JPH0397554A - 透明度の高い耐熱性合成樹脂容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、各種の食品を収容してレトルト及びボイルに
よる殺菌工程を経て、室温にて長期に保存するときの容
器に関するもので、殺菌時の高温に耐え、高い耐衝撃性
、良好なガスバリアー性をもち、かつ透明性を有する合
威樹脂容器を提供するものである． （従来の技術） 透明でなおかつガスバリアー性の高い、長期保存に適し
た容器としては、従来はガラス容器が一般的であった．
しかし、ガラス容器は重く割れやずいという欠点がある
ため、最近は各種の合成樹脂容器に置き換えられつつあ
る． しかし、食品容器の素材として合戒樹脂を考えると、た
とえば、ポリプロピレンを用いる場合、耐熱性は十分だ
がスリガラス状の曇りがあり、完全に透明だとはいえな
い．透明なボリスチレンを用いる場合、熱に弱くなりレ
トルトやボイルといった加熱殺菌を加えると、収縮や変
形が生じるか、あるいは、耐衝撃性が低くなりすぐ割れ
るようになる．ポリエチレンテレフタレートを用いる場
合、加熱殺菌すると結晶化による白化が進み、透明性が
落ちる、と同時に収縮や変形が生じる．その中で、ボリ
カーボネー｝　（ＰＣ）を用いる場合、透明性、耐熱性
、耐衝撃性ともに高く、物性的には最適な素材であるが
、保存容器として使うには、酸素及び水蒸気ともに透過
しやすく、単層では使用できない． この問題を解決するために、種々の熱可塑性樹脂を共押
出しして一体とした多層シートが知られている．多層シ
ートは積層している個々の熱可塑性樹脂の特性を合わせ
もち、そのため単層のシートではえられない特性を備え
たものになるため、各種の戒形容器の材料として広く用
いられている．しかし、多層シートにしようとしても、
通常ガスバリアーを補う中心層に使用される樹脂内のエ
チレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物（ＥＶＯＨ）では
、ＰＣの水蒸気バリアー性が低いため、ボイルやレトル
ト等の加熱殺菌を加えると、中心層まで水蒸気が到達し
ＥＶＯＨが吸湿して本来のガスバリアー性を発揮できで
きなくなる、又、ポリ塩化ビニリデン（ＰＶＤＣ）では
、耐熱性が低いため、ＰＣと一緒に押し出すと、熱分解
や架橋を起こして正常に押出せない、等によりＰＣを用
いたガスバリアー性の高い多層容器が作れなかった．又
、ＰＣを内面に使用した場合、容器の密封方法も、通常
のヒートシール蓋は接着強度が低く、加熱殺菌を加える
場合は使用に耐えない．（発明が解決しようとする課題
） 本発明は上記の要望に応じようとするものである．すな
わち、透明で１３０℃程度の耐熱性があり、バリアー性
をもち、戒形が容易で、しかも耐衝撃性をもった合戒樹
脂容器を提供しようとするものである． （課題を解決するための手段） この発明は、多数の熱可塑性樹脂の中からポリカーボネ
ート（以下これをＰＣという）と、バリアー性のあるア
モルファスナイロン（ＭＸＤ−Ｎｙ）との組合せを選ん
だ． ＰＣは透明で耐熱性があり、耐衝撃性が高いという特性
を持っているが、反面、吸水性が大きく、従ってバリア
ー性が低いという欠点を持っている。

そこで、アモルファスナイロンを多層シートの中心層で
あるガスバリアー層に使用する容器を検討すると、アモ
ルファスナイロンの加工温度は２５０〜３００゜Ｃで、
ＰＣと共押出しできる高い耐熱性をもち、透明で、ガス
バリアー性も高い．この二種類の樹脂を用いて共押出し
シートをつくり、熟成形にて容器を製造することで、透
明で耐熱性、耐衝撃性が高く、ガスバリアー性の良い合
成樹脂容器ができる． 以下に本発明をさらに具体的に説明する．本発明に用い
られるアモルファスナイロンとしては高いガスバリアー
性及び耐熱性に優れた、メタキシレンジアミン（ＭＸＤ
Ａ）とアジビン酸との重縮合反応から得られる主鎖に芳
香族環をもつ結晶性のボリアミド．すなわち． の構造を持，た樹脂が適しており、三菱瓦斯化学よりナ
イロンＭＸＤ−６として入手できる．本発明に用いるポ
リカーボネート樹脂とは、ビスフェノールＡとフォスゲ
ンまたはジフェニルカーボネートとから作られる，分子
の主鎖に多数のカーボネート結合，すなわち， （！π ＋ｏ−（ＣＨｉ）ｘ−０−Ｃ＋−Ｎ の構造を持った樹脂であり、帝人（株）のバンライトや
、出光石油化学（株）のタフロン、エンジニアリングプ
ラスチソクス（株）のレキサン、三菱瓦斯化学（株）の
ユービロン、三菱化或（株）のノバフレンクス等、通常
のグレードでレトルト殺菌温度の１３０℃程度の耐熱性
をもった物であれば十分使用できる． 上記アモルファスナイロン層及びポリカーボネ−ト層の
厚さは任意に調節可能であるが例えばアモルファスナイ
ロンが１００μｍ、ポリカーボネートが各々３００〜７
００μである． 本発明の積層材料は、上記ＭＸＤ−Ｎｙとポリカーボネ
ート樹脂を合流させて共押出しして得られた物であるが
、本発明においてはさらに必要に応じて接着層などの他
の樹脂層を設けることも可能である．このような接着層
に用いる樹脂としては、不飽和カルボン酸変性ポリオレ
フィンが使用できる．ポリオレフィンとしてはポリエチ
レン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンーアク
リル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エ
チレンーαオレフィン共重合体が挙げられる．ここで、
不飽和カルボン酸変性とはカルボン酸基、酸無水物及び
これらの誘導体と共重合またはグラフト重合させること
を意味し、カルボン酸基、酸無水物基及びこれらの誘導
体として具体的にはメタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、メタクリル酸無水物、無水マレイン酸、メタクリル
酸エチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジクリ
シジル等が挙げられる． 接着層の厚さは任意であるが、好ましくは２０〜５０μ
ｍである． 本発明の積層体の層構或としては、ポリカーボネート／
アモルファスナイロン／ボリカーポネート、ポリカーボ
ネート／接着層／アモルファスナイロン／接着層／ポリ
カーボネート、等の種々の構或をとることが可能である
が、特に層間の接着力及びアモルファスナイロン層の保
護の観点からポリカーボネート／／接着層／アモルファ
スナイロン／接着層／ポリカーボネートの構戒が好まし
い． 又、当容器の密封方法としては、通常のヒートンール蓋
だけでなく、金属製のＥＯＥ巻締め蓋すなわち、開口部
にスコア−（開けやすいように周囲にそって細い溝をつ
けること）及びブルタブを設けて、開口しやすく加工し
た蓋で二重巻締めを行うことにより、完全な密封性及び
易開封性を保証することもできる． （実施例） 以下、この発明を実施例について説明する。第１図は、
この発明に係る合成樹脂容器の一部切欠正面図である．
第２図は、第１図中の２の部分の拡大図である．第３図
は、この容器の上面図である．第４図は、第３図のＸと
ｙを結ぶ線で切断した断面である． まず、第ｌ図及び第２図についてこの発明に係る容器に
ついて説明する．第１図の容器は第２図に拡大して示す
ように多層シートで作られている．その多層容器は、内
外のＰＣすなわちポリカーボネート層１に接着層２を介
してアモルファスナイロン層３が一体となっている． 本実施例においては、ポリカーボネートには帝人（株）
のパンライトＫＴ　１　３　０　０を、接着層には、三
井石油化学（株）製のアドマーＡＴ４５９（不飽和カル
ボン酸度性ボリプロビレン）を、アモルファスナイロン
には、三菱瓦斯化学（株）製ナイロンＭＸＤ−６を用い
た． 製造手Ｊ＠とじて、フィードブロック法で共押出しし、
多層シートを形成する、その時の加熱？８融温度条件と
しては、ＰＣが２９０〜３１０″ｃ１接着層が２４０〜
２６０゜Ｃ，ＭＸＤ−６が２７０〜２９０゜Ｃであった
、シートの厚みバランスは、総厚が１０００μに対して
両側のＰＣがそれぞれ４００μ、接着層がそれぞれ５０
μ、中心のＭＸＤＡが１００μであった． そのシートを、プラグアシストを併用した真空圧空或形
により底と側壁を備えた形状に成形する．（第１図）．
威形直前のシート温度は赤外１ｉＡ温度計により測定し
たところ、１８０〜１　９　０　”Ｃの範囲でほぼ均一
な厚み分布をもった容器が成形できた． 上記の容器に食品を充填し金属蓋で密封した後、加熱殺
菌した．（第３図、第４図）． 内容物として、果物のシロップ漬けの場合充填＠９５℃
で３０分間ボイル殺菌したが、容器の変形や密封箇所の
開口もなく、良好な透明性を保つていた．この容器の透
明性を確認するため、へ一ズを測定したところ、ボイル
前で約３、ボイル後で約５と透明性を保っていた、本容
器を３ケ月間２５℃湿度６５％の環境下で保存した後試
食したところ、食味食感とも変化なく、良好な保存性が
確認された． 同様にミートソースを充填し、Ｉ　２　０　’ｃで３０
分レトルト殺菌した場合、容器の変形や密封箇所の開口
もなく、レトルト後のへーズで６と透明性を保っていた
、本容器を２５゜Ｃ湿度６５％の環境下で３ケ月間保存
した後試食したところ、食味食感共変化なく良好な保存
性が確認された．第１図の容器開口部は第３図の様に金
属性の巻締め蓋によって第４図の断面図のように二重巻
締めにて密封されている． （発明の効果） この発明における多層シートは、ＰＣ，ＭＸＤＮｙ，接
着剤をぞれぞれ溶融押出しして、一工程で共押出しシー
トを作或するもので、強固に一体となっており、しかも
透明性がよい６また、ＰＣだけではバリアー性に劣るが
、中にＭＸＤ−Ｎｙが挟まれているので、全体としては
バリアー性が向上した物となっている．さらに、ＰＣも
ＭＸＤ−Ｎｙも熱可塑性であって安定な物であるから、
多層シートは加熱して戒形するのが容易である．従って
、この多層シートを或形して作られた容器は、製造が容
易であり、又変質しやすいものをいれる容器として好適
なものとなる．又、容器は耐衝撃性も１３０゜Ｃまでの
耐熱性も備えている．特に、ＰＣもＭＸＤ−ＮＹも無害
な樹脂であるから、直接食品を接触させることもできる
．また、水蒸気を接触させて加熱消毒しても、容器が変
形しないから、食品のレトルト及びボイル容器として好
適である． この発明に係る容器は、この中に食料品をいれた後、そ
の上から巻締め蓋をかぶせ、巻締め機で二重巻締めして
用いられる．又、ＥＯＥ蓋を用いることによって、容器
に易開封性をもたせることができる． この発明に係る合威樹脂容器は、ボイルおよびレトルト
殺菌が可能であり、電子レンジにかけることもできる、
常温またはチルド流通可能な容器であり、内容物として
は、カレー　シチュー　スーブ、ハンバーグ、米飯、味
噌、惣菜、酒、生肉、水産加工品、佃煮、即席物、等一
般食品、特にその高い透明性を生かして、プリン、ゼリ
ー、水羊嚢、ジャム、ジュース、果物缶詰め、といった
中身を見せたい内容物に、高い陳列効果がある．

【図面の簡単な説明】 第１図は、この発明に係る合威樹脂容器の一部切欠正面
図である．第２図は、第１図中の２の部分の拡大図であ
る．第３図は、この容器の上面図である．第４図は、第
３図のＸとｙを結ぶ線で切断した断面である． Ａ・・・多層容器、Ｂ・・・金属製巻締め蓋、ｌ・・・
ポリカーボネート、２・・・接着層、３・・・アモルフ
ァスナイロン、４・・・開口部スコアー 第２図 Ａ 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 外層及び内層が、ポリカーボネートよりなり、中心層が
   ガスバリアー性のあるアモルファスナイロンよりなる透
   明度の高い耐熱性合成樹脂容器。