JPH04104193U - ベーン圧縮機 - Google Patents
ベーン圧縮機Info
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- JPH04104193U JPH04104193U JP670091U JP670091U JPH04104193U JP H04104193 U JPH04104193 U JP H04104193U JP 670091 U JP670091 U JP 670091U JP 670091 U JP670091 U JP 670091U JP H04104193 U JPH04104193 U JP H04104193U
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- JP
- Japan
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- vane
- cylinder block
- tip
- circular arc
- rotor
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- Pending
Links
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Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベーンとそれを収容するロータのベーン溝と
の間のクリアランスによりベーン先端面とロータ内周面
との摺動性にバラツキがあってもベーン先端面の磨耗を
抑制して耐久性及び性能を向上することができる。 【構成】 前記ベーン10の先端形状を、該ベーン先端
が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程においてシリンダブ
ロックの内周面に摺接する第1円弧面、第2円弧面及び
第3円弧面のそれぞれの半径をR1 ,R2 ,R3 とする
と、R2 >R1 >R3 のような複合円弧形状に設定して
いる。
の間のクリアランスによりベーン先端面とロータ内周面
との摺動性にバラツキがあってもベーン先端面の磨耗を
抑制して耐久性及び性能を向上することができる。 【構成】 前記ベーン10の先端形状を、該ベーン先端
が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程においてシリンダブ
ロックの内周面に摺接する第1円弧面、第2円弧面及び
第3円弧面のそれぞれの半径をR1 ,R2 ,R3 とする
と、R2 >R1 >R3 のような複合円弧形状に設定して
いる。
Description
【0001】
この考案はベーン圧縮機に係わり、さらに詳しくはベーン先端の形状に関する
ものである。
【0002】
従来のベーン圧縮機は、シリンダブロックの両端面をサイドプレートにより閉
塞し、前記シリンダブロックの密閉空間内にロータを回転自在に収容するととも
に、そのロータに設けたベーン溝内を摺動し、ロータの半径方向に進退可能な複
数個のベーンを設け、ベーンがシリンダブロック内を摺動しながら回転すること
によりガスの吸入、圧縮及び吐出動作を行うようになっていた。そして、図8に
示すようにシリンダブロック3の内周面3aに摺接する前記ベーン30の先端部
30aの形状は同一半径の円弧状に形成されていた。(実開昭60−73897
号公報参照)
【0003】
ところが、このような形状のベーン30を使用してベーン圧縮機を稼動させる
と、ベーンは一種類しかないのでロータに形成したベーン溝との選択嵌合ができ
ず、ベーンとベーン溝との間のクリアランスの相違によりベーン先端部30aと
シリンダブロック内周面3aとの摺動性にバラツキが発生し、かつ吸入、圧縮及
び吐出行程においてベーン先端部30aがシリンダブロック3の内周面3aに摺
接する角度が大きく変化するため、ベーン先端部30aに余計な負荷が作用し、
ベーン先端部30aが図9に示すように前後の角部において摩耗が顕著に発生し
全体として三つの不連続な円弧状に磨耗するという問題があった。
【0004】
この考案の目的は上記従来の問題点を解消して、ベーン先端面とシリンダブロ
ックの内周面との摺動性を向上してベーンの磨耗を抑制することができるベーン
圧縮機を提供することにある。
【0005】
この考案は上記目的を達成するため、シリンダブロックの両端面をサイドプレ
ートにより閉塞し、前記シリンダブロックの密閉空間内にロータを回転自在に収
容するとともに、そのロータに設けたベーン溝内を摺動し、ロータの半径方向に
進退可能な複数個のベーンを設け、ベーンがシリンダブロック内を摺動しながら
回転することによりガスの吸入、圧縮及び吐出動作を行うようにしたベーン圧縮
機において、前記ベーン先端形状を、該ベーン先端のシリンダブロック内周面に
摺接する領域を第1円弧面、第2円弧面及び第3円弧面に形成し、それぞれの半
径をR1 ,R2 ,R3 とすると、R2 >R1 ,R3 のような複合円弧形状に設定
するという手段をとっている。
【0006】
この考案はベーンの先端面の形状が吸入、圧縮及び吐出行程の各段階でそれぞ
れに適した半径の異なる円弧面に形成されているので、ロータのベーン溝とベー
ンとのクリアランスによりベーン先端面の前記シリンダブロック内周面に対する
摺動性にバラツキがあってもベーン先端面に余計な負荷が作用することはなく、
ベーン先端面とシリンダブロック内周面との摺接が適正に行われ、ベーン先端面
の磨耗が抑制される。
【0007】
以下、この考案を具体化した一実施例を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、接合固定された前後一対のフロントハウジング1及びリヤ
ハウジング2内に収容固定されたシリンダブロック3の前後両端にはフロントサ
イドプレート4及びリヤサイドプレート5がそれぞれ接合固定されている。図3
に示すようにシリンダブロック3内のほぼ楕円筒状の室内には、該室を貫通する
と共に各端部が前記両サイドプレート4,5に対して回転可能に支持された回転
軸6に嵌着された状態で円柱状のロータ7が収容され、三ヵ月状をなす一対の室
8が形成されている。ロータ7の周面には複数個(この実施例では5個)のベー
ン溝9が半径方向に形成され、各ベーン溝9にはベーン10が前記両サイドプレ
ート4,5に接触した状態で半径方向へ摺動可能に嵌入支持されている。
【0008】
リヤハウジング2にはリヤサイドプレート5の後方に油分離室11が形成され
、油分離室11の下部にオイル貯留部11aが設けられている。前記ベーン溝9
の底部9aとオイル貯留部11aとは、リヤサイドプレート5に形成された油供
給通路5aを通して連通されており、オイル貯留室11aの潤滑油がベーン溝9
の底部9aに供給されてベーン10が突出方向に付勢されるようになっている。
そして、ベーン10がシリンダブロック3の内周面3aに当接する状態に保持さ
れ前記室8がベーン10より複数の作動室D1,D2 に区画形成されている。
【0009】
図3に示すように、シリンダブロック3には一対の吸入通路12,13が点対
称位置に軸方向に貫設され、シリンダブロック3とリヤハウジング2との間には
一対の吐出室14,15が点対称位置に形成されている。吸入通路12,13は
前記両室8のロータ7の回転方向後側と対応する位置のシリンダブロック3内周
面に開口する吸入口16,17を介して作動室D1,D2 に連通されている。又、
吐出室14,15はロータ7の回転方向前側と対応する位置のシリンダブロック
3内周面に開口する吐出口18,19を介して作動室D1,D2 に連通されている
。吐出口18,19は吐出室14,15に設けられた吐出弁20,21により開
閉可能となっている。両吐出室14,15は図2に示すようにリヤサイドプレー
ト5に形成された連通孔22を介して油分離室11に連通されている。
【0010】
フロントサイドプレート4には一端がフロントハウジング1の吸入室23に開
口し、他端が前記吸入通路12,13に連通する連通路24,25が形成されて
いる。
次に、この発明の要部であるベーン10の先端面の形状について説明する。
図1に示すようにこの圧縮機のベーン10の先端形状は、吸入、圧縮及び吐出
行程の3つのそれぞれの行程に適応した半径の異なる第1〜第3の円弧面10a
〜10cにより複合円弧面に形成されている。すなわち、第1円弧面10aは図
4に示すシリンダブロック内周面3aの中心Oに対する吸入領域θ1 (60度)
と対応する第1内周面S1 に接触される。この第1円弧面10aの半径R1 は、
3.6mmに設定され、その形成角α1 は38度である。又、圧縮行程と対応す
る第2円弧面10bは、図4に示すシリンダブロック内周面3aの中心Oに対す
る圧縮領域θ2 (55度)と対応する第2内周面S2 に接触される。この第2円
弧面10bの半径R2 は4.4mmに形成され、その形成角α2 は55度である
。さらに、吐出行程と対応する第3の円弧面10cは図4に示すシリンダブロッ
ク内周面3aの中心Oに対する吐出領域θ3 (65度)と対応する第3内周面
S3 に接触される。この第3円弧面10cの半径R3 は、2.2mmに設定され
、その形成角α3 は18度である。前記半径R1 ,R3 は面取りにより形成する
こともできる。
【0011】
次に、前記のように構成されたベーン圧縮機の作用を説明する。
今、図3及び図4において回転軸6が矢印方向に回転されると、ロータ7及び
ベーン10が同方向に回転され、吸入口16,17から吸入された冷媒ガスは、
吸入領域θ1 で作動室D1 に吸入された後、圧縮領域θ2 で圧縮され、さらに吐
出領域θ3 で吐出され、吐出口18,19から吐出室14,15に吐出される。
この時、油分離室11内のオイル貯留部11aから油供給通路5aを介して前記
ベーン溝9内に吐出圧相当の潤滑油が供給され、従ってベーン10はロータ7か
ら突出する方向に付勢されるので、圧縮及び吐出行程時においてベーン10の先
端面がシリンダブロック内周面3aに押圧されながら回転され、圧縮動作が行わ
れる。
【0012】
ところで、ベーン10先端部の摩耗を防止するためには、ベーン10の先端面
とシリンダブロック内周面3aとの接触面積を大きくすればよいが、ベーン先端
円弧面の半径が同一である場合には、ベーン先端面の前後に角部ができるため吸
入或いは吐出行程付近で角当たりが起こる。従って、前記半径をあまり大きくす
ることができない。そこで、この実施例では前述したようにベーン10の先端面
の第1〜第3の円弧面10a,10cの半径R1 ,R3 を小さくし、かつ第2円
弧面10bの半径R2 を大きくすることにより、吸入及び吐出行程においてベー
ン先端が角当たりするのを防止し、かつ圧縮行程において第2円弧面10bとシ
リンダブロック内周面3aとの接触面積を多くとることができ、従ってベーン
10の先端面の摩耗を抑制することができる。
【0013】
又、ベーン10の先端部の摩耗はベーン溝内に供給されるオイルの圧力つまり
ベーン背圧の関係もあり、中央部で起こり易い。しかし、この考案ではベーン先
端面の前後に角部が形成されないため、第2円弧面10bの半径R2 を圧縮領域
θ2 と対応する第2内周面S2 に最も適した半径に設定でき、ベーン10の先端
部の摩耗を最小限に抑制することが可能となる。
【0014】
なお、この考案は前記実施例に限定されるものではなく、例えば図5に示すよ
うに第1〜第3円弧面10a〜10cの半径R1 〜R3 をそれぞれ3.8mm、
4.4mm、2.2mmに設定するとともに、形成角α1 〜α3 をそれぞれ45
度、45度、20度に設定することもできる。又、図6に示すようにR1 〜R3
を3.6mm、4.4mm、2.0mmに設定するとともに、形成角α1 〜α3
をそれぞれ38 度、55度、20度に設定することもできる。さらに、図7に
示すようにR1 〜R3 を3.8mm、4.4mm、2.4mmに設定するととも
に、形成角α1 〜α3 をそれぞれ45度、45度、22度に設定することもでき
る。いずれの場合においても、中間部の第2円弧面10bの半径R2 が他の円弧
面の半径R1 ,R3 よりも大きい半径となっているので、圧縮行程において、ベ
ーン先端の第2円弧面10bとシリンダブロック3の第2内周面S2 との摺接面
積が大きくなり、第2円弧面10bの摩耗が抑制される。
【0015】
さらに、ベーン先端形状を複数設け、ベーン溝とのクリアランスを考慮して選
択嵌合するようにしてもよい。それによって摺動性のバラツキを抑え、磨耗を防
止することができる。
【0016】
【考案の効果】
以上詳述したように、この考案はベーンとそれを収容するロータのベーン溝と
の間のクリアランスによりベーン先端面とロータ内周面との摺動性にバラツキが
あってもベーン先端面の磨耗を抑制して耐久性及び性能を向上することができる
効果がある。
【図1】この考案を具体化した一実施例を示す要部の部
分断面図である。
分断面図である。
【図2】ベーン圧縮機の一例を示す縦断面図である。
【図3】ベーン圧縮機の横断面図である。
【図4】シリンダブロックの内周面と吸入、圧縮及び吐
出の各領域との関係を説明する図である。
出の各領域との関係を説明する図である。
【図5】この考案の別例を示す要部の断面図である。
【図6】この考案の別例を示す要部の断面図である。
【図7】この考案の別例を示す要部の断面図である。
【図8】従来のベーンの先端形状を示す断面図である。
【図9】従来のベーンの先端部の摩耗状態を示す断面図
である。
である。
3 シリンダブロック、3a 内周面、10 ベーン、
10a〜10c 第1〜第3円弧面、R1 〜R3 半
径、S1 〜S3 第1〜第3内周面、α1 〜α3 形成
角。
10a〜10c 第1〜第3円弧面、R1 〜R3 半
径、S1 〜S3 第1〜第3内周面、α1 〜α3 形成
角。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダブロックの両端面をサイドプレ
ートにより閉塞し、前記シリンダブロックの密閉空間内
にロータを回転自在に収容するとともに、そのロータに
設けたベーン溝内を摺動し、ロータの半径方向に進退可
能な複数個のベーンを設け、ベーンがシリンダブロック
内を摺動しながら回転することによりガスの吸入、圧縮
及び吐出動作を行うようにしたベーン圧縮機において、
前記ベーン先端形状を、該ベーン先端のシリンダブロッ
ク内周面に摺接する領域を第1円弧面、第2円弧面及び
第3円弧面に形成し、それぞれの半径をR1 ,R2 ,R
3 とすると、 【式1】R2 >R1 ,R3 のような複合円弧形状に設定
したベーン圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP670091U JPH04104193U (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ベーン圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP670091U JPH04104193U (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ベーン圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04104193U true JPH04104193U (ja) | 1992-09-08 |
Family
ID=31738146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP670091U Pending JPH04104193U (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ベーン圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04104193U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107208637A (zh) * | 2015-02-12 | 2017-09-26 | 康奈可关精株式会社 | 气体压缩机 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62298677A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-25 | Kikai Shinko Kyokai | 液圧ベ−ンポンプ |
-
1991
- 1991-02-18 JP JP670091U patent/JPH04104193U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62298677A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-25 | Kikai Shinko Kyokai | 液圧ベ−ンポンプ |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107208637A (zh) * | 2015-02-12 | 2017-09-26 | 康奈可关精株式会社 | 气体压缩机 |
EP3258114A4 (en) * | 2015-02-12 | 2018-01-24 | Calsonic Kansei Corporation | Gas compressor |
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