JPH04102140U - 電磁石装置 - Google Patents

電磁石装置

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JPH04102140U
JPH04102140U JP592691U JP592691U JPH04102140U JP H04102140 U JPH04102140 U JP H04102140U JP 592691 U JP592691 U JP 592691U JP 592691 U JP592691 U JP 592691U JP H04102140 U JPH04102140 U JP H04102140U
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piece
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鋼三 前西
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オムロン株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は大きな吸引力、特に、大きな初期吸
引力が得られる電磁石装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 コイルを巻回した鉄芯の一対の磁極面のう
ち、一方の磁極面に可動鉄片の一端部を回動可能に支持
する一方、他方の磁極面に前記可動鉄片の他端部に位置
する吸着面を接離可能に対向せしめ、前記コイルの励
磁,消磁に基づいて前記可動鉄片を回動する電磁石装置
において、対向する前記可動鉄片の吸着面または前記鉄
芯の磁極面のいずれか一方の縁部に対向面側に突出する
薄肉爪部を設け、可動鉄片の吸着面の近傍または鉄芯の
磁極面の近傍に位置する前記薄肉爪部を介して多くの磁
束を流すことにより、吸引力を増大させた低消費電力タ
イプの電磁石装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は電磁石装置、特に、電磁継電器に組み込まれる電磁石装置に関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電磁石装置としては、例えば、実開昭63−143842号公報に記載 のものがある。 すなわち、図11に示すように、断面略コ字形の鉄芯1をインサート成形した スプール2にコイル3を巻回して電磁石部4を形成し、略く字形状のヒンジばね 5を介して板状の可動鉄片6を前記電磁石部4に回動可能に支持したものである 。前記ヒンジばね5は、その一端部5aを前記鉄芯1の側端面にカシメ固定する とともに、その他端部5bを可動鉄片6の背面中央部にカシメ固定することによ り、鉄芯1の一方の磁極面7に当接する可動鉄片6の一端部6aが回動支点とな っている一方、可動鉄片6の他端部6bが鉄芯1の他方の磁極面8に接離可能に 対向している。
【0003】 そして、コイル3に電圧を印加して励磁すると、鉄芯1の磁極面8が可動鉄片 6の他端部6bを吸引するので、可動鉄片6が、その一端部6aを支点としてヒン ジばね5のばね力に抗して回動する。なお、図11において示した二点鎖線のヒ ンジばねは取付前におけるヒンジばねの形状を図示している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記電磁石装置では、所望の吸引力特性が得にくく、特に、鉄 芯1の磁極面8と可動鉄片6の他端部6bとの距離が長いロングストロークタイ プの電磁石装置では大きな初期駆動力が得られず、コイル3に高い電圧を印加す る必要があるので、消費電力が多いという問題点がある。
【0005】 本考案は前記問題点に鑑み、大きな吸引力が得られ、消費電力を節約できる電 磁石装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案にかかる電磁石装置は、前記目的を達成するため、コイルを巻回した鉄 芯の一対の磁極面のうち、一方の磁極面に可動鉄片の一端部を回動可能に支持す る一方、他方の磁極面に前記可動鉄片の他端部に位置する吸着面を接離可能に対 向せしめ、前記コイルの励磁,消磁に基づいて前記可動鉄片を回動する電磁石装 置において、対向する前記可動鉄片の吸着面または前記鉄芯の磁極面のいずれか 一方の縁部に、対向面側に突出する薄肉爪部を設けた構成としてある。
【0007】
【作用】
したがって、本考案によれば、コイルに電圧を印加して励磁すると、対向する 可動鉄片の吸着面の近傍または鉄芯の磁極面の近傍に、鉄芯または可動鉄片に設 けた薄肉爪部がそれぞれ位置するので、初期駆動時に従来例よりも多くの磁束が 前記薄肉爪部を介して流れることになる。
【0008】
【実施例】
次に、本考案に係る電磁石装置の実施例を図1ないし図10の添付図面に基づ いて説明する。 第1実施例にかかる電磁石装置は、図1ないし図4に示すように、略コ字形の 鉄芯10をインサート成形したスプール20にコイル30を巻回して形成した電 磁石部31に、ヒンジばね40を介して可動鉄片50を回動可能に支持したもの である。
【0009】 前記鉄芯10は、その両端部11,12に略同一平面上に位置する磁極面13, 14をそれぞれ有し、磁極面14の外方縁部を斜めにカットすることにより、傾 斜面からなる補助磁極面15を形成してある。
【0010】 前記スプール20は、一方の鍔部21に後述するヒンジばね40を挿入できる 凹部22を形成してあるとともに、後述する前記ヒンジばね40の屈曲部43, 44を圧入固定できる圧入溝23,24を有している(図2)。
【0011】 ヒンジばね40は、図2に示すように、両側の腕部41,42に屈曲部43,4 4を一体に形成するとともに、前記腕部41,42の間から付勢用舌片45を延 在して曲げ起こしたものである。 そして、ヒンジばね40をスプール20の凹部22に挿入し、さらに、その屈 曲部43,44をスプール20の圧入溝23,24に圧入することにより、ヒンジ ばね40をスプール20に固定する。
【0012】 可動鉄片50は打ち抜いて得た板状材をプレス加工で屈曲して形成したもので 、一端部に形成した取付枠51の基部に位置規制用肩部52,52(奥側の肩部は 図示せず)を形成する一方、前記板状材の他端部を前記取付枠51と反対方向に 曲げ起こして薄肉爪部53を形成してある。
【0013】 そして、前記ヒンジばね40の付勢用舌片45に可動鉄片50の取付枠51を 組み付けると、付勢用舌片45のばね力によって可動鉄片50が付勢され、その 肩部52,52が腕部41,42に圧接して位置規制される一方、鉄芯10の一方 の磁極面13の縁部に可動鉄片50の下面が当接して回動可能に支持される。さ らに、可動鉄片50の他端部に位置する吸着面54が前記鉄芯10の磁極面14 に接離可能に対向するとともに、鉄芯10の補助磁極面15に前記可動鉄片50 の爪部53が略平行となる。
【0014】 したがって、無励磁の場合、ヒンジばね40の付勢用舌片45のばね力により 、鉄芯10の磁極面13の外方縁部を支点として図1において可動鉄片50が反 時計回り方向に付勢されている。
【0015】 次に、鉄芯10の磁極面14から可動鉄片50の吸着面54までの距離よりも 、鉄芯10の補助磁極面15から可動鉄片50の爪部53までの距離の方が短い ので、コイル30に電圧を印加して励磁すると、鉄芯10の補助磁極面15と可 動鉄片50の爪部53との間に多くの磁束が流れ、全体として従来例よりも多く の磁束が流れる。このため、従来例よりも大きな吸引力で鉄芯10が可動鉄片5 0を吸引する。この結果、従来例よりも低い印加電圧でヒンジばね40のばね力 に抗して可動鉄片50を回動できることになる。
【0016】 ついで、可動鉄片50の回動につれて鉄芯10の磁極面14と可動鉄片50の 吸着面54とが接近すると、爪部53が薄肉であるので、磁気飽和を生じて補助 磁極面15と爪部53との間における磁束密度は高くならず、吸引力は増大しな いが、磁極面14と吸着面54との間の磁束密度が高くなり、吸引力が増大して 可動鉄片50の下面がスプール20の鍔部25の上端部に当接する。
【0017】 そして、前記コイル30の励磁を解くと、ヒンジばね40の付勢用舌片45の ばね力により、可動鉄片50が図1において反時計回り方向に回動して元の状態 に復帰する。
【0018】 (実験例) 次に、前述の第1実施例とほぼ同一の形状を有する電磁石装置の吸引力特性を 測定した。鉄芯10、可動鉄片50の詳細な外形寸法は図5,図6に示す。特に 、鉄芯10および可動鉄片50の要部の外形寸法は図7および図8に示す。 そして、可動鉄片50の爪部53の肉厚寸法Aについては図8においてハッチ ングで示した部分53a,53b,53cごとに外側から0.2mmずつ切除し、そ のつど、吸引力を測定した。測定結果を表1,表2に示す。なお、本実験例でス トロークSとは、便宜上、スプール20の鍔部25の上端部から可動鉄片50の 下面までの距離をいう。また、起磁力は50アンペアターン(AT)である。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】 表1,表2の測定結果から明らかなように、動作前のストロークSが大きい場 合、すなわち、鉄芯10の磁極面14から可動鉄片50の吸着面54までの距離 が長いとき、爪部を有していない可動鉄片50の初期吸引力よりも爪部53を有 している可動鉄片50の初期吸引力の方が約50%前後多いことがわかった。
【0022】 そして、ストロークSが0となる直前までは爪部を有している可動鉄片の方が より大きな吸引力で吸引されていることがわかった。
【0023】 さらに、ストロークSが0である場合、すなわち、鉄芯10の磁極面14から 可動鉄片50の吸着面54までの距離が最も短いとき、爪部53を有している可 動鉄片50の吸引力は爪部を有していない可動鉄片50の吸引力とほぼ同等の吸 引力であることがわかった。特に、爪部2の肉厚が薄くなればなるほど、爪部を 有している可動鉄片50の吸引力が爪部を有していない可動鉄片の吸引力に等し くなることがわかった。この結果、可動鉄片50に薄肉爪部53を設けることに より、電磁石装置の吸引力が全体として向上することが判明した。
【0024】 なお、表1と表2との間において吸引力に若干のバラツキがあるのは、残留磁 気による影響であると考えられる。また、前述の実施例では可動鉄片50に薄肉 爪部53を設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限らず、図9に示す ように鉄芯10の磁極面14の縁部に薄肉爪部14aを設けてもよい(第2実施例 )。さらに、電磁石装置は前述の実施例に限るものでなく、例えば、図10に示 すタイプのものであってもよいことは勿論である(第3実施例)。
【0025】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案にかかる電磁石装置によれば、対向す る可動鉄片の吸着面または鉄芯の磁極面のいずれか一方の縁部に、対向面側に突 出する薄肉爪部を形成してあるので、薄肉爪部の先端部が磁極面又は吸着面の近 傍に位置することになる。このため、コイルを励磁すると、前記薄肉爪部を介し て従来例よりも多くの磁束が流れて吸引力を生じ、爪部を設けていないものより も大きな吸引力、特に、初期駆動時に大きな吸引力が得られる。この結果、可動 鉄片を低い印加電圧で回動でき、消費電力を節約できるという効果がある。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案にかかる電磁石装置の第1実施例を示
す断面図である。
【図2】 本考案にかかる電磁石装置の第1実施例を示
す分解斜視図である。
【図3】 本考案にかかる電磁石装置の第1実施例を示
す動作前の要部拡大図である。
【図4】 本考案にかかる電磁石装置の第1実施例を示
す動作後の要部拡大図である。
【図5】 第1実施例の実験例にかかる可動鉄片の斜視
図である。
【図6】 第1実施例の実験例にかかる鉄芯の斜視図で
ある。
【図7】 第1実施例の実験例にかかる要部拡大図であ
る。
【図8】 第1実施例の実験例にかかる可動鉄片の要部
拡大図である。
【図9】 第2実施例を示す断面図である。
【図10】 第3実施例を示す分解斜視図である。
【図11】 従来例にかかる電磁石装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
10…鉄芯、11,12…端部、13,14…磁極面、3
0…コイル、50…可動鉄片、53…薄肉爪部、54…
吸着面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルを巻回した鉄芯の一対の磁極面の
    うち、一方の磁極面に可動鉄片の一端部を回動可能に支
    持する一方、他方の磁極面に前記可動鉄片の他端部に位
    置する吸着面を接離可能に対向せしめ、前記コイルの励
    磁,消磁に基づいて前記可動鉄片を回動する電磁石装置
    において、対向する前記可動鉄片の吸着面または前記鉄
    芯の磁極面のいずれか一方の縁部に、対向面側に突出す
    る薄肉爪部を設けたことを特徴とする電磁石装置。
JP592691U 1991-02-14 1991-02-14 電磁石装置 Expired - Lifetime JP2532392Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105280444A (zh) * 2015-11-03 2016-01-27 东莞市中汇瑞德电子股份有限公司 电磁继电器
CN107210164A (zh) * 2015-01-30 2017-09-26 泰科电子奥地利有限责任公司 用于继电器的磁通组件和继电器

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