JPH0315521A - 強化プラスチック製中空材 - Google Patents

強化プラスチック製中空材

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JPH0315521A
JPH0315521A JP2142100A JP14210090A JPH0315521A JP H0315521 A JPH0315521 A JP H0315521A JP 2142100 A JP2142100 A JP 2142100A JP 14210090 A JP14210090 A JP 14210090A JP H0315521 A JPH0315521 A JP H0315521A
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hollow material
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フィルムやシート等の比較的薄い材料を巻取
るための強化プラ2、チック製中空材に関するものであ
る。
(従来の技術) フィルムやシート等の比較的薄い材料を巻取るためには
、通常管状の中空材が使用される。すなわち、この中空
材は、これに長尺なフィルムやシート等の端部を固定し
た後、この中空材を回転させて当該フィルムやシート等
を巻取る作業に使用され、フィルム等の巻き取り及び保
護に重要な役割を果すものである。そして、このフィル
ムやシート等は当該中空材に巻き取った状態のまま所定
の加工工程に運搬されるのである。
ところが、このフィルムやシート等が、近年のように非
常に薄いもの(ごく最近の技術によれば、05μmのも
のも工場生産可能となってきている)や、カセットテー
ブやビデオテープ等の磁気テープのように相当高度な均
質性及び高品質性が要求されるものにあっては、製品化
する前の中空材に巻取る際には、しわの発生防止及び裂
け防止等の相当な注意を必要としてきている。
このようなフィルムやシート等の各製造工程のうちの特
に巻き取る作業にあっては、これらのフィルムやシート
等が上述したように非常に繊細なものになってくると、
従来では殆ど問題とならなかったことが我然クローズア
ップされてくる。
そのうちの幾つかを含めて、当該中空祠に要求される性
質を列記してみると、次のようになる。
■この中空祠は、上述したように高速回転されるが、巻
き取り時のフィルム等に対する追随性を良好にするため
には、回転させたときの慣性モーメントが小さい方がよ
く、従って当該中空利の重量は軽いほうがよい。(軽量
性) ■この中空材には大量のフィルムやシー1・等を巻き取
るのであるから、巻き取り完戊後の全体重量は相当なも
のになるのであるが、これを運搬するに際しては当該中
空材を利用して行なわれる。
また、フィルムやシートをテープ等として製品化するに
あたっては、当該中空材を別の機械に架けて回転させる
が、その運搬や設置作業も当該中空材を利用して行なわ
れる。従って、この中空材そのものには相当な強度が要
求される。
また、この中空材に対するフィルムやシート等の巻き取
り途中に、これらに「しわ」が発生してはならない。「
しわ」が発生すると、この「しわ」自体が製品価値を低
下させるだけでなく、その部分においてフィルムやシー
ト等の次に巻き取られる部分に破損を生じることがある
。このことは、特にフィルムやシート等が薄いものの場
合には顕著である。従って、このような「しわ」が発生
しないようにするには、当該中空材が回転途中において
撓わむようなものであってはならない。(強度性) ■この中空祠に対するフィルムやシート等の巻き取りの
初期から終期に至る間において、当該中空材の温度が相
当変化する可能性がある。これは、搬送されてくるフィ
ルム等が熱を帯びていることや、高速回転という機械的
な条件によって発熱すること等が考えられる。ところが
、フィルム等は上述したように「しわ」が発生してはな
らないのであるが、当該中空祠が熱によって伸縮すると
、これが上記の「しわ」の発生原因にもなる。この熱が
回避することができないものであれば、当該中空材は熱
によって伸縮しないもの、すなわち熱膨張係数の小さい
ものである必要がある。(非熱膨張性) ■さらに、極めて薄いフィルム等を巻き取る場合を考え
てみると、その巻き取りの最初におけるフィルム等の端
部はいわば上述した「しわ」のような悪影響を次に搬送
されてくるフィルム等に与える。すなわち、このフィル
ムの端部によって次に巻かれるフィルムに段部を形成す
るが、この段部がフィルムの破損を招来することになる
のである。従って、当該中空材は、フィルム等の巻き取
る初期において、フィルムの端部による段部を吸収して
しまうような弾力性を有するものであるとよい。(弾力
性) 従来のこの種強化プラスチック製中空材としては、例え
ば特公昭59−45843号公報にて提案されたものが
ある。この公報にて提案された金属ロールは、 「金属製ロールシェルの内周面に、炭素繊維強化樹脂層
が、該炭素繊維の配列方向と前記金属製口−ルシェル軸
方向とが一致する状態で貼り付けられてなるロール本体
と、該ロール本体の端部に嵌着され、かつ、回転支持軸
に係合される金属製ヘツダーとからなる金属ロール。」 である。ところが、この金属ロールは、その金属製ロー
ルシェルの内周面に炭素樹脂繊維層を形成しなければな
らないのであるが、単純に考えてみても、管材の内周面
に別の部材を固定することは極めて困難なことである。
また、この金属ロールは、その金属製ロ−ルシェルとし
て極薄のアルミニウム管を使用したとあるが、アルミニ
ウム管を基材とした場合には強度はそれ程確保すること
ができないと考えられる。さらに、この金属ロールは、
その金属製ロールシェルの内周面に炭素樹脂繊維層を形
成しなければならないが、当該金属口−ルに熱が加えら
れたとき、両者の材質の差によって内部に応力が発生し
、これによって金属ロール自体が撓わむこともありうる
。このようなことになると、フィルム等の巻き取りは「
しわ」等2<発生して良好に行なえないことになる。従
って、この金属ロールは、その金属製ロールシエル及び
その内周面に形成される炭素樹脂繊維層の材質について
相当な考慮を払わなければならない。
なおこの金属ロールは、上記の■については全く考慮さ
れていない。
また、特開昭60−63137号公報には、炭素繊維強
化プラスチックス製パイブの製造方法が示されており、
この方法は、 「パイプの軸方向に対し30度以下の低角巻きを50%
以上含む構戊の厚内炭素繊維強化プラスチ・ソクス製パ
イプの製造方法について、含浸する樹脂量を20〜35
重量%にコントロールした炭素繊維を所望の構成比で巻
きつけた後、表面に熱収縮テープをラッピング巻きし、
加熱硬化させることを特徴とする炭素繊維強化プラスチ
ックス製パイプの製造方法。」 である。この炭素繊維強化プラスチックス製パイプは、
当該パイプの表面に熱収縮テープをラッピング巻きして
、これを加熱硬化させる必要があるのであるが、このラ
ッピング巻きされた熱収縮テープは加熱硬化されたとき
に完全に滑らかな表面となっている保障は全くない。従
って、上述した■〜■に示したことは、この方法におい
ては全く考慮されていない。
要するに、従来のこの種強化プラスチック製中空材にお
ける技術にあっては、上述した■〜■の問題点を全て解
決したものは未だ提案されていなかったのである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は以上の実状に鑑みてなされたもので、その解決
しようとする問題点は、巻き取り物であるフィルムやシ
ート等の薄肉化及び精密化等の高品質化に対する、従来
のこの種強化プラスチック製中空材の未対処である。
そして、本発明の目的とするところは、軽量化、硬度化
、耐摩耗性化及び熱膨張率の低減化を果すことができる
ことは勿論のこと、初期における巻き取るをフィルム等
の巻き取る物に全く影響を与えることなく行なうことが
できる強化プラスチック製中空材を提供することにある
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するために本発明が採った手段は、
実施例に対応する第1図〜第4図を参照して説明すると
、 ブリプレグ化した繊維を巻回して形成される強化プラス
チック製中空材であって、 芯金(l1)にプリプレグ化したクロスを巻回すること
によって形成される基材層(l2)と、この基材層(1
2)の表面に繊維(l3)を芯金(11)の軸方向に対
して所定の角度で傾斜させた状態で巻回することによっ
て形成される第一ワインディング層(14)と、 この第一ワインディング層(14)の表面に、繊維(l
3)を前記角度とは異なる角度で傾斜させた状態で巻回
することによって形成される第二ワインディング層(1
5)と、 この第二ワインディグ層(15)の更に表面に、ゴム等
の弾性材料を被覆することによって形成した弾性層(l
6)とを備え、 これらの基材層(12)、第一ワインディング層(14
)、第二ワインディング層(l5)及び弾性層(16)
を加熱加工によって硬化させたことを特徴とする強化プ
ラスチック製中空材(lO)である。
すなわち、この強化プラスチック製中空材(10)は、
金属材料を全く使用しないで、各基材層(l2)、第一
ワインディング層(14)及び第二ワインディング層(
15)をガラス繊維あるいはカーボン繊維等を主として
使用し、これらを樹脂によって接合硬化させて形成した
ものであり、特に第一ワインディング層(14)と第二
ワインディング層(15)とのワインディング角度を変
えたものである。
さらに、この発明に係る強化プラスチック製中空材(I
O)は、その表面に弾性層(l6)を形成したものであ
り、これによりその表面に弾力性があるものである。
(発明の作用) 本発明が以上のような手段を採ることによって、各強化
プラスチック製中空材(10)は次のような作用を有し
ている。
まず、本発明に係る強化プラスチック製中空材(10)
にあっては、その全体が主としてガラスあるいはカーボ
ン等からなる繊維と樹脂によって形或してあるので、そ
の全体の重量はこれらの材料によって決定されている、
すなわち従来の金属を使用したものに比して軽量化され
ているのである。
それだけではなく、この強化プラスチック製中空材(1
0)は基材層(12)の上面にガラスあるいはカーボン
繊維(l3)を順次巻回し、しかも第一ワインディング
層(l4)と第二ワインディング層(l5)とでそのワ
インディング角度を変えたから、各第一ワインディング
層(14)及び第二ワインディング層(15)の間の隙
間が完全に埋められているとともに、その外形が真円に
近いものとなっている。従って、この強化プラスチック
製中空材(lO)の各部分にあっては均質な質量を有し
ていることになるからこれを高速回転させた場合であっ
ても「ブレ」は全く生じないようになっている。
また、この強化プラスチック製中空材(10)は、プリ
プレグ化したカーボンクロスあるいはガラスクロスによ
って形成される基材層(12)と、この基材層(12)
上にガラスあるいはカーボン等からなる繊維(13)に
よって形成される第一ワインディング層(l4)及び第
二ワインディング層(15)とによって主に構成されて
いるから、これらの基材層(12)、第一ワインディン
グ層(14)及び第二ワインディング層(15)によっ
て全体としては高い強度を有したものとなっている。し
かも、これらカーボンクロスあるいはガラスクロス、ガ
ラスあるいはカーボン等からなる繊維(13)、及びこ
れらを密着させる樹脂はそれぞれの熱膨張率が低いもの
であるから、当該強化プラスチック製中空材(10)の
各層における熱膨張率は低下されており、従って熱が加
えられ、あるいは温度差の激しい状態のもとにおかれた
としても、その内部に応力を生じさせることはない。そ
して、この強化プラスチック製中空材(10)は、各材
料を順次上方に巻回していくことにより形成可能となっ
ているから、その製造を容易に行なえるものとなってい
る。なお、この強化プラスチック製中空材(10)は非
常に高い強度を有していることから、耐摩耗性に優れて
いることは勿論である。
さらに、この強化プラスチック製中空材(10)にあっ
ては、上述の作用を有していることは勿論のこと、その
他にその弾性層(16)によって次のような作用をも有
している。すなわち、この強化プラスチック製中空祠’
(10)の弾性層(16)にあっては、これが一番外層
に位置しかつ弾力性を有しているから、この弾性層(1
6)に直接触れるフィルムまたはシートの端部を内部に
埋め込ませることが可能となっているのである。すなわ
ち、フィルムまたはシートの端部が一番始めにはいわば
その分盛り上っていたとしても、次に巻回されるフィル
ムまたはシートがこれを押え付けることによって、当該
フィルムまたはシートの端部は弾性層(16)内に沈み
込むことになるのである。これにより、巻回されるフィ
ルムまたはシートが薄いものであったとしても、このフ
ィルムまたはシートの端部によって形成される「しわ」
の発生を防止することが可能なのである。なお、このよ
うに弾性層(16)が弾力性のあるものであるから、当
該強化プラスチック製中空材(10)を所定長さの輪切
りにして、これら強化プラスチック製中空+4’(10
)の各部分を他の機械の各種ローラとして使用した場合
、高い真円度、高い強度、耐摩耗性及び熱膨張率の低さ
から、相当有用なものとなる可能性を含んでいる。
(実施例) 次に、本発明に係る強化プラスチック製中空材(10)
の実施例について、その製造方法も加味しながら、図面
を参照して順次説明する。
第l図には、本発明に係る強化プラスチック製中空材(
10)の部分破断斜視図が示してあり、この強化プラス
チック製中空材(10)は主として基材層(12)、第
一ワインディング層(14)、第二ワインディング層(
15)及び弾性層(16)とからなっている。
基材層(12)は、中心物となる芯金(11)に、ブリ
プレグ化されたガラスクロスあるいはカーボンクロスを
2層に巻回して構成されているもので、この基材層(1
2)は完戊後の強化プラスチック製中空材(10)の内
面を滑らかにしかつ内径精度を上げるためのものである
。この場合、芯金(11)は当然真円に近いものが使用
され、その表面には必要に応じて離型剤が塗布される。
離型剤を塗布するのは、完成後の強化プラスチック製中
空材(10)からこの芯金(11)を抜き取る場合に、
その作業を容易に行なえるようにするためである。
また、基材層(12)を芯金(11)に対して巻回する
には、その布目が芯金(11)に対して斜めになるよう
に配置してなされる。その理由は、この基材層(12)
上に後述の第一ワインディング層(14)をその上に巻
回していく場合に、この巻回途中において基材層(12
)がほぐれないようにするためである。
さらに、この実施例においては、基材層(l2)の巻き
数を2回としたがこれに限るものではなく、次に述べる
ように、1回でもよくまた3回以上であってもよい。こ
の基材層(12)は、強化プラスチック製中空材(10
)として完成した後における強度を保障するというより
はむしろ、次の第一ワインディング層(14)及び第二
ワインディング層(15)の巻回作業を容易かつ確実に
するものであり、例えば強化プラスチック製中空+J’
(10)自体の径が小さい場合には1回でよいし、一方
、当該強化プラスチック製中空材(lO)の径が大きい
場合には3回以上巻回すればよいのである。なお、この
強化プラスチック製中空材(10)としては、その最終
的な直径が5mm〜300mmと相当幅の広いものが製
造されるのである。
第一ワインディング層(14)は、芯金(1l)ととも
に回転される基材層(l2)の上面に、繊維(13)を
順次巻回(ワインディング)することによって形成され
る。この第一ワインディング層(14)を形成する繊維
(13)は、ガラス、カーボン等の無機繊維あるいはナ
イロン等の合戊繊維によって形成されたものであり、巻
回される以前にプリプレグ化されている。勿論、この巻
回にあたっては、各繊維(13)に所定の張力を付した
状態で行なわれる。そして、この第一ワインディング層
(14)を形成する繊維(13)の芯金(11)軸心に
対する傾斜角度は、本実施例の場合45度である。この
傾斜角度で芯金(1l)の一端側から他端側に向けて所
定の隙間で巻回し、他端に敗ると今度は逆の傾斜角度(
135度)で同様な巻回作業を順次行なっていく。この
ような巻回によて形成された層(繊維(13)の一回巻
きを1層とする)は、本実施例にあっては6層であった
。この第一ワインディング層(14)が、当該強化プラ
スチック製中空材(10)の強度等を出す主たる部分と
なるから、繊維(l3)によって形成される層の数はも
っと多くてもよいが、径の小さい強化プラスチック製中
空材(10)を形成する場合には少なくてもよい。
第二ワインディング層(15)は、基本的には第一ワイ
ンディング層(14)を形戒する場合と同様な方法によ
って形成されるが、その芯金(l1)に対する傾斜角度
及び巻き数において異なる。すなわち、この第二ワイン
ディング層(15)を形成する繊維(13)の傾斜角度
は本実施例にあっては75度であり、またその巻き数は
3層である。この傾斜角度で、上述の第一ワインディン
グ層(l4)の場合と同様に、芯金(11)の一端側か
ら他端側に向けて所定の隙間で巻回し、他端に致ると今
度は逆の傾斜角度(105度)で同様な巻回作業を順次
行なっていく。このように、繊維(13)の傾斜角度を
第一ワインディング層(14)の場合に比較して変更し
たのは、第一ワインディング層(l4)を形成している
繊維(13)の各隙間を埋め尽くす必要があるからであ
る。すなわち、第一ワインディング層(14)を形戒し
ている繊維(13)の交差部分以外の部分で何等かの原
因によって隙間が出きている場合であっても、その上か
ら傾斜角度の異なる繊維(13)を巻回することによっ
て、この隙間は完全に埋めることができるからである。
また、第二ワインディング層(15)の巻き数を3層と
して、第一ワインディング層(14)の場合より少なく
したのは、この第二ワインディング層(15)は強化プ
ラスチック製中空祠(10)としての強度を保障するも
のではなく、弾性層(16)を形成して完威した後の強
化プラスチック製中空材(10)の表面が完全に滑らか
なものとするためのものであり、従ってこの第二ワイン
ディング層(15)を介し強化プラスチック製中空材(
10)の表面が滑らかなものとなるのであれば本実施例
の場合より少ない回数であってもよいものである。
そして、第3図には本発明に係る強化プラスチック製中
空材(10)の部分縦断面図が示してある。
この発明に係る強化プラスチック製中空材(10)にあ
っては、その第二ワインディング層(15)の外側に弾
性層(16)を形成したものである。この弾性層(16
)は、天然ゴム、あるいはスチレンゴム、プロピレンゴ
ム等の合戒ゴムを材料とし、これらの生ゴムを第二ワイ
ンディング層(15)の外層に添着した後、加熱及び加
圧することによって加硫して形或する。生ゴムの添着は
、所定厚さのシート状生ゴムを必要回数巻き付けて所定
厚さのものにするとよい。シート状の生ゴムを使用する
のは、表面仕上げが全く不要となるか、あるいは簡単な
仕上げで済むので有利だからである。
以上のように構成した当該強化プラスチック製中空材(
10)の心円度は6/100であって従来のものの心円
度15/100よりその精度が向上しており、またその
ヤング率は1800kgf/mmであった。また、繊維
(l3)としてカーボンフィラメントを使用し、これの
強化プラスチック製中空材(10)全体に占める割合を
変化させた場合の熱膨張係数を計測した結果、第4図に
示すようになった。
なお、以上のように形成した強化プラスチック製中空材
(10)にあっては、その表面仕上げをする前に、すな
わち各層及び各被膜が硬化した後において、芯金(11
)が抜き出される。この芯金(1l)の抜き出しは、当
該芯金(If)に離型剤が塗布してあればより一層良好
に行なうことができるものであり、各層の端部を係止部
材に係止させた状態で芯金(11)を機械によって強制
的に引き抜くことによって行なわれる。その後にこれら
各強化プラスチック製中空祠’(10)はその表面仕上
げがなされるとともに、各強化プラスチック製中空材(
10)の不要な端部を切断して完成品とされるのである
(発明の効果) 以上詳述した通り、本発明に係る強化プラスチック製中
空材(10)においては、上記実施例にて例示したごと
く、各基材層(l2)、第一ワインディング層(14)
及び第二ワインディング層(15)をカーボンあるいは
ガラス製の繊維(l3)を使用するとともに、これらの
各基材層(12)、第一ワインディング層(14)及び
第二ワインディング層(15)を樹脂によって一体的に
硬化させて構成したことにその特徴があり、これにより
、この強化プラスチック製中空材(10)は比較的軽量
でかつ高い強度を有したものとなっているから、これを
高速回転させてその表面にフィルムやシート等を巻回す
るに際して撓んだりブレたりすることはなく、フィルム
やシート等の巻同時にこれらの追随性を良好にしている
。また、この強化プラスチック製中空H(to)は、そ
の全ての材料を熱膨張係数の小さいものを使用したから
、上記のこととも合わせてフィルムやシート等に「シワ
」や破損部分を生じさせることなくこれらを確実に巻回
することができるのである。
また、この発明に係る強化プラスチック製中空材(lO
)にあっては、第二ワインディング層(15)の外側に
弾性層(16)を形成し.たから、この弾性層(l6)
によって当該強化プラスチック製中空材(10)はその
表面において多少の弾力性を有したものとなっている。
従って、この強化プラスチック製中空材(10)はその
表面にフィルムやシート等を巻回するに際して、これら
フィルムやシート等の一番最初の端部が断部を形成して
いたとしても、これを弾性層(16)の弾力性によって
吸収するから、フィルムやシート等の巻回を例え高速回
転によって行なったとしても、当該強化プラスチック製
中空材(10)はフィルムやシート等に損傷を与えるこ
となく確実な巻回をすることができるものである。
さらに、この強化プラスチック製中空材(10)の表面
に例え埃が付着したとしても、上記のフィルムやシート
等の端部と同様にこれを吸収してしまうから、埃等の付
着によるフィルムやシート等の破損を確実に防止するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
第l図は本発明に係る強化プラスチック製中空材の概略
構或を示す一部破断斜視図、第2図は本発明に係る強化
プラスチック製中空材を製造する場合に使用される装置
の概略構成を示した正面図第3図は本発明に係る強化プ
ラスチック製中空材の部分拡大断面図、第4図はカーボ
ン繊維の量による強化プラスチック製中空材の熱膨張変
化を示したグラフである。 符号の説明 10・・強化プラスチック製中空材、l1・・・芯金、
l2・・基材層、13・・・繊維、14・・・第一ワイ
ンディング層、l5・・・第二ワインディング層、16
・・・弾性層。 以  上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 プリプレグ化した繊維を巻回して形成される強化プラス
    チック製中空材であって、 芯金にプリプレグ化したクロスを巻回することによって
    形成される基材層と、 この基材層の表面に繊維を前記芯金の軸方向に対して所
    定の角度で傾斜させた状態で巻回することによって形成
    される第一ワインディング層と、この第一ワインディン
    グ層の表面に前記繊維を前記角度とは異なる角度で傾斜
    させた状態で巻回することによって形成される第二ワイ
    ンディング層と、 この第二ワインディング層の更に表面に、ゴム等の弾性
    材料を被覆することによって形成した弾性層とを備え、 これらの基材層、第一ワインディング層、第二ワインデ
    ィング層及び弾性層を加熱加圧によって硬化させたこと
    を特徴とする強化プラスチック製中空材。
JP2142100A 1990-05-30 1990-05-30 強化プラスチック製中空材 Granted JPH0315521A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110573327A (zh) * 2017-04-27 2019-12-13 Dic株式会社 片材缠绕成形方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110573327A (zh) * 2017-04-27 2019-12-13 Dic株式会社 片材缠绕成形方法

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