JPH039205Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は機器ケースに貫通して取付ける貫通ブ
ツシングの改良に関するものである。

先行技術と問題点 ガス絶縁変電所のようなガス絶縁機器において
は、ケーブル終端用のブツシングを機器ケース壁
に取付ける必要がある。

而るに、機器ケースはアース電位に保持され、
機器ケースに固定されるブツシング中間部とケー
ス内のブツシング先端における高電圧部との間に
は高い電位差が作用するので、電気ストレスを充
分に緩和するように従来においてはそのブツシン
グ部分の絶縁体厚みを相当に厚くし、従つて、外
径を相当に大きくしている。しかしながら、この
ブツシング部分は、機器ケースの孔より機器ケー
ス内に挿入する部分であり、機器ケースにおける
ブツシングの取付場所いかんによつては、ケース
に穿設できる孔寸法に制約があり、このような場
合、ブツシングの取付けが至難となる。

考案の目的 本考案の目的は、機器ケースの孔寸法を充分に
小さくでき、しかも、耐電圧性に秀れた機器ケー
ス貫通ブツシングを提供することにある。

考案の構成 本考案に係る機器ケース貫通ブツシングは、機
器ケース内に挿入されるべき先端部の外径が後方
部の外径よりも小とされた外面段付形状のエポキ
シ樹脂製ブツシング本体と、前記ブツシング本体
の先端部上に挿着されるゴム絶縁体に半導電性ゴ
ムのベルマウスを一体に設けてなるストレスコー
ンとよりなり、前記ストレスコーンにおけるベル
マウス部分は、前記エポキシ樹脂製ブツシング本
体における後方部の外面、後方部と先端部との間
の断面並びにその近傍に設けた導電性層と電気的
に接触させてなることを特徴とする構成である。

実施例の説明 以下、図面により本考案を説明する。

図面はガス絶縁機器のケース壁に取付けた試験
課電用ソケツト装置を示しており、試験電圧課電
のために移動用ケーブルの端末を装着すると導体
棒が前進して被試験物（機器本体、機器側ケーブ
ル）に接触するようになつている。

かかるソケツト装置に用いる実施例について説
明する。

図において、１は機器のケース壁であり、ブツ
シング挿入用孔１１を設けてある。２はエポキシ
樹脂製のブツシング本体であり、遮蔽用中空導体
３を埋設し、該中空導体３には導体棒４をパツキ
ング５を介して摺動自在に挿通してある。ブツシ
ング本体２の先端部２１の外径は後方部２２の外
径に較べて充分に小さくしてあり、上記ケース１
のブツシング挿入用孔１１の径はこの先端部２１
の径にほぼ等しくしてある。６は上記後方部２２
の外面、後方部２２と先端部２１との間の段面並
びにその近傍に設けた導電性層である。７は金属
カバー、７１はカバー後端に取付けた端部金具で
あり、ブツシング本体２の先端部２１を機器ケー
ス１内に挿入し、端部金具７１とケース１との間
をボルト７２で締結してブツシング本体２を機器
ケース１に固定してある。

Ａはブツシングの先端部２１に挿着したストレ
スコーンであり（ゴム絶縁体に半導電性ゴムのベ
ルマウスを一体に設けてある）、ベルマウスａは
上記の導電性層６に接触させてある。２３はブツ
シング先端部の最先端に設けたゴムコーン抜止用
凸部である。

８は移動用ケーブル端末であり、導体端８１に
チユーリンプコンタクト８２を取付け、このコン
タクト８２において導体棒４に接続してある。８
３はケーブル端末の絶縁補強用ゴムコーンであ
り、加圧具８４により加圧してある。８５は外被
接続管である。

上記実施例に対し、恒久の機器直結用終端装置
の場合は、導体棒と遮蔽用中空導体を一体化すれ
ばよい。

考案の効果 本考案に係る機器ケース貫通ブツシングは上述
した通りの構成であり、機器ケースの孔に挿入す
べきエポキシ樹脂製ブツシング本体の先端部の外
径を小さくしても当該先端部の周上にはストレス
コーンが挿着してあるから、電気的ストレスを充
分に緩和できる。従つて、機器ケースに穿設する
ブツシング挿入孔を可及的小さくし得る。

また、ブツシング本体の外面は小径の先端部と
大径の後方部とによる段付形状に構成してあるか
ら、斯かる段付部分を機器ケースの孔端に当接さ
せればブツシング本体の取付固定時の位置決め手
段として利用でき、取付作業が頗る簡便なものと
なる。

殊に、本考案の機器ケース貫通ブツシングにお
いては、ブツシング本体の先端部上に挿着するス
トレスコーンを、ゴム絶縁体に半導電性ゴムのベ
ルマウスを一体に設けてなる構成とし、且つ、こ
のストレスコーンのベルマウス部分を、エポキシ
樹脂製ブツシング本体における後方部の外面、後
方部と先端部との間の断面並びにその近傍に設け
られた導電性層に電気的接触させた構成としてい
るために、ブツシング本体の先端から機器ケース
のブツシング取付用孔における部分とりわけブツ
シング本体取付用孔のエツジ部分の電界分布を効
果的に緩和できて良好な静電遮蔽状態にすること
ができる。勿論、ブツシング本体後方部表面の電
界緩和をもなし得る。

従つて、本考案によれば耐電圧特性に優れた機
器ケース貫通ブツシングを提供することが可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る機器ケース貫通ブツシング
を示す説明図である。 図において、１は機器ケース、２はブツシング
本体、２１はブツシング本体の先端部、Ａはスト
レスコーンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器ケース内に挿入されるべき先端部の外径が
   後方部の外径よりも小とされた外面段付形状のエ
   ポキシ樹脂製ブツシング本体と、前記ブツシング
   本体の先端部上に挿着されるゴム絶縁体に半導電
   性ゴムのベルマウスを一体に設けてなるストレス
   コーンとよりなり、前記ストレスコーンにおける
   ベルマウス部分は、前記エポキシ樹脂製ブツシン
   グ本体における後方部の外面、後方部と先端部と
   の間の断面並びにその近傍に設けた導電性層と電
   気的に接触させてなることを特徴とする機器ケー
   ス貫通ブツシング。