる複板式クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジンと変速機との間に介装されて、エンジンから変速機への動力 の伝達を接続したりあるいは切断したりする装置として摩擦クラッチが広く知ら れている。このような摩擦クラッチのうち大型バス等のように大きいトルクを伝 達する車両には複数のクラッチディスクを有する複板式クラッチ装置が用いられ ている。
【0003】 図1を参照して複板式クラッチ装置の構成について説明する。図1に示すよう に、複板式クラッチ装置はエンジンのクランクシャフト11に取り付けられたフ ライホイ−ル12、このフライホイ−ル12の後端にボルト止めされたクラッチ カバ−13、及びこれらと一体に回転し、かつ軸方向に移動可能な前後二枚のプ ッシャプレ−ト14F,14Rからなる駆動側と、各プレッシャプレ−ト14F ,4Rと対をなして変速機のインプットシャフト15上をスプラインで摺動でき るように取り付けられた同じく前後二枚からなる前クラッチディスク16F及び 後クラッチディスク16Rの被駆動側とから構成される。
【0004】 そして、前記プレッシャプレ−ト14F,14Rは、クラッチスプリング17 の付勢力では常時は前及び後クラッチディスク16F,16Rをフライホイ−ル 12側に圧着し、その摩擦力によりクランクシャフト11の回転力をインプット シャフト15に伝えている。一方、クラッチを切るときはレリ−ズベアリング1 8を押し込み、レリ−ズレバ−19を介してプレッシャプレ−ト14F,14R をフライホイ−ル12側から遠ざけるようにしている。
【0005】 なお、16aはクラッチディスク16Fのボス部である。
【0006】 このような複板クラッチ装置において、クラッチを接続するときに前クラッチ ディスク16Fあるいは後クラッチディスク16Rのうちどちらが先に接続され るはクラッチカバ−レリ−ズ特性によって決定される。ここで、クラッチカバ− レリ−ズ特性とはクラッチを切る場合のレリ−ズベアリング18の踏み込み量( 以下、レリ−ズ量Rという)に対する前プレッシャプレ−ト14Fと後プレッシ ャプレ−ト14Rの移動量Sとの関係を示す特性図である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
例えば、クラッチカバ−レリ−ズ特性により、クラッチが接続する場合に後ク ラッチディスク16Rから先に接続され、その後に前クラッチディスク16Fが 接続される場合において発生する問題点について説明する。
【0008】 この場合には、まず、後クラッチディスク16Rがフライホイ−ル12と同一 回転方向(正方向)に捩られる。一方、この時に前クラッチディスク16Fはま だ接続されていないので、後クラッチディスク16Rの正方向の捩れに起因する インプットシャフト15の正方向の捩れに対する反力が作用するため、逆方向に 捩られる。
【0009】 このように、後クラッチディスク16Rが先に接続される場合には、後クラッ チディスク16Rが正方向に捩られると共に、前クラッチディスク16Fが逆方 向に捩られため、前後クラッチディスク16F,16Fの一段目の捩れ特性を同 一にしておくと、接続過程及び接続後のアイドル騒音が増大すると共にクラッチ ペダル踏み換え時にアイドル騒音が増減する不安定現象が発生するという問題点 がある。
【0010】 本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は接続過程及び接続後の アイドル騒音の増大を防止することができると共にクラッチペダル踏み換え時に アイドル騒音が増減する不安定現象の発生を防止することができる複板式クラッ チ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はフライホイ−ルと変速機の入力軸間の動力伝達の断接を上記変速機の 入力軸にスプライン結合された前クラッチディスク及び後クラッチディスクを介 して行ない、しかも後クラッチディスクから前クラッチディスクへ接続されるよ うに構成された複板式クラッチ装置において、上記前及び後クラッチディスクの 一段目の捩り特性のうち少なくとも上記後クラッチディスクの正側の捩れ角度を 逆側の捩れ角度よりも大きくとると共に上記前クラッチディスクの逆側の捩れ角 度を正側の捩れ角度よりも大きくとるようにしたことを特徴とする複板式クラッ チ装置である。
【0012】
【作用】
後クラッチディスクから前クラッチディスクへ接続されるように構成された複 板式クラッチ装置において、上記後クラッチディスクの正側の捩れ角度を逆側の 捩れ角度よりも大きくとると共に上記前クラッチディスクの逆側の捩れ角度を正 側の捩れ角度よりも大きくとるようにしている。
【0013】
【実施例】
以下図面を参照して本考案の一実施例について説明する。複板クラッチ装置の 構成は図1に示す通りであり、すでにその構成については説明してあるので、そ の詳細な説明については省略する。
【0014】 本実施例の複板式クラッチ装置のクラッチカバ−レリ−ズ特性を図2に示す。 図2に示すように、前,後プレッシャプレ−ト14F及び14Rのいずれもが レリ−ズ量RがR0で初めて動きだし、レリ−ズ量RがR1までは前,後プレッ シャプレ−ト14F及び14Rが一体となって移動し、レリ−ズ量RがR1から 大きくなると前プレッシャプレ−ト14Fの移動は停止されて後プレッシャプレ −ト14Rのみが移動する。
【0015】 また、このような過程において、レリ−ズ量RがRfで前クラッチディスク1 6Fが接続され、レリ−ズ量RがRrが後クラッチディスク16Rが接続される 。
【0016】 このような特性から明らかにように、クラッチを接続する場合には後クラッチ ディスク16Rが先に接続され、その後に前クラッチディスク16Fが接続され る。
【0017】 このように後クラッチディスク16Rが先に接続してその後に前クラッチディ スク16Fが接続される複板式クラッチ装置では図3及び図4に示すように捩り 特性を具備させることにより、接続過程及び接続後のアイドル騒音の増大を防止 することができると共にクラッチペダル踏み換え時にアイドル騒音が増減する不 安定現象の発生を防止することができる。
【0018】 図4に示すように、後クラッチディスク16Rの正側の捩れ角度は逆側の捩れ 角度よりも大きく、しかも図3に示すように前クラッチディスク16Fの逆側の 捩れ角度は正側の捩れ角度よりも大きく設定されている。しかも、後クラッチデ ィスク16Rのばね剛性Kr及びヒステリシストルクHrは前クラッチディスク 16Fのばね剛性Kf及びヒステリシストルクHfに対してそれぞれ1.5〜2 倍に設定されている。
【0019】 このように、捩り特性を設定しておくことにより、クラッチ接続時に後クラッ チディスク16Rが正方向に捩られると共に、前クラッチディスク16Fが逆方 向に捩られても、アイドル騒音を増大することを防止することができる。
【0020】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によれば、フライホイ−ルと変速機の入力軸間の動 力伝達の断接を上記変速機の入力軸にスプライン結合された前クラッチディスク 及び後クラッチディスクを介して行ない、しかも後クラッチディスクから前クラ ッチディスクへ接続されるように構成された複板式クラッチ装置において、上記 前及び後クラッチディスクの一段目の捩り特性のうち少なくとも上記後クラッチ ディスクの正側の捩れ角度を逆側の捩れ角度よりも大きくとると共に上記前クラ ッチディスクの逆側の捩れ角度を正側の捩れ角度よりも大きくとるようにしたの で、接続過程及び接続後のアイドル騒音の増大を防止することができると共にク ラッチペダル踏み換え時にアイドル騒音が増減する不安定現象の発生を防止する ことができる複板式クラッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係わる複板式クラッチ装置
の断面図。
【図2】クラッチカバ−レリ−ズ特性を示す図。
【図3】前クラッチディスクの捩り特性を示す図。
【図4】後クラッチディスクの捩り特性を示す図。
【符号の説明】
12…フライホイ−ル、14F…前プレッシャプレ−
ト、14R…後プレッシャプレ−ト、16F…前クラッ
チディスク、16R…後クラッチディスク。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライホイ−ルと変速機の入力軸間の動
    力伝達の断接を上記変速機の入力軸にスプライン結合さ
    れた前クラッチディスク及び後クラッチディスクを介し
    て行ない、しかも後クラッチディスクから前クラッチデ
    ィスクへ接続されるように構成された複板式クラッチ装
    置において、上記前及び後クラッチディスクの一段目の
    捩り特性のうち少なくとも上記後クラッチディスクの正
    側の捩れ角度を逆側の捩れ角度よりも大きくとると共に
    上記前クラッチディスクの逆側の捩れ角度を正側の捩れ
    角度よりも大きくとるようにしたことを特徴とする複板
    式クラッチ装置。
JP1991013091U 1991-02-18 1991-02-18 複板式クラッチ装置 Expired - Lifetime JP2539815Y2 (ja)

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JPH04105219U true JPH04105219U (ja) 1992-09-10
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04125316A (ja) * 1990-09-13 1992-04-24 Daikin Mfg Co Ltd ダンパーディスク組立体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04125316A (ja) * 1990-09-13 1992-04-24 Daikin Mfg Co Ltd ダンパーディスク組立体

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