JPH0410303Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は浴槽のリム面に一部を臨ませて取付け
られる洗面器をカバーするアンダーカバーに関す
るものである。

〔従来技術及びその問題点〕

従来、此種のアンダーカバーは、第７図乃至第
１２図に示すように周縁にフランジ１００を備え
浴槽Ｂのリム面b₁上に一部を載置固定して配設す
る細幅状の上位カバー片a₁と、一端を除く他３縁
にフランジ１００を備え浴槽エプロン面b₂に添接
する下位カバー片a₂とで構成されている。

この両カバー片a₁，a₂を洗面器ｃ下に配する場
合には一端部下端のフランジ１００部分を浴槽Ｂ
のリム面b₁上にビス２００止めすると共に、他端
部先端のフランジ１００部分を室壁Ｅに取付けた
弾性掛合片３００に弾性的に掛合せしめることに
よつて上位カバー片a₁を取付け、床面Ｄと上位カ
バー片a₁下端のフランジ１００部分とに渉つて下
位カバー片a₂を差し込み、且つフランジ１００が
無い遊端部分及び他端先端のフランジ１００部分
を浴槽エプロン面b₂、室壁Ｅに取付けた弾性掛合
片３００，３００に弾性的に掛合させることによ
つてその下位カバー片a₂を取付け、結果として洗
面器ｃに接続される排水管４００が隠蔽されるよ
うになつている。

現実問題として下位カバー片a₂は、上記排水管
４００その他のメンテナンスを行う必要上取外し
が頻繁である為、その行為に相応して取付けも容
易であるのが本来好適である。

しかし、弾性掛合片３００，３００はその下位
カバー片a₂の背後における浴槽エプロン面b₂や室
壁Ｅに取付けられ、その下位カバー片a₂を差込む
際、カバー片a₂自体で隠されて視認できない為、
憶測での取付作業を強いられ、作業性の面で問題
を残している。

〔技術的課題〕

本考案の技術的課題は、下位カバー片の取付作
業を容易化することにある。

〔技術的手段〕

上記技術的課題を達成する為に講じた技術的手
段は、浴槽のリム面上に一部を載置固定して配設
する上位カバー片と、その上位カバー片下端に上
端を当接せしめて浴槽エプロン面に添接する着脱
自在な下位カバー片とに分割してなる洗面器用の
アンダーカバーにおいて、上記下位カバー片の上
端中途部に上位カバー片の前面に当接する位置決
め用の当り片を上方へ延設すると共に、その当り
片と対応する下位カバー片の前面部分に当り片を
当接せしめる受段面を一段低く段設したことであ
る。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

アンダーカバー本体Ａは浴槽Ｂのリム面b₁に一
部を載置固定する上位カバー片a₁と、浴槽エプロ
ン面b₂に着脱自在に取付ける上位カバー片a₂とで
構成されている。

上位カバー片a₁は洗面器付カウンターＣの下面
から浴槽Ｂのリム面b₁上までの空間部分を隠蔽す
る為のもので、FRP等の合成樹脂にて形成され、
洗面器ｃの平面外形と略同一な湾曲形状を呈する
細幅状に型成形し、上端全周、下位カバー片a₂の
後述する当て片１が当接する部分を除く下端部
分、及び浴槽Ｂのリム面b₁側先端縁夫々に取付用
フランジ５００を折曲形成している。

また、この上位カバー片a₁には前面部分の中途
部から下位に渡り後述する下位カバー片a₂の上端
に延設した当り片１が嵌まり合う一段低い受段面
２を段設形成している（第２図）（第５図）。

下位カバー片a₂は上位カバー片a₁下の空間部分
を隠蔽する為のもので、FRP等の合成樹脂にて
成形され、一側端を浴槽エプロン面b₂に添接せし
めると共に他側端をその一側端よりも更に奥側に
位置せしめるように平面略形状に型成形してな
り、上記上位カバー片a₁受段面２と対応するよう
に上端に当り片１を延設し、両遊端、即ち浴槽エ
プロン面b₂に添接する一側端先端部分及び他側端
先端部分を除いて取付用フランジ５００を折曲形
成している（第４図）（第６図）。

而して、斯る上位カバー片a₁は浴槽Ｂのリム面
b₁と対応する下端の取付用フランジ５００部分及
び同先端の取付用フランジ５００部分をそのリム
面b₁及び室壁Ｅにビス２００止めすると共に、浴
槽Ｂのリム面b₁に固定する部分と相対する他側端
部分をカウンターＣの中途部を支持する立支柱３
に同様にビス２００止めする。下位カバー片a₂は
当り片１を上位カバー片a₁の前記受段面２に嵌ま
り込むように差込み且つ着脱自在に取付けて洗面
器ｃの直下を隠蔽する。

下位カバー片a₂を着脱自在に構成するに際して
は、弾性掛合片３００を用いることとする。

弾性掛合片３００は下位カバー片a₂における両
遊端を浴槽エプロン面b₂及び隣接するカウンター
エプロン板４に着脱自在に挟持するように山形状
の弾性押圧点３００′を有する形状に形成してな
るもので、浴槽エプロン面b₂及びカウンターエプ
ロン板４の最側端に取付固定する。この弾性掛合
片３００を用いて下位カバー片a₂を取付ける場合
には当て片１を上位カバー片a₂の受段部２に嵌め
込むと共に、両遊端を浴槽エプロン面b₂と弾性押
圧点３００′カウンターエプロン板４と弾性押圧
点３００′との間に挟入させることによつて行な
う。実際には当て片１を上位カバー片a₁の受段部
２に嵌め込むことにより両遊端は浴槽エプロン面
b₂と弾性押圧点３００′、カウンターエプロン板
４と弾性押圧点３００′夫々との間に自動的に挟
入されることになる。

ちなみに、本実施例においては第４図に示すよ
うに当て片１の立上り始端の境界部分が正面形
になり、下位カバー片a₂着脱時に生じる弾性力に
よつてそのコーナー部分a₂′に負荷がかかること
に起因して亀裂等が発生するのを防止する意味で
裏補強を施こしている。

この裏補強材５としては無機、有機質の不織布
繊維体や多孔質の合成樹脂軟質発砲体を数層その
コーナー部分a₂′裏面に当てがい不飽和ポリエス
テル樹脂をその表面からライニングすることによ
つて付設している。

〔考案の作用効果〕

本考案は以上のように浴槽のリム面上に一部を
載置固定して配設する上位カバー片と、その上位
カバー片下端に上端を当接せしめて浴槽エプロン
面に添接する着脱自在な下位カバー片とに分割し
てなる洗面器用のアンダーカバーにおいて、上記
下位カバー片の上端中途部に上位カバー片の前面
に当接する位置決め用の当り片を上方へ延設する
と共に、その当り片と対応する上位カバー片の前
面部分に当り片を当接せしめる受段面を一段低く
段設したので、下記の作用がある。

当り片を上位カバー片に段設された受段部に嵌
め合わせることにより下位カバー片を常に同位置
にセツトすることが可能になる。

故に、当り片を受段部に嵌め合わせた位置決め
状態の下位カバー片における被掛合部分に対応す
る浴槽エプロン面等に予め弾性掛合片を配設して
おくことによつて、当り片と受段部との相互の嵌
め合い関係が成立すると同時に下位カバー片の被
掛合部分を自動的に弾性掛合片に掛合せしめるこ
とができる。

従つて、下位カバー片のメンテナンス時におけ
る取付作業の面倒さを解決でき、便利である。

依つて、初期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案アンダーカバーの実施例を示し、
第１図は使用状態を示す正面図で一部切欠して示
す、第２図は第１図の中央縦断面図、第３図は３
−３断面図、第４図は４−４断面図、第５図は上
位カバー片の斜視図、第６図は下位カバー片の斜
視図、第７図乃至第１２図は従来例のアンダーカ
バーを示し、第７図は使用状態を示す正面図で一
部切欠して示す、第８図は８−８断面図、第９図
は９−９断面図、第１０図は１０−１０断面図、
第１１図は上位カバー片の斜視図、第１２図は下
位カバー片の斜視図である。 尚、図中、Ａ……アンダーカバー本体、a₁……
上位カバー片、a₂……下位カバー片、Ｂ……浴
槽、b₁……リム面、b₂……浴槽エプロン面、１…
…当り片、２……受段面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽のリム面上に一部を載置固定して配設する
   上位カバー片と、その上位カバー片下端に上端を
   当接せしめて浴槽エプロン面に添接する着脱自在
   な下位カバー片とに分割してなる洗面器用のアン
   ダーカバーにおいて、上記下位カバー片の上端中
   途部に上位カバー片の前面に当接する位置決め用
   の当り片を上方へ延設すると共に、その当り片と
   対応する上位カバー片の前面部分に当り片を当接
   せしめる受段面を一段低く段設してなることを特
   徴とする洗面器用のアンダーカバー。