JPH0387701A - 光散乱透過性領域を備えた光制御板の製造法 - Google Patents

光散乱透過性領域を備えた光制御板の製造法

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JPH0387701A
JPH0387701A JP14266090A JP14266090A JPH0387701A JP H0387701 A JPH0387701 A JP H0387701A JP 14266090 A JP14266090 A JP 14266090A JP 14266090 A JP14266090 A JP 14266090A JP H0387701 A JPH0387701 A JP H0387701A
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Koichi Maeda
浩一 前田
Satoshi Ishizuka
聡 石塚
Hiroaki Yamamoto
北山 慎一郎
Shinichiro Kitayama
穂積 滋郎
Shigeo Hozumi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は光散乱透過性領域および光散乱透過性領域を備
えた光制御板の製造法に関する。
〈従来の技術〉 従来、プラスチックやガラスからなる透明体はどの角度
からの光に対しても透明なものしかなかった。ところで
、特定の角度からの光のみを透過するものとして、プラ
スチックの透明シートおよび不透明シートを交互に貼合
わせたプラスチックブロックから切り出した配向膜ある
いは感光性樹脂を用いて透明基板上に格子や縞なとの模
様をなすレリーフを設は更にその上に透明基板などを組
合せたいわゆる「遮光板」が−船釣に用いられていた。
このような遮光板は特開昭57−189489号公報に
提案されている。
これらの従来の配向膜や遮光板は、その製造方法が煩雑
であるために高価であり、また配向膜では膜質が均質に
ならないという問題点を有していた。
特開昭64−40902号公報には、屈折率に差がある
少なくとも2種の光重台土のオリゴマーまたはモノマー
を含有する樹脂組成物を膜状に維持し、その膜状体に特
定の方向から光を照射して硬化させることによって、所
定角度範囲の入射光を散乱する機能を有する光制御板の
製造方法において、第1の線状光照射源と膜状体の間に
第1の形状を持つフォトマスクを配置して前記照射源か
ら光を照射し、これと同時に膜状体に対して第1の光照
射源とは反対側に第2の線状光照射源を設置し、第2の
照射源と膜状体との間に第2の形状を持つフォトマスク
を配置して第2の照射源から光を照射する方法が開示さ
れている。
特開昭64−40903号公報には、上記方法と同様に
して光i1制御板を製造する方法において、膜状体の表
面を複数の領域に分割し、少なくとも1つの領域に線状
光照射源からの光を照射し、他の少なくとも1つの領域
に、(A)前記照射源とは異なる角度から線状光照射源
の光を照射するか、(B)点光源からの光もしくは平行
光を照射するか、 (C)拡散光を照射するか、または
(D)熱を付与する方法が開示されている。
特開昭64−77001号公報には、特定の角度を戊す
入射光のみを選択的に散乱するプラスチックシートから
なる光制御板およびその製造法が開示されている。
上記製造法において、光源としては棒状ランプが用いら
れる。光照射により、硬化した樹脂板は光源の長軸と短
軸方向に対して異方性を示し、光源の長軸方向を軸とし
て回転させた場合にのみ所定の角度範囲の光を散乱する
。すなわち、生成した樹脂板は屈折率の異なる領域が、
ある方向に配向した状態で存在しており特定の角度より
入射した光はこの構造により散乱されるものと考えられ
る。
しかも上記光制御板は、上記公報に記載されているよう
に、基板のある一部が正面では透明でどちらに傾けても
不透明になり、残りの部分はその逆の機能を持つものや
基板の第1の部分は正面から見たら不透明でどちらに傾
けても透明であり、第2の部分は常に不透明であり、残
りの部分は常に透明である光制御板の作製も可能である
上記公報に記載されている方法によると、分子内に1個
以上の重合性炭素−炭素二重結合を有し、かつ互いに屈
折率の異なる少なくとも2種の化合物を含有する光重合
性組成物を膜状体に維持し、これに特定の方向から光を
照射して硬化させる方法において、前記膜状体の表面の
一部を例えばフォトマスクで覆うことにより複数の領域
に分割し、少なくとも1つの領域、例えば前記フォトマ
スクの開口に面する部分に第1の線状光照射光源からの
光を照射し、他の少なくとも1つの領域、例えばフォト
マスクで覆われていた部分に前記照射源とは異なる角度
から第2の線状光照射源の光を照射して硬化させ、もし
その後に未照射の部分があれば光または熱重合により硬
化を完結させることにより散乱する角度範囲の異なる種
々の領域を膜状体に持たせた光制御板が得られる。
前記第2の線状光照射源からの光の代わりに点光源から
の光もしくは平行光を照射するか、拡散光を照射するか
、または熱を付与してもよい。
点光源もしくは平行光を照射すれば後で硬化した領域は
一様にスリガラス状になり前記第1の光源によって硬化
した領域だけ角度依存性を有する光制御膜となる。
拡散光を照射すれば前記第1の光源によって硬化した領
域だけが角度依存性を有し、後で硬化した領域は透明な
光制御板となる。上記従来の方法によると、−枚の樹脂
板内に散乱する角度範囲が鮮明に異なる種々の領域を持
つ光制御板を製造することができる。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は光散乱透過性領域および光直進透過領域
を備えた光制御板を製造する方法を提供することにある
本発明の他の目的は光散乱透過性領域が特定の角度の入
射光のみを散乱透過させ、それ以外の角度の入射光を直
進透過させる光制御板の製造法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は上記の如き光散乱透過性領域
を備えた光制御板を工業的に製造する方法を提供するこ
とにある。
本発明のさらに他の目的は、従来のバッチ方式では製造
できない、特定の角度の入射光のみを散乱透過させる領
域が比較的広い範囲にわたる光制御板をも容易に製造し
うる、光制御板の連続的製造法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、光散乱透過性パターンが、
特に線状光源の長軸方向において、明瞭に転写された光
制御板を、連続的に製造する方法を提供することにある
本発明のように他の目的は、光散乱透過性領域がいずれ
の角度の入射光も散乱透過させる光制御板を製造する方
法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的お“よび利点は以下の説明から
明らかとなろう。
く課題を解決するための手段〉 本発明によれば、本発明のかかる目的および利点は、第
1に、 (1)光重合性組成物のフィルムおよび該フィルムの表
面に沿って配置された所定の光散乱透過性パターンを備
えた光透過体からなるアセンブリーを準備し、 ここで、該光重合性組成物は、 (a)重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ屈折率の異
なる重合体を生成し得る少なくとも2種の単量体の混合
物、 (b)重合性炭素−炭素二重結合を分子内に複数個有す
る単量体の少なくとも1種及び (c)重合性炭素−炭素二重結合を持たない化合物およ
び重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ該化合物の屈折
率と異なる屈折率の重合体を生成し得る少なくとも1種
の単量体の混合物、から選ばれ:そして (2)上記アセンブリーに、上記光透過体の存在する側
から光を照射して該フィルムの光重合性組成物を重合せ
しめて上記光散乱透過性パターンにより規定される光直
進透過領域を備えた光制御板を形成せしめる、 ことを特徴とする光制御板の製造法によって達成される
上記本発明方法によれば、先ず第1工程すなわち上記第
1工程において、光重合性組成物のフィルムおよび該フ
ィルムの表面に沿って配置された所定の光散乱透過性パ
ターンを備えた光透過体からなるアセンブリーが準備さ
れる。
光重合性組成物は、光重合性を有する重合性炭素−炭素
二重結合を有する不飽和化合物を含有している。かかる
光重合性組成物は、 (a)重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ屈折率の異
なる重合体を生成し得る少なくとも2種の単量体の混合
物、 (b)重合性炭素−炭素二重結合を分子内に複数個有す
る単量体の少なくとも1種、及び(C)重合性炭素−炭
素二重結合を持たない化合物および重合性炭素−炭素二
重結合を有し且つ該化合物の屈折率と異なる屈折率の重
合体を生成し得る少なくとも1種の単量体の混合物、か
ら選ばれる。
上記混合物(a)を構成する単量体は重合性炭素−炭素
二重結合を有する。重合性炭素−炭素二重結合としては
、例えばアクリロイル基、メタアクリロイル基、ビニル
基あるいはアリル基を好適なものとして挙げることがで
きる。
かかる単量体としては、例えば、ポリエステルアクリレ
ート、ポリオールポリアクリレート、変性ポリオールポ
リアクリレート、インシアヌル酸骨格ポリアクリレート
、メラミンアクリレート、ビダントイン骨格のポリアク
リレート、ポリブタジェンアクリレート、エポキシアク
リレート、ウレタンアクリレート、ビスフェノールAジ
アクリレート、2.2−ビス(4−アクリロキシエトキ
シ−3,5−ジブロモフェニル)プロパンなどの多官能
性アクリレートあるいはこれらのアクリレートに対応す
るメタクリレート類:メチルアクリレート、テトラヒド
ロフルフリルアクリレート、エチルカルピトールアクリ
レート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート
、インボルニルアクリレート、フェニルカルピトールア
クリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロビルアクリレート、
ω−ヒドロキシヘキサノイルオキシエチルアクリレート
、アクリロイルオキシエチルサクシネート、アクリロイ
ルオキシエチルフタレート、フェニルアクリレート、ト
リブロモフェニルアクリレート、フェノキシエチルアク
リレート、トリブロモフェノキシエチルアクリレート、
ベンジルアクリレフト、p−ブロモベンジルアクリレー
ト、2−エチルへキシルアクリレート、ラウリルアクリ
レート、2,2,3.3−テトラフルオロプロピルアク
リレートならびにこれらの単官能性アクリレートに対応
するメタクリレート類 : スチレン、p−クロロスチ
レン、ジビニルベンゼン、ビニルアセテート、アクリロ
ニトリル、N−ビニルピロリドン、ビニルナフタレン等
のビニル化合物:あるいは、ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート 、 ジアリリデンペンタエリスリ
トール、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレ
ート、ジアリルイソフタレート等のアリル化合物などが
あげられる。
これらの化合物は、モノマーのままであるいはオリゴマ
ーにして使用することもできる。
上記(a)の混合物においては、上記単量体は少なくと
も2種使用される。それらの単量体は屈折率の互いに異
なる単独重合体を与える組合せとする必要がある。屈折
率の差の大きい単独重合体を与える4i量体の組合せほ
ど好ましい。屈折率の差が例えば少なくとも0,01、
より好ましくは0.05である2種の単独重合体を与え
る単量体の組合せを使用するのが有利である。
3種またはそれ以上の種類の単量体を使用するときは、
それらの単独重合体の少なくともいずれか2つの屈折率
の差が0.01、より好ましくは0.05である単量体
の組合せを使用するのが望ましい。
上記(a)の混合物において、単独重合体の屈折率の差
が最も大きい2種の単量体は、重量比で、 10:90
〜90 : 10 の割合で用いられる。
また、少なくとも2種の単量体から得られる少なくとも
2種の単独重合体は互いに相溶性が十分でないことが好
ましい。もし相溶性があまり高い場合には、得られる樹
脂が完全に均一になってしまいヘイズ(白濁)が発生し
ない。また、相溶性が極端に悪くなり過ぎると光硬化す
る以前に相分離が生じるため得られる樹脂のへイス率が
上昇し過ぎて全面ヘイズとなり全く光制御機能を示し難
くなる。
上記(a)の混合物は、必要に応じ、光重合開始剤を含
有することができる。
光重合開始剤は特に限定されるものではなく、通常の光
重合で使用されているものならどのようなものでもよい
。例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケト
ン、2−クロロチオキサントン、ベンゾインエチルエー
テル、ジェトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケ
タール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン
、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトンなどが
あげられる。
上記(a)の混合物は、少なくとも2種の単量体および
必要により光重合開始剤とを攪拌混合することによって
調製することができる。
また、上記(b)の重合性組成物を構成する重合性炭素
−炭素二重結合を分子内に複数個有する単量体としては
、例えばアクリロイル基、メタアクリロイル基、ビニル
基又はアリル基の如き基を重合性炭素−炭素二重結合と
して分子内に複数個有する化合物が有利に用いられる。
かかる化合物としては、例えば、トリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1.6
−ヘキサンシオールンアクリレート、水添ジシクロペン
タジェニルジアクリレート、エチレンオキサイド変性ビ
スフェノールAジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールへキサアク
リレート 、 トリスアクリロキシイソシアヌレート、
多官能のエポキシアクリレート、多官能のウレタンアク
リルシートや、これらのアクリレートに対応するメタク
リレートおよびジビニルベンゼン、トリアリルイソシア
ヌレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
トなどがあげられる。
これらの化合物はモノマーのままで、あるいはオリゴマ
ーにして使用することもできる。
かかる化合物としては、光照射による硬化前の屈折率と
硬化後の樹脂の屈折率との差が少なくとも0,01、よ
り好ましくは少なくとも0.02であるものが有利に使
用される。
かかる化合物は単独であるいは2種以上の混合物として
、さらに必要により光重合開始剤との混合物として、使
用することができる。光重合開始剤としては上記(a)
の組成物について既述したものと同じものが使用できる
さらに、上記混合物(c)は、重合性炭素−炭素二重結
合を持たない化合物および重合性炭素−炭素二重結合を
有し且つ該化合物の屈折率と異なる屈折率を示す重合体
を生成し得る少なくとも1種の単量体とからなる。
重合性炭素−炭素二重結合を持たない上記化合物とは、
分子内にアクリロイル基、メタアクリロイル基、ビニル
基あるいはアリル基の如き重合性炭素−炭素二重結合を
持たない化合物をいう。
かかる化合物としては、例えば、ポリスチレン、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリエチレンオキシド、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、ナイロンの如きポ
リマー類:トルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、
メチルアルコール、エチルアルコール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニ
トリルの如き低分子化合物:あるいは有機ハロゲン化合
物、有機ケイ素化合物、可塑剤、安定剤の如きプラスチ
ック添加剤などがあげられる。
また、混合物(c)を構成する上記単量体としては、混
合物(a)および重合性組成物(b)において記載した
ものと同じものを使用することができる。
混合物(c)を構成する重合性炭素−炭素二重結合を持
たない化合物と該結合を有する単量体とは、好ましくは
該結合を有する単量体が該化合物と該単量体の合計重量
を基準にして10〜99重量%を占める割合、より好ま
しくは該結合を有する単量体が同じ基準に対し50〜9
5重量%を占める割合で使用するのが有利である。
また、上記重合性炭素−炭素二重結合を持たない化合物
と該結合を有する単量体とは、該化合物の屈折率と該単
一量体の単独重合体の屈折率との差が少なくとも0.0
1である組合せが好ましく、さらに少なくとも0.02
である組合せがより好ましい。
本発明の工程(1)において、上記の如き光重合性組成
物は、基板例えばガラス板上に塗布され所定の長さと巾
を有するフィルムに形成される。
このフィルムの表面に沿って、所定の光散乱透過性パタ
ーンを備えた光透過体を配置する。これによって、光重
合性組成物のフィルムと、該パターンを備えた光透過体
からなるアセンブリーが準備される。
該パターンを備えた光透過体は例えば、光透過性基板そ
のものの表面の一部に微細な凹凸を付与することにより
光散乱透過性のパターンを設けた基板、基板そのものに
光散乱透過性のパターンを有する物体を持つ基板、光散
乱透過性のパターンを与える光散乱透過性物体で部分的
に被覆した基板、あるいは光散乱透過性のパターンを有
する物体を設置した基板(好ましくは基板面から3mm
以内の距離に物体を設置する)を使用するのが有利であ
る。
アセンブリーを構成する光重合性組成物のフィルムは、
好ましくは少なくとも25μm1より好ましくは少なく
とも100μm1特に好ましくは少なくとも200μm
の厚さを有する。
本発明方法によれば、次いで、工程(2)すなわち第2
工程において、上記アセンブリーに、上記光透過体の存
在する側から光を照射する。ここで光を照射するための
光源としては、線状の光源、点光源、及び平行光源のい
ずれを用いることもできる。光照射源が線状光源の場合
、光透過体のうち光を散乱透過する部分を通って散乱光
となり照射されたフィルム部分は、硬化されて光を直進
透過するようになる。いいかえればこの硬化されたフィ
ルム部分はどの角度からも透明な視野を与える。一方、
光透過体のうち光を直進透過する部分を通って照射され
硬化したフィルム部分は、所定の角度から入射した光を
散乱透過しそれ以外の角度から入射した光は直進透過さ
せるようになる。いいかえればこの硬化されたフィルム
部分は所定の角度からみれば不透明な視野を与え、その
他の角度からみれば透明な視野を与える。線状光源は、
光重合性組成物のフィルムの表面にほぼ平行に位置する
長軸を備え且つ上記アセンブリーの上方空間に配置され
ている。
本発明で使用される線状光源は、フィルムの光重合性組
成物の光重合に寄与する紫外線または、その他の活性光
線を発するものであって、被照射位置(フィルム面)か
らみて光源が線状の形状をなしているものである。被照
射位置からみた光源の大きさは、光源の長軸方向の視角
Aが少なくとも8°、好ましくは少なくとも12°であ
り、光源の短軸方向の視角Bが多くともA/4、より好
ましくは多くともA/10以下であるようなものが好ま
しい。棒状の紫外線ランプは好ましい線状照射光源の一
つである。長さ約40cm、直径的2cmの棒状紫外線
ランプ(3KW)を例えば水平に保った10cmX10
cmのフィルムの上方40cmにランプがフィルム面に
平行になるように配置したとき上記視角Aは約54°と
なり、視角Bは約3°となる。棒状の紫外線ランプは本
発明における好適な線状光源である。このような線状光
源の他に、被照射位置から見て、光源が見かけ上線状に
なる様なもの、例えば点光源を多数個連続して並べて、
見かけ上線状に並べた光源、またはレーザー光等からの
光を回転鏡及び凹面鏡を用いて走査(被照射位置の1点
について異なる多数の角度から照射)するようにした装
置も線状光源として使用することができる。
照射光が紫外線の場合、棒状紫外線ランプとしては、例
えば、水銀ランプあるいはメタルハライドランプなどが
取扱の容易さを考慮した場合、好適である。また、線状
光源は、その長軸の長さが光重合性組成物のフィルムの
長さと同等であるか又はそれよりも長くするのが好まし
い。
この場合、線状光源の長さが大きくなるほど、線状光源
から照射された光は、線状光源の長軸方向において光散
乱透過性パターンの後方へ廻り込み易くなる。その結果
、光散乱透過性パターンに被覆されているフィルム部分
までが重合硬化して、本来いずれの角度から見ても透明
であるべき部分がある角度範囲から見て不透明な視野を
与える部分になる。
この不都合を避けるため、好ましくは、線状光源による
光照射を、線状光源とアセンブリーとの間の空間に複数
の光邪魔板を配置し、該光邪魔板を通して行う。複数の
該光邪魔板は各板が板面を対向する関係で、該アセンブ
リーの面に実質的に垂直に且つ該線状光源の長軸方向に
ほぼ等間隔で配列されている。
すなわち、上記の如く配置された光邪魔板を通して光照
射を行うことにより、線状光源の長軸方向のある位置か
ら発せられた光は、もし、該位置から比較的離れた位置
のフィルム部分にまで到達するならば、光散乱透過性パ
ターンの後へ廻り込むところであるが、該光邪魔板によ
ってカットされて該フィルム部分にまで到達できなくな
る。換言すれば、該光邪魔板を通して光照射を行うこと
により、線状光源の長軸方向のある位置から発せられた
光は、その直下およびその比較的近傍のフィルム部分に
しか到達することができず、従って光散乱透過性パター
ンの後方へ廻り込むこともなくなる。
ここで使用される光邪魔板は光硬化させることが可能な
光を遮ることができるものなら何でもよいが、厚みは薄
いものがより好ましい。
一方、光照射源が点光源または平行光源の場合、光透過
体のうち照射光を散乱透過する部分を介して光を照射し
硬化したフィルム部分は、どの角度からの入射光も直進
透過するようになり、光透過体の光直進透過部分を介し
て光を照射し硬化したフィルム部分は、どの角度からの
入射光も散乱透過するようになる。
本発明によれば、上記の如き方法により、光透過体の光
散乱透過性パターンにより規定される光直進透過領域を
備えた光制御板が製造される。
本発明によれば、さらに、照射光源が線状光源である場
合に、光制御板を連続的に製造する方法が同様に提供さ
れる。
すなわち、本発明により提供されるがかる連続的製造法
は、 (1)光重合性組成物のフィルムおよび該フィルムの表
面に沿って配置された所定の光散乱透過性パターンを備
えた光透過体からなるアセンブリーを準備し、 ここで、該光重合性組成物は、 (a)重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ屈折率の異
なる重合体を生成し得る少なくとも2種の単量体の混合
物、 (b)重合性炭素−炭素二重結合を分子内に複数個有す
る単量体の少なくとも1種、及び(C,)重合性炭素−
炭素二重結合を持たない化合物および重合性炭素−炭素
二重結合を有し且つ該化合物の屈折率と異なる屈折率の
重合体を生成し得る少なくとも1種の単量体の混合物、
から選ばれ、 (2)上記アセンブリーを該フィルムの面方向に連続的
に移動せしめつつ、上記アセンブリーに対し上記光透過
体の存在する側から限定的角度で光を照射して該フィル
ムの光重合性組成物を重合せしめ、その際上記光は上記
アセンブリーの移動方向を横切る方向に且つ該フィルム
の表面にほぼ平行に長軸が位置するように上記アセンブ
リーの上方空間に配置された線状光源から発せられ、か
くして所定の角度の入射光のみを散乱透過させそれ以外
の角度の入射光を直進通過させる領域といずれの角度の
入射光をも直進透過させる領域を備えた光制御板を形成
せしめることを特徴とする光制御板の連続的製造法であ
る。
上記連続的製造法(以下連続法という)において、工程
(1)は先に記述した方法における工程(1)と全く同
種である。
連続法によれば、次いで、工程(2)すなわち第2工程
において、上記アセンブリーを、フィルムの面方向に、
連続的に移動せしめつつ、上記アセンブリーに対し、上
記光透過体の存在する側から限定的に光を照射する。そ
の際照射する光は、上記アセンブリーの移動方向を横切
る方向に長軸が位置するように配置された線状光源から
発せられる。
線状光源を用い、アセンブリーに対し、上記光透過体の
存在する側から限定的角度で光を照射することにより、
光透過体の光散乱透過性パターン以外部分に相当する光
直進透過性部分により限定される、特定の角度の光のみ
を散乱する領域を備えた光制御板すなわち線状光源の長
軸と短軸方向に対して異方性を示し、光源長軸方向を軸
として回転させた場合にのみ、特定角度の光を散乱する
領域と前記パターンに対応する全ての角度からみて透明
な領域とを有する光制御板が得られる。
すなわち、工程(2)において、アセンブリーを移動さ
せながら、その移動方向を横切る方向に長軸が位置する
ように配置された線状光源からの光を、例えば該アセン
ブリーと該線状光源との間に設けた照射角度限定手段で
一部カットして、すなわちアセンブリーの移動方向に対
し上流側に降り注ぐ部分の光をカットして、移動する該
アセンブリーに対して、光透過体を通して光を照射する
。換言すれば、本発明の工程(2)では、アセンブリー
の移動方向に対し下流側に降り注ぐ部分の光しか該アセ
ンブリーには照射されないので、限定的角度で光が照射
されることになる。かくして、工程(2)によれば、ア
センブリーはアセンブリーの移動方向において、常に一
定角度で、光透過体を通して、線状光源からの光照射を
受けることになる。このことが、散乱される入射光の角
度が一定である領域を備えた光制御板を製造することを
可能とするのである。
上記照射角度限定手段は、例えば移動するアセンブリー
を、移動方向において光照射から遮蔽しうるように設け
られる。
照射角度限定手段のアセンブリーに対する光照射角度を
限定する先端部の形状は直線状であるのが好ましく、直
線状先端部はアセンブリーの移動方向に対し垂直であっ
ても傾斜していてもよい。
また、上記線状光源は、その長軸の長さがアセンブリー
の移動方向と直交する方向の長さと同等であるか又はそ
れよりも大きくなるように設けるのが望ましい。
この場合、線状光源の長さが大きくなるほど、線状光源
からの光照射は、線状光源の長軸方向において、光散乱
透過性パターンの後へ廻り込み易くなるので、それを避
けるため前記した如き光邪魔板を設けることが好ましい
く作用、効果〉 以下、線状光源から、光透過体の光直進透過域(光散乱
透過性パターン以外の領域)を通して、光を照射され、
硬化されたフィルム部分が、特定の角度の入射光のみを
散乱透過させる選択的光散乱機能を有することを添付図
面を参照しつつ説明する。
水平に置かれた未重合のフィルムの上方に、例えば約4
0cm上方でフィルム面中央から立てた垂直面から測っ
て約45°傾斜した位置に前記線状光源をその光源の長
さ方向が前記垂直面に平行になるようにかつ水平に配置
して光を照射し、フィルムの硬化反応を生じさせると、
作成された硬化フィルムには異方性が生じる。すなわち
、第9図に示すように硬化フィルムの断面を見ると、光
照射面側を8とした硬化フィルムの内部に微小構造の層
9が形成される。この層の厚みd2は約5−5000ミ
クロンであり、表面がら層までの深さdlは0−100
ミクロンである。dlの厚みはフィルムの硬化反応が生
じる雰囲気によって変化する。ここで、層の厚みd3は
通常は25−5000μmである。
平面図である第10図及び断面図である第9図に示すよ
うに、微小構造層9は線状光源13にほぼ平行に伸びる
多数の細長い微小体11.12から構成される。第10
図のA−A’線で切った断面図である第7図−aに示す
ように微小体11゜12の各々は第7図−bに示す照射
源からの光の照射方向Zよりも小さい角度Z゛で傾斜し
ている。この角度Z°は照射した光がフィルム内を屈折
し進行する屈折角にほぼ等しい。各微小体11間及び1
2間のピッチd5は0.1−20μmである。
このフィルムの光選択散乱性は、第8図において、照射
源からの照射角Zに等しい角度Ylで入射する光Δ1、
及びフィルムの反対側で照射角Zに等しい角Y2で入射
する光1Aは最も強く散乱される。言い替えればその角
度でフィルムを通して向こう側を見たとき、最も白濁し
て視界が遮られる。入射する光は必ずしも第8図の紙面
に平行な入射光だけでなく、前記入射角Y1またはY2
の光線を含みかつ紙面に垂直な平面内を通ってフィルム
に入射する光(紙面に投影して測った入射角Y1または
Y2に等しい入射光)も最も強く散乱される。そして種
々の入射角の光に対するヘイズ率は2の入射角近傍にお
いて最大である山形のグラフ形状を示す。もし照射光源
の大きさが小さくなり、前記視角で表して、長軸の視角
Aが50未満になった時は重合後のフィルムはもはや異
方性を示さなくなり、どの方向の入射光に対しても散乱
するようになる。このように照射光源として点光源また
は実質的に平行な光を用いて重合したフィルムは無方向
性の光散乱を示すようになる。
また逆に照射光源の大きさが次第に大きくなると、ヘイ
ズ率のグラフの山の高さが低くなり、照射光源の大きさ
が前記視角で表して、短軸方向の視角Bが100°より
も大きくなった時は、もはや異方性を示さなくなる。即
ち、照射され重合したフィルムはどの方向からみても透
明であり、選択的な光散乱を示さなくなる。
このような光源としては、重合すべきフィルムに比較的
近接して配置した面光源、または拡散光源を挙げること
が出来る。また、加熱によってフィルムを重合した場合
も透明になる。
このように線状光源を用いて重合したフィルムが選択的
光散乱を示す理由は定かではないが、第10図において
微小構造11.12は相互に屈折率が異なる層構造であ
り、(このような屈折率差はフィルムの原料として用い
る光重合性の化合物の単量体の単独重合体の屈折率差と
深い関連がある)in小体の傾斜角Z′に近い角度で入
ってきた光は屈折率の異なる領域の境界で回折、散乱さ
れるためであると考えられる。角度選択性は回折の角度
選択性により、層構造の間隔によって決定される。即ち
、層間隔が小さければ小さいほど散乱する角度幅は大き
くなる。また散乱の程度を表すヘイズ率は層構造の乱れ
に影響される。即ち、乱れが大きければ大きいほどヘイ
ズ率は高くなる。
また、同じ層構造の乱れであればフィルム厚が厚くなる
ほど光が通る距離が長くなるために散乱の程度が増幅さ
れるためヘイズ率は高くなる。
照射光源が面光源または拡散光源である場合には、この
ような微小構造は形成されることなく、フィルムは透明
であって選択的な光散乱は示さない。また、照射光源が
点光源である場合には膜内には微小構造は形成されるも
のの、線状光源の場合のような規則性がなくランダムに
配置し、従って、どの様な入射光も微小構造内で反射し
て、方向性の無い光散乱を与えるフィルムとなると考え
られる。
〈実施例〉 以下、この発明の実施例を挙げて説明するが本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 ポリプロピレングリコール、ヒドロキシエチルアクリレ
ートおよびイソホロンジイソシアネートから成るポリエ
ーテルウレタンアクリレート(屈折率1,481)10
0部、トリブロモフェノキシエチルアクリレート(屈折
率1.567)100部並びにヒドロキシイソブチルフ
ェノン6部から成る重合性組成物を調製した。この組成
物を40cmX40cmで2mmの厚みのガラス基板1
の上に流しだして、25cmX40cmでaOOμmの
厚みのフィルム5に底膜した。一方策3図に示したよう
に、字体rAJというパターンをサンドブラストにより
表面をスリ状態の粗面にした40cmX40cmで2m
mの厚みの別のマスク体ガラス板(光透過体)2を準備
した。第1図および第2図に示したように、重合性組成
物のフィルム5を上面にしたガラス基板1の周辺に高さ
1mmのスペイサ−4を配置し、光透過体2をスリのあ
る面を下方にしてその上に保持した。ガラス基板1の中
心から垂直方向の上方に50cmの間隔をあけて棒状の
紫外線ランプ3(80W/am、2KW、直径2cm、
発光長25cm)を水平にかつガラス基板1の辺abに
平行になるように設置した。ランプ3により紫外光をマ
スク体ガラス板2を介して照射しフィルム5の重合性組
成物を光硬化せしめた。硬化したフィルムをガラス基板
1から剥離した。フィルム状の光制御板が得られた。こ
の光制御板をランプの設置してあった方向の正面から見
ると、文字への部分は透明に見え、その他の部分は不透
明に見えた。辺abの軸方向左右に25度以上回転させ
ると文字以外の部分も透明に見え、文字への輪郭が完全
に見えなくなった。
JISK−6714に準じ積分球式光線透過率測定装置
によりこの光制御板の全光線透過率および故乱光線透過
率をそれぞれ文字Aの部分および文字A以外の部分につ
いて測定しヘーズ率(曇価)を求めた。光制御板をその
辺abに平行な軸の回りに傾けて光を辺abに垂直な方
向から入射させて入射光と光制御板との角度を変化させ
て、上記ヘーズ率を算出した。入射角に対するヘーズ率
の変化を第4図に示す。
ここで点線は文字A部分、実線は文字Δ以外の部分にお
けるヘーズ率を示している。即ち光制御板の文字Aの部
分は入射角が何度であってもへ一ズ率の絶対値は1%以
下であり、文字入以外の部分における入射角90度の入
射光のヘーズ率の絶対値は約75%であった。
実施例2 実施例1での棒状の紫外線ランプに変えて小球の形の超
高圧水銀ランプ(20mmX20mm)を使用した以外
は実施例1と同一条件で光制御板を作成した。得られた
光制御板は、どの角度から見ても、文字Aの部分は透明
に見え、その他の部分は不透明に見えた。
実施例3 平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリ
コールとトルエンジイソシアネートおよび2−ヒドロキ
シエチルアクリレートの反応によって得たポリエーテル
ウレタンアクリレート(屈折率1.490)100部に
対してトリブロモフェノキシエチルアクリレート100
部およびペンジルメチルケタール6部を添加屁合した重
合性組成物を調整した。この組成物を40cmx40c
mで2mmの厚みのガラス基板lの上に流しだして、2
5cmX40cmで300μmの厚みのフィルム5に成
膜した。一方、縦線2mm、横線5mmの格子縞部分以
外の表面をサンドブラストによりスリ状態の粗面にして
形成した40cmX40cmで2mmの厚みのマスク体
ガラス板2を準備した。第5図および第6図に示したよ
うに、重合性組成物フィルム5を上面にしてガラス基板
lの周辺に高さ2mmのスペイサ−4を配置し、マスク
体ガラス板2を、スリのある面を下方にしてその上に保
持した。ガラス基板1の中心から垂直方向の上方に70
cmの間隔をあけて棒状の紫外線ランプ3 (30W/
cm、2.IKW、直径2cry、発光長70cm)を
水平にかつガラス基板1の辺abに平行になるように設
置した。さらにランプ長軸方向に対し垂直に表面をアル
マイト処理した20cmX20cmX3mm厚のアルミ
製の光邪魔板7をランプ下15cmの位置に5cm間隔
で13枚配置した。紫外線ランプ3により紫外光をマス
ク体ガラス板2を介して照射しフィルム5の重合性組成
物を光硬化させた。硬化したフィルムをガラス基板1か
ら剥離し、フィルム状の光制御板を得た。この光制御板
をランプの設置してあった方向の正面からみると、格子
縞部分は不透明に見え、その他の部分は透明に見えた。
格子縞以外の部分はどの角度からでも透明に見えた。
辺abの軸方向左右に25度以上回転させると格子縞の
部分も透明に見え格子縞の輪郭が完全に見えなくなった
この光制御板をランプの設置してあった方向の正面から
みて、不透明な格子縞の縦線および横線の線巾を調べて
みると、縦線は2.05mm、横線は5mmであった。
なお、光邪魔板を取り除いた以外は上記と同様にして作
成した光制御板は、ランプの設置してあった方向の正面
からみて、不透明な格子縞の縦線および横線の線巾が、
縦線は2.9mm、横線は5mmを示すものであった。
実施例4 実施例1と同じ組成物を70cmX40cmで、2mm
の厚みのガラス基板21の上に流しだして70cmX2
5cmで300μmの厚みのフィルム25に成膜した。
一方、第3図に示したように字体rAJというパターン
をサンドブラストにより表面をスリ状態の粗面にした7
0cmX40cmで2mmの厚みの別のマスク体ガラス
板(光透過体)22を準備する。重合性組成物のフィル
ム25を上面にしたガラス基板21の周辺に高さ1mm
のスペイサ−24を配置し、光透過体22をスリのある
面を下方にして、その上に保持し、アセンブリー26を
準備した。第11図に示すように、アセンブリー26を
30cm間隔に設けた回転ロール28上に置いた。ロー
ル28が一定速度で回転し、アセンブリー26をその進
行方向が、アセンブリー26の(第1図の)ab方向に
直角になるように水平に置き、アセンブリー26を40
cm/分の速度で移動(図面で右方向に)させた。アセ
ンブリー26の上面から上方70cmの位置に棒状の紫
外線ランプ23(80W/cm  5.6kw、ランプ
直径2cm、ランプ長70cm)をその長さ方向が水平
でかつロール28の軸に平行に、すなわちアセンブリー
26の巾方向(ab)に平行になるように配置した。さ
らにランプ23の長軸に対し、垂直に20cmx20c
mの表面をアルマイト処理した3mm厚のアルミ製の光
邪魔板27を棒状の紫外線ランプ23の下方15cmの
位置に5cm間隔で13枚配置した。照射角度限定手段
29をアセンブリー26の上面のすぐ真上に配置した。
照射角度限定手段29の先端部は図面で棒状の紫外線ラ
ンプ23の真下から垂直の位置にロール軸に平行に位置
している。ロール28の回転により、アセンブリー26
は移動しながら、フィルム25の重合性組成物は、棒状
の紫外線ランプ23より紫外光を光透過体22を介して
照射され、光硬化した。硬化したフィルム25をガラス
基板21から剥離し、フィルム状の光制御板が得られた
。この光制御板を正面において観察すると透明な文字r
AJが白濁した周囲の中に見えた。この透明な文字rA
Jの形状および大きさは、光透過体22の字体「A」と
全く同じであった。光制御板を辺abを軸に約20度以
上左右に傾斜させると、光制御板全面が透明となり、文
字は見えなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の工程(1)において用いられる重合
性組成物と光散乱透過性パターンを備えた光透過体から
構成されるアセンブリーおよび線状光源の組合せ一例を
示す斜視図である。 第2図は、第1図の側面図である。 第3図は、本発明で使用する光散乱透過性パターンAを
備えた光透過体の一例を示している。 第4図は、発明方法により製造された光制御板の光学特
性を示している。 第5図は、本発明方法を実施するための光邪魔板を備え
た装置を含む本発明方法を説明するための概略斜視図で
ある。 第6図は第7図に示された装置の概略の側面図である。 第7a図、第7b図、第8図、第9図および第10図は
本発明の詳細な説明するための説明図である。第11図
は本発明を実施するための光邪魔板を備えた装置を含む
本発明方法を説明するための側面図である。 1−ガラス基板。 一光透過体 3−棒状紫外線ランプ。 4−スペイサ− 5−樹脂組成物フィルム

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(1)光重合性組成物のフィルムおよび該フィルム
    の表面に沿って配置された所定の光散乱透過性パターン
    を備えた光透過体からなるアセンブリーを準備し、 ここで、該光重合性組成物は、 (a)重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ屈折率の異
    なる重合体を生成し得る少なくとも2種の単量体の混合
    物、 (b)重合性炭素−炭素二重結合を分子内に複数個有す
    る単量体の少なくとも一種、及び(c)重合性炭素−炭
    素二重結合を持たない化合物および重合性炭素−炭素二
    重結合を有し且つ該化合物の屈折率と異なる屈折率の重
    合体を生成し得る少なくとも1種の単量体の混合物、 から選ばれ;そして (2)上記アセンブリーに、上記光透過体の存在する側
    から光を照射して該フィルムの光重合性組成物を重合せ
    しめて上記光散乱透過性パターンにより規定される光直
    進透過領域を備えた光制御板を形成せしめる、 ことを特徴とする光制御板の製造法。 2、上記工程、(2)でアセンブリーに照射する光は、
    光重合性組成物のフィルムの表面にほぼ平行に位置する
    長軸を備え、且つ上記アセンブリーの上方空間に配置さ
    れた線状光源から発せられ、そして工程(2)で形成さ
    れる光制御板は所定の角度の入射光のみを散乱透過させ
    それ以外の角度の入射光を直進透過させる領域といずれ
    の角度の入射光をも直進透過させる領域を備える特許請
    求の範囲第1項記載の光制御板の製造方法。 3、上記工程(2)における光照射が線状光源とアセン
    ブリーとの間の空間に配置された複数の光邪魔板を通し
    て行われ、そして該光邪魔板は各板が板面を対向する関
    係で、該アセンブリーの面に実質的に垂直に且つ該線状
    光源の長軸方向にほぼ等間隔で配列されている、特許請
    求の範囲第2項記載の光制御板の製造方法。 4、上記工程(2)でアセンブリーに照射する光は、上
    記アセンブリーの上方空間に配置された点光源から発せ
    られるかまたは平行光であり、そして工程(2)で形成
    される光制御板はいずれの角度の入射光も散乱透過させ
    る領域といずれの角度の入射光も直進透過する領域を備
    える、特許請求の範囲第1項記載の光制御板の製造方法
    。 5、(1)光重合性組成物のフィルム及び該フィルムの
    表面に沿って配置された所定の光散乱透過性パターンを
    備えた光透過体からなるアセンブリーを準備し、 ここで、該光重合性組成物は、 (a)重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ屈折率の異
    なる重合体を生成し得る少なくとも2種の単量体の混合
    物、 (b)重合性炭素−炭素二重結合を分子内に複数個有す
    る単量体の少なくとも一種及び (c)重合性炭素−炭素二重結合を持たない化合物およ
    び重合性炭素−炭素二重結合を有し且つ該化合物の屈折
    率と異なる屈折率の重合体を生成し得る少なくとも1種
    の単量体の混合物、 から選ばれ、 (2)上記アセンブリーを該フィルムの面方向に連続的
    に移動せしめつつ、上記アセンブリーに対し上記光透過
    体の存在する側から限定的角度で光を照射して該フィル
    ムの光重合性組成物を重合せしめ、その際上記光は上記
    アセンブリーの移動方向を横切る方向に且つ該フィルム
    の表面にほぼ平行に長軸が位置するように上記アセンブ
    リーの上方空間に配置された線状光源から発せられ、か
    くして所定の角度の入射光のみを散乱透過させそれ以外
    の角度の入射光を直進透過させる領域といずれの角度の
    入射光をも直進透過させる領域を備えた光制御板を形成
    せしめることを特徴とする光制御板の連続的製造法。 6、上記工程(2)における上記光は、該アセンブリー
    と該線状光源との間に位置する照射角度限定手段で一部
    分カットされて該アセンブリーに限定的角度で照射され
    る特許請求の範囲第5項記載の光制御板の連続的製造法
    。 7、上記工程(2)における光照射が該線状光源と該照
    射角度限定手段との間の空間に配置された複数の光邪魔
    板を通して行われ、そして複数の該光邪魔板は各板が板
    面を対向する関係で、該アセンブリーの面に実質的に垂
    直に且つ該線状光源の長軸方向にほぼ等間隔で配列され
    ている特許請求の範囲第5項記載の光制御板の連続的製
    造法。
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