JPH039914A - 架橋構造を有するaba型ブロック共重合体 - Google Patents

架橋構造を有するaba型ブロック共重合体

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JPH039914A
JPH039914A JP14500489A JP14500489A JPH039914A JP H039914 A JPH039914 A JP H039914A JP 14500489 A JP14500489 A JP 14500489A JP 14500489 A JP14500489 A JP 14500489A JP H039914 A JPH039914 A JP H039914A
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JP
Japan
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polymer
acrylate
monomer
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polymerizing
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JP14500489A
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Shunichi Himori
桧森 俊一
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ABA型ブロック共重合体に関するものであ
る。本発明によるABA型ブロック共重合体は、架橋構
造が重合体の全域にわたって統計的に分布しているもの
ではなく、重合体の両端に集中しており、そしてその架
橋距離を自由に制御できるものである。したがって、本
発明による共重合体は、良好な機械的物性、耐薬品性、
耐熱性、耐ブロッキング性を付与できるばかりでなく、
目的に応じて上記各特性を制御可能なものである。
よって、本発明による共重合体は、これらの各特性が特
に要求される諸分野、具体的にはタイヤ、自動部品、電
気電子部品、医療用材料、歯科材料、成型材料、バッキ
ング、ホース、チューブ、建材、食器、包装材料、おも
ちゃ、トナー、充てん材料、塗料、粘接着剤、ポリマー
アロイ、フィラー等として用いることができる。
〈従来の技術〉 従来より、重合体に架橋構造、即ち網目構造、を与える
ことによって様々な特性を付与できることはよく知られ
ている(「高分子化学の基礎」高分子金偏p、150 
(I978))。
直鎖状高分子の主鎖間に架橋構造を与える手段としては
、大別して以下の三種類が知られている。
(I)  重合時に三官能以上の多官能単量体を共重合
させて、重合時に架橋させる方法。
(2)  高分子主鎖中の何らかの反応点を利用して、
その間に共有結合性の架橋を形成させる方法。
(3)  ABA型ブロックポリマーを合成して、ミク
ロドメイン構造による物理的架橋を形成させる方法。
このうち、(I)の手法は、具体的には「新実験化学講
座19高分子化学(I)p、280日本化学会編丸善(
I978)Jに例示されているようなメタクリル酸メチ
ル及びエチレンジメタクリラートのラジカル共重合によ
るものや、スチレン及びジビニルベンゼンのアニオン共
重合(P、Welss。
G、旧Id、J、Herz、P、Rempp  Mak
romol、Cheiy、、135  。
249<1970))の手法が提案され、そして工業的
にも広〈実施されているものである。
(2)の手法は、古くからゴムに対してイオウ結合を付
与すること(所謂「加硫」)として行なわれてきた他、
様々な反応基同志の反応を用いる手法が提案されてきた
(「新実験化学購座19高分子化学(I)p、304日
本化学会編丸善(I978))。
又、(3)の方法は、S I S、SBS、5EBS等
のABA型ブロック共重合体がアニオン重合法で合成さ
れ、熱可塑性エラストマーとしてすでに幅広く用いられ
ている。
ところで、直鎖状高分子に架橋構造を与えることにより
、そのモジュラス、表面硬度、耐熱性、電気抵抗、耐薬
品性が向上し、伸び、弾性範囲、収縮性、接着性、衝撃
強度等が低下することはよく知られており(H,Mar
k、Ind、Eng、Ches、、 431342(I
942)) 、また、エラストマー本来の性質である引
張り強さ等の特性は架橋問丸!(換言するならば架橋密
度)に2次関数的に大きく依存し、そして、その最適値
を有することも知られている(D、S、Campbel
 I 、 :ジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー
・サイエンス、第14巻、第1409頁以下(I970
)参照)。
上述の従来の技術(I)及び(2)ではいずれも反応が
統計的に、あるいは確率関数に従って進行するために架
橋点が主鎖に対してランダムに配置し、従って、架橋間
距離を制御することは極めて困難である。従って様々な
要求に応じて、エラストマーに対して引張強度等を適度
に制御することは困難であった。
又、上述の従来の技術(3)では、アニオン重合により
各ブロックの分子量を調整可能であるため、架橋間距離
を制御でき、従って引張強度等も制御できるという利点
がある。しかし、この方法は架橋が本質的に物理架橋で
あるために、有機溶剤に対する耐性、耐熱性が劣ると共
に、用いるql量体がアニオン重合可能な単量体でなけ
ればならないことから、基本的にスチレンあるいは共役
ジエン系単量体しか用いることができなくて、多様なエ
ラストマーを合成できないという問題点を有している。
ところで、物理的疑似架橋を有する熱可塑性エラストマ
ーであるSIS、SBS等のブロック共重合体の研究か
ら、両端に物理的架橋を多く有する共重合体は、事実上
、充分にエラスチックな性能を有することはよく知られ
ており、このような両末端物理架橋型高分子は、主鎖に
統計的に架橋構造が分布している従来のエラストマーと
は大きな特性上の相違があることはよく知られていると
ころである。これらのブロック共重合体は、架橋点が直
鎖状高分子の両末端に集中しているために末端自由鎖(
非有効鎖)が少く、比較的低分子でありながら充分なエ
ラストマー性を発現するものと考えられている。しかし
、これらのブロック共重合体は、架橋が親和力(アフィ
ニティ)に由来する物理架橋であるために、有機溶剤に
対する耐性、耐熱性、耐ブロッキング性等の点で問題が
あるようである。
〔発明の概要〕
く要 旨〉 本発明によるブロック共重合体は、架橋間距離を自由に
制御でき、非有効鎖が少ないため、すぐれたエラストマ
ー性を有するものである。そして、その架橋が共有結合
性であるために耐薬品性、耐熱性、耐ブロッキング性が
ともにすぐれたものである。
すなわち、本発明によるABA型ブロック共重合体は、
下記一般の式(I)又は(II)で表わされる高分子構
成単位からなり、分子間架橋構造を有すること、を特徴
とするものである。
式(I)または(II)中で、R1はそれぞれ炭素数1
〜10の炭化水素基を示し、R2はそれぞれ水素原子ま
たは炭素数1〜10の炭(I,水素基を示す(−の化学
式中の2つのR(またはR2>は同一であっても異なっ
ていてもよい)。
mおよびnは、いずれも20以上5000以ドの自然数
を示す。
(Ml) は、ラジカル重合性単官能不飽和エチレン性
単量体の一種または二種以上を付加重合させて得られた
高分子構成単位を示し、また、(M2) は、上記で定
義されたMlと同一か異なる単官能不飽和エチレン性1
1ti体の一種または二種以上と(M2) 中で0,1
重量%以上50重量%以下を占めるラジカル重合性多官
能不飽和エチレン性単量体の一種または二種以上とを重
合させて構成される分子間架橋構造を有する高分子構成
単位を示す。
Xは水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を示す。
く効 果〉 本発明による架橋構造を有するABA型ブロック共重合
体は、各ブロック、即ち末端部ブロックならびに中央部
ブロック、の分子量をそれぞれ様々に制御でき、結果的
に引張強度等を自由に制御できるばかりでなく、各ブロ
ックの構成成分がラジカル重合性単量体であるならば単
独でもあるいは組合わせても用いることができるため、
多様なエラストマーを合成できる。また、両端の各ブロ
ックが物理架橋のみならず、共有結合性架橋を有してい
るため、従来の5BSSSIS等のABA型ブロック共
重合体の欠点であった耐薬品性、耐熱性等が著しく改善
されたものである。
〔発明の詳細な説明〕
(I)ABA型ブロック共重合体 本発明によるブロック共重合体は、下記の一般式(T)
または(II)で表わされるものである。
これらの式に示されるように、本発明によるブロック共
重合体は、両端部が高分子構成単位(M2) によって
構成され、そして、一端の高分子構成単位(M2) と
他端の高分子構成単位(M2) との中間部が高分子構
成単位からなるブロックで構成されてなるものであって
、所謂ABA型ブロック共重合体に分類されるものであ
る。
(II) 式(I)または(n)中で、R1はそれぞれ炭素数1〜
10の炭化水素基を示し、R2はそれぞれ水素原子また
は炭素数1〜10の炭化水素基を示す(−の化学式中の
2つのR1(またはR”)は同一であっても異なってい
てもよい)。
mおよびnは、いずれも20以上5000以下の自然数
を示す。
(Ml) は、ラジカル重合性(すなわちラジカル重合
活性を有する)単官能不飽和エチレン性単量体の一種ま
たは二種以上を付加重合させて得は、上記で定義された
Mlと同一か異なる単官能不飽和エチレン性単量体の一
種または二種以上と(M2) 中で0.1重量%以上5
0重量96以下を占めるラジカル重合性多官能不飽和エ
チレン性単量体の一種または二種以上とを重合させて構
成される分子間架橋構造を有する高分子構成単位を示す
この−最大(I)または(II)のABA型ブロック共
重合体においては、末端ブロックAの構成単位の数mが
20未満では拘束用としての機能を果たし得ず、一方、
その数が5,000超過では相対的に拘束用の割合が多
くなりすぎてゴム弾性を発現しえない。又、この−最大
(I)及び(II)のABA型ブロック共重合体の中間
ブロックBの構成単位の数nが20未満ではゴム弾性を
発現し得ず、一方その数が5,000超過では架橋間距
離が大きすぎでエラストマー性が悪化するので好ましく
ない。
く高分子構成単位(M”)  > 本発明によるABA型共重合体の中間部ブロックの主要
部を構成する高分子構成単位M1は、ラジカル重合性単
官能不飽和エチレン性単量体、即ちラジカル重合性二重
結合を一分子内に一個有するエチレン性単量体、の一種
または二種以上を付加重合させて得られたものである。
このような中間ブロックを形成すべき単量体としては、
例えば、スチレン、または核および(または)側鎖置換
スチレンたとえばp−クロロメチルスチレン、0−アミ
ノスチレン、α−メチルスチレン等の芳谷族モノビニル
単量体、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n
−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)ア
クリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)ア
クリル酸i−オクチル、(メタ)アクリル酸1−メチル
−へブチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸アル
コキシアルキル、(メタ)アクリル酸グリシジル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、(メタ)アクリル
アミドなどの(メタ)アクリル系単量体、塩化ビニル等
のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビ
ニリデン、その他、酢酸ビニル、イソブチレン、シアン
化ビニリデン、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、N
−ビニルカルバゾール、メチルビニルケトン、ビニルイ
ソシアナート、無水マレイン酸、Nrit換マレゴマレ
イミドあげられる。さらに、ラジカル重合性ビニル基を
1分子中に1個有し、主鎖がスチレン、(メタ)アクリ
ル酸エステルなどから構成されるマクロモノマーもあげ
られる。
く高分子構成単位(M2)  > 本発明によるABA型共重合体の両端部を構成する高分
子構成単位(M2) は、前述したM1と同一か異なる
単官能不飽和エチレン性単量体の一種または二種以上と
(M2)m中で0.1重量%以上50重量%以下を占め
るラジカル重合性多官能不飽和エチレン性単量体、即ち
ラジカル重合性二重合結合を一分子内に二個以上有する
エチレン性単量体、の一種または二種以上を重合させて
構成される分子間架橋構造を有するものである。
M2用の単官能不飽和エチレン性単量体は、Ml用とし
て先に例示されたエチレン性単量体を使用することがで
きる。本発明の目的を達成するような好ましい共重合体
は、Mlとして使用された不飽和エチレン性単量体とM
2を構成するために使用される不飽和エチレン性単量体
との組成が大きく異なるのが普通である。
このような多官能不飽和エチレン性単量体のうちラジカ
ル重合性二重結合を一分子内に2個有する三官能単量体
としては、たとえば、1,3−ブタンジオールージ(メ
タ)アクリレート、1.4−ブタンジオール繻ジ(メタ
)アクリレート、1゜6−ヘキサンシオールージ(メタ
)アクリレート、ポリエチレングリコールロジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールージ(メタ)アク
リレート、ネオベンチルグリコールージ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールージ(メタ)アクリレ
ート、トリブロビレングリコールージ(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリ
コールージ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パン寵ジ(メタ)アクリレート、ビス〔(メタ)アクリ
ロキシエトキシ〕 ビスフェノールA、ビス〔(メタ)
アクロキシエトキシコテトラブロモビスフェノールA1
ビス〔(メタ)アクロキシポリエトキシ〕 ビスフェノ
ールA、1.3−ビス(ヒドロキシエチル)5.5−ジ
メチルヒダントイン、3−メチルベンタンジオールージ
(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステル
ネオペンチルグリコール誘導体のジ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン等があげられる。
上述の多官能単量体のうちラジカル重合性二重結合を一
分子内に3個以上有する多官能単量体としては、たとえ
ば、トリメチロールプロパン−トリ (メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトール−トリ(メタ)アクリレー
ト、ペンダエリスリトール−テトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトール−モノヒドロキシペンタ(
メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチルイ
ソシアネート)−トリ (メタ)アクリレート、トリス
(ジエチレングリコール)トリメレート−トリ(メタ)
アクリレートなどがあげられ、その他ラジカル重合性ビ
ニル基を1分子中に2個以上を6し、主鎖がスチレン、
(メタ)アクリル酸エステルなどより構成されたマクロ
モノマーがあげられる。
なお、本明細書に記載の「(メタ)アクリル」、および
「(メタ)アクリレート」は、それぞれアクリルおよび
メタクリルならびにアクリレートおよびメタクリレート
の総称であり、「(メタ)アクリロキシ」は、アクリロ
キシおよびメタアクリロキシの総称である。
必須成分である多官能ラジカル重合性rド量体の含量は
、(M2) 中で061重量%以上50重量 量%以下、好ましくは0.5重量%以上10重皿%以下
、である。含量が0. 111m%以下であると架橋点
の濃度が小さくて、弾性強度が小さすぎてエラスチック
な性能を発現せず、一方、その量が50重量%超過であ
ると弾性強度が大きすぎて共重合体全体が剛直になりす
ぎて、エラスチックな性能を発現しないので好ましくな
い。
(n)製 造 本発明のブロック共重合体は、複数個のジチオカーバメ
ート基を有する開始剤を用いて好ましく合成される。
このジチオカーバメート基を有する開始剤を用いてのA
BA型ブロック共重合体の合成自体はすでに公知である
(たとえば「ポリマー・プレブリンツ、ジャパンJ V
ol、32.No、6 (I983)1047頁)。
このようなそれ自体公知の反応を利用しての中間ブロッ
クと架橋構造を有する両末端ブロックとを有する本発明
のABA型ブロック共重合体は、具体的には、たとえば
次に述べる二段階の重合ないし架橋操作によって合成さ
れる。
先ず、第一段目の重合として一般式(I−a)(I−a
) 〔式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素残基を示し、
R2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10の炭化水
素残基を示す(2つのR1(またはR2)は同一であっ
ても異なっていてもよい)。
また、中央のキシリレン基は、表示したようにパラキシ
リレンが代表的でありかつ好ましいが、0−またはm−
キシリレンであってもよい〕で表わされるジチオカーバ
メート化合物を用いて単官能ラジカル重合性単量体(M
l)を光重合させる。これにより、−最大(I−b) (I−b) (式中、R1およびR2は前記の通りである。
Mlはアクリル酸エステル残基を表す。nは20〜5.
000の自然数を表わす。) で表わされる両末端ジチオカーバメート化アクリル酸エ
ステル重合体を得ることができる。
ここで−最大(I−b)中の重合度n、即ち重合体中に
含まれる構成単位数、は開始剤として用いられるジチオ
カーバメート化合物と用いる単量体とのモル比で決定さ
れる。例えば、ジチオカーバメート化合物と単量体のモ
ル比が1:20ならばnは20となり、同様にその比が
1:5.OOOならばnは5,000となる。
更に第二段目の重合としてこのような両末端ジチオカー
バメート化アクリル酸エステル重合体自体を開始剤とし
て、M2用単量体、すなわち単官能ラジカル重合性単量
体とM2中で0. 1以上50重量%以下を占める多官
能ラジカル重合性単量体とを光重合させる。これによっ
て、−最大(I)で表わされる架橋構造を有するABA
型ブロック共重合体を製造することができる。−最大(
I)中で重合度mで表わされる末端高分子構成単位数は
、両末端ジチオカーバメート化重合体と第二段目重合の
単量体のモル比で決定される。例えば、両末端ジチオカ
ーバメート化アクリル酸エステル重合体と単量体のモル
比が1:20ならばmは20となり、その比が5,00
0ならばmは5.000となる。
本発明の一般式(n)で表わされるABA型ブロック共
重合体は、前述の一般式(I−a)のジチオカーバメー
ト化合物の代わりに下記−最大%式%) (式中、R1およびR2は、−最大(I−a)と同様の
意味を示す)で表わされるジチオカーバメート化合物を
用いて同様に光重合を行なうと、二段重合ないし架橋操
作を経て一般式(II)で表わされる架橋構造を有する
ABA型ブロック共!9体を製造することができる。
このような−最大(I)または(n)で表わされるAB
A型ブロック共重合体を製造する際に行なわれる一段目
、二段目いずれの重合も該ジチオカーバメート化合物(
I−a)または(n−a)の分解ないしラジカル発生に
必要な波長、たとえば300〜50011.の紫外線を
用いた光重合で行なわれることがふつうである。−段目
、二段目の重合とも開始部位であるジチオカーバメート
基に光が到達するのであれば、この重合は塊状、溶液状
、懸濁状、分散状、スラリー状、エマルジョン状のいず
れの状態で行なってもかまわない。
−段目、二段目いずれの重合においても溶液重合法で製
造する場合の溶剤としては、300〜500 +u+の
紫外線に特性吸収を持たず、連鎖移動定数が小さく、か
つ単量体及び重合体をよく溶解することのできる溶剤が
好ましい。このような好ましい溶剤としては、たとえば
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、アセ
トン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジメチルホル
ムアミド、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキ
サン、ヘプタン等があげられる。
又、重合雰囲気、重合温度は通常のラジカル重合と同様
の条件が好ましく、具体的には窒素、アルゴン等の不活
性気体中で10〜150℃の温度が好ましい。
合成した架橋構造を有するABA型ブロック共重合体中
の末端のジチオカーバメート基は、重合反応に付しただ
けでは失活することなく存在していることから、ラジカ
ル重合性単量体を更にこのブロック共重合体に含浸させ
、光重合を行なうことによりグラフト化物を得ることも
可能である。
又、ジチオカーバメート基の有する耐放射線性、キレー
ト形成能、除草性等の薬理活性等を共重合体に付与する
こともできるし、そしてジチオカーバメートを酸素で処
理することによりブロック共重合体同志にイオウ架橋を
導入することも可能である。
また、本発明は、合成したブロック共重合体の両末端の
ジチオカーバメート基を処理することにより、ブロック
共重合体の両末端を紫外線に対して不活性化させること
ができる。たとえば当該ブロック共重合体を波長220
 nm以下の高エネルギー電磁線を照射するか、250
℃以上の高温で数分間処理したり、酸性あるいは塩基性
溶液で処理することにより、ブロック共重合体を紫外線
に対して不活性化できる。
紫外線吸収基含有単量体を添加後、更に光重合させるこ
とによっても不活性化することも可能である。
また、本発明では、合成した当該ブロック共重合体に紫
外線を照射しながら、連鎖移動定数の大きな例えばチオ
ールの様な試薬を添加することによって、ブロック共重
合体の末端を置換させることも可能である。
なお、−最大(I)で表わされる式中のキシリレン基中
のベンゼン環上の水素のいくつかがハロゲン、アルキル
基、特に低級アルキル等で置換されていたとしても著し
い物性上の変化は実質上認められないので、これらがそ
のように置換されていてもよい。したがって、本発明に
よるABA型ブロック共重合体は、そのような置換共重
合体をも包含するものである。
通常、本発明のブロック共重合体は、高分子構成単位M
 及びM2の組成が大きく異なり、物理釣用分離構造を
有している方がより好ましい場合が多いが、特殊な場合
として、MlとM2とを構成すべき単官能不飽和エチレ
ン性単量体が同一の場合であっても、エラスチックな性
能を発現する場合がある。
〔実 験 例〕
以下に、実施例及び比較例をあげてさらに詳述するが、
本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
実施例1 構造式 で表わされるp−キシリレン−ビス(N、N−ジエチル
ジチオカーバメート)(以下、単に「XDC」と略称す
る)1.30gを、アクリル酸ブチル(Ml)300g
及びトルエン30ogの混合溶液に溶解させてパイレッ
クスガラス製の1リツトル容器に入れ、容器内の残存気
体を充分ら15cm離れた位置において、約10時間紫
外線照射した。
生成した第一段ポリマー溶液より得たモノマー転化率及
び平均分子量の評価結果を表1に示す。
この得られた第一段ポリマー溶液480gを前記と同じ
容器に入れ、メタクリル酸メチル59.4g、ジビニル
ベンゼン0.6g(以上、M2)及びトルエン60.を
添加し、よく混合して溶解させた後に、前記と同一の条
件で10時間紫外線照射して重合を行なわせた。この第
二段重合溶液の転化率及び約5リットルn−ヘキサンで
再沈殿させ、減圧乾燥後の生成物の収量を表1に示す。
又、生成物のゲル分率、引張強さ、引張伸び、耐ブロツ
キング性試験及び耐薬品性試験による評価結果は表2に
示した。
実施例2 実施例1のXDCl、30gのかわりに二硫化N、N、
N’ 、N’  −テトラエチルチウラム0.96gを
用いる以外は、全て実施例1と同じ条件で共重合体を製
造し、評価した。その結果は表1及び表2に示した。
実施例3 実施例1のメタクリル酸メチル59.4gのかわりにス
チレン59.4.を用いる以外は、全て実施例1と同じ
条件で共重合体を製造し、評価した。その結果は表1及
び表2に示した。
実施例4 実施例1のメタクリル酸メチル59.4gのかわりにメ
タクリル酸メチル29.7g及びNフェニルマレイミド
29.5.を用いる以外は、全て実施例1と同じ条件で
共重合体を製造し、評価した。その結果は表1及び表2
に示した。
実施例5 実施例1のアクリル酸ブチル300gのかわりにアクリ
ル酸2−エチルヘキシル300gを用いる以外は、全て
実施例1と同じ条件で共重合体を製造し、評価した。そ
の結果は表1及び表2に示した。
実施fF16 実施例1のアクリル酸ブチル300gのかわりにアクリ
ル酸1−メトキシエチルを用いる以外は、全て実施例1
と同じ条件で共重合体を製造し、評価した。その結果は
表1及び表2に示した。
実施例7 実施例1のジビニルベンゼン0.6gのかわりにトリメ
チロールプロパントリメタクリレート0.6gを用いる
以外は、全て実施例1と同じ条件で共重合体を製造し、
評価した。その結果は表1及び表2に示した。
実施例8 実施例1のメタクリル酸メチル59.4gのかわりにア
クリル酸ブチル59.4.を用いる以外は、全て実施例
1と同じ条件で共重合体を製造し、評価した。その結果
は表1及び表2に示した。
実施例9 実施例1のアクリル酸ブチル300gのかわりにアクリ
ル酸ブチル240g及びスチレン60g。
メタクリル酸メチル59.4gのかわりにアクリル酸ブ
チル5.9g及びスチレン53.5gを用いる以外は、
全て実施例1と同じ条件で共重合体を製造し、評価した
。その結果は表1及び表2に示した。
実施例10 実施fllのXDCl、3gのかわりにXDCO,65
gを用いる以外は、全て実施例1と同じ条件で共重合体
を製造し、評価した。その結果は表1及び表2に示した
実施例11 実施例1のXDCl、3gのかわりにIDC2,6g−
を用いる以外は、全て実施例1と同じ条件で共重合体を
製造し、評価した。その結果は表1及び表2に示した。
実施例12 実施例1のジビニルベンゼン0.6gのかわりにジビニ
ルベンゼン3.Ogを用いる以外は、全て実施例1と同
じ条件で共重合体を製造し、評価した。その結果は表1
及び表2に示した。
比較例1 市販されているSIS熱可塑性エラストマー(シェル化
学製カリフレックス1117)の性能を測定した。得ら
れた結果を比較のため表2に示す。
テトラヒドロフラン沸点環流によるソークスレー抽出を
6時間行なって得た。
JIS  K6301の引張試験に準じて試験を実施し
た。
器内温度70℃に設定したギヤオーブンに24時間ブロ
ックポリマーの粉末を保持して目視による二次凝集の度
合を測定した。
O・・・二次凝集なし △・・・二次凝集あり X・・・融着あり 10m+mX 50mmX 1.  Ommのたんざく
型の試験片を23℃において24時間、各種試薬に浸漬
された後の外観を目視観察し、下記により評価した。
X・・・溶 解 Δ・・・膨 潤 ○・・・変化なし

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記の一般式( I )又は(II)で表わされる高分子構
    成単位からなり、分子間架橋構造を有することを特徴と
    する、ABA型ブロック共重合体。 ▲数式、化学式、表等があります▼ ▲数式、化学式、表等があります▼ ( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ 式( I )または(II)中で、R^1はそれぞれ炭素数
    1〜10の炭化水素基を示し、R^2はそれぞれ水素原
    子または炭素数1〜10の炭化水素基を示す(−の化学
    式中の2つのR^1(またはR^2)は同一であっても
    異なっていてもよい)。 mおよびnは、いずれも20以上5000以下の自然数
    を示す。 (M^1)_nは、ラジカル重合性単官能不飽和エチレ
    ン性単量体の一種または二種以上を付加重合させて得ら
    れた高分子構成単位を示し、また、(M^2)_mは、
    上記で定義されたM^1と同一か異なる単官能不飽和エ
    チレン性単量体の一種または二種以上と(M^2)_m
    中で0.1重量%以上50重量%以下を占めるラジカル
    重合性多官能不飽和エチレン性単量体の一種または二種
    以上とを重合させて構成される分子間架橋構造を有する
    高分子構成単位を示す。 Xは水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を示す。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5318999A (en) * 1989-12-21 1994-06-07 Minnesota Mining And Manufacturing Company Dental compositions prepared by polymeric photoiniferter polymerization of the dental compositions and shaped dental articles produced thereby
US5356947A (en) * 1990-03-29 1994-10-18 Minnesota Mining And Manufacturing Company Controllable radiation curable photoiniferter prepared adhesives for attachment of microelectronic devices and a method of attaching microelectronic devices therewith
JP2018053044A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 株式会社日本触媒 ブロック共重合体
WO2022202555A1 (ja) * 2021-03-23 2022-09-29 デンカ株式会社 (メタ)アクリル系ブロック共重合体、(メタ)アクリル系ブロック共重合体ラテックス、(メタ)アクリル系ブロック共重合体ラテックス組成物、及び成形体

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JP2018053044A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 株式会社日本触媒 ブロック共重合体
WO2022202555A1 (ja) * 2021-03-23 2022-09-29 デンカ株式会社 (メタ)アクリル系ブロック共重合体、(メタ)アクリル系ブロック共重合体ラテックス、(メタ)アクリル系ブロック共重合体ラテックス組成物、及び成形体

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