JPH038938B2 - - Google Patents
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- JPH038938B2 JPH038938B2 JP60259100A JP25910085A JPH038938B2 JP H038938 B2 JPH038938 B2 JP H038938B2 JP 60259100 A JP60259100 A JP 60259100A JP 25910085 A JP25910085 A JP 25910085A JP H038938 B2 JPH038938 B2 JP H038938B2
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- layer
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- reinforced plastic
- fibers
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Links
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Landscapes
- Storage Of Web-Like Or Filamentary Materials (AREA)
- Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、フイルムやシート等の比較的薄い材
料を巻取るための強化プラスチツク製巻芯に関す
るものである。
料を巻取るための強化プラスチツク製巻芯に関す
るものである。
(従来の技術)
フイルムやシート等の比較的薄い材料を巻取る
ためには、通常管状の巻芯が使用される。すなわ
ち、この巻芯は、これに長尺なフイルムやシート
等の端部を固定した後、この巻芯を回転させて当
該フイルムやシート等を巻取る作業に使用され、
フイルム等の巻き取り及び保護に重要な役割を果
すものである。そして、このフイルムやシート等
は当該巻芯に巻き取つた状態のまま所定の加工工
程に運搬されるのである。
ためには、通常管状の巻芯が使用される。すなわ
ち、この巻芯は、これに長尺なフイルムやシート
等の端部を固定した後、この巻芯を回転させて当
該フイルムやシート等を巻取る作業に使用され、
フイルム等の巻き取り及び保護に重要な役割を果
すものである。そして、このフイルムやシート等
は当該巻芯に巻き取つた状態のまま所定の加工工
程に運搬されるのである。
ところが、このフイルムやシート等が、近年の
ように非常に薄いもの(ごく最近の技術によれ
ば、0.5μmのものも工場生産可能となつてきてい
る)や、カセツトテープやビデオテープ等の磁気
テープのように相当高度な均質性及び高品質性が
要求されるものにあつては、製品化する前の巻芯
に巻取る際には、しわの発生防止及び裂け防止等
の相当な注意を必要としてきている。特に、磁気
テープの場合には、製造途中等において静電気が
帯電すると、完成後の製品に微妙な影響を与える
ため、なるべく巻き取り途中に帯電しないように
する必要がある。しかも、この巻芯に対する巻き
取り作業にあつては、効率化を図るために当該巻
芯は相当な高速で回転しなければならない状況に
ある。
ように非常に薄いもの(ごく最近の技術によれ
ば、0.5μmのものも工場生産可能となつてきてい
る)や、カセツトテープやビデオテープ等の磁気
テープのように相当高度な均質性及び高品質性が
要求されるものにあつては、製品化する前の巻芯
に巻取る際には、しわの発生防止及び裂け防止等
の相当な注意を必要としてきている。特に、磁気
テープの場合には、製造途中等において静電気が
帯電すると、完成後の製品に微妙な影響を与える
ため、なるべく巻き取り途中に帯電しないように
する必要がある。しかも、この巻芯に対する巻き
取り作業にあつては、効率化を図るために当該巻
芯は相当な高速で回転しなければならない状況に
ある。
このようなフイルムやシート等の各製造工程の
うちの特に巻き取る作業にあつては、これらのフ
イルムやシート等が上述したように非常に繊細な
ものになつてくると、従来では殆ど問題とならな
かつたことが我然クローズアツプされてくる。そ
のうちの幾つかを含めて、当該巻芯に要求される
性質を例記してみると、次のようになる。
うちの特に巻き取る作業にあつては、これらのフ
イルムやシート等が上述したように非常に繊細な
ものになつてくると、従来では殆ど問題とならな
かつたことが我然クローズアツプされてくる。そ
のうちの幾つかを含めて、当該巻芯に要求される
性質を例記してみると、次のようになる。
この巻芯は、上述したように高速回転される
が、巻き取り時のフイルム等に対する追随性を
良好にするためには、回転させたときの慣性モ
ーメントが小さい方がよく、従つて当該巻芯の
重量は軽いほうがよい。(軽量性) この巻芯には大量のフイルムやシート等を巻
き取るのであるから、巻き取り完成後の全体重
量は相当なものになるのであるが、これを運搬
するに際しては当該巻芯を利用して行なわれ
る。また、フイルムやシートをテープ等として
製品化するにあたつては、当該巻芯を別の機械
に架けて回転させるが、その運搬や設置作業も
当該巻芯を利用して行なわれる。従つて、この
巻芯そのものには相当な強度が要求される。
(強度性) この巻芯に対するフイルムやシート等の巻き
取り途中に、これらに「しわ」が発生してはな
らない。「しわ」が発生すると、この「しわ」
自体が製品価値を低下させるだけでなく、その
部分においてフイルムやシート等の次に巻き取
られる部分に破損を生じることがある。このこ
とは、特にフイルムやシート等が薄いものの場
合には顕著である。従つて、このような「し
わ」が発生しないようにするには、当該巻芯の
表面が完全な平滑性を有していて、しかもこの
巻芯自体が回転途中において撓わむようなもの
であつてはならない。(平滑性) この巻芯に対するフイルムやシート等の巻き
取りの初期から終期に至る間において、当該巻
芯の温度が相当変化する可能性がある。これ
は、搬送されてくるフイルム等が熱を帯びてい
ることや、高速回転という機械的な条件によつ
て発熱すること等が考えられる。ところが、フ
イルム等は上述したように「しわ」が発生して
はならないのであるが、当該巻芯が熱によつて
伸縮すると、これが上記の「しわ」の発生原因
にもなる。この熱が回避することができないも
のであれば、当該巻芯は熱によつて伸縮しない
もの、すなわち熱膨張係数の小さいものである
必要がある。(非熱膨張性) また、フイルム等の巻芯に対する巻き取り途
中においては、静電気が発生することがある。
この静電気がフイルム等に帯電すると、これが
埃の吸着を行なう。フイルム等の表面に埃が付
着すると、これが上述した「しわ」と同様な作
用、すなわち次に搬送されてくるフイルム等の
破損を生じさせることになり、特にフイルム等
が薄いものの場合にはこれが顕著となる。従つ
て、静電気による埃の付着を考慮しなければな
らない場合には、当該巻芯は帯電しないものに
する必要がある。
が、巻き取り時のフイルム等に対する追随性を
良好にするためには、回転させたときの慣性モ
ーメントが小さい方がよく、従つて当該巻芯の
重量は軽いほうがよい。(軽量性) この巻芯には大量のフイルムやシート等を巻
き取るのであるから、巻き取り完成後の全体重
量は相当なものになるのであるが、これを運搬
するに際しては当該巻芯を利用して行なわれ
る。また、フイルムやシートをテープ等として
製品化するにあたつては、当該巻芯を別の機械
に架けて回転させるが、その運搬や設置作業も
当該巻芯を利用して行なわれる。従つて、この
巻芯そのものには相当な強度が要求される。
(強度性) この巻芯に対するフイルムやシート等の巻き
取り途中に、これらに「しわ」が発生してはな
らない。「しわ」が発生すると、この「しわ」
自体が製品価値を低下させるだけでなく、その
部分においてフイルムやシート等の次に巻き取
られる部分に破損を生じることがある。このこ
とは、特にフイルムやシート等が薄いものの場
合には顕著である。従つて、このような「し
わ」が発生しないようにするには、当該巻芯の
表面が完全な平滑性を有していて、しかもこの
巻芯自体が回転途中において撓わむようなもの
であつてはならない。(平滑性) この巻芯に対するフイルムやシート等の巻き
取りの初期から終期に至る間において、当該巻
芯の温度が相当変化する可能性がある。これ
は、搬送されてくるフイルム等が熱を帯びてい
ることや、高速回転という機械的な条件によつ
て発熱すること等が考えられる。ところが、フ
イルム等は上述したように「しわ」が発生して
はならないのであるが、当該巻芯が熱によつて
伸縮すると、これが上記の「しわ」の発生原因
にもなる。この熱が回避することができないも
のであれば、当該巻芯は熱によつて伸縮しない
もの、すなわち熱膨張係数の小さいものである
必要がある。(非熱膨張性) また、フイルム等の巻芯に対する巻き取り途
中においては、静電気が発生することがある。
この静電気がフイルム等に帯電すると、これが
埃の吸着を行なう。フイルム等の表面に埃が付
着すると、これが上述した「しわ」と同様な作
用、すなわち次に搬送されてくるフイルム等の
破損を生じさせることになり、特にフイルム等
が薄いものの場合にはこれが顕著となる。従つ
て、静電気による埃の付着を考慮しなければな
らない場合には、当該巻芯は帯電しないものに
する必要がある。
特に、フイルムがカセツトテープやビデオテ
ープ等の磁性体である場合には、静電気の帯電
は製品としての価値を著しく損なう等の由々し
き問題となる。従つて、このような磁性体フイ
ルムを巻き取るための巻芯の場合は絶対に帯電
するものであつてはならず、少なくとも静電気
を他に逃すような性質を有するものでなければ
ならない。(帯電防止) 従来のこの種強化プラスチツク製巻芯として
は、例えば特公昭59−45843号公報にて提案され
たものがある。この公報にて提案された金属ロー
ルは、 「金属製ロールシエルの内周面に、炭素繊維強
化樹脂層が、該炭素繊維の配列方向と前記金属製
ロールシエル軸方向とが一致する状態で貼り付け
られてなるロール本体と、該ロール本体の端部に
嵌着され、かつ、回転支持軸に係合される金属製
ヘツダーとからなる金属ロール。」 である。ところが、この金属ロールは、その金属
製ロールシエルの内周面に炭素樹脂繊維層を形成
しなければならないのであるが、単純に考えてみ
ても、管材の内周面に別の部材を固定することは
極めて困難なことである。また、この金属ロール
は、その金属製ロールシエルとして極薄のアルミ
ニウム管を使用したとあるが、アルミニウム管を
器材とした場合には強度はそれ程確保することが
できないと考えられる。さらに、この金属ロール
は、その金属製ロールシエルの内周面に炭素樹脂
繊維層を形成しなければならないが、当該金属ロ
ールに熱が加えられたとき、両者の材質の差によ
つて内部に応力が発生し、これによつて金属ロー
ル自体が撓わむこともありうる。このようなこと
になると、フイルム等の巻き取りは「しわ」等が
発生して良好に行なえないことになる。従つて、
この金属ロールは、その金属製ロールシエル及び
その内周面に形成される炭素樹脂繊維層の材質に
ついて相当な考慮を払わなければならない。
ープ等の磁性体である場合には、静電気の帯電
は製品としての価値を著しく損なう等の由々し
き問題となる。従つて、このような磁性体フイ
ルムを巻き取るための巻芯の場合は絶対に帯電
するものであつてはならず、少なくとも静電気
を他に逃すような性質を有するものでなければ
ならない。(帯電防止) 従来のこの種強化プラスチツク製巻芯として
は、例えば特公昭59−45843号公報にて提案され
たものがある。この公報にて提案された金属ロー
ルは、 「金属製ロールシエルの内周面に、炭素繊維強
化樹脂層が、該炭素繊維の配列方向と前記金属製
ロールシエル軸方向とが一致する状態で貼り付け
られてなるロール本体と、該ロール本体の端部に
嵌着され、かつ、回転支持軸に係合される金属製
ヘツダーとからなる金属ロール。」 である。ところが、この金属ロールは、その金属
製ロールシエルの内周面に炭素樹脂繊維層を形成
しなければならないのであるが、単純に考えてみ
ても、管材の内周面に別の部材を固定することは
極めて困難なことである。また、この金属ロール
は、その金属製ロールシエルとして極薄のアルミ
ニウム管を使用したとあるが、アルミニウム管を
器材とした場合には強度はそれ程確保することが
できないと考えられる。さらに、この金属ロール
は、その金属製ロールシエルの内周面に炭素樹脂
繊維層を形成しなければならないが、当該金属ロ
ールに熱が加えられたとき、両者の材質の差によ
つて内部に応力が発生し、これによつて金属ロー
ル自体が撓わむこともありうる。このようなこと
になると、フイルム等の巻き取りは「しわ」等が
発生して良好に行なえないことになる。従つて、
この金属ロールは、その金属製ロールシエル及び
その内周面に形成される炭素樹脂繊維層の材質に
ついて相当な考慮を払わなければならない。
また、特開昭60−63137号公報には、炭素繊維
強化プラスチツク製パイプの製造方法が示されて
おり、この方法は、 パイプの軸方向に対し30度以下の低角巻きを50
%以上含む構成の厚肉炭素繊維強化プラスチツク
ス製パイプの製造方法について、含浸する樹脂量
を20〜35重量%にコントロールした炭素繊維を所
望の構成比で巻きつけた後、表面に熱収縮テープ
をラツピング巻きし、加熱硬化させることを特徴
とする炭素繊維強化プラスチツクス製パイプの製
造方法。」 である。この炭素繊維強化プラスチツクス製パイ
プは、当該パイプの表面に熱収縮テープをラツピ
ング巻きして、これを加熱硬化させる必要がある
のであるが、このラツピング巻きされた熱収縮テ
ープは加熱硬化されたときに完全に滑らかな表面
となつている保障は全くない。従つて、上述した
〜に示したことは、この方法においては全く
考慮されていない。
強化プラスチツク製パイプの製造方法が示されて
おり、この方法は、 パイプの軸方向に対し30度以下の低角巻きを50
%以上含む構成の厚肉炭素繊維強化プラスチツク
ス製パイプの製造方法について、含浸する樹脂量
を20〜35重量%にコントロールした炭素繊維を所
望の構成比で巻きつけた後、表面に熱収縮テープ
をラツピング巻きし、加熱硬化させることを特徴
とする炭素繊維強化プラスチツクス製パイプの製
造方法。」 である。この炭素繊維強化プラスチツクス製パイ
プは、当該パイプの表面に熱収縮テープをラツピ
ング巻きして、これを加熱硬化させる必要がある
のであるが、このラツピング巻きされた熱収縮テ
ープは加熱硬化されたときに完全に滑らかな表面
となつている保障は全くない。従つて、上述した
〜に示したことは、この方法においては全く
考慮されていない。
要するに、従来のこの種強化プラスチツク製巻
芯における技術にあつては、上述した〜の問
題点を全て解決したものは未だ提案されていなか
つたのである。
芯における技術にあつては、上述した〜の問
題点を全て解決したものは未だ提案されていなか
つたのである。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明は以上の実状に鑑みてなされたもので、
その解決しようとする問題点は、巻き取り物であ
るフイルムやシート等の薄肉化及び精密化等の高
品質化に対する、従来のこの種強化プラスチツク
製巻芯の未対処である。
その解決しようとする問題点は、巻き取り物であ
るフイルムやシート等の薄肉化及び精密化等の高
品質化に対する、従来のこの種強化プラスチツク
製巻芯の未対処である。
そして、本発明の目的とするところは、まず軽
量化、硬度化、耐摩耗性化、表面平滑化及び熱膨
張率の低減化を果すことができて、簡単に製造す
ることのできる強化プラスチツク製巻芯を提供す
ることにある。
量化、硬度化、耐摩耗性化、表面平滑化及び熱膨
張率の低減化を果すことができて、簡単に製造す
ることのできる強化プラスチツク製巻芯を提供す
ることにある。
また、本発明の他の目的は、上述した性質を有
することは勿論のこと、これらに加えて更に帯電
防止を図つた強化プラスチツク製巻芯を提供する
ことにある。
することは勿論のこと、これらに加えて更に帯電
防止を図つた強化プラスチツク製巻芯を提供する
ことにある。
(問題点を解決するための手段)
以上の問題点を解決するために本発明が採つた
手段は、実施例に対応する第1図〜第4図を参照
して説明すると、 プリプレグ化した繊維を巻回して形成される強
化プラスチツク製巻芯であつて、 芯金11にプリプレグ化したクロスを巻回する
ことによつて形成した基材層12と、 この基材層12の表面に繊維13を芯金11の
軸方向に対して所定の角度で傾斜させた状態で巻
回することによつて形成した第一ワインデイング
層14と、 この第一ワインデイング層14の表面に、繊維
13を前記角度とは異なる角度で傾斜させた状態
で巻回することによつて形成した第二ワインデイ
ング層15と、 この第二ワインデイング層15の更に表面側
に、導電性を有する材料を混入した樹脂をコーテ
イングすることによつて形成した導電層16とを
備え、 これらの基材層12、第一ワインデイング層1
4、第二ワインデイング層15及び導電層16は
樹脂によつて硬化したものであることを特徴とす
る強化プラスチツク製巻心10である。
手段は、実施例に対応する第1図〜第4図を参照
して説明すると、 プリプレグ化した繊維を巻回して形成される強
化プラスチツク製巻芯であつて、 芯金11にプリプレグ化したクロスを巻回する
ことによつて形成した基材層12と、 この基材層12の表面に繊維13を芯金11の
軸方向に対して所定の角度で傾斜させた状態で巻
回することによつて形成した第一ワインデイング
層14と、 この第一ワインデイング層14の表面に、繊維
13を前記角度とは異なる角度で傾斜させた状態
で巻回することによつて形成した第二ワインデイ
ング層15と、 この第二ワインデイング層15の更に表面側
に、導電性を有する材料を混入した樹脂をコーテ
イングすることによつて形成した導電層16とを
備え、 これらの基材層12、第一ワインデイング層1
4、第二ワインデイング層15及び導電層16は
樹脂によつて硬化したものであることを特徴とす
る強化プラスチツク製巻心10である。
すなわち、この強化プラスチツク製巻芯10
は、金属材料を全く使用しないで、各基材層1
2、第一ワインデイング層14及び第二ワインデ
イング層15をガラス繊維あるいはカーボン繊維
等を主として使用し、これらを樹脂によつて接合
硬化させて形成したものであり、特に第一ワイン
デイング層14と第二ワインデイング層15との
ワインデイング角度を変えたものである。また、
この強化プラスチツク製巻芯10は、その表面に
更に導電層16を形成したものである。
は、金属材料を全く使用しないで、各基材層1
2、第一ワインデイング層14及び第二ワインデ
イング層15をガラス繊維あるいはカーボン繊維
等を主として使用し、これらを樹脂によつて接合
硬化させて形成したものであり、特に第一ワイン
デイング層14と第二ワインデイング層15との
ワインデイング角度を変えたものである。また、
この強化プラスチツク製巻芯10は、その表面に
更に導電層16を形成したものである。
(発明の作用)
本発明が以上のような手段を採ることによつ
て、この強化プラスチツク製巻芯10は次のよう
な作用を有している。
て、この強化プラスチツク製巻芯10は次のよう
な作用を有している。
まず、この発明に係る強化プラスチツク製巻芯
10にあつては、その全体がガラスあるいはカー
ボン等からなる繊維と樹脂によつて形成してある
ので、その全体の重量はこれらの材料によつて決
定されている、すなわち従来の金属を使用したも
のに比して軽量化されているのである。それだけ
ではなく、この強化プラスチツク製巻芯10は基
材層12の上面にガラスあるいはカーボン繊維1
3を順次巻回し、しかも第一ワインデイング層1
4と第二ワインデイング層15とでそのワインデ
イング角度を変えたから、各第一ワインデイング
層14及び第二ワインデイング層15の間の〓間
が完全に埋められているとともに、その外形が真
円に近いものとなつている。従つて、この強化プ
ラスチツク製巻芯10の各部分にあつては均質な
質量を有していることになるからこれを高速回転
させた場合であつても「ブレ」は全く生じないよ
うになつている。
10にあつては、その全体がガラスあるいはカー
ボン等からなる繊維と樹脂によつて形成してある
ので、その全体の重量はこれらの材料によつて決
定されている、すなわち従来の金属を使用したも
のに比して軽量化されているのである。それだけ
ではなく、この強化プラスチツク製巻芯10は基
材層12の上面にガラスあるいはカーボン繊維1
3を順次巻回し、しかも第一ワインデイング層1
4と第二ワインデイング層15とでそのワインデ
イング角度を変えたから、各第一ワインデイング
層14及び第二ワインデイング層15の間の〓間
が完全に埋められているとともに、その外形が真
円に近いものとなつている。従つて、この強化プ
ラスチツク製巻芯10の各部分にあつては均質な
質量を有していることになるからこれを高速回転
させた場合であつても「ブレ」は全く生じないよ
うになつている。
また、この第一の強化プラスチツク製巻芯10
は、プリプレグ化したカーボンクロスあるいはガ
ラスクロスによつて形成される基材層12と、こ
の基材層12上にガラスあるいはカーボン等から
なる繊維13によつて形成される第一ワインデイ
ング層14及び第二ワインデイング層15とによ
つて主に構成されているから、これらの基材層1
2、第一ワインデイング層14及び第二ワインデ
イング層15によつて全体としては高い強度を有
したものとなつている。しかも、これらカーボン
クロスあるいはガラスクロス、ガラスあるいはカ
ーボン等からなる繊維13、及びこれらを密着さ
せる樹脂はそれぞれの熱膨張率が低いものである
から、当該強化プラスチツク製巻芯10の各層に
おける熱膨張率は低下されており、従つて熱が加
えられ、あるいは温度差の激しい状態のもとにお
かれたとしても、その内部に応力を生じさせるこ
とはない。そして、この強化プラスチツク製巻芯
10は、各材料を順次上方に巻回していくことに
より形成可能となつているから、その製造を容易
に行なえるものとなつている。なお、この強化プ
ラスチツク製巻芯10は非常に高い強度を有して
いることから、耐摩耗性に優れていることは勿論
である。
は、プリプレグ化したカーボンクロスあるいはガ
ラスクロスによつて形成される基材層12と、こ
の基材層12上にガラスあるいはカーボン等から
なる繊維13によつて形成される第一ワインデイ
ング層14及び第二ワインデイング層15とによ
つて主に構成されているから、これらの基材層1
2、第一ワインデイング層14及び第二ワインデ
イング層15によつて全体としては高い強度を有
したものとなつている。しかも、これらカーボン
クロスあるいはガラスクロス、ガラスあるいはカ
ーボン等からなる繊維13、及びこれらを密着さ
せる樹脂はそれぞれの熱膨張率が低いものである
から、当該強化プラスチツク製巻芯10の各層に
おける熱膨張率は低下されており、従つて熱が加
えられ、あるいは温度差の激しい状態のもとにお
かれたとしても、その内部に応力を生じさせるこ
とはない。そして、この強化プラスチツク製巻芯
10は、各材料を順次上方に巻回していくことに
より形成可能となつているから、その製造を容易
に行なえるものとなつている。なお、この強化プ
ラスチツク製巻芯10は非常に高い強度を有して
いることから、耐摩耗性に優れていることは勿論
である。
さらに、この発明に係る強化プラスチツク製巻
芯10にあつては、その導電層16によつて次の
ような作用をも有している。すなわち、この強化
プラスチツク性巻芯10の導電層16にあつて
は、これが一番外層に位置しかつ導電性を有して
いるから、この導電層16に直接触れるカセツト
あるいはビデオテープ等の磁気テープに帯電した
磁気を、当該磁気テープに直接何かを触れさせる
ことなく、この導電層16を通して間接的に外部
に逃すことが可能となつているのである。しか
も、この導電層16を形成するに際しては、端に
第二ワインデイング層15の外層に位置する樹脂
材料中に導電性材料を混入するのみで可能である
から、それ自体の特性を変えることなく極めて容
易に製造可能となつているのである。
芯10にあつては、その導電層16によつて次の
ような作用をも有している。すなわち、この強化
プラスチツク性巻芯10の導電層16にあつて
は、これが一番外層に位置しかつ導電性を有して
いるから、この導電層16に直接触れるカセツト
あるいはビデオテープ等の磁気テープに帯電した
磁気を、当該磁気テープに直接何かを触れさせる
ことなく、この導電層16を通して間接的に外部
に逃すことが可能となつているのである。しか
も、この導電層16を形成するに際しては、端に
第二ワインデイング層15の外層に位置する樹脂
材料中に導電性材料を混入するのみで可能である
から、それ自体の特性を変えることなく極めて容
易に製造可能となつているのである。
(実施例)
次に、本発明に係る強化プラスチツク製巻芯1
0の実施例について、その製造方法も加味しなが
ら、図面を参照して順次説明する。
0の実施例について、その製造方法も加味しなが
ら、図面を参照して順次説明する。
第1図には、本発明に係る強化プラスチツク製
巻芯10の部分破断斜視図が示してあり、この強
化プラスチツク製巻芯10は主として基材層1
2、第一ワインデイング層14、及び第二ワイン
デイング層15及び導電層16とからなつてい
る。
巻芯10の部分破断斜視図が示してあり、この強
化プラスチツク製巻芯10は主として基材層1
2、第一ワインデイング層14、及び第二ワイン
デイング層15及び導電層16とからなつてい
る。
基材層12は、中心物となる芯金11に、プリ
プレグ化されたガラスクロスあるいはカーボンク
ロスを2層に巻回して構成されているもので、こ
の基材層12は完成後の強化プラスチツク製巻芯
10の内面を滑らかにしかつ内径精度を上げるた
めのものである。この場合、芯金11は当然真円
に近いものが使用され、その表面には必要に応じ
て離型剤が塗布される。離型剤を塗布するのは、
完成後の強化プラスチツク製巻真10からこの芯
金11を抜き取つて除去する場合に、その作業を
容易に行なえるようにするためである。
プレグ化されたガラスクロスあるいはカーボンク
ロスを2層に巻回して構成されているもので、こ
の基材層12は完成後の強化プラスチツク製巻芯
10の内面を滑らかにしかつ内径精度を上げるた
めのものである。この場合、芯金11は当然真円
に近いものが使用され、その表面には必要に応じ
て離型剤が塗布される。離型剤を塗布するのは、
完成後の強化プラスチツク製巻真10からこの芯
金11を抜き取つて除去する場合に、その作業を
容易に行なえるようにするためである。
また、基材層12を芯金11に対して巻回する
には、その布目が芯金11に対して斜めになるよ
うに配置してなされる。その理由は、この基材層
12上に後述の第一ワインデイング層14をその
上に巻回していく場合に、この巻回途中において
基材層12がほぐれないようにするためである。
さらに、この実施例においては、基材層12の巻
き数を2回としたがこれに限るものではなく、次
に述べるように、1回でもよくまた3回以上であ
つてもよい。この基材層12は、強化プラスチツ
ク製巻芯10として完成した後における強度を保
障するというよりはむしろ、次の第一ワインデイ
ング層14及び第二ワインデイング層15の巻回
作業を容易かつ確実にするものであり、例えば強
化プラスチツク製巻芯10自体の径が小さい場合
には1回でよいし、一方、当該強化プラスチツク
製巻芯10の径が大きい場合には3回以上巻回す
ればよいのである。なお、この強化プラスチツク
製巻芯10としては、その最終的な直径が5mm〜
300mmと相当幅の広いものが製造されるのである。
には、その布目が芯金11に対して斜めになるよ
うに配置してなされる。その理由は、この基材層
12上に後述の第一ワインデイング層14をその
上に巻回していく場合に、この巻回途中において
基材層12がほぐれないようにするためである。
さらに、この実施例においては、基材層12の巻
き数を2回としたがこれに限るものではなく、次
に述べるように、1回でもよくまた3回以上であ
つてもよい。この基材層12は、強化プラスチツ
ク製巻芯10として完成した後における強度を保
障するというよりはむしろ、次の第一ワインデイ
ング層14及び第二ワインデイング層15の巻回
作業を容易かつ確実にするものであり、例えば強
化プラスチツク製巻芯10自体の径が小さい場合
には1回でよいし、一方、当該強化プラスチツク
製巻芯10の径が大きい場合には3回以上巻回す
ればよいのである。なお、この強化プラスチツク
製巻芯10としては、その最終的な直径が5mm〜
300mmと相当幅の広いものが製造されるのである。
第一ワインデイング層14は、芯金11ととも
に回転される基材層12の上面に、繊維13を順
次巻回(ワインデイング)することによつて形成
される。この第一ワインデイング層14を形成す
る繊維13は、ガラス、カーボン等の無機繊維あ
るいはナイロン等の合成繊維によつて形成された
ものであり、巻回される以前にプリプレグ化され
ている。勿論、この巻回にあたつては、各繊維1
3に所定の張力を付した状態で行なわれる。そし
て、この第一ワインデイング層14を形成する繊
維13の芯金11軸心に対する傾斜角度は、本実
施例の場合45度である。この傾斜角度で芯金11
の一端側から他端側に向けて所定の〓間で巻回
し、他端に致ると今度は逆の傾斜角度(135度)
で同様な巻回作業を順次行なつていく。このよう
な巻回によて形成された層(繊維13の一回巻き
を1層とする)は、本実施例にあつては6層であ
つた。この第一ワインデイング層14が、当該強
化プラスチツク製巻芯10の強度等を出す主たる
部分となるから、繊維13によつて形成される層
の数はもつと多くてもよいが、径の小さい強化プ
ラスチツク製巻芯10を形成する場合には少なく
てもよい。
に回転される基材層12の上面に、繊維13を順
次巻回(ワインデイング)することによつて形成
される。この第一ワインデイング層14を形成す
る繊維13は、ガラス、カーボン等の無機繊維あ
るいはナイロン等の合成繊維によつて形成された
ものであり、巻回される以前にプリプレグ化され
ている。勿論、この巻回にあたつては、各繊維1
3に所定の張力を付した状態で行なわれる。そし
て、この第一ワインデイング層14を形成する繊
維13の芯金11軸心に対する傾斜角度は、本実
施例の場合45度である。この傾斜角度で芯金11
の一端側から他端側に向けて所定の〓間で巻回
し、他端に致ると今度は逆の傾斜角度(135度)
で同様な巻回作業を順次行なつていく。このよう
な巻回によて形成された層(繊維13の一回巻き
を1層とする)は、本実施例にあつては6層であ
つた。この第一ワインデイング層14が、当該強
化プラスチツク製巻芯10の強度等を出す主たる
部分となるから、繊維13によつて形成される層
の数はもつと多くてもよいが、径の小さい強化プ
ラスチツク製巻芯10を形成する場合には少なく
てもよい。
第二ワインデイング層15は、基本的には第一
ワインデイング層14を形成する場合と同様な方
法によつて形成されるが、その芯金11に対する
傾斜角度及び巻き数において異なる。すなわち、
この第二ワインデイング層15を形成する繊維1
3の傾斜角度は本実施例にあつては75度であり、
またその巻き数は3層である。この傾斜角度で、
上述の第一ワインデイング層14の場合と同様
に、芯金11の一端側から他端側に向けて所定の
〓間で巻回し、多端に致ると今度は逆の傾斜角度
(105度)で同様な巻回作業を順次行なつていく。
このように、繊維13の傾斜角度を第一ワインデ
イング層14の場合に比較して変更したのは、第
一ワインデイング層14を形成している繊維13
の各〓間を埋め尽くす必要があるからである。す
なわち、第一ワインデイング層14を形成してい
る繊維13の交差部分以外の部分で何等かの原因
によつて〓間が出きている場合であつても、その
上から傾斜角度の異なる繊維13を巻回すること
によつて、この〓間は完全に埋めることができる
からである。
ワインデイング層14を形成する場合と同様な方
法によつて形成されるが、その芯金11に対する
傾斜角度及び巻き数において異なる。すなわち、
この第二ワインデイング層15を形成する繊維1
3の傾斜角度は本実施例にあつては75度であり、
またその巻き数は3層である。この傾斜角度で、
上述の第一ワインデイング層14の場合と同様
に、芯金11の一端側から他端側に向けて所定の
〓間で巻回し、多端に致ると今度は逆の傾斜角度
(105度)で同様な巻回作業を順次行なつていく。
このように、繊維13の傾斜角度を第一ワインデ
イング層14の場合に比較して変更したのは、第
一ワインデイング層14を形成している繊維13
の各〓間を埋め尽くす必要があるからである。す
なわち、第一ワインデイング層14を形成してい
る繊維13の交差部分以外の部分で何等かの原因
によつて〓間が出きている場合であつても、その
上から傾斜角度の異なる繊維13を巻回すること
によつて、この〓間は完全に埋めることができる
からである。
また、第二ワインデイング層15の巻き数を3
層として、第一ワインデイング層14の場合より
少なくしたのは、この第二ワインデイング層15
は強化プラスチツク製巻芯10としての強度を保
障するものではなく、後述の導電層16を形成し
て完成した後の強化プラスチツク製巻芯10の表
面が完全に滑らかなものとするためのものであ
り、従つてこの第二ワインデイング層15を介し
て強化プラスチツク製巻芯10の表面が滑らかな
ものとなるのであれば本実施例の場合より少ない
回数であつてもよいものである。
層として、第一ワインデイング層14の場合より
少なくしたのは、この第二ワインデイング層15
は強化プラスチツク製巻芯10としての強度を保
障するものではなく、後述の導電層16を形成し
て完成した後の強化プラスチツク製巻芯10の表
面が完全に滑らかなものとするためのものであ
り、従つてこの第二ワインデイング層15を介し
て強化プラスチツク製巻芯10の表面が滑らかな
ものとなるのであれば本実施例の場合より少ない
回数であつてもよいものである。
そして、この発明に係る強化プラスチツク製巻
芯10は、その第二ワインデイング層15の外側
に導電層16を形成したものである。この導電層
16は、エポキシ樹脂中にカーボン等の導電性材
料を混入したものを、第二ワインデイング層15
の表面に吹き付けコーテイングすることによつて
形成される。ここで使用される導電性材料は、導
電層16の基材樹脂への混入が容易でかつ必要な
導電性を有するものであれば、どのような材料を
使用してもよいものである。本実施例の場合に
は、エポキシ樹脂中にカーボンを2%含有させた
ものを使用した。
芯10は、その第二ワインデイング層15の外側
に導電層16を形成したものである。この導電層
16は、エポキシ樹脂中にカーボン等の導電性材
料を混入したものを、第二ワインデイング層15
の表面に吹き付けコーテイングすることによつて
形成される。ここで使用される導電性材料は、導
電層16の基材樹脂への混入が容易でかつ必要な
導電性を有するものであれば、どのような材料を
使用してもよいものである。本実施例の場合に
は、エポキシ樹脂中にカーボンを2%含有させた
ものを使用した。
この発明に係る強化プラスチツク製巻芯10に
あつては、最外層に導電層16となる樹脂材料を
コーテイングして硬化させ、その厚さを0.3〜0.4
とした。また、この導電層16の表面に機械的研
磨を施して、1S〜1.5Sの表面仕上げとした。この
ように構成した本発明に係る強化プラスチツク製
巻芯10にあつては、その表面において10Ω程度
の導電性を有するものとなつた。
あつては、最外層に導電層16となる樹脂材料を
コーテイングして硬化させ、その厚さを0.3〜0.4
とした。また、この導電層16の表面に機械的研
磨を施して、1S〜1.5Sの表面仕上げとした。この
ように構成した本発明に係る強化プラスチツク製
巻芯10にあつては、その表面において10Ω程度
の導電性を有するものとなつた。
以上のように構成した当該強化プラスチツク製
巻芯10の心円度は6/100であつて従来のもの
の心円度15/100よりその精度が向上しており、
またそのヤング率は1800Kgf/mmであつた。ま
た、繊維13としてカーボンフイラメントを使用
し、これの強化プラスチツク製巻芯10全体に占
める割合を変化させた場合の熱膨張係数を計測し
た結果、第4図に示すようになつた。
巻芯10の心円度は6/100であつて従来のもの
の心円度15/100よりその精度が向上しており、
またそのヤング率は1800Kgf/mmであつた。ま
た、繊維13としてカーボンフイラメントを使用
し、これの強化プラスチツク製巻芯10全体に占
める割合を変化させた場合の熱膨張係数を計測し
た結果、第4図に示すようになつた。
なお、以上のように形成した各強化プラスチツ
ク製巻芯10にあつては、その各表面仕上げをす
る前に、すなわち各層及び各被膜が硬化した後に
おいて、芯金11が抜き出される。この芯金11
の抜き出しは、当該芯金11に離型剤が塗布して
あればより一層良好に行なうことができるもので
あり、各層の端部を係止部材に係止させた状態で
芯金11を機械によつて強制的に引き抜くことに
よつて行なわれる。その後にこれら各強化プラス
チツク製巻芯10はその表面仕上げがなされると
ともに、各強化プラスチツク製巻芯10の不要な
端部を切断して完成品とされるのである。
ク製巻芯10にあつては、その各表面仕上げをす
る前に、すなわち各層及び各被膜が硬化した後に
おいて、芯金11が抜き出される。この芯金11
の抜き出しは、当該芯金11に離型剤が塗布して
あればより一層良好に行なうことができるもので
あり、各層の端部を係止部材に係止させた状態で
芯金11を機械によつて強制的に引き抜くことに
よつて行なわれる。その後にこれら各強化プラス
チツク製巻芯10はその表面仕上げがなされると
ともに、各強化プラスチツク製巻芯10の不要な
端部を切断して完成品とされるのである。
(発明の効果)
以上詳述した通り、本発明に係る強化プラスチ
ツク製巻芯10においては、上記実施例にて例示
したごとく、各基材層12、第一ワインデイング
層14及び第二ワインデイング層15をカーボン
あるいはガラス製の繊維13を使用するととも
に、これらの各基材層12、第一ワインデイング
層14及び第二ワインデイング層15を樹脂によ
つて一体的に硬化させ更に最外層に導電層16を
形成して構成したことにその特徴があり、これに
より、この強化プラスチツク製巻芯10は比較的
軽量でかつ高い強度を有したものとなつているか
ら、これを高速回転させてその表面にフイルムや
シート等を巻回するに際して撓んだりブレたりす
ることはなく、フイルムやシート等の巻回時にこ
れらの追随性を良好にしている。また、この強化
プラスチツク製巻芯10は、その全ての材料を熱
膨張係数の小さいものを使用したから、上記のこ
ととも合わせてフイルムやシート等に「シワ」や
破損部分を生じさせることなくこれらを確実に巻
回することができるのである。
ツク製巻芯10においては、上記実施例にて例示
したごとく、各基材層12、第一ワインデイング
層14及び第二ワインデイング層15をカーボン
あるいはガラス製の繊維13を使用するととも
に、これらの各基材層12、第一ワインデイング
層14及び第二ワインデイング層15を樹脂によ
つて一体的に硬化させ更に最外層に導電層16を
形成して構成したことにその特徴があり、これに
より、この強化プラスチツク製巻芯10は比較的
軽量でかつ高い強度を有したものとなつているか
ら、これを高速回転させてその表面にフイルムや
シート等を巻回するに際して撓んだりブレたりす
ることはなく、フイルムやシート等の巻回時にこ
れらの追随性を良好にしている。また、この強化
プラスチツク製巻芯10は、その全ての材料を熱
膨張係数の小さいものを使用したから、上記のこ
ととも合わせてフイルムやシート等に「シワ」や
破損部分を生じさせることなくこれらを確実に巻
回することができるのである。
また、この強化プラスチツク製巻芯10にあつ
ては、第二ワインデイング層15の外側に導電層
16を形成したから、この導電層16によつて当
該強化プラスチツク製巻芯10は導電性に優れた
ものとなつている。従つて、この強化プラスチツ
ク製巻芯10は静電気が帯電することはなく、そ
の表面に埃が付着するのを防止することができる
とともに、当該強化プラスチツク製巻芯10はカ
セツトテープやビデオテープ等の製造する場合に
磁気材料をコーテイングする前の原反フイルム等
を巻回するに際して最適な芯材となつている。
ては、第二ワインデイング層15の外側に導電層
16を形成したから、この導電層16によつて当
該強化プラスチツク製巻芯10は導電性に優れた
ものとなつている。従つて、この強化プラスチツ
ク製巻芯10は静電気が帯電することはなく、そ
の表面に埃が付着するのを防止することができる
とともに、当該強化プラスチツク製巻芯10はカ
セツトテープやビデオテープ等の製造する場合に
磁気材料をコーテイングする前の原反フイルム等
を巻回するに際して最適な芯材となつている。
第1図は本発明に係る強化プラスチツク製巻芯
の概略構成を示す一部破断斜視図、第2図は本発
明に係る強化プラスチツク製巻芯を製造する場合
に使用される装置の概略構成を示した正面図、第
3図は本発明に係る強化プラスチツク製巻芯の部
分拡大断面図、第4図はカーボン繊維の量による
強化プラスチツク製巻芯の熱膨張変化を示したグ
ラフである。 符号の説明、10……強化プラスチツク製巻
芯、11……芯金、12……基材層、13……繊
維、14……第一ワインデイング層、15……第
二ワインデイング層、16……導電層。
の概略構成を示す一部破断斜視図、第2図は本発
明に係る強化プラスチツク製巻芯を製造する場合
に使用される装置の概略構成を示した正面図、第
3図は本発明に係る強化プラスチツク製巻芯の部
分拡大断面図、第4図はカーボン繊維の量による
強化プラスチツク製巻芯の熱膨張変化を示したグ
ラフである。 符号の説明、10……強化プラスチツク製巻
芯、11……芯金、12……基材層、13……繊
維、14……第一ワインデイング層、15……第
二ワインデイング層、16……導電層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 プリプレグ化した繊維を巻回して形成される
強化プラスチツク製巻芯であつて、 芯金にプリプレグ化したクロスを巻回すること
によつて形成した基材層と、 この基材層の表面に繊維を前記芯金の軸方向に
対して所定の角度で傾斜させた状態で巻回するこ
とによつて形成した第一ワインデイング層と、 この第一ワインデイング層の表面に前記繊維を
前記角度とは異なる角度で傾斜させた状態で巻回
することによつて形成した第二ワインデイング層
と、 この第二ワインデイング層の更に表面側に、導
電性を有する材料を混入した樹脂をコーテイング
することによつて形成した導電層とを備え、 これらの基材層、第一ワインデイング層、第二
ワインデイング層及び導電層は樹脂によつて硬化
したものであることを特徴とする強化プラスチツ
ク製巻芯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60259100A JPS62117732A (ja) | 1985-11-19 | 1985-11-19 | 強化プラスチック製巻芯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60259100A JPS62117732A (ja) | 1985-11-19 | 1985-11-19 | 強化プラスチック製巻芯 |
Related Child Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2142100A Division JPH0315521A (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 強化プラスチック製中空材 |
JP2142099A Division JPH0315522A (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 強化プラスチック製中空材 |
JP2249871A Division JPH03150136A (ja) | 1990-09-18 | 1990-09-18 | 強化プラスチック製巻芯 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62117732A JPS62117732A (ja) | 1987-05-29 |
JPH038938B2 true JPH038938B2 (ja) | 1991-02-07 |
Family
ID=17329320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60259100A Granted JPS62117732A (ja) | 1985-11-19 | 1985-11-19 | 強化プラスチック製巻芯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62117732A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2859623B2 (ja) * | 1989-01-30 | 1999-02-17 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
JPH03236941A (ja) * | 1990-02-14 | 1991-10-22 | Tenryu Kogyo Kk | 強化プラスチック製中空材 |
US6148865A (en) * | 1996-12-02 | 2000-11-21 | A & P Technology, Inc. | Braided sleeve, tubular article and method of manufacturing the tubular article |
US6250193B1 (en) | 1996-12-02 | 2001-06-26 | A & P Technology, Inc. | Braided structure with elastic bias strands |
DE10025628A1 (de) * | 2000-05-24 | 2001-11-29 | Sgl Carbon Ag | Abwickelbare Bauteile aus Faserverbundwerkstoffen, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung |
JP5086691B2 (ja) * | 2007-05-18 | 2012-11-28 | 新日鉄マテリアルズ株式会社 | 巻芯の製造方法 |
CN114992395A (zh) * | 2022-06-23 | 2022-09-02 | 广东东方管业有限公司 | 改性聚乙烯耐磨复合管及其成型工艺 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS518376A (en) * | 1974-07-11 | 1976-01-23 | Toray Industries | Kyokajushentotaino seikeihoho |
JPS5520965A (en) * | 1978-08-03 | 1980-02-14 | Toray Ind Inc | Metal roll |
JPS5878738A (ja) * | 1981-11-05 | 1983-05-12 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム製曲がり管の製造方法 |
-
1985
- 1985-11-19 JP JP60259100A patent/JPS62117732A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS518376A (en) * | 1974-07-11 | 1976-01-23 | Toray Industries | Kyokajushentotaino seikeihoho |
JPS5520965A (en) * | 1978-08-03 | 1980-02-14 | Toray Ind Inc | Metal roll |
JPS5878738A (ja) * | 1981-11-05 | 1983-05-12 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム製曲がり管の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62117732A (ja) | 1987-05-29 |
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