JPH04103312U - 焦点制御装置 - Google Patents

焦点制御装置

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JPH04103312U
JPH04103312U JP10683691U JP10683691U JPH04103312U JP H04103312 U JPH04103312 U JP H04103312U JP 10683691 U JP10683691 U JP 10683691U JP 10683691 U JP10683691 U JP 10683691U JP H04103312 U JPH04103312 U JP H04103312U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】情報記憶媒体の記録層ないしは光反射層として
の情報形成層の表面の情報トラックなどの微細な凹凸に
よる回折の影響を受け難くしてぼけを確実に検出するこ
とができ、しかも情報記憶媒体へのレーザー光の入射光
路ら何ら影響を与えることのない焦点制御装置を提供す
る。 【構成】情報記憶媒体1に光を集光する焦点制御装置に
おいて、前記情報記憶媒体1からの反射光の光路途中に
設けられ、この光軸に関して非対称に前記反射光の一部
を抜出す光抜出部材23と、この光抜出部材23により
抜き出された光11aを受光する受光面を有し、この受
光面上における光の投影パターンの長さ方向が前記受光
面上における光の移動方向に沿った方向になるように設
定配置され、前記受光面上の光の移動を検出することに
より、情報記憶媒体に対する光の焦点ぼけを検知する手
段20とを設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、たとえば光ディスク、ビディオディスク等の情報記憶媒体に集光し たレーザー光を照射することにより少なくとも情報を読取ることが可能な再生な いしは記録再生装置等に適用し得る焦点制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ディスク、ビディオディスク等の情報記憶媒体の記録層ないしは光 反射層としての情報形成層の所に集光したレーザー光のビームウエスト(最も絞 れた部分)が来るように焦点の調節を行なう方法として、記録層ないしは光反射 層とての情報形成層上でのレーザー光の焦点ぼけを検知して、この検知信号によ り対物レンズを移動させて焦点を合わせるようにしている。 従来、記録層ないしは光反射層としての情報形成層上でのレーザー光の焦点ぼ けを検知する方法の代表的なものにつぎの2つの方法が知られている。
【0003】 まず、その一つとて、図1に示すように情報記憶媒体aの情報形成層bから反 射して対物レンズcをレーザー光dの反射光路上に凸レンズからなる検知系光学 レンズeおよび検知部がたとえば同心円的に複数に分割された光検出器fを順次 配置し、光検出器fに照射された時のレーザー光dのスポットサイズ(面積)を 検知する方法がある。この焦点のずれ検出の基本原理は、図2(イ)、(ロ)で 示すようにレンズgを挟んだ状態に点光源hと板iとを配置する。そして、図1 (イ)のようにPの位置に点光源hを持って来るとQの所に像を結ぶ。又、図2 (ロ)のように点光源hの位置をPからP′のに所に移すと像を結ぶ位置もQか らQ′に移る。今、Rの位置に板iを持って来ると板iに光が当たる幅(面積) が図2(イ)と図2(ロ)とでは異なる。したがって、Rの位置の板iに当たる 光の幅(面積)を測定することによって点光源hの位置がわかる。したがって、 Rの位置の板iに当たる光の幅(面積)があらかじめ指定された値になるように レンズcを動かすことによって自動焦点合せを行なうことになる。
【0004】 また、もう一つの方法として図3に示すように検知系光学レンズeとして球面 凸レンズjとシリンドリカル凸レンズkを組合せ、光検出器fの上のレーザー光 dのスポット形を検知する方法がある。これはいわゆる非点収差法と称されるも ので、その基本的原理は図4(イ)、(ロ)で示すように、点光源hの位置Pが 同じでもレンズg1 ,g2 の焦点距離が異なると像を結ぶ位置がQ′とQ″と異 なり、Rの所に置いた板iに光が当たる幅が異なる。一方、球面レンズg1 と円 筒レンズg2 を組合わせると母線を含む面とそれに垂直な面での合成レンズ焦点 距離が異なるため、図4(イ)(ロ)のRの所に置いた板iに映る光のスポット 形は楕円になる。さらに、前述の図2(イ)(ロ)のように点光源hの位置Pを ずらすとRの位置においた板iに映る光のスポット形は楕円から円へと変形する 。そして、これをたとえば4分割した検出器hで検出することにより焦点ぼけを 検知することになる。したがって、Rの位置に置いた板iに映るスポット形が円 形になる時に焦点が合うようにレンズcを動かして焦点合せを行なうことになる 。
【0005】 なお、図1(イ)(ロ)、および図3(イ)(ロ)に示すlは対物レンズcを 情報記憶媒体aの面方向に接離させて焦点張調節を行なうレンズ駆動コイルであ る。
【0006】 しかしながら、これら従来方法においても情報記憶媒体aの記録層ないし光反 射層としての情報形成層bの表面に微細な凹凸がある場合には、そこから反射し たレーザー光dには回折が生じ、光検出器f上でのスポットの中に回折パターン が現われる。厳密に言えばこの回折パターンは一般に対称形をしていない。その ため、この回折パターンの影響により焦点がぼけているように検知してしまうこ とがある。
【0007】 一方、情報記憶媒体aには情報収容量を増大させるための情報の記録・再生用 の情報トラックとしてのスパイラル状の溝を予め形成されている場合が多く、こ のような場合、焦光されたレーザー光スポットが溝を横切ると溝による回折パタ ーンが生じることになる。
【0008】 そこで、近時、上述したように光検出器fの所のスポットサイズやスポット形 によって焦点ぼけを検知するのではなく、光検出器f上でのレーザスポットの移 動として焦点ぼけを検知することにより回折の影響を受けにくいようにしたもの が考えられている。この焦点ぼけ検出方法としては記録・再生用のレーザー光と は別に対物レンズに対して軸をずらして焦点ぼけ検出用のレーザー光を用いる方 法がある。しかし、この場合には光学系が複雑で高価なものとなる。
【0009】 そのほかに、特開昭53−28405号、特開昭49−31128号、特開昭 53−10407号等の各公報に開示されているように記録・再生用レーザー光 と焦点ぼけ検出用のレーザー光とを分けず1本のレーザー光を対物レンズからず らして記録層ないしは光反射層としての情報形成層に照射し、そこからの反射光 で再生信号と焦点ぼけを取出す方法が考案されている。しかし、この場合には
【0010】 i )記録層ないしは光反射層としての情報形成層へのレーザー光の集束として 対物レンズ一杯に入射光を広げることができず、実質的なレンズのNAが小さく なるので上記情報形成層上でのレーザー光のスポットサイズを小さくすることが できにくい。
【0011】 ii)対物レンズには軸ずらしでレーザー光を入射させるので、対物レンズの外 側でレーザー光の一部がかけられ光量ロスが生じやすい。この光量ロスは記録層 に対する高密度レーザー照射により記録・再生を行なう光学ヘッドに対しては問 題である。
【0012】 また、それ以外としては特開昭53−118103号のように光路の途中にプ リズムを設け、焦点ぼけ検出に用いることも考案されている。しかし、この場合 、情報記憶媒体に対する入射光路中にもプリズムが置かれているため i )情報記憶媒体に到達するレーザー光量がプリズムで減少する。 ii)ビームスポットの一部がプリズムを透過するために、そこでの波面の乱れ が生じ、情報記憶媒体上で余計な回折パターンが発生しやすい。 という問題がある。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】
上記のように、従来の装置にあっては、情報記憶媒体の記録層ないしは光反射 層としての情報形成層の表面の情報トラックなどの微細な凹凸による回折の影響 を受け易く、ぼけを確実に検出することができない。しかも情報記憶媒体へのレ ーザー光の入射光路に影響を与える等の問題があった。
【0014】 本考案は、上記事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、情報 記憶媒体の記録層ないしは光反射層としての情報形成層の表面の情報トラックな どの微細な凹凸による回折の影響を受け難くしてぼけを確実に検出することがで き、しかも情報記憶媒体へのレーザー光の入射光路ら何ら影響を与えることのな い焦点制御装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決すべく、情報記憶媒体に光を集光する焦点制御装置 において、前記情報記憶媒体からの反射光の光路途中に設けられ、この光軸に関 して非対称に前記反射光の一部を抜出す光抜出部材と、この光抜出部材により抜 出された光を受光する受光面を有し、この受光面上における光の投影パターンの 長さ方向が前記受光面上における光の移動方向に沿った方向になるように設定配 置され、前記受光面上の光の移動を検出することにより、情報記憶媒体に対する 光の焦点ぼけを検知する手段とを備えた構成としたものである。
【0016】
【作用】
本考案の焦点制御装置によれば、従来のようにスポットサイズやスポット形の 変化により焦点ぼけを検出するものに比べ、情報記憶媒体の記録層ないしは光反 射層と焦点の情報形成層の表面の微細な凹凸から生じる回折の影響を受けにくく 焦点ぼけを確実に検出して焦点制御できる。
【0017】 また、光の移動方向についてのみ光検出器の位置合わせを行なうだけで良いた め、光学系組立時の調整が容易となるとともに光の移動方向以外の方向への光検 知器の移動に対しては光学系としては寛容であるので熱等による光学系全体のず れに対して安定度が良い。
【0018】 さらに、情報記憶媒体へのレーザー光の入射光路に何等影響を与えることがな く、しかも焦点ぼけ検出について1本のビームで行なえるので光学系の小型化、 低コスト化が可能である。
【0019】 また、光検知器上に映る情報トラックの結像パターンの影の長さ方向が焦点ぼ け検出用の光検知器上での移動方向に沿った方向になるように設定して検出する ようにしたものである。したがって、情報形成層上に照射された光ビームが情報 トラックを横切って、これに伴って光検出器上に映る情報トラックの結像パター ンないしは回折パターンの影が移動したとしても上記影による光検出器上での焦 点ぼけ検出レベルに悪影響を与えることなく焦点ぼけ検知がより安定した状態で 行なうこが可能となる。
【0020】
【実施例】
以下、本考案を図5〜図10に示す一実施例を参照して説明する。図5は光 ディスクないしはビディオディスクを情報記憶媒体とし、半導体レーザーを光学 ヘッドに用いた情報記録・再生装置を示し、図中1は媒体駆動装置2によって回 転駆動される情報記憶媒体で、3はこの情報記憶媒体1の片面側に対向かつ図示 しないヘッド移動機構により情報記憶媒体1の半径方向(図5において前後方向 )に往復動自在な光学ヘッドである。
【0021】 上記情報記憶媒体1は、円板状に成形され、その片面に記録層ないしは光反射 層としての情報形成層4が形成された2枚の透明基板5,5を、上記情報形成層 4,4が互いに内側になる状態かつ情報形成層4,4の相互対向面間に空間部が 形成されるように内外スペーサ6、および外側スペーサ7を介在させた状態で貼 合せたものであり、情報形成層4が形成された箇所には後述する情報トラックが 、また、その中央部には回転中心孔(図示しない)が形成されている。
【0022】 また、この情報記憶媒体1を回転駆動する媒体駆動装置2は、図示しないモー タの駆動軸と一体の回転軸8と、この回転軸8に嵌着され回転軸8の軸心線に対 して直角な水平支持面を有し情報記憶媒体1の中央下面を支承する回転支持体9 と、上記回転軸8の上端部に装着される押え具10とを有している。そして、情 報記憶媒体1の回転中心孔を回転軸8に嵌合させ径方向の位置決めを行なうとと もに回転支持体9と押え具10とで情報記憶媒体1の中央部を挾持して面方向の 動きを規制する構成となっている。
【0023】 また、光学ヘッド3はつぎのような構成となっている。すなわち、光学ヘッド 3内には光ビームとしてのレーザー光11を水平方向に発振する半導体レーザー 発振器12が設けられており、この半導体レーザー発振器12の横方向にはカッ プリングレンズ13、および偏向ビームスプリッタ15が順次配置されている。 さらに、偏向ビームスプリッタ15の上方にはλ/4板16、および対物レンズ 17が順次配置されている。また、偏向ビームスプリッタ15の下方にはハーフ ミラー18が45度の角度に配置されており、偏向ビームスプリッタ15を通過 した光を2分割して読取り用光学系19と焦点制御装置の一部を構成する焦点ぼ け検知用光学系20に振分けるようになっている。上記読取り用光学系19はハ ーフミラー18の横方向に順次配置されたレンズ21および読取り用光検出器2 2を有した構成となっている。
【0024】 また、焦点ぼけ検知用光学系20は、ハーフミラー18の下方に順次配置され た光軸の中心からずれた位置にある一部の光のみを抜出す光抜出し部材としての 遮光板23、検知系光学レンズ24、ミラー25、およびミラー25の横方向に 、上下方向に2分割された受光面を形成する第1、第2の光検出部26a,26 bを有する光検出器(光電変換素子)26とを有した構成となっている。
【0025】 これら、第1、第2の光検出部26a,26bは情報形成層4の存在する位置 と集光したレーザー光11のビームウエストの位置とが一致しているときの情報 形成層4に対する光学的結像位置に設けられている。
【0026】 なお、27は対物レンズ17を上下方向(すなわち情報記憶媒体1の下面に接 離する方向)に移動されるボイスコイル型フォーカスモータ等のレンズ駆動装置 である。
【0027】 しかして、半導体レーザー発振器12から発振したレーザー光11はカップリ ングレンズ13により平行光になり、その偏向ビームスプリッタ15で上方に偏 光される。この偏光された光はλ/4板16を通過することにより直線偏光光が 円偏光になったのち対物レンズ17により情報記憶媒体1上の記録層ないしは光 反射層としての情報形成層4に集光される。
【0028】 このとき、情報形成層4が記録層である場合にはレーザー光11の照射エネル ギを所定値以上とすることにより情報形成層4にピット(穴)の形成等の状態変 化が起こり、情報の記録が行なわれることになる。
【0029】 一方、情報形成層4からの反射光はλ/4板16で円偏光から直線偏光となり 、この光は偏向ビームスプリッタ15内を直進して下方に抜け、ハーフミラー1 8を通過して焦点ぼけ検知用光学系20に導びかれる。ここで、後述するように 情報形成層4上でのレーザー光11の焦点ぼけが光電変換素子からなる光検出器 26の第1、第2の光検出部26a,26bでの光検出量の差によって検知され る。すなわち、図5に示すように偏向ビームスプリッタ15を通過した後の反射 光路の途中に光軸に関して比対称、すなわち光軸の中心からずれた位置にある光 の一部11aのみを光抜出し部材として遮光板23のアパーチャ等の透光部23 aから抜出し、検知系光学レンズ24を通した後、ミラー25で方向を変えて光 検出器26に当てるようにした場合、情報形成層4上のレーザー光11の焦点が ぼけるとミラー25で反射された光が光検出器26の第1、第2の光検出部26 a,26bの配置方向(上下方向)に移動する。
【0030】 このことを図6(イ)、(ロ)、(ハ)に示す原理図を参照して説明する。す なわち、図6(イ)で示すように情報形成層4に対してレーザー光11の焦点が 合っている場合には、対物レンズ17を通った反射光は光軸と平行となり、遮光 板23の透光部23aを通った光(ビームスポット)は第1の光検出部26aと 第2の光検出部26bとの境にある。
【0031】 ところが、図6(ロ)で示すように情報形成層4と対物レンズ17とが接近し すぎて焦点が合わない場合には、対物レンズ17を通った反射光は光軸から徐々 に離れるように外側に拡がり、遮光板23の透光部23aを通った光(ビームス ポット)は上方に位置する第1の光検出部26a上に当たる。
【0032】 また、これとは逆に図6(ハ)で示すように情報形成層4と対物レンズ17と が離れすぎて焦点が合わない場合には、対物レンズ17を通った反射光は光軸に 徐々に近づくように内方に絞られた状態となり、遮光板23の透光部23aを通 った光(ビームスポット)は下方に位置する第2の光検出部26b上に当たるこ とになる。
【0033】 したがって、情報形成層4と対物レンズ17との間隔が一定に保たれて焦点が 合っている場合には、第1、第2の光検出部26a,26bの光検出量はともに 零もしくは同レベルになり、情報形成層4と対物レンズ17とが接近してぼけが 生じる場合には第1の光検出部26aの出力レベルが大きく、また、逆に離れて 焦点がぼけが生じる場合には第2の光検出部26bの出力レベルが大きくなる。
【0034】 このとき、光検出器26が情報形成層4の存在する位置と集光したレーザー光 11のビームウエストの位置と一致しているときの情報形成層4に対する光学的 結像位置に設けたから、情報記憶媒体1もしくは対物レンズ17が傾いて対物レ ンズ17を通過した光の輝度の高い部分の角度ずれが生じたとしても、光検出器 26に当たる位置がずれるようなことがない。
【0035】 なお、光学的結像位置と光検出器26とをずらして配置した場合には、ビーム スポットが広がるため輝度の高い部分の角度ずれが生じた場合には、焦点が合っ ていたとても輝度の高い部分の位置がずれるため、あたかもビームスポットその ものの位置がずれたものとして誤検出されることがある。
【0036】 一方、図7に示すように第1、第2の光検出部26a,26bの出力信号は制 御手段、すなわち、差増巾回路28を介して駆動回路29に入力され、レンズ駆 動回路27を介して対物レンズ17が焦点が合う方向に移動される。 このようにして、情報記憶媒体1のうねり等による焦点ぼけが自動的に補正さ れることになる。
【0037】 なお、情報形成層4にピット(穴)あるいは凹凸形状で形成された情報の読取 りは、偏向ビームスプリッタ15を通り、ハーフミラー18で反射された光をレ ンズ21を介して読取り用光検出器22に導いて行なうことになる。 また、図8および図9に示すように情報記憶媒体1には予め情報トラック29 がスパイラル上に形成されている。
【0038】 情報記憶媒体1として高密度化を達成しようとするとトラックピッチを狭くし て行く必要性がある。書込みや読取り時に光学ヘッド3が所定のトラック位置へ 達成するよう制御するのに光学ヘッド3の位置制御を行なっているアクチュエー タの機械的制御だけでは信頼性に乏しく、また、装置側から見て情報記憶媒体1 の互換性が悪い。これに対し、予め情報記憶媒体1上に情報トラック29を設け ておけば、情報記憶媒体1上での光学ヘッド3の半径方向の位置検出を行ない、 その補正をアクチュエータにフィードバックすることができ、トラッキングに対 して信頼性を増すことができる。
【0039】 情報トラック29は、図9に示すように情報形成層4に集光したレーザー光1 1のビームウエストサイズより小さめの幅の溝を通常のレコド板のようにスパイ ラル状に形成したものである。そして、集光したレーザー光11の中心が溝の中 心から離れると反射光の回折現象によってそけが光学的に検知されるようになっ ている。
【0040】 また、図8に示すように焦点ぼけ検出用に用いる光軸の中心からずれた位置に ある光11aを抜出すための遮光板23に形成された透光部23aは対物レンズ 17の光軸に対して情報トラック29の長さ方向に偏位した位置に対向すべく形 成されている。そして、図9に示すように再生ないしは記録再生用レーザー光1 1bが対物レンズ17の光軸とほぼ一致し、このレーザー光11bを挟んだ状態 に焦点ぼけ検出用の入射レーザー光11cおよび焦点ぼけ検出用の戻りレーザー 光11aが位置し、これらを結ぶ直線Aが情報トラック29の長さ方向とほぼ平 行になっている。
【0041】 したがって、図10に示すように光検出器26上に映る上記情報トラック29 の結像パターンないしは回折パターンの影29′の長さ方向が、焦点ぼけ検出用 の光11aの光検出器26上での移動方向(矢印B方向)に沿った方向になる。
【0042】 しかして、光学ヘッド3が情報記憶媒体1の半径方向、すなわち情報トラック 29を横切る矢印C方向に移動した場合には光検出器26上での情報トラック2 9の結像パターンないしは回折パターンの影29′は焦点ぼけ検出用の光検出器 26上での移動方向(矢印B方向)と直交する方向(矢印D方向)に移動するこ とになる。
【0043】 したがって、図11に示すように影29′の長さ方向が焦点ぼけ検出用の光の 光検出器26上での移動方向(矢印B方向)と直角状態になり、しかも影29′ が矢印Bほこと平行な方向(矢印E方向)に移動した場合に生じるような、影2 9′の移動があたかも焦点が乱れているような外乱誤差信号が光検出器26から 出力されることがない。
【0044】 すなわち、図11で示すように影29′が第2の光検出部26b側に位置した 状態にあっては、焦点があっているにもかかわらず、影29′の影響により第1 の光検出部26aより第2の光検出部26bでの光検出量が少なくなり、あたか も第2の光検出部26a側に光11aが当たっているものと判定されることがあ る。
【0045】 なお、上述の一実施例において、光軸からずれた位置にある一部の光のみを抜 出す光抜出部材として透光部23aを有した遮光板23を用いたが、これに限ら ず、たとえば反射光路の光軸の中心からずれた位置にミラー、プリズム等を配置 して光軸からずれた位置にある一部の光のみを抜出すようにしてもよい。
【0046】 また、焦点ぼけ検知用光学系20の検知系光学レンズ24は光検出器26上で の光(ビームスポット)の移動量を大きくするためであり、また、ミラー25は 光路を屈折させて光学ヘッド3が不必要に大きくならないようにするためのもの であり、必ずしも、必要なものではない。 その他、本考案は本考案の用紙を変えない範囲で種々変形実施可能なことは勿 論である。
【0047】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように情報記憶媒体に光を集光する焦点制御装置にお いて、前記情報記憶媒体からの反射光の光路途中に設けられ、この光軸に関して 非対称に前記反射光の一部を抜出す光抜出部材と、この光抜出部材により抜き出 された光を受光する受光面を有し、この受光面上における光の投影パターンの長 さ方向が前記受光面上における光の移動方向に沿った方向になるように設定配置 され、前記受光面上の光の移動を検出することにより、情報記憶媒体に対する光 の焦点ぼけを検知する手段とを備えたことを特徴とする焦点制御装置にある。
【0048】 したがって、本考案によれば、従来のようにスポットサイズやスポット形の変 化により焦点ぼけを検出するものに比べ、情報記憶媒体の記録層ないしは光反射 層と焦点の情報形成層の表面の微細な凹凸から生じる回折の影響を受け難く焦点 ぼけを確実に検出して焦点制御できる。
【0049】 また、光の移動方向についてのみ光検出器の位置合わせを行なうだけで良いた め、光学系組立時の調整が容易となるとともに光の移動方向以外の方向への光検 知器の移動に対しては光学系としては寛容であるので熱等による光学系全体のず れに対して安定度が良い。
【0050】 さらに、情報記憶媒体へのレーザー光の入射光路に何等影響を与えることがな く、しかも焦点ぼけ検出について1本のビームで行なえるので光学系の小型化、 低コスト化が可能であるといった効果を奏する。
【0051】 また、光検知器上に映る情報トラックの結像パターンの影の長さ方向が焦点ぼ け検出用の光検知器上での移動方向に沿った方向になるように設定して検出する ようにしたものである。
【0052】 したがって、情報形成層上に照射された光ビームが情報トラックを横切って、 これに伴って光検出器上に映る情報トラックの結像パターンないしは回折パター ンの影が移動したとしても上記影による光検出器上での焦点ぼけ検出レベルに悪 影響を与えることなく焦点ぼけ検知がより安定した状態で行なえるといった効果 を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来における焦点ぼけ検出光学系を示す説明
図。
【図2】同じくその原理を説明するための説明図。
【図3】従来の異なる焦点ぼけ検出光学系を示す説明
図。
【図4】同じくその原理を説明するための説明図。
【図5】本考案の一実施例を適用した情報記録・再生装
置の概略的構成図。
【図6】本考案の一実施例による焦点ぼけ検知の原理を
説明するための説明図。
【図7】焦点ぼけ自動調節用駆動系を示す説明図。
【図8】本考案の一実施例による情報トラックと光抜出
し部材の透光部との位置関係を示す説明図。
【図9】同実施例における対物レンズに対する焦点ぼけ
検出用レーザー光の位置および情報トラックとの関係を
示す説明図。
【図10】同実施例における光検出器上の情報トラック
の結像パターンないしは回折パターンの影の状態を示す
説明図。
【図11】本考案のように影の方向を所定方向に接点し
ない場合の不具合を説明するための説明図。
【符号の説明】
1…情報記憶媒体、3…光学ヘッド、4…情報形成層な
いしは光反射層としての情報形成層、11…レーザー
光、17…対物レンズ、20…焦点ぼけ検知用光学系、
23…遮光板(光抜出し部材)、26…光検出器(光電
変換素子)、23a…透光部、11a…光軸の中心から
ずれた位置にある光、29…情報トラック、29′…
影。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記憶媒体に光を集光する焦点制御装
    置において、前記情報記憶媒体からの反射光の光路途中
    に設けられ、この光軸に関して非対称に前記反射光の一
    部を抜出す光抜出部材と、この光抜出部材により抜出さ
    れた光を受光する受光面を有し、この受光面上における
    光の投影パターンの長さ方向が前記受光面上における光
    の移動方向に沿った方向になるように設定配置され、前
    記受光面上の光の移動を検出することにより、情報記憶
    媒体に対する光の焦点ぼけを検知する手段と、を備えた
    ことを特徴とする焦点制御装置。
JP1991106836U 1991-12-25 1991-12-25 焦点制御装置 Expired - Lifetime JP2531904Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5333604A (en) * 1976-08-31 1978-03-29 Mansei Kogyo Kk Device for optically reading information
JPS5364503A (en) * 1976-11-19 1978-06-09 Teac Corp Optical recorder reproducer

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