JP3064356B2 - 絞り成形容器 - Google Patents

絞り成形容器

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    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0207Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
本発明は絞り成形容器に関する。 詳しくは、本発明は、ポリプロピレンまたはプロピレ
ンを主体とする重合体を基材層として使用した絞り成形
容器に関する。
【従来の技術】 絞り成形容器は、シート状に成形された樹脂を加熱軟
化させ、型に押しつけて成形する方法であり、カップ、
トレー等の容器の製造に広く用いられている。 ポリプロピレンまたはプロピレンを主体とする樹脂は
安価で、かつ汎用性があることから、この絞り成形容器
に多用されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリプロピレンは結晶性のある樹脂
で、このため、ポリプロピレンシートの押出成形の際、
または絞り成形の際に結晶化し、この結晶が光を乱反射
する結果、透明性のよい容器を得ることはできなかっ
た。 ポリプロピレンに透明核剤を混合した樹脂は、結晶が
この核剤を中心として形成され、大きな結晶が成形しな
いため、シート内部の結晶による乱反射は低く抑えられ
る。しかし、絞り成形の際、型に押しつけられない側の
表面は加熱軟化状態でフリーな状態であるため、その表
面に凹凸が生じて、乱反射が生じて、やはり、透明性の
優れた容器を得ることはできなかった。 そこで、本発明は、かかるポリプロピレンまたはプロ
ピレンを主体とする樹脂を基材層として使用して、しか
も透明性に優れた絞り成形容器を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
この目的達成のため、請求項(1)記載の発明は、透
明核剤入りのポリプロピレンまたはエチレンープロピレ
ン重合体で250μm以上の厚みを有する基材層と、この
基材層の内側に厚みが3μm以上で前記基材層よりも耐
熱性の高いポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ート、ポリアリレートの中から選ばれた1種の樹脂層を
有する積層構造のシートを成形してなる絞り成形容器を
提供する。 本発明にかかる基材層のポリプロピレンまたはエチレ
ンープロピレン共重合体はプロピレンを主体とする樹脂
で、ホモポリプロピレンの外、エチレン成分を30モル以
下含むエチレンとプロピレンのランダム共重合体が使用
できる。例えば、チッソ株式会社製F3020である。 まか、基材層のポリプロピレンまたはエチレンープロ
ピレン共重合体は、シートの押出成形または絞り成形の
際に、大きな結晶が成長することを防ぐため、透明核剤
を含む必要がある、透明核剤は周知のものが使用でき、
例えばジベンジルデンソルビート等のソルビート系透明
核剤である。核剤は0.01重量%以上混合すればよい。通
常0.5重量%以下であり、これ以上多量に混合しても混
合による効果は向上しない。 基材層は、容器の構造的支持体となることから、250
μm以上の厚さのシートから形成することが望ましい。
成形を容易にするため、シートは2000μm以下である。 表面光沢の優れた樹脂層は、ポリプロピレン表面の凹
凸を埋めてこの表面の乱反射を防ぎ、透明性を向上する
ためのものである。この理由から、絞り成形の際に型に
接触する反対側の麺に設ける必要がある。通常内面側で
ある。 第1図及び第2図に示す容器は、ポリプロピレンまた
はエチレンープロピレン共重合体からなる基材層(11)
を外面とし、樹脂層(13)を内面とする例である。な
お、(12)は接着剤層である。 樹脂層(13)は、ポリプロピレンまたはエチレンープ
ロピレン共重合体からなる基材層より耐熱性に優れたも
のであることが望ましい。絞り成形の際に、表面に乱反
射を生じる凹凸が生じない表面光沢を得ることが必要だ
からである。また、容器内面に使用されることが通常で
あることから、衛生的なものであることが望ましい。例
えば二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート
等が使用できる。 この樹脂層は、ポリプロピレンまたはエチレンープロ
ピレン共重合体表面の凹凸を埋めれば良いことから良い
ことから、絞り成形前のシート状態で厚さは3μm以上
あれば十分である。 接着剤層(12)としては、マレイン酸等の不飽和カル
ボン酸でグラフト変性したポリオレフィン等が使用でき
る。また、この外、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン
化物等の樹脂層を有するものであっても良い。もっと
も、他の樹脂層が透明性を実質的に損なわないことが必
要である。 絞り成形に必要なシート(1)は、共押出成形押出ラ
ミネートまたはドライラミネート等により形成すること
ができる。 例えば、「ポリプロピレン/接着剤/エチレンー酢酸
ビニル共重合体ケン化物/接着剤/ポリプロピレン/接
着剤/ポリカーボネート」の層構成を有するシート
(1)の場合は,全体を共押出成形による一工程で形成
することができる。「ポリプロピレン/接着剤/エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体ケン化物/接着剤/ポリカーボ
ネート」の層構成を有するシート(1)の場合も同様で
ある。押出成形は220〜280℃程度の温度で可能である。 また、「ポリプロピレン/接着剤/エチレンー酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物/接着剤/ポリプロピレン/未延
伸ポリプロピレンシート/ポリカーボネート」の層構成
を有するシート(1)の場合は、先ず未延伸ポリプロピ
レンシートとポリカーボネートをドライラミネートした
後、この未延伸ポリプロピレンシート面に「ポリプロピ
レン/接着剤/エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物
/接着剤/ポリプロピレン」の層構成を有する樹脂を共
押出ラミネートすれば良い。押出ラミネートは、220〜2
80℃の温度で可能である。 なお、ポリプロピレンの代わりにエチレンープロピレ
ン共重合体を用いる場合も同様である。 絞り成形は、シート(1)を加熱軟化した状態で型に
押しつけて成形する方法である。シート(1)の加熱は
赤外線とヒーター等の周知の方法によって良く、およそ
150〜200℃に加熱すれば成形可能な程度に軟化する。型
に押しつける方法により型側から真空吸引することによ
り型に押しつける方法(真空成形法)、型の反対側から
圧縮空気を作用させて型に押しつける方法(圧空成形
法)、型の反対側から雄型(プラグ)を押しつけて型に
押しつける方法(プラグ成形法)、これを併用する方法
(真空圧空成形法、プラグアシスト真空成形法、プラグ
アシスト圧空成形法)疾うに分類される。これらのいず
れかの方法によっても良いが、プラグアシスト真空圧空
成形法が望ましい。なお、型に押しつけられたポリプロ
ピレンまたはエチレンープロピレン共重合体表面の平滑
性を維持して透明性を向上するため、型は鏡面仕上げし
たものが好ましい。 容器(2)は、第2図に示すようにカップ状のもので
ある。また、トレー状のものであっても良い。食品等を
収容するために好適に用いることができる。
【実施例】
A.ポリプロピレンまたはエチレンープロピレン共重合
体。 ジベンジリデンソルビトール(三井東圧化学株式会社
製NC−4)を0.2重量%含むチッソ株式会社F3020(エチ
レンを30モル%未満含むエチレンープロピレン共重合
体)。 B.表面光沢に優れた樹脂。 二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(東レ株式会社
製F86)。 C.シート。 (a)層構成。 「F3020/未延伸ポリプロピレンシート(CPP)/F86) (b)厚み。 総厚 約1500μm。 F3020 約1450μm。 CPP 30μm。 F86 16μm。 (c)積層方法。 まずCPPとF86をドライラミネートした後、F3020をCPP
面に溶融押出ラミネート。 D.容器。 (a)形状。 第2図の通り。 (b)成形方法。 プラグアシスト真空圧空成形方法。 なお、F3020が容器の外面になるように型に押しつけ
た。 (c)成形温度。 175℃。 (d)容器厚み。 (i)測定部 底部、側壁部。 (ii)厚み 500から600μm (e)ヘーズ。 (i)測定部 底部、側壁部。 (ii)測定値 7% (f)レトルト処理後のヘーズ。 (i)レトルト条件。 120℃、30度、 (ii)測定部 底部、側壁部。 (iii)測定値 8%。 (比較例) 表面光沢に優れた樹脂層(F86)を設けない他は実施
例と同様に実験を行った。 (a)ヘーズ。 12% (b)レトルト後のヘーズ。 13%
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、汎用性に優れるプロ
ピレンを主体とする容器で、しかも透明性、および表面
光沢性に優れる絞り成形容器が得られる。また、レトル
ト処理の後もこの透明性は維持されるという顕著な効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるシートの断面図、第2図は容器
の正面図である。 (1)……シート。 (11)……基材層。 (12)……接着剤層。 (13)……樹脂層。 (2)……容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 9:00 22:00 (56)参考文献 特開 昭61−127467(JP,A) 特開 昭62−146138(JP,A) 実開 昭51−60901(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 1/00 - 1/48 B65D 65/00 - 65/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明核剤入りのポリプロピレンまたはエチ
    レンープロピレン共重合体で250μm以上の厚みを有す
    る基材層と、この基材層の内側に厚みが3μm以上で前
    記基材層よりも耐熱性の高いポリエチレンテレフタレー
    ト、ポリカーボネート、ポリアリレートの中から選ばれ
    た1種の樹脂層を有する積層構造のシートを成形してな
    る絞り成形容器。
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