JPH0386756A - 耐衝撃、透明、耐熱樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃、透明、耐熱樹脂組成物

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JPH0386756A
JPH0386756A JP22179689A JP22179689A JPH0386756A JP H0386756 A JPH0386756 A JP H0386756A JP 22179689 A JP22179689 A JP 22179689A JP 22179689 A JP22179689 A JP 22179689A JP H0386756 A JPH0386756 A JP H0386756A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐衝撃性、透明性、成形加工性さらには耐ス
トレスクランク性の優れた新規なポリフェニレンエーテ
ル樹脂組成物に関するものである。
(従来の技術および課B) ポリフェニレンエーテル(以下PPEという)は、優れ
た機械的特性、電気的特性、耐熱性、透明性を有してい
るが、加熱時の溶融粘度が高く成形加工が困難であると
いう問題点を有している。
このPPEの成形加工性を改良する目的で、米国特許第
3,383,435号明細書には、PPEとスチレン系
重合体(以下PSという)のブレンドが示されている。
この方法によって充分な成形加工性を得るレベルまでP
Sをブレンドすると、PPEの耐熱性の低下が大きくな
り、衝撃性、引張強度等の機械的特性面での低下も大き
くなるという新たな問題が発生する。
一方、加工性改良のためPPEにスチレン化合物をグラ
・フト重合してPPEに高分子量PSをグラフトする方
法も数多く提案されている(例えば、特公昭52−38
596号公報及び特公昭59−11605号公報)、こ
れらはPPEtlへのスチレンのグラフト反応を促進さ
せることを目的としてラジカル発生剤の存在下に、スチ
レン量、反応温度、混合条件等を規定し、PPE鎖へ高
分子量PSのグラフト反応を促進している。
さらに、特開昭63−152628号公報では、PPE
を炭素−炭素二重結合を有する化合物の存在下、ラジカ
ル発生剤無添加の状態で、PPEのガラス転移温度以上
に溶融混練することにより、色調の優れたPPEを製造
する方法が提案されている。
また、特開昭63−108059号公報にも、PPHの
流動性、酸化安定性の改良を目的に、炭素−炭素二重結
合を有する特定の化合物とPPEとの反応生成物からな
る&1ltc物が示されている。
これらの方法によりPPHの成形加工性は改良されるが
、耐衝撃性、耐ストレスクランク性は改良されない。
特公昭57−56941号公報には、PPEにスチレン
−ブタジェン−スチレンブロック共重合の水添物を加え
ることにより耐衝撃性を改良することが示されているが
、このものに示されている組成物は、相溶性が充分でな
く、透明性も失われ、流動性も低下する等の問題点を有
している。
(課題を解決するための手段) このような状況下にあって、透明性、成形加工性、熱安
定性、耐衝撃性、耐ストレスクランク性に優れた耐熱性
樹脂に関し、鋭意研究の結果、本発明に至ったものであ
る。
即ち、本発明は; (I)  下記一般式(a)で表される環化末端基を、
樹脂を構成するフェニレンエーテルユニットの100個
に対して平均0.01個以上含有し、数平均分子量が1
,000〜100,000の範囲にあることを特徴とす
る、ポリフェニレンエーテル樹脂10〜99重量%と、 (II)  少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合
体ブロックAと少なくとも1個のオレフィン化合物重合
体ブロックBからなるブロック共重合体であり、このブ
ロック共重合体中のビニル芳香族化合物重合体ブロック
Aの含有量が50重量%以上90重量%以下であり、し
かもオレフィン化合物重合体ブロックB中のオレフィン
化合物重合体の不飽和度が20%以下であるブロック共
重合体が90〜1重量%を含む組成物である。
(式中、R,−R,は、夫々独立に、水素、アルキル基
、置換アルキル基、ハロゲン基、アリール基又は置換ア
リール基であり、R,、−R,は、夫々独立に水素、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケ
ニル基、ハロゲン基、アリール基、置換アリール基、ア
ルコキシ基、N−ラクタム基、カルボン酸基、カルボン
酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
基ニトリル基、アシロキシ基又はアシル基である。
なお、R6とR1、R1とR9は、夫々独立に結合して
スピロ環状構造のリングを形成していてもよい、) すなわち、本発明者らは、その成形加工性、熱安定性を
改良した特定構造のPPEに、ブロック共重合体中のビ
ニル芳香族化合物重合体含有量が50重量%以上90重
量%以下の組成のものを組み合わせることにより、透明
性を失うことなく、耐衝撃性、耐ストレスクラック性及
び成形加工性が大幅に改善され、しかもPPE本来の耐
熱性を保持した組成物が得られることを見出し、本発明
に至ったものである。
本発明に用いるポリフェニレンエーテル樹脂は前記一般
式(a)で表される環化末端基を゛、樹脂を構成スるフ
ェニレンエーテルユニットの100個に対して平均0.
01個以上含有する必要がある。
エンジニアリング樹脂として用いる程度の平均分子量(
約to、ooo〜30,000)の場合、[化末端基は
フェニレンエーテルユニットの100個に対して平均0
.15個以上が好ましい、さらに好ましくは、平均0.
2個以上である。
その上銀は特になく、多ければ多いほど耐熱酸化劣化の
点で好ましい、また、末端基の全てが一般式(a)の構
造である樹脂も極めて安定な樹脂である。
このポリフェニレンエーテル樹脂は、その末端基を除き
、繰返し単位として一般に で表されるフェニレンエーテルユニットを含有するもの
と定義され、特に限定はない、その代表的な例は、下記
式(ロ); (式中、R+ ” Rsは、夫々独立に、水素、アルキ
ル基、置換アルキル基、ハロゲン基、アリール基又は置
換アリール基から選ばれる。)で示されるフェニレンエ
ーテルユニットの少なくとも1種から構成される。
このようなポリフェニレンエーテル樹脂の基本骨格を工
業的に有利なフェノール類の酸化カップリング重合で製
造する場合には、R7はメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチルなどの低級アルキル基またはフ
ェニル、ナフチルなどが好ましく、R1−R3は水素ま
たは低級アルキル基が好ましい。
最も好ましい組合せとしては、R1がメチル基またはフ
ェニル基であり且つR3−R5が水素の場合、R5とR
1がメチル基であり且つR1−R5が水素の場合である
。特に、R1がメチル基であり、R1〜Rsが水素であ
って、このフェニレンエーテルユニットが全ユニットに
対して90〜100%であることが好ましい。
これらの条件を満たす最も好ましいR5−R3を有する
フェニレンエーテルユニットに対応スるモノマーとして
は、(i)2.6−シメチルフエノール、(ii)2−
メチル−6−フェニルフェノール、(it)2,3.6
−ドリメチルフエノール等が挙げられる。モノマー(i
)又はモノマー(I1)のホモポリマー、或いはモノマ
ー(i)とモノマー(ii )及び/又はモノマー(I
)とのコポリマーが本発明の樹脂基本骨格としてのポリ
フェニレンエーテル重合体として好ましく用いられる。
また、本発明のポリフェニレンエーテル樹脂中には、熱
安定性を改善するという趣旨に反しない限り、従来ポリ
フェニレンエーテル樹脂中に存在させてもよいことが提
案されている他の種々のフェニレンエーテルユニットを
部分構造として含んでもかまわない。少量共存させるこ
とが提案されているものの例としては、特願昭63−1
2698号及び特開昭63−301222号公報に記載
されている、2−(ジアルキルアξツメ¥ル)6−メチ
ルフェニレンエーテルユニットや、2−(N−アルキル
−N−フェニルアミツメチル)6−メチルフェニレンエ
ーテルユニット等h<挙ケラれる。
また、ポリフェニレンエーテル樹脂の主鎖中にジフェノ
キノン等が少量結合したものも含まれる。
本発明に用いるポリフェニレンエーテル樹脂の分子量と
しては、数平均分子量で1,000〜1oo、oooで
ある。その好ましい範囲は、約6゜000〜60,00
0である。特に、エンジニアリング樹脂の用途として好
ましいのは、約10゜000〜30,000のものであ
る。なお、本発明の数平均分子量は、ゲルバーξエージ
1ンクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンの検
量線を用いて求めたポリスチレン換算の数平均分子量で
ある。
本発明に用いるポリフェニレンエーテル樹脂の環化末端
基(a)において、 R3−R3は、夫々独立に水素、アルキル基、置換アル
キル基、ハロゲン基、アリール基又は置換アリール基で
ある。
Rh ”−Rqは、夫々独立に、水素、アルキル基、置
換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、ハロ
ゲン基、アリール基、置換アリール基、アルコキシ基、
N−ラクタム基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、
カルボン酸エステル基、カルボン酸アξド基、ニトリル
基、アシル基またはアシロキシ基である。なお、Rh、
、R1、R3及びR7は夫々独立に、その末端がフリー
であるか或いはR4とR1、R3とR7は夫々独立に結
合してスピロ環状構造のようなリングを形成していても
よい。
R1−R2の前記定義において、アルキル基は炭素数l
〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルキルである。
置換アルキルの置換基としては、フッ素、塩素、臭素な
どのハロゲン;ヒドロキシル基;ア藁ノ基;低級アルコ
キシ基を挙げることができる。アリールは炭素数6〜2
0のアリールである。置換アリール装置11a基として
は、低級アルキル基;フッ素、塩素、臭素などのハロゲ
ン;ヒドロキシル基;アミノ基;低級アルコキシ基を挙
げることができる。
R6−R1の定義において、アルキル基は炭素数1〜2
0、好ましくは1〜IOのアルキルであり、更に好まし
くは低級アルキルである。1F換アルキルの置換基とし
ては、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン;ヒドロキシ
ル基ニアミノ基;低級アルコキシ基などを挙げることが
できる。アルケニルは、エチレニル、3−プロペニルの
ような低級アルケニルが好ましい、置換アルケニルの代
表例は、1−ヒドロキシ−3−プロペニルである。
アリールは炭素6〜20のアリールである。置換アリー
ルの置換基としては、低級アルキル基;低級アルコキシ
基;フッ素、塩素、臭素などのノ\ロゲン;ヒドロキシ
ル基;アミノ基;アミノメチル基のようなアミノアルキ
ル基を挙げることができる。
アリール基は、広義の芳香環基の意味であり、狭義のア
リールに加えてピリジル基、トリアジル基なとの複素芳
香環基も含まれる。N−ラクタムの代表例は、N−2−
ピロリドニル、・N−ε−カブロラクタモイルなどであ
る。カルボン酸アξドの代表例としては、カルバモイル
、フェニルカルバモイル、セリルなどが挙げられる。カ
ルボン酸無水物の好ましい例は、アセトキシカルボニル
、ベンゾイロキシカルボニルである。カルボン酸エステ
ルの代表例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、アリロキシカルボニルなどがある。アシル基の代
表例はアセチル、ベンゾイルなどがあり、アシロキシの
好ましい例は、アセトキシ、ベンゾイロキシなどである
R6へR9は、その2〜3個が、特に3個が水素である
ことが安定性の面で好ましい、この際、他の基は、アリ
ール基、置換アリール基、カルボン酸基、カルボン酸無
水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アごド基、
ニトリル基、N−ラクタム基から選ぶことが好ましい。
特に、R3及びR9の少なくとも1つがアリール基又は
置換アリール基である場合が、熱酸化劣化に対する安定
性と後述する製法の観点から好ましい。
R1−R9の定義におけるアリールまたは置換アリール
基の代表例としては、フェニル、トリフ1クロロフエニ
ル、ナフチル、4−ピリジル、3゜5−シア稟ノー(S
)−トリアジル基等である。
このような環化末端基の構造及び結合量は核健気共鳴ス
ペクトルを用いて測定することができくこの環化末端基
(a)を有するポリフェニレンエーテル樹脂は、この環
化末端基を有するため溶融(態形)した場合に、下記一
般式(e)の転移構造の生成が従来のポリフェニレンエ
ーテル樹脂に比べて1しく少ない他、分子量の変化がほ
とんど起こらないといった優れた性質を有するものであ
る。
(式中、R1−R2は夫々独立に、水素、アルキル基、
置換アルキル基、ハロゲン基、アリール基又は置換アリ
ール基である。) この安定化ポリフェニレンエーテル樹脂は、以下のよう
にして製造することができる。
XIQ (式中、R5〜R,は(a)式で定義したものと同じで
あり、R6・、Roは、それぞれ独立に水素、アルキル
基、置換アルキル基を表すが、同時に水素であることは
ない、) で表される末′:4基を有するポリフェニレンエーテル
重合体を一般式(ロ); (式中、Rh”−R9は(a)式で定義したものと同じ
である。) で表される炭素−炭素二重結合を有する化合物(以下不
飽和化合物という)とラジカル重合開始剤の不存在下に
、ポリフェニレンエーテル重合体のガラス転移温度以上
の温度迄加熱することによって製造できる。
前記(C)式のR1#、R11におけるアルキル基、置
換アルキル基は、好ましくは(C+〜Ct*)アルキル
基、(C8〜C1゜)ヒドロキシアルキル基、(02〜
Ctv)アルコキシアルキル基、(CX〜CZZ)アシ
ロキシアルキル基又は(C,〜cn)ポリアルキレンエ
ーテル基である。
このような末@基(C)を持ったポリフェニレンエーテ
ルは、水酸基のオルト位に少なくとも一つのベンジル位
水素を有するフェノール化合物を一級または二級アミン
を含んだ触媒の存在下に酸化カップリング重合又は共重
合して得られる(たとえば、米国特許第4,788,2
77号明細書)、。
この場合、得られるポリマーは、一般式(C)で表され
る末端基を有するポリフェニレンエーテルと、ベンジル
位に一級又は二級ア壽ンの結合していない末端構造を有
するポリフェニレンエーテルとの混合物として得られる
が、本発明においては、これを分離することなく用いう
る。前者と後者の使用割合は特に限定されないが、前者
の末@基数/後者の末端基数の比で示せば、好ましくは
0. 4以上、特に好ましくは0.9以上である。
本発明における一般式(C)で表される末#A基を有す
るポリフェニレンエーテルと一般式(d)で表される不
飽和化合物との反応使用量は、好ましくは、一般式(C
)で表される末端基を有するポリフェニレンエーテルに
対して、一般式(dlの不飽和化合物を2〜50当量程
度用いればよい。
本発明の安定化ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する
場合に、不飽和化合物(d)としては、生成する中間体
ラジカル(f)を例えばバイラジル(8)の形態で安定
化するために、R8及び/またはR9が、アリール又は
置換アリール基であることが好ましい。
R2 R。
不飽和化合物(d)の好ましい具体例としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、メチルスチ
レン、スチルベン、ケイ皮アルコール、ベンザルアセト
ン、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸ニトリル、4−ビニルピ
リジン、2−ビニル−3゜5−ジアミノ−(S)−トリ
アジン等が挙げられる。
不飽和化合物(イ)として、芳香環を含まないものを用
いることもできる。そのような不飽和化合物(d)の具
体例としては、アクリル酸;アクリル酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、2−
エチルヘキシル、オクチル、イソデシル、ラウリル、ラ
ウリル−トリデシル、トリデシル、セチル−ステアリル
、ステアリル、シクロヘキシル、ベンジルエステル等の
アクリル酸エステル類;アクリルアミド、アクリロニト
リル、メタクリル酸;メタクリル酸のメチル、エチル、
プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、2−エチ
ルヘキシル、オクチル、イソデシル、ラウリル、ラウリ
ル−トリデシル、トリデシル、セチル−ステアリル、ス
テアリル、シクロヘキシル、ベンジルエステル等のメタ
クリル酸エステル頬;メタリルアごド、メタクリロニト
リル、イタコン酸;イタコン酸のジメチル、ジエチル、
ジブチル、ジ2−エチルヘキシル、ジノリル、ジオクチ
ルエステル等のイタコン酸ジエステル頻;イタコン酸の
モノメチル、モノエチル、モツプチル、モノ2−エチル
ヘキシル、モノノリル、モノオクチルエステル等のイタ
コン酸のモノエステル類;473711M水物S N−
ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ブチルビニル
エーテル等のビニルエーテル類等が挙げられる。
なお、本発明の安定化ポリフェニレンエーテル樹脂の製
造にあたっては、ポリフェニレンエーテル系重合体を1
80℃以上のガラス転移温度以上に加熱する前に、不飽
和化合物(d)と機械的に混合しておいた方が好ましい
混合の方法は特に限定されないが、ヘンシェルミキサー
等によってトライブレンドする方法、溶融ブレンドの後
乾燥させる方法、不飽和化合物(d)をポリフェニレン
エーテルは溶解しないが不飽和化合物(d)は溶解する
、例えばメタノールやペンタン等のような溶媒に溶解さ
せて、粉末状の末端基(C)を有するポリフェニレンエ
ーテル系重合体に含浸させた後、溶媒を乾燥除去する方
法などが挙げられる。
以上のようにして機械的に混合されたポリフェニレンエ
ーテル系重合体と不飽和化合物(d)は、次いでポリフ
ェニレンエーテル系重合体のガラス転移温度(約208
°C)以上に加熱溶融される。好ましい温度範囲は、ガ
ラス転移温度の20〜150℃上であり、さらに好まし
くは、50〜120℃上である。加熱する時間は、温度
との関係で一概にはいえないが、望まれる反応が完了す
るのに十分の時間加熱すればよい、一般には、約1分〜
1時間程度であり、数分程度が好ましい、余り長くして
も意味がない。
環化末端基(a)の生成する反応は、通常ガラス転移温
度以上では十分速いので、不必要に過剰な熱をかけない
ほうがよい、また、加熱は、前述のとおり、ラジカル重
合開始剤の不存在下で行う必要がある。酸素もできる限
り排除するべきであり、そのために反応雰囲気を窒素ガ
ス雰囲気などにするのが好ましい。
次に、本発明に用いるブロック共重合体は、少なくとも
1個のビニル芳香族化合物重合体ブロックAと少なくと
も1個のオレフィン化合物重合体ブロックBからなるブ
ロック共重合体であり、このブロック共重合体中のビニ
ル芳香族化合物重合体ブロックへの含有量が50重量%
以上90重量%以下であり、しかもオレフィン化合物重
合体ブロックB中のオレフィン化合物の不飽和度が20
%以下のものである。
このブロック共重合体のオレフィン化合物重合体ブロッ
クとは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチ
レン等のモノオレフィン、あるいはブタジェン、イソプ
レン、1.3−ペンタジェン等の共役ジオレフィン、1
.4−・ヘキサジエン、ノルボルネン、ノルボルネン誘
導体等の非共役ジオレフィンのうちから選ばれた1種以
゛上のオレフィン化合物が重合、あるいは共重合した形
態を有する重合体ブロックであり、しかも該ブロックの
不飽和度は20%以下である。
従って、オレフィン化合物重合体プロ・ツクの構成モノ
マーとして上記のジオレフィン類を用いた場合には、外
ブロック部分の不飽和度が20%を越えない程度にまで
水添等の方法により不飽和度を減らす処置が施されてい
なければならない、また、オレフィン化合物重合体ブロ
ックには、その特性を損なわない範囲でビニル芳香族化
合物がランダムに共重合されていてもよい。
好ましいブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物重合
体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ックとから構成されてなるブロック共重合体(以後これ
を、「前駆体としてのブロック共重合体」と呼ぶ)の共
役ジエン部分の不飽和度が20%を越えない程度にまで
選択的に水添されたものである。
「前駆体としてのブロック共重合体」を構成するビニル
芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン
、ビニルトルエン等のうちから1種または2種以上が選
ばれ、中でもスチレンが特に好ましい。
また、共役ジエン化合物としては、ブタジェン、イソプ
レン、1.3−ペンタジェン等のうちから1種または2
種以上選ばれ、中でもブタジェンおよび/またはイソプ
レンが特に好ましい。
「前駆体としてのブロック共重合体」において、ビニル
芳香族化合物の含有量と共役ジエン化合物の含有量の重
量比は、50150〜90/10の範囲が好ましく、5
5 / 45〜85/15の範囲が更に好ましい、ビニ
ル芳香族化合物の含有量が50重量%より少なくなると
樹脂組成物の透明性が失われ、相溶性の不良に起因する
相剥離現象が生じ、流動性にも悪影響が生じる。
一方、ビニル芳香族化合物の含有量が90重量%を越え
ると耐衝撃性、及び耐ストレスクラック性の改善効果が
見られなくなる。
上記ブロック共重合体は、数平均分子量が2゜000〜
500,000、好ましくは20,000〜300,0
00の範囲であり、また分子量分布(重量平均分子量と
数平均分子量の比)は1゜05〜lOの範囲が好ましい
また、ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状
、放射状またはこれらの組合せなどが挙げられる。この
中で、直鎖状の構造のものがより好ましい。
「前駆体としてこのブロック共重合体」の製造方法とし
ては、例えば特公昭36−19286号公報、特公昭4
3−14979号公報、特公昭49−36957号公報
、特公昭4B−2423号公報、特公昭4B−4106
号公報などに記載された方法が挙げられる。これらはす
べて、炭化水素溶剤中でアニオン重合開始剤として有機
リチウム化合物等を用い、必要に応じてビニル化剤、カ
ップリング剤などを用い、ビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物をブロック共重合する方法である。
上記の「前駆体としてのブロック共重合体」を、公知の
方法、例えば特公昭42−8704号公報に記載の方法
で水添することにより、本発明で用いられるブロック共
重合体が得られる。
本発明のポリフェニレンエーテル樹脂とブロック共重合
体のブレンド割合としてはlO〜99重量%/90−1
重量%が適している。好ましくは30〜98重量%/6
0〜2重量%、より好ましくは50〜96重量%150
〜4重量%である。
このような組成物比は環化末端基を含む安定化ポリフェ
ニレンエーテル樹脂を製造する際に同時に、又は製造後
にブレンドし、押出造粒する方法で行える。
二〇組成物には、その特徴を損なわない範囲でビニル芳
香族系樹脂を加えても良い。
このビニル芳香族系樹脂としては、スチレンの単独重合
体の他、組成物としての相溶性を損なわない範囲で他の
エチレン性不飽和モノマーとの共重合体が挙げられる。
具体的なコモノマーの例としては、α−メチルスチレン
、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類、無水マレイン酸
、N−アルキルマレイミド類、N−アリールマレイよド
類、ビニルオキサゾリン等がある。
本発明のポリフェニレンエーテル樹脂は、この他にガラ
ス繊維等の無機フィラー、各種の安定剤、可塑剤、難燃
剤、顔料等を公知の方法に従い適宜添加して用いること
ができる。
(実施例) 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではない
なお、各測定は以下の条件によって行った。
■ ポリマーの粘度; 0.5%クロロホルム溶液を30°Cの条件下でウベロ
ーデ粘度管を用いて測定し、ηs p / cで表す。
■ 1)(−核磁気共鳴スベクトル; 日本電子■製のGX−270でCDCIsを溶媒として
測定し、テトラメチルシランを基準として用いる。
■ ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(以下G
PC); 東洋曹達工業■製HL−802RTSで測定する。
GPCにおける検量線は、標準ポリスチレンを用いて作
成したものを使用する。
■ ポリマー中の遊離のフェノール性OHi;EHUD
  5HCHORI等の方法(ジャーナル・オブ・アプ
ライド・ボリマーズ・サイエンス;アプライド・ポリマ
ー・シンポジウム、34.103〜117頁、(I97
B)に記載〕に従って測定する。
■ メルトフローレート: 280℃、fOKg荷重で測定する。
■ 熱変形温度; ASTM  D−648に準拠し、加重18.6Kg/
cjで測定する。
■ 耐ストレスクラック性; 厚さ3閣の圧縮成形品から試験片を切り出し、アニール
後、23℃でイソプロパツール/シクロヘキサン60/
40(重量%)の混合溶液中に30分間浸漬し、応力亀
裂を発生するに要する最小歪み(%)を測定する。
■ アイゾツト衝撃強さ; ASTM  D−256に準拠して測定する。
■ 相剥離性; 射出成形したl/8インチのダンベル試験片を折り曲げ
破断し、破断面を目視観察により評価する。
[相] 透明性; 厚さ1/8インチの成形片により、目視観察により判断
した。
実施例1〜3および比較例1 原料のポリフェニレンエーテルは、米国特許4゜788
.277号明細書(特願昭62−77570号)に記載
されている方法に従って、ジブチルアくンの存在下に、
2.6−キシレノールを酸化カップリング重合して製造
する。
得られるポリフェニレンエーテルの粘度は0゜545で
あり、ガラス転移温度は約208℃である。IH−核磁
気共鳴スペクトルで分析した結果、(i)式; の末端基が、下記の主な繰り返し単位(ロ)の100個
につき、0.32個存在することが確認される。
また、遊離のフェノール性水酸基の量は、主な繰り返し
単位(ロ)の100個につき、0.34個存在すること
が確認される。
このポリフェニレンエーテルの100重量部に対してス
テレフ10重量部を添加して、ヘンシェルミキサーで均
一にブレンドした後、スクリューの直径が30鵬φの二
軸押出1(池貝鉄工■製PCM−30)中300 ’C
で溶融混練し、水槽を通してペレット化する。
このようにして得られるペレットを1H−核磁気共鳴ス
ペクトルで分析した結果、(j)式;の末端基が、主な
繰り返し単位(5)の100個につき、0.25個存在
することが5.O2ppmのシグナルの面積値から確認
される。
また、遊離のフェノール性水m基の量は、主な繰り返し
単位(h)の100個につき0.45個存在することが
確認される。また、GPCで求めた数平均分子量は24
,500であり、粘度は0.547である。
このペレフト90重量%と表−1に示すブロック共重合
体10重量%とを混合し、再度、二軸押出機中で300
℃で溶融混練し、ペレット化した。
このペレットを射出成形機(東芝機械■製l580EP
N)で330℃の条件で成形し、試験片を作威し、評価
を行った。
表−1から明らかなように、実施例1〜3の組成物は成
形加工性、耐熱性、耐ストレスクランク性、衝撃性、透
明性を備えており、比較例1と対比し、優れた特性を有
している。
比較例2 実施例1で用いるものと同じ末端基(+)をイrするポ
リフェニレンエーテルを、スチレンを使用しない他は、
同様な条件で押出し、ペレットとする。
このペレットの分析結果は次のとうりである。
数平均分子量      26,000溶液粘度(ηs
p/c)     o、  672遊離のフェノール性
OH基 0.58 さらに、このペレットを実施例1と全く同様にブロック
共重合体と組成物化し評価した。
琵債益且 表−2 比較例3 実施例1で得られたベレットにブロック共重合体を無添
加で評価した。
赴14&及 表−3 実施例4〜6 実施例2の組成において、ポリフェニレンエーテル樹脂
とブロック共重合体の量を表−4に示すとうりに変える
以外は、全く同様に評価した。
評価結果を表−4に示す。
実施例7〜9 実施例2におけるスチレンの代わりに、表−5に示す化
合物を用いる以外は、全く同様にして組成物を得、評価
を行った。
評価結果を表−5に示す。
(発明の効果) 本発明においては、改質された安定化ポリフェニレンエ
ーテルとブロック共重合体中のビニル芳香族化合物重合
体含有量を特定の範囲に規定したものをブレンドするこ
とにより、優れた耐熱性、成形加工性、透明性を保持し
、しかも、従来にない耐衝撃性、耐ストレスクラック性
を兼ね備えた特異なポリフェニレンエーテル系の樹脂&
11rs、物が得られる。
(ばか1名)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ( I )下記一般式(a)で表される環化末端基を、樹
    脂を構成するフェニレンエーテルユニットの100個に
    対して平均0.01個以上含有し、数平均分子量が1,
    000〜100,000の範囲にあることを特徴とする
    、ポリフェニレンエーテル樹脂10〜99重量%と、 (II)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体ブロ
    ックAと少なくとも1個のオレフィン化合物重合体ブロ
    ックBからなるブロック共重合体であり、このブロック
    共重合体中のビニル芳香族化合物重合体ブロックAの含
    有量が50重量%以上90重量%以下であり、しかもオ
    レフィン化合物重合体ブロックB中のオレフィン化合物
    重合体の不飽和度が20%以下であるブロック共重合体
    が90〜1重量%を含む組成物。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    (a) (式中、R_1〜R_5は、夫々独立に、水素、アルキ
    ル基、置換アルキル基、ハロゲン基、アリール基又は置
    換アリール基であり、R_6〜R_9は、夫々独立に水
    素、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換
    アルケニル基、ハロゲン基、アリール基、置換アリール
    基、アルコキシ基、N−ラクタム基、カルボン酸基、カ
    ルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸
    アミド基、ニトリル基、アシロキシ基又はアシル基であ
    る。 なお、R_6とR_7、R_8とR_9は、夫々独立に
    結合してスピロ環状構造のリングを形成していてもよい
    。)
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WO1997031062A1 (en) * 1996-02-23 1997-08-28 Shell Oil Company Clear polyphenylene ether/block copolymer composition
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