JPH04104436U

JPH04104436U - プレススルーパツク用アルミニウム箔

Info

Publication number: JPH04104436U
Application number: JP1378491U
Authority: JP
Inventors: 敏司矢倉; 紹晴辻本
Original assignee: 昭和アルミニウム株式会社
Priority date: 1991-02-19
Filing date: 1991-02-19
Publication date: 1992-09-09
Anticipated expiration: 2006-02-19
Also published as: JP2594696Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】包装充填時においてピッチ合わせが容易であ
り、またアルミニウム箔が収納物を取り出す際に収納本
体からちぎれてしまわないプレススルーパック用裏貼り
アルミニウム箔を提供する。【構成】一面にヒートシール層、他の面に表面樹脂層
を設けた引張強度１２Ｋｇ／ｍｍ² 以下、伸び５％以
上、厚さ１５〜３０μｍの軟質アルミニウム箔を用い
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は精密機械部品、電子部品、医薬品、または菓子類等の包装に使用されるプレススルーパックの裏貼り用アルミニウム箔に関する。

【０００２】

【従来の技術】

プレススルーパックは図２に示すように収納本体６に多数のポケット７を設け、この内に精密機械や電子部品、医薬品のカプセルや錠剤あるいは菓子等の収納体８を収納し、ポケット７の外側に裏貼りアルミニウム箔１を接着して密封したものであり、開封する時はポケット７の外側から指で収納物を押して収納物で裏貼りアルミニウム箔１を突き破り収納物を取り出すようにしてある。ところでこの裏貼りアルミニウム箔に使用するアルミニウム箔は、従来から収納品の取り出しの容易性のためか１５〜２５μｍ程度の厚さを有する１Ｎ３０Ｈ −Ｈ₁₈のような硬質のアルミニウム箔が用いられていた。そしてこのようなアルミニウム箔を基材としてその一面にヒートシール層３を設け、他面に印刷層５および表面樹脂層４を設けたものである。

【０００３】このため、裏貼りアルミニウム箔１は伸びが少ないため自動包装機で包装する時、破れやすいうえピッチが合わせにくく、更に収納物を取り出す際に裏貼りアルミニウム１が簡単にちぎれて収納本体６からはなれ、医薬品などの場合に錠剤またはカプセルと一緒に誤飲することがあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は自動包装機にかけた時に、ピッチ仕様で充填する時、ピッチ合わせが容易であり、また内容物を取り出す時に収納本体から裏貼りアルミニウム箔がちぎれてしまわないプレススルーパック用アルミニウム箔の開発を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は上記の目的を、一面にヒートシール層、他の面に表面樹脂層を設けた引張強度１２Ｋｇ／ｍｍ² 以下、伸び５％以上、厚さ１５〜３０μｍのアルミニウム箔を用いることを特徴とするプレススルーパック用裏貼りアルミニウム箔により達成した。

【０００６】

【作用】

以下本考案を図面に基づいて説明する。図１に示すように、裏貼りアルミニウム箔１はアルミニウム箔２の一面にヒートシール層３、他面に印刷層５および表面樹脂層４を設けたものである。

【０００７】上記アルミニウム箔２は引張強度１２Ｋｇ／ｍｍ² 以下、伸び５％以上、１５〜２５μｍの厚さを有するアルミニウム箔である。特に加工性、収納物の保護、収納本体と切り離れしない性質などを勘案すると、鉄の含有量が０．８〜２．０％であるアルミニウム−鉄合金系のアルミニウム箔が最も好ましい。引張強度１２Ｋｇ／ｍｍ² 以下、伸び５％以上のように軟質のアルミニウム箔は収納物の保護には最低必要と思われるもので、この伸び以下ではピッチ合わせが苦しくなる。

【０００８】上記ヒートシール層３は、ビニル系樹脂としては塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリプロピレン系樹脂としては塩素化ポリプロピレン、カルボキシル化ポリプロピレンまたはこれらの混合樹脂等を主成分とする樹脂等、通常の熱可塑性接着剤からなっている。

【０００９】上記表面樹脂層４は例えばニトロセルロース、アクリル樹脂、エポキシ樹脂まらはこれらの混合樹脂などを主成分とし、これに充填剤、着色顔料などを混入したものであってよい。

【００１０】更に、表面樹脂層４の表面滑り性をよくするため低分子ポリエチレンワックスなどの添加剤を混入したり、メラミンなどの硬化剤を加えることができる。この樹脂を２〜１０ｇ／ｍ² 、好ましくは２〜６ｇ／ｍ² 塗布することにより表面樹脂層４を形成する。

【００１１】なお、図１においては印刷層５をアルミニウム箔２に直接設け、その上に表面樹脂層４を塗布した形式のものを示したが、まずアルミニウム箔２上に表面樹脂層４を塗布し、その後で印刷するように、その逆であってもよい。

【００１２】

【実施例】

ヒートシール層として厚さ４μｍの塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体接着剤を塗布し、表面樹脂層としてアクリル樹脂６ｇ／ｍ² を塗布した。表１に示すアルミニウム箔を裏貼りアルミニウム箔として直径８ｍｍ、厚さ４ｍｍの糖衣錠を１０ケ宛プレススルーパック包装したもの１００シートを作成した。

【００１３】次いで、これをポケット側から錠剤を押して裏貼りアルミニウムを突き破り裏貼りアルミニウム箔がちぎれるか否かのテストをした。結果を表１に示す。

【００１４】表１ ┌─┬────────────────┬────┬────┬─────┐ │実│ アルミニウム箔 │引張強度│ 伸び │箔のちぎれ│ │験│ │(Kg/mm²)│ （％）│ │ ├─┼────────────────┼────┼────┼─────┤ │１│合金箔−Ｏ２０μｍ │ ９．４│ ７．８│ 無 │ │２│合金箔−Ｏ２５μｍ │ ９．４│１１．８│ 無 │ │３│ＡｌＮ３０Ｈ−Ｏ３０μｍ │ ７．０│ ５．４│ 無 │ │４│ＡｌＮ３０Ｈ−Ｈ₁₈ １７μｍ │１８．３│ ２．５│ 有 │ │５│ＡｌＮ３０Ｈ−Ｈ₁₈ ２０μｍ │１７．９│ ２．７│ 有 │ └─┴────────────────┴────┴────┴─────┘ なお、実験１〜２は数値化はできないが、包装の際に操作が極めてスムーズであった。

【００１５】

【考案の効果】

プレススルーパック包装用裏貼りアルミニウム箔に引張強度１２Ｋｇ／ｍｍ² 以下、伸び５％以上であり、厚さが１５〜３０μｍの軟質アルミニウム箔を用いる時は、ピッチ仕様で包装充填する時、硬質箔と比較して伸びが大きいためピッチ合わせが容易であり、操作がしやすい。また、内容物を取り出す場合に裏貼りアルミニウム箔がちぎれず誤飲などが避けられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の裏貼りアルミニウム箔の一実施例を示
す拡大断面図である。

【図２】プレススルーパックの構造を示す断面図であ
る。

【符号の説明】１裏貼りアルミニウム箔２アルミニウム箔３ヒートシール層４表面樹脂層５印刷層６収納本体７ポケット８錠剤

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一面にヒートシール層、他の面に表面樹
脂層を設けた引張強度１２Ｋｇ／ｍｍ² 以下、伸び５％
以上、厚さ１５〜３０μｍのアルミニウム箔を用いるこ
とを特徴とするプレススルーパック用裏貼りアルミニウ
ム箔。
【請求項２】アルミニウム−０．８〜２．０％鉄合金
系アルミニウム軟質箔である請求項１のプレススルーパ
ック用アルミニウム箔。