JPH039411B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、秤量信号を供給する秤のデータ出
力装置（データ出力部）とその表示装置との間に
挿入した風袋秤量装置を備え、該風袋秤量装置
が、風袋の秤量を誘起する風袋秤量スイツチと、
風袋値を示す秤量信号を受信する風袋記憶部と、
風袋記憶部に記憶した秤量信号を後続の秤量信号
から連続的に引算して、差信号を表示装置に供給
するカウンタを有する電気秤に関する。

〔従来の技術〕

この種の風袋秤量装置を備えた電気秤は公知で
ある（西ドイツ特許公開公報第2210446号）。

周知のように風袋秤量装置は、秤量の初めに風
袋（風袋重量）を加味するためだけに利用するも
のではない。むしろ風袋秤量スイツチを繰り返し
て操作すれば、正味の増大を表示しながら、容器
内の複数の成分の秤量を行なうことができる。

実際には、時々成分の秤量時に、例えば成分が
設定重量になる前に風袋秤量スイツチを誤つて操
作することによつて、誤動作が生ずることがあ
る。この場合には風袋記憶装置に先に記憶されて
いる風袋値が消去され、新しい風袋値と入れ替わ
る。このため最後に秤量した成分の重量を設定重
量に付加することができなくなる。この状態で
は、後で分離することができない成分を含む秤量
物体は、これ以上使用することができない。

また簡単な秤量の場合でも、風袋値を再度新た
に測定するために、まず容器からその中味を取除
かなければならない時に、風袋秤量スイツチを何
の意図もなく操作するという不利がある。

この容器を空にする作業は、容器がきわめて重
い場合または軽いといえない場合、あるいは容器
から内容物、たとえば粘液を完全に取り除くため
の費用が高い場合には、面倒である。

この発明の課題は、電気秤の風袋秤量装置を、
誤つて行なつた風袋の秤量を解消することができ
るように改良することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この課題を解決するための手段として、この発
明によれば、風袋秤量装置が、風袋記憶部に接続
した少なくとも一つの補助記憶部と、先行の風袋
秤量を解消する消去スイツチを有し、かつ回路
を、風袋秤量スイツチの操作時に、風袋記憶部に
記憶した秤量信号が最新の秤量信号の受信前に、
補助記憶部に伝送され、消去スイツチの操作時
に、補助記憶部の内容が風袋記憶部に伝送される
ように構成するにある。

〔作用〕

上述した構成から分るように、電気秤で秤量さ
れた荷重の信号はデータ出力装置を介して出力さ
れ、カウンタへ送られると同時に風袋秤量スイツ
チを介して風袋記憶部へも送られる。この時風袋
記憶部に記憶されている前回の風袋値（初期風袋
値＋荷重）がカウンタへ送られて、カウンタで正
味重量が演算され、その結果を表示装置に表示す
る。次に風袋秤量スイツチを操作すると風袋記憶
部の記憶値は、その時の新たな風袋値に変わる。
と同時に風袋秤量スイツチからの指令により、風
袋記憶部の前回の風袋値が補助記憶部へ送られ、
こゝで保持されている。従つて、消去スイツチを
操作すると、上記補助記憶部に記憶された前回の
風袋値は再び呼び戻されて風袋記憶部の風袋値が
前回のものに戻る。こうして、たとえば誤動作の
ために次の秤量荷重を載置した場合でも、必要に
応じて簡単に前回の風袋値を呼び戻すことができ
る。

〔実施例〕

以下この発明の実施例について添付図を参照し
て詳細に説明する。

電気秤１は、秤量結果を電気信号、この場合に
はデイジタル秤量信号として出力するデータ出力
装置２を備えている。このデータ出力装置にはデ
イジタルの表示装置３が従属している。データ出
力装置２と表示装置３の間に挿入した風袋秤量装
置は、風袋の秤量を誘起する風袋秤量スイツチ４
と、風袋値を示す秤量信号を受信する風袋記憶部
５と、風袋記憶部５に記憶した秤量信号を後続の
秤量信号から連続的に引算し、各時点の正味重量
を示す差信号を表示装置３に供給するカウンタ６
を有する。

風袋秤量スイツチ４を操作すると、瞬時に秤量
信号が風袋記憶部５に達し、ここでこの信号はカ
ウンタ６のための風袋値として準備される。同じ
瞬時における秤量信号はカウンタ６にも直接供給
され、これにより差信号が零値を持つ形になる。
この結果秤の各重量の変動は、風袋記憶部５に記
憶した風袋値が後続の秤量値から差引かれ、その
時この正味値が表示装置３に表示される形にな
る。提示された風袋値は、風袋記憶部５が新たに
作動し、これにより風袋記憶部５に記憶してある
風袋値が、新しい最新の秤量信号と入れ替わると
ともに表示装置３が再び零値を示すまで、風袋記
憶部５に保持される。

従来の風袋秤量装置では、入れ替えられた風袋
重量は消失する。これに対してこの発明の風袋秤
量装置は、風袋記憶部５で入れ替えられる風袋値
を受容する補助記憶装置７を備えている。風袋記
憶部５を補助記憶装置７に接続するためのスイツ
チ８は、風袋秤量スイツチ４より先にスイツチ８
が働らくように風袋スイツチ４に接続されてい
る。従つて風袋秤量スイツチ４の各操作時には、
新しい風袋値を風袋記憶部５に受け入れる前に、
その瞬時毎に風袋記憶部５に記憶される秤量信号
が補助記憶部７に送られる。消去スイツチ９は、
先行の風袋秤量を解消するためのもので、消去ス
イツチ９の各操作時には、補助記憶部７に記憶さ
れた秤量信号は風袋記憶部５に復帰し、これによ
り最後の風袋の秤量の前に表示された正味重量が
再び表示装置３にあらわれる。このようにして従
来誤まつた風袋の秤量時に生ずるおそれのあつた
不都合は解消される。

実施においては、風袋記憶部５と補助記憶部７
は、特に唯一つの記憶装置の互いに異なる記憶部
にすることが重要である。

上述したこの実施例の作用をより明確に理解で
きるようにするため上記回路の作動シーケンスを
フローチヤートの形で第２図に示す。

秤量開始すると、風袋記憶部５の記憶値はｔ＝
ｏ、ｒ＝ｏにセツトされ、次の秤量結果ｘを取り
入れて、風袋命令（風袋秤量スイツチ４）の有無
により風袋記憶部５の内容はｔ＝ｘとなり、同時
に補助記憶部７にその前の記憶値ｔが送られてγ
＝ｔとなる。この状態で通常の秤量は行なわれる
が、前述したように前回の風袋値（初期風袋値＋
荷重）に戻したいときは、消去スイツチ９を操作
することにより、風袋記憶部５の記憶値はその時
の風袋値が消去され補助記憶部７に記憶された前
回の風袋値に入れ変えさせ、その状態で正味重量
ｙ＝ｘ−γを計算し、表示装置３に表示する。

〔効果〕

上記のようにこの発明は構成したから、風袋秤
量装置の構成部として設けられた補助記憶部によ
れば、風袋秤量スイツチを操作すると、風袋記憶
部に先行して記憶した風袋値が消失せず、必要な
時に再度風袋記憶部に呼び戻すことができる。複
数の先行する風袋値を保持した状態にする必要が
ある場合には、これらの風袋値をたとえば順序に
従つて記憶するとともに逆の順序で風袋記憶部に
再び入力することができる複数の補助記憶部を設
けることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の制御回路を示す
図、第２図はこの制御回路の作動を示すフローチ
ヤートである。 １……電気秤、３……表示装置、４……風袋秤
量スイツチ、５……風袋記憶部、６……カウン
タ、７……補助記憶部、９……消去スイツチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 秤量信号を供給する秤１のデータ出力装置２
   とその表示装置３との間に挿入した風袋秤量装置
   を備え、該風袋秤量装置は、風袋の秤量を誘起す
   る風袋秤量スイツチ４と、風袋値を示す秤量信号
   を受信する風袋記憶部５と、風袋記憶部５に記憶
   した秤量信号を後続の秤量信号から連続的に引算
   して、差信号を表示装置３に供給するカウンタ６
   を有する電気秤において、風袋秤量装置が、風袋
   記憶部５に接続した少なくとも一つの補助記憶部
   ７と、先行の風袋の秤量を解消する消去スイツチ
   ９を有し、かつ回路を、風袋秤量スイツチ４の操
   作時に、風袋記憶装置５に記憶した秤量信号が、
   最新の秤量信号の受信前に、補助記憶部７に伝送
   され、消去スイツチ９の操作時に、補助記憶部７
   の内容が風袋記憶部５に伝送されるように構成し
   たことを特徴とする風袋秤量装置を有する電気
   秤。