JPH038798Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、軽量シヤツタ等の建築用シヤツタに
用いられる中柱に関するものである。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする問題点〕

従来、この種建築用シヤツタの中柱は、左右両
側で上下開閉作動するシヤツタカーテンをそれぞ
れガイドすべく、断面略コ字状のものを背合せ状
に固定した一体のものであつたため、重量が相当
重く、従つて建築用シヤツタを開放した場合に、
中柱は、取外すとともに他所に持ち運び、立てか
けたり横に置いたりして保管する作業が極めて大
変で作業者に重労働を強いることとなるという欠
点がある許りでなく、別途中柱の保管場所を確保
する必要があり問題となつていた。特に中柱を戸
外に保管した場合には、錆、傷が発生し易く、延
いては耐久性も悪くなる等の欠点があり、また立
てかけの場合には風や外力で倒れたりして危険で
あつた。そこで中柱を横方向に移動せしめて、建
物側のガイドレールの横に並列して収納するよう
にしたものが提案されているが、この場合には中
柱の幅寸法分だけ開口部の有効開口幅が狭まくな
るという欠点があり、これを回避するためには、
更に中柱を他の方向へ移動させるなど大掛りな装
置が必要で経費も大変であつた。

〔問題を解決する手段〕

本考案は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を
一掃することができる建築用シヤツタの中柱を提
供することを目的として創案されたものであつ
て、それぞれ上下開閉動する左右両側のシヤツタ
カーテンをガイドする中柱であつて、該中柱を、
各シヤツタカーテンをそれぞれガイドする左右の
ガイド体を分割自在に合体して構成すると共に、
前記分割した各ガイド体を、建物側に固定のガイ
ドレールに抱合せ嵌合できるように構成したこと
を特徴とするものである。

そして本考案は、この構成によつて、中柱を左
右のガイド体に分割できるようにして、中柱を取
外して保管する際の作業性を改善できるととも
に、該分割したガイド体を、建物側のガイドレー
ルに抱合せ状に嵌合せしめることによつて、開口
部の有効開口幅を何ら狭くすることなく保管する
ことができるようにしたものである。

〔実施例〕

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、１，１は建物開口部の左右
両側に垂直状に設置されていて、シヤツタカーテ
ン１２の建物側の一側縁部をガイドするガイドレ
ール、２は開口部の中間部に取付けられる中柱で
あるが、中柱２は、前記シヤツタカーテン１２の
他側縁部をガイドするガイド体２ａ，２ｂからな
つている。このガイド体２ａ，２ｂはいずれもガ
イドレール１と同じ略コ字状をした部材によつて
構成されているが、ガイド体２ａ，２ｂは、背面
に形成された凹部４と凸部５とを互いに嵌合する
状態で背合せ状に接当せしめると共に、係止部６
を有する係止レバー７を係止ピン８に係合せしめ
ることで組付けられて合体するようになつてい
る。また各ガイド体２ａ，２ｂの下端部には固定
体１０が取付けられていて、後述するように中柱
２を開口部中間の中柱固定位置で組付け合体して
から、固定体１０を操作して床面に設けた固定孔
９に嵌入せしめることによつて支承固定せしめら
れるようになつている。さらにガイド体２ａ，２
ｂは、上端部側にそれぞれ設けられた吊ローラ１
１が案内レール３上を転動することによつてそれ
ぞれ左右方向に移動できるようになつているが、
前記中柱固定位置に位置した状態で吊ローラ１１
が案内レール３の凸部３ａに滑落し、位置固定さ
れるようになつている。さらに前記分割されたガ
イド体２ａ，２ｂは、吊ローラ１１の転動で対向
するガイドレール１側に移動した際、第３図に示
す如くガイドレール１に抱合せ状に嵌合すべく案
内レール３のガイドあるいは吊ローラ１１の横す
べり等によつて前後方向に偏位するようになつて
いる。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、以上の構成の中柱２の使用法について説明す
る。左右両側のシヤツタカーテン１２を開放した
場合、中柱２を開口部から取外く必要があるが、
それには、係止レバー７の係止部６を係止ピン８
から外すと共に、固定体１０を固定孔９から抜出
せばよく、これによつて中柱２は床面からの固定
が外され、また合体が解かれて各ガイド体２ａ，
２ｂが分割される。しかる後、各ガイド体２ａ，
２ｂを吊ローラ１１の転動によりそれぞれ対向す
る左右のガイドレール１側に向けて移動し、案内
レール１の開口へ抱合わせ状に嵌合し、この状態
で保管することとなる。また中柱２を取付けたい
ときは前記とは逆操作によつて極めて簡単に組付
けることができる。

この様に本考案にあつては、中柱２は、それぞ
れ分割可能なガイド体２ａ，２ｂによつて構成さ
れているので、保管時にはこれらを分割すること
ができ、しかも該分割したガイド体２ａ，２ｂ
は、対向する建物側のガイドレール１に抱合せ嵌
合した状態で収納されるから、その保管スペース
を別途確保する必要はなく、建物ガイドレール１
がそのまま保管部材として兼用化でき、しかもこ
の場合、開口部の有効開口幅Ｌは、互いに抱合せ
嵌合するものであるから殆んど狭くなることはな
く、コンパクトに収容することができる。

尚、本考案は上記実施例に限定されるものでな
いことは勿論であつて、要は、中柱が分割型であ
り、かつ分割された各ガイド体が建物側のガイド
レールに抱合せ状に嵌合して収容されるものであ
ればその手段は問わないものである。

〔作用効果〕

以上要するに、本考案は叙述の如く構成された
ものであるから、中柱は、これをそれぞれのガイ
ド体に分割し、さらにこの分割したガイド体は、
建物側のガイドレールに抱合せ状に嵌合して収容
することができ、このため、従来の如く中柱を取
外して屋外へ搬出して収納保管する煩らわしさが
なくなり、分割により軽量化されたうえに建物側
のガイドレールに重合状に収納保管でき、従つて
婦女子でも容易に操作することができる。しかも
この場合、開口部の有効開口幅を狭めることがな
く中柱の収納保管が整然と而も安全にできる。更
に中柱の製作にも大型工作機を用いる必要はな
く、案内レール材として大量生産や保管の能率向
上にも貢献することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る分割収納中柱の一実施例を
示したもので、第１図は軽量シヤツタの正面図、
第２図は作用説明図、第３図は中柱の収納図、第
４図は中柱の背面図、第５図は中柱の平面図であ
る。 図面において、１は案内レール、２は中柱、２
ａ，２ｂはガイド体、３は案内レール、４は凹
部、５は凸部、６は係止部、７は係止レバー、８
は係止ピン、９は固定孔、１０は中柱固定体、１
１は吊りローラ、１２はシヤツタカーテンであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ上下開閉動する左右両側のシヤツタカ
   ーテンをガイドする中柱であつて、該中柱を、各
   シヤツタカーテンをそれぞれガイドする左右のガ
   イド体を分割自在に合体して構成すると共に、前
   記分割した各ガイド体を、建物側に固定のガイド
   レールに抱合せ嵌合できるように構成したことを
   特徴とする建築用シヤツタの中柱。