JPH04103347A - 絞り成形容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は絞り成形容器に関する。

更に詳しくは、本発明は、ポリプロピレンまたはプロピ
レンを主体とする重合体を使用した絞り成形容器に関す
る。

（従来の技術） 絞り成形容器は、シート状に成形された樹脂を加熱軟化
させ、型に押しつけて成形する方法であり、カップ、ト
レー等の容器の製造に広く用いられている。

ポリプロピレンまたはプロピレンを主体とする樹脂は安
価かつ汎用性があることから、この絞り成形容器に多用
されている。

（発明が解決しようとする！ｌｉり しかしながら、ポリプロピレンは結晶性のある樹脂で、
このため、ポリプロピレンシートの押出成形の際、また
は絞り成形の際に結晶化し、この結晶が光を乱反射する
結果、透明性の良い容器を得ることができなかった。

ポリプロピレンに透明核剤を混合した樹脂は、結晶がこ
の核剤を中心として形成され、大きな結晶が成長しない
ため、シート内部の結晶による乱反射は低く抑えられる
。しかし、絞り成形の際、型に押しつけられない側の表
面は加熱軟化状態でフリーな状態であるため、その表面
に凹凸が生じ、乱反射を生じて、やはり透明性の優れた
容器を得ることはできなかった。

そこで、本発明は、かかるポリプロピレンまたはプロピ
レンを主体とする樹脂を使用して、しかも透明性に優れ
た絞り成形容器を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） この目的達成のため、本発明は、透明核剤入りのポリプ
ロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体の層と、
表面光沢に優れた樹脂層の積層構造から成る絞り成形容
器を提供する。

本発明にがかるポリプロピレンまたはエチレン°プロピ
レン共重合体はプロピレンを主体とする樹脂で、ホモポ
リプロピレンの外、エチレン成分を３０モル％以下含む
エチレンとプロピレンのランダム共重合体が使用できる
。例えば、チッソ■製Ｆ３０２０である。

また、ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重
合体は、シートの押出成形または絞り成形の際に大きい
結晶が成長することを防ぐため、透明核剤を含む必要が
ある。透明核剤は周知のものが使用でき、例えばジベン
ジリデンソルビトール等のソルビトール系透明核剤であ
る。核剤は０゜０１重量％以上混合すれば良い。通常０
．５重量％以下であり、これ以上多量に混合しても混合
による効果は向上しない。

ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体は
容器の構造的支持体となることから、２５０μｍ以上の
厚さのシートから形成することが望ましい。成形を容易
とするため、シートは２０００μｍ以下である。

表面光沢に優れた樹脂は、ポリプロピレン表面の凹凸を
埋めてこの表面の乱反射を防ぎ、透明性を向上するため
のものである。この理由から、絞り成形の際に型に接触
する面の反対側の面に設ける必要がある。通常容器内面
側である。

第１図及び第２図に示す容器は、ポリプロピレンまたは
エチレン−プロピレン共重合体（１１）を外面とし、表
面光沢に優れた樹脂（］３）を内面とする例である。な
お、（１２）は接着剤層である。

表面光沢に優れた樹脂は、ポリプロピレンまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体より耐熱性に優れたものである
ことが望ましい。絞り成形の際に表面に乱反射を生じる
凹凸が生じないことが必要だからである。また、容器内
面に使用されることが通常であることから、衛生的なも
のであることが望ましい０例えば、二輪延伸したポリエ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレ
ンナフタレート、ボリアリレート等が使用できる。

ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体表
面の凹凸を埋めれば良いことから、絞り成形前のシート
状態で厚さは３μｍ以上あれば十分である。

接着剤層（１２）としては、マレイン酸等の不飽和カル
ボン酸でグラフト変性したポリオレフィン等が使用でき
る。また、この外、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物等の樹脂層を有するものであっても良い。もっとも
、他の樹脂層が透明性を実質的に損なわないことが必要
である。

絞り成形に必要なシート（１）は、共押出成形、押出ラ
ミネートまたはドライラミネート等により形成すること
ができる。

例えば、「ポリプロピレン／接着剤／エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物／接着剤／ポリカーボネート」の
層構成を有するシート（１）の場合は、全体を共押出成
形による一工程で形成することができる。「ポリプロピ
レン／接着剤／エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
／接着剤／ポリプロピレン／接着剤／ポリカーボネート
」の層構成を存するシート（１）の場合も同様である。

押出成形は２２０〜２８０℃程度の温度で可能である。

また、「ポリプロピレン／接着剤／エチレン酢酸ビニル
共重合体ケン化物／接着剤／ポリプロピレン／未延伸ポ
リプロピレンシート／ポリカーボネート」の層構成を有
するシート（１）の場合は、先ず未延伸ポリプロピレン
シートとポリカーボネートをドライラミネートした後、
この未延伸ポリプロピレンシート面に「ポリプロピレン
／接着剤／エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物／接
着剤／ポリプロピレン」の層構成を有する樹脂を共押出
ラミネートすれば良い。押出ラミネートは、２２０〜２
８０°Ｃの温度で可能である。

なお、ポリプロピレンの代わりにエチレン−プロピレン
共重合体を用いる場合も同様である。

絞り成形は、シート（１）を加熱軟化した状態で型に押
しつけて成形する方法である。シート（１）の加熱は赤
外線ヒーター等の周知の方法によって良く、およそ１５
０から２００“Ｃに加熱すれば成形可能な程度に軟化す
る。型に押しつける方法により型側から真空吸引するこ
とにより型に押しつける方法（真空成形法）、型の反対
側から圧縮空気を作用させて型に押しつける方法（圧空
成形法）、型の反対側から雄型（プラグ）を押しつけて
型に押しつける方法（プラグ成形法）、こ５れらを併用
する方法（真空圧空成形法、プラクアシスト真空成形法
、プラグアシスト圧空成形法）等に分類される。これら
のいずけの方法によっても良いが、プラグアシスト真空
圧空成形法が望ましい。なお、型に押しつけられたポリ
プロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体表面の
平滑性を維持して透明性を向上するため、型は鏡面仕上
げしたものが好ましい。

容器（２）は、第２図に示すように力ンプ状のものであ
る。また、トレー状のものであっても良い。食品等を収
容するため好適に用いることができる。

（実施例） Ａ、ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合
体。

ジベンジリデンソルビトール（三井東圧化学■製ＮＣ−
４）を０．２重量％含むチッソ■製Ｆ３０２０　（エチ
レンを３０モル％未満含むエチレン−プロピレン共重合
体）。

Ｂ１表面光沢に優れた樹脂。

二輪延伸ポリエチレンテレフタレート（東し■製Ｆ８６
）。

Ｃ，シート。

（ａ）層構成。

ｒＦ３０２０／未延伸ポリプロピレンシー　ト　（ＣＰ
Ｐ）／Ｆ８６Ｊ （ｂ）渾み。

総厚　　　　約１５００ｕＩＴＩ。

Ｆ３０２０　　約１４５０μｍ。

ＣＰＰ　　　　　　　３０μｍ。

Ｆｅ２　　　　　　１６μｍ。

（ｃ）積層方法。

まずＣＰＰとＦ８６をドライラミネートした後、Ｆ３０
２０をＣＰＰ面に溶融押出ラミネート。

Ｄ、容器。

（ａ）容器形状、　第２図の通り。

（ｂ）成形方法。

プラグアシスト真空圧空方法。

なお、Ｆ３０２０が容器外面になる ように型に押しつけた。

（ｃ）成形温度、　　１７５℃。

（ｄ）容器厚み。

（ｉ）測定部　底部、側壁部。

（ｉｉ　）厚み　５００から６００　ｕｎ（ｅ）ヘーズ
。

（ｆ）測定部　底部、側壁部。

（ｉｉ　）測定値　７％。

（ｆ）レトルト処理後のヘーズ。

（ｉ）レトルト条件。

１２０°Ｃ１３０分。

（ｉ）測定部　底部、側壁部。

（ｉｉ　）　ｆｓ定値　８％。

（比較例） 表面光沢に優れた樹脂層（Ｆ８６）を設けない他は実施
例と同様に実験を行った。

（ａ）ヘーズ、　　　１２％。

（ｂ）レトルト後のヘーズ、　　１３％。

（効果） 以上のように、本発明によれば、汎用性に優れるプロピ
レンを主体とする容器で、しかも透明性に優れる絞り成
形容器が得られる。また、レトルト処理の後もこの透明
性は維持されるという顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるシートの断面図、第２図は容器
の正面図である。 （１）　・　−・　シ　−　ト　。 （１１）−・−・ポリプロピレンまたはエチレン−プロ
ピレン共重合体。 （１２）−・−接着剤層。 （１３）−−・−表面光沢に優れた樹脂層。 （２）−・−・容器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）透明核剤入りのポリプロピレンまたはエチレン−
   プロピレン共重合体の層と、表面光沢に優れた樹脂層の
   積層構造から成る絞り成形容器。