JPH07100916A - 高品質二軸配向ポリアミドフイルムおよびその製造方法 - Google Patents

高品質二軸配向ポリアミドフイルムおよびその製造方法

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JPH07100916A
JPH07100916A JP24944393A JP24944393A JPH07100916A JP H07100916 A JPH07100916 A JP H07100916A JP 24944393 A JP24944393 A JP 24944393A JP 24944393 A JP24944393 A JP 24944393A JP H07100916 A JPH07100916 A JP H07100916A
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film
biaxially oriented
polyamide film
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oriented polyamide
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Toshiro Yamada
敏郎 山田
Teruki Shirae
照基 白枝
Hiroaki Ezaki
浩明 江崎
Shinji Fujita
伸二 藤田
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巾方向に均一な物理的、化学的性質を有する
ポリアミドフイルムを提供することにある。 【構成】 任意のフイルム巾での吸湿歪み差とマイクロ
波によって測定される分子配向角の差とが式を満足する
二軸配向ポリアミドフイルム。 【数1】 なお、数1式において、WF (m)は任意のフイルム巾
を、Δεはフイルムの吸湿歪み差(%)を、ΔθORは任
意の2点でのマイクロ波によって測定される分子配向角
の差(°)を意味する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は幅方向に均一な物理的、
化学的性質を有するポリアミドフイルム及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドフイルムは、包装用途および
その他の用途に供せられており、フイルムのどの部分で
も同じ物性値であることが望ましい。しかるに、通常の
横延伸方法において、フイルムの中央部分とフイルムの
側端部分とでは、分子配向状態が同一でない。この理由
は、テンタ−内においてフイルムの両端はクリップに把
持されていて、延伸工程によって生じる縦方向(フイル
ムの進行方向)の延伸応力や、熱固定工程によって発生
する収縮応力は、把持手段であるクリップによって拘束
されているのに対し、フイルムの中央部は把持手段の影
響が低く拘力が弱くなり、上記の応力の影響によってク
リップで把持されている端部に対してフイルムの中央部
分では遅れが生じることが分かっている。
【0003】そして、横延伸と熱固定とを連続に同一の
テンタ−で行う場合において、テンタ−に入る前のフイ
ルムの面上に幅方向に沿って(フイルムの進行方向と直
角に)直線を描いておくと、この直線はテンタ−内で変
形してフイルムの進行方向に対して延伸工程の始めの領
域で凸型に変形し、延伸工程の終わり直前の領域で直線
に戻り、延伸工程終了後には凹型に変形する。更に熱固
定工程の領域の途中で凹型の変形は最大となり、そのま
ま曲線はほとんど変化しないでその後のテンタ−を通過
し、テンタ−を出たフイルムには凹型の変形が残る。こ
の現象がボ−イング現象と称されているものであるが、
ボ−イング現象がフイルムの幅方向の物性値を不均一に
する原因となっている。
【0004】ボ−イング現象によってフイルムの幅方向
で配向主軸の角度が異なる傾向が生じてくる。この結
果、例えば縦方向の熱収縮率、熱膨張率、湿潤膨張率、
屈折率等の物性値がフイルムの幅方向で異なってくる。
このボ−イング現象によって、包装用途の一例として、
印刷ラミネ−ト加工、製袋工程等において印刷ピッチず
れ、斑の発生、カ−リング、蛇行などのトラブルの原因
になっている。
【0005】更に詳しく述べると、横延伸工程と熱固定
工程との間に冷却工程を設ける従来技術としては、特公
昭35−11774号公報には横延伸工程と熱固定工程
との間に20〜150℃の緩和工程を介在させ、実質冷
却工程を設けた製造法が提案されている。しかし、この
冷却工程の長さについては全く記載されていないばかり
か、ボ−イング現象の減少の効果も全く不明である。更
に、ボ−イング現象を減少ないし解消する技術として、
特開昭50−73978号公報には横延伸工程と熱固定
工程との間にニップロ−ル群を設置するフイルムの製造
法が提案されている。しかし、この技術ではニップロ−
ルを設置する中間帯の温度がガラス転移温度以上で、ニ
ップ点でのフイルムの剛性が低いため改善策としては効
果が少ない。又、特公昭63−24459号公報には横
延伸終了後のフイルムを両端部を把持しながら中央部付
近の狭い範囲のみをニップロ−ルによって強制的な前進
をもたらす工程が提案されている。
【0006】しかし、この技術ではニップロ−ルをテン
タ−内の高温領域に設置する必要があり、この場合、ロ
−ル及びその周辺装置を冷却する必要があり、またフイ
ルムが高温であるためフイルム表面にロ−ルによる傷が
発生する恐れがあり、実用面で制約される。さらに、本
提案はポリエステルフイルムが対象であり、ポリアミド
フイルムに対してはその効果が不明である。
【0007】又、特公昭62−43856号公報には横
延伸直後のフイルムをガラス転移点温度以下に冷却した
後、多段に熱固定を行い、熱固定と同時に横方向に伸張
する技術が提案されている。しかし、この技術では冷却
工程でのボ−イング減少が少ないためか、又は熱固定工
程でボ−イングが再発生しやすいためか、冷却工程に加
えて多段に熱固定する工程と再延伸との複雑な工程とな
っている。そのためテンタ−内の雰囲気温度やフイルム
温度を長時間に渡り安定して制御することが困難ではな
いかと懸念される。又、この提案も特公昭35−117
74号公報と同様に冷却工程の長さなどは記載されてい
ない。さらに、この提案はポリエステルフイルムが対象
であり、ポリアミドフイルムに対してはその効果が不明
である。
【0008】更にまた、特開昭62−183327号公
報には縦延伸後、テンタ−で横延伸、熱処理するフイル
ムの製造方法において、横延伸ゾ−ンと熱処理ゾ−ンと
の間に側端部分のみをガラス転移点以上熱処理温度以下
の温度の予熱ゾ−ンを設置する技術が提案されている。
が、この技術では予熱ゾ−ンの温度を幅方向に温度勾配
を持たせながら制御しなければならず、フイルム温度を
長時間に渡り安定して制御することが困難ではないかと
懸念される。なお、この提案の実施例ではこの予熱ゾ−
ンの長さがフイルム幅の半分と短いことから、予熱ゾ−
ンによるボ−イング低減の効果が少ないであろうと推測
される。
【0009】又、特開平1−165423号公報には横
延伸後のポリエステルフイルムを横延伸温度以下に冷却
した後、多段に昇温させながら横方向に再度伸張する技
術が提案されている。しかし、この技術では特公昭62
−43856号公報の場合と同様に冷却工程でのボ−イ
ング減少が少ないためか、又は熱固定工程でボ−イング
が再発生しやすいためか、冷却工程に加えて多段に熱固
定する工程と再延伸との複雑な工程となっている。その
ためテンタ−内の雰囲気温度やフイルム温度を長時間に
渡り安定して制御することが困難ではないかと懸念され
る。なお、この提案では冷却工程の長さがフイルム幅の
2分の1以上が好ましいとの記載があるが、この根拠が
定かではなく、この程度の冷却工程の長さや温度ではボ
−イング減少の効果が少ないことが危惧され上記のよう
な複雑な工程を採用せざるを得なかったものと推測され
る。さらに、この提案はポリエステルフイルムが対象で
あり、ポリアミドフイルムに対してはその効果が不明で
ある。
【0010】又、特公平1−25694号公報、特公平
1−25696号公報にはフイルムの走行方向を逆転さ
せて横延伸、熱固定をする技術が提案されている。しか
し、この技術ではフイルムの走行方向を逆転させるのに
フイルムを一旦巻き取る必要がありオフラインでの製造
方法であるため生産性の面で制約を受けるなどの問題点
がある。このように、ボ−イング現象を減少させる試み
はこれまで行われてきているが、これらの提案は製造方
法や装置に関するもので、ポリアミドフイルムの非晶部
の配向性に注目した発明は行われていない。本発明は、
ポリアミドフイルムの非晶部の配向性に注目して、包装
用途やその他の用途に問題のないフイルムに関するもの
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】かかる問題に対し本発
明は、幅方向に物性差の少ない二軸配向ポリアミドフイ
ルムとそれの工業的に有利な製造方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、様々な方
法で製造した二軸配向ポリアミドフイルムを種々の解析
・評価研究を行い、これらの研究の中から吸湿による図
柄歪み等の少ない二軸配向ポリアミドフイルムとそれの
製造方法を見いだした。本発明は、任意のフイルム巾で
の吸湿歪み差とマイクロ波によって測定される分子配向
角の差とが(1)式を満足することを特徴とする二軸配
向ポリアミドフイルムとそれの製造方法に関するもので
ある。
【0013】
【数2】
【0014】なお、数2式において、WF は任意のフイ
ルム巾を、Δεはフイルムの吸湿歪み差(%)を、Δθ
ORは任意の2点でのマイクロ波によって測定される分子
配向角の差(°)を意味する。ここで、便宜上、分子配
向角は縦方向に対して時計回りの方向をプラス(+)と
し、縦方向に対して反時計回りの方向をマイナス(−)
とする。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
適用されるポリアミド系樹脂としては、ナイロン−6、
ナイロン−6,6などの脂肪族系ポリアミド樹脂、ポリ
メタキシリレンアジパミドなどの芳香族系ポリアミド樹
脂、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンから成る半
芳香族アモルファスナイロンなど、その他多くの単体、
共重合体、混合体、複合体等が挙げられる。
【0016】本発明において、以下の方法で測定された
縦方向に対して時計回りの45°方向(以下、a方向と
表す)のフイルムの吸湿伸び率と縦方向に対して反時計
回りの45°方向(以下、b方向と表す)のフイルムの
吸湿伸び率の差の絶対値である吸湿歪み(ε)をフイル
ムの巾方向にWF [m]離れた任意の2点で測定して求
め、これら2点間の吸湿歪みεの差の絶対値を吸湿歪み
差(Δε)と定義した。
【0017】以下、吸湿歪みεの測定方法を具体的に説
明する。ロ−ル状に巻き取られたポリアミドフイルムの
表層部を除去して、内部より全巾の試料をサンプリング
した後すぐに30℃×1. 0mmHg以下に調整された真空
乾燥機を用いて、6時間試料を乾燥し、それを取り出し
てすぐにデシケ−タに入れて、20℃×30%RHの部
屋で24時間調整した後、生産時のフイルムの進行方向
(MD方向)に対して、目標の個所(通常は、中央と両
端部)に時計回りに45°方向(以下a方向と表す)と
反時計回りに45°方向(以下b方向と表す)に一定長
さL0(a), L0(b)の標線を入れ、その後、その標線の入
れられた試料を30℃×80%RHの部屋で24時間調
整した後、a方向とb方向の標線の長さL1(a)、L1(b)
を測定し、その変化率の絶対値δ(a) 及びδ(b) を下式
より求め、それをa方向及びb方向の吸湿伸びと定義
し、これらの吸湿伸びδ(a) とδ(b) との差の絶対値を
吸湿歪みεと定義した。また、ある任意の2点での吸湿
歪みεの差の絶対値を吸湿歪み差Δεと定義した。
【0018】
【数3】
【0019】また、本発明の効果の確認のための吸湿図
柄歪みの測定方法は以下の通りである。ロ−ル状に巻き
取られたポリアミドフイルムの表層部を除去して、内部
より全巾の試料をサンプリングした後すぐに30℃×
1. 0mmHg以下に調整された真空乾燥機を用いて、6時
間試料を乾燥し、それを取り出してすぐにデシケ−タに
入れて、20℃×30%RHの部屋で24時間調整した
後、目標の個所(通常は、中央と両端部)に円のマ−ク
を入れ、その後、そのマ−クの入れられた試料を30℃
×80%RHの部屋で24時間調整した後、そのマ−ク
の変形状態を目視判定し、変化の少ないほうから◎,
○,△,×の4段階で評価し、この評価を吸湿図柄歪み
と定義した。
【0020】一方、本発明において、マイクロ波を用い
て非晶鎖の配向性を評価することができる装置である神
崎製紙社製の分子配向計(MOA−2001A)を用い
て、フイルムの巾方向にWF [m]離れた任意の2点で
測定して分子配向角を求めた。そして、これら2点間の
分子配向角の絶対値の最大と最小の差を算出し、この値
を分子配向角の差(ΔθOR)と定義した。
【0021】一般に、フイルムの物性はフイルムの結晶
部のみだけでなく、非晶部の状態によっても規定され、
特にポリアミドフイルムの沸水収縮率や熱収縮率等の熱
収縮挙動はこの非晶部の状態によって左右されると言わ
れている。そこで、分子配向状態の測定については、マ
イクロ波を利用した非晶鎖の配向性を評価する装置を用
いた。この評価法により、包装用途において印刷ラミネ
−ト加工、製袋工程等での印刷ピッチずれ、カ−リン
グ、斑の発生や蛇行などのトラブルの原因になっている
熱収縮率等の物性値の異方性と、マイクロ波による分子
配向状態との関係を明確にして、数1(数2)式の関係
を満足する二軸配向ポリアミドフイルムが包装用やその
他の用途として優れた特性、例えば製袋あるいはラミネ
−ト時の湿度による印刷時のずれ等の問題のないフイル
ムであることを見出して、本発明に至った。
【0022】本発明において、吸湿歪み差(Δε)と分
子配向角の差(ΔθOR)の積が10. 0以下の二軸配向
ポリアミドフイルムは印刷ずれが比較的少ないが、好ま
しくは6. 0以下が、更に好ましくは4. 0以下が良
い。
【0023】本発明の製造方法について、以下に説明す
る。この(1)式を満足する二軸配向ポリアミドフイル
ムを、下記に示す一種あるいは二種以上の製造方法を組
み合わせることにより、製造することができる。すなわ
ち、実質的に未配向のポリアミドフイルムを、相対湿度
60%以上の環境下でガラス転移点より10℃以上の温
度で横方向に3倍以上延伸した後、縦方向に更に3倍以
上延伸し、次いで熱固定することを特徴とすることを特
徴とする二軸配向ポリアミドフイルムの製造方法で、横
延伸時の相対湿度が高いほど好ましいが、95%以上に
なるとフイルム表面で水分の結露の発生が見られ、フイ
ルムの透明性や外観等に欠点が生じて好ましくないの
で、70〜90%の相対湿度の環境下で横延伸を行うこ
とが好ましい。
【0024】また、別の(1)式を満足する二軸配向ポ
リアミドフイルムの製造方法として、二軸方向に配向し
たポリアミドフイルムを熱固定するに際し、縦方向に弛
緩させながら又は/及び95℃以上の水蒸気で加熱処理
しながら熱固定することを特徴とする二軸配向ポリアミ
ドフイルムの製造方法がある。この製造方法において、
フイルムを縦方向に弛緩させながら、熱固定することに
より、巾方向に均一に収縮させることができ、実質的に
巾方向に物性差の少ないフイルムを得ることができる。
この縦方向の緩和率は、弛みを生じない程度が良く、好
ましくは10%以下、更に好ましくは5%以下が良い。
また、熱固定する際には、ポリアミドフイルムにおいて
は、95℃以上の水蒸気で加熱処理する方が、その効果
を得やすく、式を満足する二軸配向ポリアミドフイルム
を製造しやすい。なお、熱固定の温度は高いほど効果的
であるが、余り高すぎるとロ−ル表面での粘着が発生し
やすいので、セラミックをコ−ティングしたロ−ルのみ
で熱固定を行う場合は、好ましくはフイルムの融点より
20℃以下が良い。
【0025】また、熱固定の方法として、ロ−ルだけで
なく、縦方向に弛緩させることができる方法であれば、
その方法を限定するものではなく、例えば、クリップ間
隔が漸次変化するようなテンタ−を用いたり、あるいは
エアーキャンと呼ばれるような加熱気体が吹き出すロー
ルなどを用いてもも差し支えない。また、熱固定の加熱
方法としても、ロ−ルのような接触加熱の方法でも赤外
線加熱装置などによる非接触加熱の方法でも良く、特に
その加熱方法を限定していないが、非接触加熱法を用い
れば、粘着の問題が回避でき、既述のフイルムの融点よ
り20℃以下の温度よりも高い温度で熱固定することが
できる。
【0026】また、他の(1)式を満足する二軸配向ポ
リアミドフイルムの製造方法として、縦方向又は/及び
横方向に延伸するに際し、少なくとも1. 0重量%以上
の水を含水させた無配向あるいは一軸配向ポリアミドフ
イルムを用いることを特徴とする二軸配向ポリアミドフ
イルムの製造方法がある。この製造方法において、含水
量は多いほど、分子鎖の可動性は増すので、延伸応力が
低下して、数1(数2)式を満足する二軸配向ポリアミ
ドフイルムを得やすくなるが、水分が余りに多く、飽和
含水率以上の水分を含ませると、フイルム表面に付着水
が存在するため、温度斑が生じ、それにより延伸斑が発
生し、均一なフイルムを得ることができなくなる。一
方、フイルムの含水率が低すぎると、例えば、1. 0重
量%未満であるとその効果を十分に発揮できない。そこ
で、フイルムの含水率は、1. 0重量%以上でしかも該
フイルムの飽和含水率以下が好ましい。
【0027】これらの製造方法を単独あるいは組み合わ
せることにより、(1)式を満足する二軸配向ポリアミ
ドフイルムを製造することができるが、必ずしもこれら
の方法に限定されるものではない。本発明の中で用いら
れている「縦方向」とは製造時のフイルムの「進行方
向」と同義であり、また一方、「横方向」と「幅方向」
とは同義であり製造時のフイルムの進行方向と直角な方
向を意味する。
【0028】実施例 次に、本発明を実施例にもとづいて更に詳細に説明する
が、以下の例に限定されるものではない。 実施例1 ナイロン−6樹脂を溶融してTダイより押出し、チルロ
−ル上でフイルム状に成形した後、テンタ−によって横
方向に3. 4倍延伸し、次いでロ−ル延伸機によって縦
方向に3.4倍延伸し、その後熱固定し、二軸配向ナイ
ロン−6フイルムを得た。テンタ−内においては、フイ
ルムを60℃で予熱し、次いで相対湿度70%の環境下
85℃で延伸し、その後該フイルムを220℃で熱処理
し、更に210℃で横方向に3%緩和させながら、熱処
理した後、100℃までフイルムを冷却した。その後、
該フイルムをクリップからはずし、ロールで縦方向に緩
和・熱固定させた後、通常のようにしてフイルムを巻き
取った。
【0029】実施例2 実施例1において、得られた二軸配向ナイロン−6フイ
ルムを更に195℃で縦方向に5%緩和させる以外は実
施例1と同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを
得た。
【0030】実施例3 実施例1において、縦方向に延伸する前の実質的に未配
向のフイルムを水に浸漬させる以外は実施例1と同様に
して、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た。
【0031】実施例4 実施例1において、横方向に延伸する前の縦方向に一軸
配向させたフイルムを水に浸漬させる以外は実施例1と
同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを得た。
【0032】実施例5 実施例4において、得られた二軸配向ナイロン−6フイ
ルムを更にロ−ルで縦方向に8%緩和させる以外は実施
例4と同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを得
た。
【0033】実施例6 実施例5において、ロ−ルで縦方向に緩和・熱固定させ
る際に95℃以上の水蒸気で加熱処理させる以外は実施
例5と同様にして、二軸配向ナイロン−6フイルムを得
た。
【0034】比較例1 ナイロン−6樹脂を溶融してTダイより押出し、チルロ
−ル上でフイルム状に成形した後、ロ−ル延伸機によっ
て55℃で縦方向に3. 4倍延伸し、その後テンタ−に
よって横方向に3. 4倍延伸し、次いで熱固定し、二軸
配向ナイロン−6フイルムを得た。テンタ−内において
は、フイルムを90℃で予熱し、次いで100℃で延伸
し、その後、該フイルムを220℃で熱処理し、更に2
10℃で横方向に3%緩和させながら、熱処理した後、
100℃までフイルムを冷却した。その後、クリップか
ら外して通常のようにしてフイルムを巻き取った。
【0035】比較例2 比較例1において、横延伸した後、該フイルムをフイル
ム巾と同じ長さの40℃の冷却工程で一旦冷却する以外
は全て比較例1と同様にして二軸配向ナイロン−6フイ
ルムを得た。以上実施例1〜6、比較例1〜2の主条件
及び特性を表1に示す。
【0036】
【発明の効果】本発明のポリアミドフイルムは吸湿図柄
歪みが極めて少ないポリアミドフイルムであり包装用材
料として有用であることがわかる。
【0037】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 伸二 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社フイルム研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意のフイルム巾での吸湿歪み差とマイ
    クロ波によって測定される分子配向角の差とが式を満足
    する二軸配向ポリアミドフイルム。 【数1】 なお、数1式において、WF (m)は任意のフイルム巾
    を、Δεはフイルムの吸湿歪み差(%)を、ΔθORは任
    意の2点でのマイクロ波によって測定される分子配向角
    の差(°)を意味する。
  2. 【請求項2】 請求項第1項記載の二軸配向ポリアミド
    フイルムの製造方法において、実質的に未配向のポリア
    ミドフイルムを、相対湿度60%以上の環境下でガラス
    転移点より10℃以上の温度で横方向に3倍以上延伸し
    た後、縦方向に更に3倍以上延伸し、次いで熱固定する
    二軸配向ポリアミドフイルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項第1項記載の二軸配向ポリアミド
    フイルムの製造方法において、二軸方向に配向したポリ
    アミドフイルムを熱固定するに際し、縦方向に弛緩させ
    ながら又は/及び95℃以上の水蒸気で加熱処理しなが
    ら熱固定することを特徴とする二軸配向ポリアミドフイ
    ルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項第1項記載の二軸配向ポリアミド
    フイルムの製造方法において、横方向又は/及び縦方向
    に延伸するに際し、少なくとも1.0重量%以上の水を
    含水させた実質的に未配向あるいは一軸配向ポリアミド
    フイルムを用いることを特徴とする二軸配向ポリアミド
    フイルムの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006044254A (ja) * 2004-07-01 2006-02-16 Kaneka Corp 分子の配向が制御された合成樹脂フィルムの製造方法、およびその利用

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