JPH04103335A - 二軸配向ポリアミドフイルムおよびその製造方法 - Google Patents

二軸配向ポリアミドフイルムおよびその製造方法

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JPH04103335A
JPH04103335A JP22363890A JP22363890A JPH04103335A JP H04103335 A JPH04103335 A JP H04103335A JP 22363890 A JP22363890 A JP 22363890A JP 22363890 A JP22363890 A JP 22363890A JP H04103335 A JPH04103335 A JP H04103335A
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oriented polyamide
stretching
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Toshiro Yamada
山田 敏郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は幅方向に均一な物理的、化学的性質を有するポ
リアミドフィルム及びその製造方法に関する。
(従来の技術) ポリアミドフィルムは、包装用途およびその他の用途に
供せられており、フィルムのどの部分でも同じ物性値で
あることが望ましい。
しかるに、通常の横延伸方法において、フィルムの中央
部分とフィルムの側端部分とでは、分子配向状態が同一
でない。この理由は、テンター内においてフィルムの両
端はクリップに把持されていて、延伸工程によって生し
る縦方向(フィルムの進行方向)の延伸応力や、熱固定
工程によって発生する収縮応力は、把持手段であるクリ
ップによって拘束されているのに対し、フィルムの中央
部は把持手段の影響が低く拘力か弱くなり、上記の応力
の影響によってクリップで把持されている端部に対して
フィルムの中央部分では遅れが生しることが分かってい
る。
そして、横延伸と熱固定とを連続に同一のテンターで行
う場合において、テンターに入る前のフィルムの面上に
幅方向に沿って(フィルムの進行方向と直角に)直線を
描いておくと、この直線はテンター内で変形してフィル
ムの進行方向に対して延伸工程の始めの領域で凸型に変
形し、延伸工程の終わり直前の領域で直線に戻り、延伸
工程終了後には凹型に変形する。更に熱固定工程の領域
の途中で凹型の変形は最大となり、そのまま曲線はほと
んど変化しないでその後のテンターを通過し、テンター
を出たフィルムには凹型の変形が残る。この現象がボー
イング現象と称されているものであるが、ボーイング現
象がフィルムの幅方向の物性値を不均一にする原因とな
っている。
ボーイング現象によってフィルムの幅方向で配向主軸の
角度が異なる検問が生じてくる。この結果、例えば縦方
向の熱収縮率、熱膨張率、湿潤膨張率、屈折率等の物性
値がフィルムの幅方向で異なってくる。このボーイング
現象によって、包装用途の一例として、印刷ラミネート
加工、製袋工程等において印刷ピッチずれ、斑の発生、
カーリング、蛇行などのトラブルの原因になっている。
更に詳しく述べると、横延伸工程と熱固定工程との間に
冷却工程を設ける従来技術としては、特公昭35−.1
1774号公報には横延伸工程と熱固定工程との間に2
0〜150℃の緩和工程を介在させ、実質冷却工程を設
けた製造法が提案されている。しかし、この冷却工程の
長さについては全く記載されていないばかりか、ボーイ
ング現象の減少の効果も全く不明である。更に、ボーイ
ング現象を減少ないし解消する技術として、特開昭50
−73978号公報には横延伸工程と熱固定工程との間
にニップロール群を設置するフィルムの製造法が提案さ
れている。しかし、この技術ではニップロールを設置す
る中間帯の温度がガラス転移温度以上で、ニップ点での
フィルムの濁す性が低いため改善策としては効果が少な
い、又、特公昭83−24459号公報には横延伸終了
後のフィルムを両端部を把持しながら中央部付近の狭い
範囲のみをニップロールによって強制的な前進をもたら
す工程が提案されている。
しかし、この技術ではニップロールをテンター内の高温
領域に設置する必要があり、ロール及びその周辺装置を
冷却する必要があり、またフィルムが高温であるためフ
ィルム表面にロールによる傷が発生する恐れがあり、実
用面で制約される。さらに、本提案はポリエステルフィ
ルムが対象であり、ポリアミドフィルムに対してはその
効果が不明である。
又、特公昭62−43856号公報には横延伸直後のフ
ィルムをガラス転移点温度以下に冷却した後、多段に熱
固定を行い、熱固定と同時に横方向に伸張する技術が提
案されている。しかし、この技術では冷却工程でのボー
イング減少が少ないためか、又は熱固定工程でボーイン
グが再発生しゃすいためか、冷却工程に加えて多段に熱
固定する工程と再延伸との複雑な工程となっている。そ
のためテンター内の雰囲気温度やフィルム温度を長時間
に渡り安定して制御することが困難ではないかと懸念さ
れる。又、本提案も特公昭35−11774号公報と同
様に冷却工程の長さなどは記載されていない。
さらに、本提案はポリエステルフィルムが対象であり、
ポリアミドフィルムに対してはその効果が不明である。
更にまた、特開昭62−183327号公報には縦延伸
後、テンターで横延伸、熱処理するフィルムの製造方法
において、横延伸ゾーンと熱処理ゾーンとの間に側端部
分のみをガラス転移点以上熱処理温度以下の温度の予熱
ゾーンを配置する技術が提案されている。が、この技術
では予熱ゾーンの温度を幅方向に温度勾配を持たせなが
ら制御しなければならず、フィルム温度を長時間に渡り
安定して制御することが困難ではないかと懸念される。
なお、本提案の実施例ではこの予熱ゾーンの長さがフィ
ルム幅の半分と短いことから、予熱ゾーンによるホーイ
ング低減の効果が少ないであろうと推測される。
又、特開平1−165423号公報には横延伸後のポリ
エステルフィルムを横延伸温度以下に冷却した後、多段
に昇温させながら横方間に再度伸張する技術が提案され
ている。しかし、この技術では特公昭62−43856
号公報の場合と同様に冷却工程でのボーイング減少が少
ないためか1.又は熱固定工程でボーイングが再発生し
やすいためか、冷却工程に加えて多段に熱固定する工程
と再延伸との複雑な工程となっている。そのためテンタ
ー内の雰囲気温度やフィルム温度を長時間に渡り安定し
て制御することが困難ではないかと懸念される。なお、
本提案では冷却工程の長さがフィルム幅の2分の1以上
が好ましいとの記載があるが、この根拠が定かではなく
、この程度の冷却工程の長さや温度ではボーイング減少
の効果が少ないことが危惧され上記のような複雑な工程
を採用せざるを得なかったものと推測される。さらに、
本提案はポリエステルフィルムが対象であり、ポリアミ
ドフィルムに対してはその効果が不明である。又、特公
平1−25694号公報、特公平1−”25696号公
報にはフィルムの走行方向を逆転させて横延伸、熱固定
をする技術が提案されている。しかし、この技術ではフ
ィルムの走行方向を逆転させるのにフィルムを一旦巻き
取る必要があり、オフラインでの製造方法であるため生
産性の面で制約を受けるなどの問題点がある。
このように、ボーイング現象を減少させる試みはこれま
で行われてきているが、これらの提案は製造方法や装置
に間するもので、ポリアミドフィルムの非晶部の配向性
に注目した発明は行われていない0本発明は、ポリアミ
ドフィルムの非晶部の配向性に注目して、包装用途やそ
の他の用途に問題のないフィルムに関するものである。
(発明が解決しようとする課H) かかる問題に対し本発明は、幅方向に物性差の少ない二
軸配向ポリアミドフィルムとそれの工業的に有利な製造
方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、様々な方法で製造した二軸配向ポリアミ
ドフィルムを種々の解析・評価研究を行い、これらの研
究の中から印刷ずれ等の少ない二軸配向ポリアミドフィ
ルムとそれの製造方法を見いだした。
本発明は、任意のフィルム巾での清水収縮歪み率の差と
マイクロ波によりて測定される分子配向角の差とが(1
)式を満足することを特徴とする二軸配向ポリアミドフ
ィルムとそれの製造方法に関するものである。
ΔBS本Δθ111/Wp≦44.0・・・・・・・(
1)なお、(1)式において、W2は任意のフィルム巾
を、Δ8Sはフィルムの清水収縮歪み率の差(%)を、
Δθ。8は任意の2点でのマイクロ波によって測定され
る分子配向角の差(°)を意味する。ここで、分子配向
角は縦方向に対して時計回りの方向をプラス(+)とし
、縦方向に対して反時計回りの方向をマイナス(−)と
する。
また(1)式を満足する二軸配向ポリアミドフィルムの
製造方法として、下記の(A)、(B)、(C)及び(
D)の製造方法の少なくとも1つの製造方法を用いる事
を特徴とする二軸配向ポリアミドの製造方法に関する。
(^)縦方向に配向したポリアミドフィルムを横方向に
延伸するに際し、2以上に分割された延伸領域て昇温し
なから横延伸した後、延伸温度以下の(2)式を満足す
る長さしの冷却工程でフィルムを一旦冷却し、次いで熱
固定することを特徴とする二軸配向ポリアミドフィルム
製造方法。
L/W≧1.0  ・・・・・・・・・・・・・(2)
ここで、Lは冷却工程の長さ[m]、Wは製造時のフィ
ルム巾[mlを意味する。
(B)二軸方向に配向したポリアミドフィルムを熱固定
するに際し、縦方向に弛緩させながら又は/及び95°
C以上の水蒸気で加熱処理しなから熱固定することを特
徴とする二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法。
(C)二軸方向に配向したポリアミドフィルムを熱固定
するに際し、縦方向に配向したポリアミドフィルムを横
方向に延伸した後、延伸温度以下の(2)式を満足する
長さしの冷却工程でフィルムを冷却し、次いで縦方向に
弛緩させながら熱固定することを特徴とする二軸配向ポ
リアミドフィルムの製造方法。
(D)縦方向又は/及び横方向に延伸するに際し、少な
くとも1.0重量%以上の水を含水させた無配向あるい
は一軸配向ポリアミドフィルムを用いることを特徴とす
る二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に通用されるポリアミド系樹脂としては、ナイロ
ン−6、ナイロン−6,6などの脂肪族系ポリアミド樹
脂、ポリメタキシリレンアジパミドなどの芳香族系ポリ
アミド樹脂、イソフタル酸とへキサメチレンジアミンか
ら成る半芳香族アモルファスナイロンなど、その他多く
の単体、共重合体、混合体、複合体等が挙げられる。
本発明において、以下の方法で測定された縦方向に対し
て時計回りの45°方向(以下、a方向と表す)のフィ
ルムの湧水収縮率と縦方向に対して反時計回りの45°
方向(以下、b方向と表す)のフィルムの湧水収縮率の
差の絶対値である沸水収縮歪み率IBs)をフィルムの
巾方向にW y [m l離れた任意の2点で測定して
求め、これら2点間の沸水収縮歪み率の差の絶対値を沸
水収縮歪み率の差(ΔBS)と定義した。
以下、湧水収縮率の測定方法を具体的に説明する。
a方向とb方向に一定の長さの標線を記したサンプルを
標準状態(23°C550%Rtl)で2時間シーズニ
ングした後、各標線間距離を測定して、1゜とする0次
に、100℃の沸騰水中で30分間の熱処理を実施する
。この処理後、標準状態で30分シーズニングを施し、
各標線間距離を測定して1.とする。
これらの値を用いて次式により湧水収縮率を算出した。
湧水収縮率(%) −100x (1゜−L)/1゜こ
のように測定されたa方向とb方向の湧水収縮率を用い
て、次式により沸水収縮歪み率(BS)を算出した。
BS[%]−18方向の湧水収縮率−す方向の湧水収縮
率1 更に、このサンプルの位置から中方向にw y [m 
]離れた点での沸水収縮歪み率(BS)を同様に求め、
この2点間の沸水収縮歪み率(BS)の差の絶対値を算
出し、この値を沸水収縮歪み率の差(ΔBS)と定義し
た。
一方、本発明において、マイクロ波を用いて非晶部の配
向性を評価することができる装置である神崎製紙■製の
分子配向針(?l0A−20016)を用いて、フィル
ムの巾方向にWF[ml離れた任意の2点で測定して分
子配向角を求めた。そして、これら2点間の分子配向角
の差の絶対値を算出し、この値を分子配向角の差(Δθ
。R)と定義した。
−Mに、フィルムの物性はフィルムの結晶部のみだけで
なく、非晶部の状態によっても規定され、特にポリアミ
ドフィルムの湧水収縮率や熱収縮率等の熱収縮挙動はこ
の非晶部の状態によって左右されると言われている。そ
こて、分子配向状態の測定については、マイクロ波を利
用した非晶鎖の配向性を評価する装置を用いた。この評
価法により、包装用途において印刷ラミネート加工、製
袋工程等での印刷ピッチずれ、カーリング、斑の発生や
蛇行などのトラブルの原因になっている熱収縮率等の物
性値の異方性と、マイクロ波による分子配向状態との関
係を明確にして、(1)式の関係を満足する二軸配向ポ
リアミドフィルムが包装用やその他の用途として優れた
特性、例えば製袋あるいはラミネート時の印刷部のずれ
等の問題のないフィルムであることを見出して、本発明
に至った。
本発明において、沸水収縮歪み率の差(ΔBS)と分子
配向角の差(Δθ。、)の積が44.0以下の二軸配向
ポリアミドフィルムは印刷ずれが少ないが、好ましくは
40.0以下が、更に好ましくは35,0以下が、最も
好ましくは20.0以下が良い。
本発明の製造方法について、以下に説明する。
この(1)式を満足する二軸配量ポリアミドフィルムを
、下記に示す(A) (B) (C) (D)のうち少
なくとも1種の製造方法を用いることにより、製造する
ことができる。すなわち、 縦方向に配向したポリアミドフィルムを横方向に延伸す
るに際し、2以上に分割された延伸領域で昇温しながら
横延伸した後、延伸温度以下の(2)式を満足する長さ
L[mlの冷却工程でフィルムを一旦冷却し、次いで熱
固定することを特徴とする二軸配量ポリアミドフィルム
の製造方法(A)で、この冷却工程の温度は低い程、本
発明のフィルムを得やすく、ガラス転移点以下の温度が
好ましい。
L/W≧1.0  ・・・・・・・・・・・・・(2)
なお、上式において、Lは冷却工程の長さ[m]、Wは
製造時のフィルム中[mlを意味する。ここで、冷却工
程の長さしは実質的に冷却工程の前工程の温度以下にな
る箇所から該冷却工程の温度より実質的に高い次工程の
温度までの最も長い箇所までの長さを意味し、フィルム
中Wはテンター出口でのテンターのクリップ間距離を意
味するものとする。ここで、冷却工程の長さしとフィル
ムWとの比L/Wの値はテンター速度に本質的には依存
しないが、テンターの速度が増加すると、フィルムの温
度が実質的に効果のある冷却温度に到達するまでに時間
がかかり、本発明の主旨である冷却工程の長さしとフィ
ルム中Wとの比L/Wの値は実質的に小さくなる。そこ
で、テンター速度を増加する場合には、冷却工程の長さ
しとフィルム中Wとの比L/Wの値を大きくする程効果
が向上する。
また、(1)式を満足する二軸配向ポリアミドフィルム
の前記以外の製造方法として以下に説明する(B) (
C) CD)の製造方法があり、(B)の製造方法は、
二軸方向に配向したポリアミドフィルムを熱固定するに
際し、縦方向に弛緩させながら又は/及び95°C以上
の水蒸気で加熱処理しながら熱固定することを特徴とす
る二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法がある。この
製造方法において、フィルムを縦方向に弛緩させながら
、熱固定することにより、巾方向に均一に収縮させるこ
とができ、実質的に巾方向に物性差の少ないフィルムを
得ることができる。この縦方向の緩和率は、弛みを生じ
ない程度が良く、好ましくは10%以下、更に好ましく
は5%以下が良い。また、熱固定する際には、ポリアミ
ドフィルムにおいては、95°C以上の水蒸気で加熱処
理する方が、その効果を得やす< 、(1)式を満足す
る二軸配向ポリアミドフィルムを製造しやすい。なお、
熱固定の温度は高いほど効果的であるが、余り高すぎる
とロール表面での粘着が発生しやすいので、セラミック
をコーティングしたロールのみで熱固定を行う場合は、
好ましくはフィルムの融点より20°C以下が良い。ま
た、熱固定の方法として、ロールだけでなく、縦方向に
弛緩させることができる方法であれば、その方法を限定
するものではなく、例えば、クリップ間隔が漸次変化す
るようなテンターを用いても差し支えない。また、熱固
定の加熱方法としても、ロールのような接触加熱の方法
でも赤外線加熱装置などによる非接触加熱の方法でも良
く、特にその加熱方法を限定してないが、非接触加熱法
を用いれば、粘着の問題が回避でき、既述のフィルムの
融点より20°C以下の温度よりも高い温度で熱固定す
ることができる。
そして、(C)の製造方法として、二軸方向に配向した
ポリアミドフィルムを熱固定するに際し、縦方間に配向
したポリアミドフィルムを横方向に延伸した後、延伸温
度以下の(2)式を満足する長さしの冷却工程でフィル
ムを冷却し、次いで縦方間に弛緩させなから熱固定する
ことを特徴とする二軸配向ポリアミドフィルムの製造方
法があり、より(1)式を満足する二軸配向ポリアミド
フィルムを得やすい。
更に(D)の製造方法として、縦方間又は/及び横方向
に延伸するに際し、少なくとも1.0重量%以上の水を
含水させた無配間あるいは一軸配向ポリアミドフィルム
を用いることを特徴とする二軸配向ポリアミドフィルム
の製造方法がある。この製造方法において、含水量は多
いほど、分子鎖の可動性は増すので、延伸応力が低下し
て、(1)式を満足する二軸配向ポリアミドフィルムを
得やすくなるが、水分が余りに多く、飽和含水率以上の
水分を含ませると、フィルム表面に付着水が存在するた
め、温度斑が生じ、それにより延伸斑が発生し、均一な
フィルムを得ることができなくなる。
一方、フィルムの含水率が低すぎると、例えば、1.0
重量%未満であるとその効果を十分に発揮できない。そ
こで、フィルムの含水率は、1.0重量%以上でしかも
該フィルムの飽和含水率以下が好ましい。
これらの製造方法を単独あるいは組み合わせることによ
り、(1)式を満足する二軸配向ポリアミドフィルムを
製造することができるが、本発明の要旨を越えない限り
必ずしもこれらの方法に限定されるものではない。
本発明の中で用いられている「縦方向」とは製造時のフ
ィルムの「進行方間」と同義であり、また一方、「横方
向」と「幅方向」とは同義であり、製造時のフィルムの
進行方向と直角な方向を意味する。
(実施例) 次に、本発明を実施例にもとづいて更に詳細に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定
されるものではない。
実施例1 ナイロン−6樹脂を溶融してTダイより押出し、チルロ
ール上でフィルム状に成形した後、ロール延伸機によっ
て縦方向に3.25倍延伸し、その後テンターによって
横方向に3.5倍延伸し、熱固定した二軸配向ナイロン
−6フイルムとした。テンター内においては、フィルム
を60゛Cで予熱し、次いで85°Cで延伸し、その後
フィルムをL/W−1,0の長さの40℃の冷却工程で
一旦冷却しながら、該フィルムを220℃で熱処理し、
更に210℃で熱処理した後、100℃までフィルムを
冷却した。その後、クリップから外して通常のようにし
てフィルムを巻き取った。
実施例2 実施例工において、冷却工程の長さしとフィルム幅Wと
の比(L/W)を2.0とする以外は実施例1と同様に
して、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た一 実施例3 実施例1において、冷却工程の長さしとフィルム幅Wと
の比(L/W)を3.0とする以外は実施例1と同様に
して、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た。
実施例4 実施例2において、得られた二軸配向ナイロン−6フイ
ルムを更に195°Cで縦方向に5%緩和させる以外は
実施例1と同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルム
を得た。
実施例5 実施例1において、縦方向に延伸する前の実質的に未配
向のフィルムを水に浸漬させる以外は実施例1と同様に
して、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た。
実施例6 実施例1において、横方向に延伸する前の縦方向に一軸
配向させたフィルムを水に浸漬させる以外は実施例1と
同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た一 実施例7 実施例6において、得られた二軸配向ナイロン6フイル
ムを更にロールで縦方向に8%緩和させる以外は実施例
6と同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た
実施例8 実施例1において、冷却工程の冷却温度を80゛Cとす
る以外は実施例1と同様にして、二軸配向ナイロン−6
フイルムヲ得た。
実施例9 実施例3において、冷却工程の冷却温度を80’Cとす
る以外は実施例3と同様にして、二軸配向ナイロン−6
を得た。
実施例10 実施例2において、冷却工程の冷却温度を80゛Cとし
て得られた二軸配向ナイロン−6フイルムを更にロール
で縦方向に緩和させる以外は実施例2と同様にして、二
軸配向ナイロン−6フイルムを得た。
実施例11 実施例7において、ロールで縦方向に緩和させる際に9
5°C以上の水蒸気で加熱処理させる以外は実施例7と
同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た。
比較例1 実施例7において、冷却工程とニップロールを設けない
(L/W=0)以外は全て実施例1と同様にして二軸配
向ナイロン−6フイルムを得た。
実施例と比較例の印刷ずれの評価結果を表1に示す。
(発明の効果) 本願発明のポリアミドフィルムは印刷ずれが少ないが、
比較例ではその効果が著しく少なく、特に包装用途に極
めて有用なポリアミドフィルムであることがわかる。
特許出願人  東洋紡績株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)任意のフィルム巾での沸水収縮歪み率の差とマイ
    クロ波によって測定される分子配向角の差とが(1)式
    を満足する二軸配向ポリアミドフィルム。 ΔBS×Δθ_O_R/W^2_F≦44.0・・・・
    ・・・(1)なお、(1)式において、W_Fは任意の
    フィルム巾を、ΔBSはフィルムの沸水収縮歪み率の差
    (%)を、Δθ_O_Rは任意の2点でのマイクロ波に
    よって測定される分子配向角の差(゜)を意味する。
  2. (2)請求項第1項記載の二軸配向ポリアミドフィルム
    の製造方法において、下記の(A)、(B)、(C)及
    び(D)の製造方法の少なくとも1つの製造方法を用い
    る事を特徴とする二軸配向ポリアミドの製造方法。 (A)縦方向に配向したポリアミドフィルムを横方向に
    延伸するに際し、2以上に分割された延伸領域で昇温し
    ながら横延伸した後、延伸温度以下の(2)式を満足す
    る長さLの冷却工程でフィルムを一旦冷却し、次いで熱
    固定することを特徴とする二軸配向ポリアミドフィルム
    製造方法。 L/W≧1.0・・・・・・・・・・・・・(2)ここ
    で、Lは冷却工程の長さ[m]、Wは製造時のフィルム
    巾[m]を意味する。 (B)二軸方向に配向したポリアミドフィルムを熱固定
    するに際し、縦方向に弛緩させながら又は/及び95℃
    以上の水蒸気で加熱処理しながら熱固定することを特徴
    とする二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法。 (C)二軸方向に配向したポリアミドフィルムを熱固定
    するに際し、縦方向に配向したポリアミドフィルムを横
    方向に延伸した後、延伸温度以下の(2)式を満足する
    長さLの冷却工程でフィルムを冷却し、次いで縦方向に
    弛緩させながら熱固定することを特徴とする二軸配向ポ
    リアミドフィルムの製造方法。 (D)縦方向又は/及び横方向に延伸するに際し、少な
    くとも1.0重量%以上の水を含水させた無配向あるい
    は一軸配向ポリアミドフィルムを用いることを特徴とす
    る二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法。
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Cited By (9)

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