JPH0386312A - 鋼材エッジ加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はスラブ、ビレット等の鋼材のエツジ部を加熱す
る装置に係わり、詳しくは、熱間加工するまでの間、或
いは熱間加工中に温度低下した鋼材のエツジ部を均一な
温度に且つ熱効率よく加熱する装置に関する。

（従来の技術） 連続鋳造成いは分塊圧延後の鋼材、例えばスラブ、ビレ
ット等を熱間加工する場合、冷鋼材を加熱炉で再加熱し
てから圧延機に供給するのが一般的である。また、近年
ではダイレクトロールと称し、連続鋳造後の熱鋼材を高
温のまま直ちに圧延機に供給する方法もとられている。

この熱間加工において、再加熱後の熱鋼材が圧延機に搬
入されるまでの間に工程上の待ち時間があると、或いは
連続鋳造後の熱鋼材が圧延機に搬入されるまでの間に切
断のための時間或いは工程上の待ち時間があると、熱放
散等により表面温度が低下することがある。この温度低
下は特に鋼材のエツジ部において大きく、そのまま熱間
加工に供すると圧延材のエツジ部に耳割れ、或いは波打
ち等の圧延不良が発生したり、金属組織の変化により板
幅方向での機械的性質にバラツキが生じたりする。また
、熱間加工中においてもエツジ部の温度低下が起こり、
同様の問題が発生する。

このようなことから、鋼材を圧延機に搬入する前、或い
は圧延工程の途中で温度低下をきたしたエツジ部のみを
加熱する装置が種々提案されている０例えば、ホットス
トリップミルの前段粗圧延ロールと後段粗圧延ロールと
の間に、圧延材の幅に応して離間接近可能となしたバー
ナを圧延材の通路の両側に複数個設けたエツジ加熱装置
（実公昭５７−１４９６３号公報）、或いは鋼材の側面
側にバーナの燃焼火炎又は燃焼ガスが貫通する通孔を多
数有する伝熱促進体を鋼材の幅に応じて離間接近可能に
設け、この伝熱促進体にバーナの燃焼火炎又は燃焼ガス
を通過させて加熱し、燃焼火炎又は燃焼ガスを固体輻射
熱に変換して鋼材エツジを加熱するようになした装置（
特開昭６０−４６８０８号公報）、等である。

（発明が解決しようとする課Ｉｌり 熱放散等により温度が低下した鋼材のエツジ部を燃焼火
炎を利用して加熱する場合、火炎からの輻射熱の何割か
は大気へ散逸し、また、火炎の鋼材に対する接触熱伝達
の影響等を考えるとバーナと鋼材との距離による加熱速
度および熱効率の変化は大きい、そのために前掲の実公
昭５７−１４９６３号公報或いは特開昭６０−４６８０
８号公報のエツジ加熱装置では、バーナ或いは伝熱促進
体を鋼材の幅に応じて離間接近可能としているのである
が、このような鋼材を端部側面から燃焼火炎或いは輻射
熱で加熱するようにしたエツジ加熱装置では次のような
問題がある。

例えば、連続鋳造後にダイレクトロールに供する熱鋼材
の場合、ニーフジ部を加熱する前の幅方向の温度分布は
、第４図（ａ）に示すように幅中央部が高く、エツジ部
が低い温度分布をしている。これを鋼材の端部側面から
加熱する従来のエツジ加熱装置で加熱すると、加熱後の
幅方向の温度分布は第４図中）に示すようなものとなる
。即ち、従来のエツジ加熱装置では鋼材の端部側面付近
は中央部より高い温度に上昇するが、側面から幅方向に
およそ１００乃至３００ｍ園内側に入った所の表面温度
の上昇が小さく、新たな温度不均一が発生するのである
。

さらには、従来のエツジ加熱装置では必然的に放散排ガ
スの温度が鋼材温度以上に高くなり、熱効率が悪いとい
う問題もある。これは、火炎で鋼材へ熱を与えることに
より火炎の温度は下がるが、鋼材よりも温度が下がらな
いことと、加熱装置が開放型のために排ガスと燃焼用空
気との熱交換を行う装置を設置するのが困難であるから
である。

本発明の課題は、上記のような従来のエツジ加熱装置に
おける欠点を解消し、幅方向における温度が均一となる
ように温度低下した鋼材のエツジ部を熱効率よく加熱す
ることができる鋼材エツジ加熱装置を提供することにあ
る。

Ｃ７Ｊ、題を解決するための手段） 本発明の実施例に相当する第１図〜第３図を用いて上記
の課題を解決するための手段を説明する。

本発明は鋼材１（第２図に破線で示すもの）の幅方向端
部の上に位置する上部体３と、同じく下に位置する下部
体４と、前記上部体３と下部体４とをつなぐ縦部体５と
からなる断面コ字形の加熱装置本体６を備えた鋼材エツ
ジ加熱装置であって、前記上部体３と下部体４には鋼材
１の端部側面から内側に入った鋼材上下面の位置を加熱
するバーナ７が設けられており、且つ、縦部体５と鋼材
ｌの端部側面との間には通気性固体１８が設けられてい
る。さらに燃焼ガスの排出通路１１の途中に通気性固体
１８を通してバーナ７の燃焼ガスを吸引する吸引装置２
０が設けられている。

上記の構成に加えてバーナ７の燃焼用空気通路１０が前
記燃焼ガス排出通路１１内を通るように構成し、空気予
熱を行うのが望ましい。

（作用） このように構成された装置において、鋼材１のエツジ部
は上部体３および下部体４に設けられたバーナ７の燃焼
ガスによる輻射熱によって、まず鋼材端部側面から内側
に入った上下面、例えば端部側面からおよそ１００乃至
〜３００ｍｍ入ったところの上下面が加熱される。

これによりこの部分の温度が引き上げられるので第４図
（ｂ）に示すような従来のエツジ加熱装置で発生する温
度の低い部分がなくなる。

上下面を加熱した後の燃焼ガスは吸引装置２０によって
通気性固体１８を通して燃焼ガス排出通路１１に吸引さ
れる。これによって、通気性固体１８が高温度となり輻
射熱を放射するので、鋼材１はこの輻射熱によって端部
側面からも加熱を受け、端部側面の温度が上昇する。そ
の結果、幅方向における温度が一層均一となる。そして
、この輻射熱は距離にほとんど無関係であるので、鋼材
ｌの幅が変化しても加熱速度は実質的に変わらない。

本発明の望ましいｆｉ様では、通気性固体１Ｂを通して
燃焼ガス排出通路１１に吸引された燃焼ガスは、その後
、燃焼用空気通路１０が燃焼ガス排出通路１１を通る部
分において空気と熱交換される。これによって燃焼用空
気の温度が上昇し、熱効率が高まる。

（実施例〉 以下、図面に示した一実施例に基づき本発明を更に詳細
に説明する。

第１図は本発明にかかるエツジ加熱装置を示す斜視図、
第２図は第１図の線１−１に沿って見た加熱装置本体部
分の断面図、第３図は第２図の線■−■に沿って見た一
部破断断面図、である。

図中１は例えばスラブ、ビレット等の鋼材、２は搬送ロ
ーラ、３は上部体、４は下部体、５は縦部体、６は加熱
装置本体である。

加熱装置本体６は、第１図および第２図に示すように上
部体３、下部体４およびこれらをつなぐ縦部体５とから
断面コ字形に形成されている。この加熱装置本体６は、
コ字形をした部分が鋼材ｌのエツジ部を囲むように移送
ラインの両側に設けられる。

加熱装置本体６を構成する上部体３および下部体４には
、鋼材ｌの端部側面から内側に入った鋼材上下面の位置
を加熱するための相対向するバーナ７が備えられている
。このバーナ７の開口部８は第１図に示すように長方形
の形状をしており、綱材ｌの長手方向に沿って一層ピッ
チで複数個設けられている。

加熱装置本体６内には上下に分岐した燃料ガス通路９、
同じく上下に分岐した燃焼用空気通路ｌＯおよび燃焼ガ
ス排出通路１１が設けられている。燃料ガス通路９のガ
ス導入側は、縦部体５の背面に配された途中にガス流量
調整弁１２を有する燃料ガス供給管１３に接続されてお
り、分岐後の燃料ガス通路９の一方は上部体３を通り上
部のバーナ７部に連なっており、他方は下部体４を通り
下部のバーナ７部に連なっている。燃焼用空気通路１０
の導入側は、同じく縦部体５の背面に配された途中にフ
ィルター１４、ブロアー１５および空気流量調整弁１６
を備えた燃焼用空気供給管１７に接続されており、分岐
後の燃焼用空気通路ｌＯの一方は上部体３を通り上部の
バーナ７部に連なっており、他方は下部体４を通り下部
のバーナ７部に連なっている。バーナ７部では燃焼用空
気通路１０の出口中央部に燃料ガス通路９の先端部が位
置している。

従って、燃焼用空気は燃焼用空気供給管１７より加熱装
置本体６内の燃焼用空気通路１０を通って上部体３と下
部体４のそれぞれのバーナ７部に供給される。一方、燃
料ガスは燃料ガス供給管１３より同じく加熱装置本体６
内の燃料ガス通路９を通って上部体３および下部体４の
バーナ７部に供給され、燃焼用空気出口の中央部より噴
出される。

縦部体５と鋼材ｌの端部側面との間には、上端が上部体
３および下端が下部体４に固定された、例えば耐熱金属
又はセラミックス等の耐熱材料から作られた通気性固体
１８が設けられている。この通気性固体１８は、鋼材上
下面を加熱した後のバーナ７の燃焼ガスが通過できるよ
うにメツシュ状、多孔質状、ハニカム状などの構造をし
ている。

通気性固体１８の後面側には、前記加熱装置本体６に配
設されている燃焼ガス排出通路１１の導入口１９が位置
している。この燃焼ガス排出通路１１内に燃焼用空気通
路１０の一部（図では分岐部）が通っており、排出側は
途中に吸引装置２０、例えば排風ブロアーを備えた排出
管２１に接続されている。この吸引装置２０によってエ
ツジ加熱後のバーナ７の燃焼ガスは通気性固体１８を通
して燃焼ガス排出通路１１に吸引される。このため、通
気性固体１８が高温度となって輻射熱を放出する。また
、燃焼用空気が排ガスで予熱される。

なお、第３図中の２は鋼材搬送用ローラで、下部体４に
設けられた凹部（第１図参照）の位置にある。

以上説明したエツジ加熱装置は、燃焼ガスの排出通路を
燃焼用空気通路内に通す構造をもつものであるが、必ず
しもこのような構造としなくてもよい、即ち、燃焼用空
気通路が燃焼ガス排出通路を通る構造でなくてもよい、
これでもエツジ部を均一に加熱することができる。しか
し、前記のような構造にすれば熱効率が一層高くなる。

また、本発明のエツジ加熱装置に通気性固体を通して吸
引する燃料ガス量を燃焼負荷に応じて調整する機構を付
は加えれば、高い効率を維持することができる。

第１図から第３図に示す構造をした本発明のエツジ加熱
装置（装置長さ：　１０ｒｓ、加熱容量：３００万ｋｃ
ａ　ｌ　／ｈ）を使用して、２７０開Ｘ　１２００ｍｍ
幅Ｘ８０００ｍｍ長さのスラブのエツジ部（端部側面か
ら３００＋ｕ＋の間）を、燃料にコークス炉ガスを使用
して加熱した。

通気性固体にはジルコニア−アル逅す系の多孔質のもの
を使用した。

その結果、端部側面から３００ｍｍの間を平均１０００
°Ｃより１２００°Ｃに加熱するに要した時間は２０分
間であり、エツジ部加熱後の幅方向の温度分布はほぼ均
一であった。また、燃焼用空気も排ガスで５００℃に予
熱され、熱効率が従来のバーナ火炎を鋼材端部に当てて
加熱し、排ガスは鋼材中央部から上方へ排出するタイプ
の開放型エツジ加熱装置を使用した場合に比べて４％向
上した。

（発明の効果） 以上説明した如く、本発明のエツジ加熱装置はバーナの
火炎で鋼材端部側面から内側に入った上下面を、通気性
固体からの輻射熱で鋼材端部側面を加熱するように構成
したものであるから、板幅方向の温度が均一となるよう
にエツジ部を加熱することができる。さらに、燃焼ガス
の排出通路を燃焼用空気通路内に通す構造をとれば燃焼
用空気を予熱することができるので、加熱の効率が一層
高くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のエツジ加熱装置を示す斜視図、第２図
は第１図の線ｔ−ｒに沿って見た加熱装置本体部分の断
面図、 第３図は第２図のｍｎ−ｎに沿って見た一部破断断面図
、 第４図はエツジ加熱前の板幅方向の温度分布と従来のエ
ツジ加熱装置でエツジ部を加熱したときの加熱後の板幅
方向の温度分布を示す図、である１：ａｉｉ材、３：上
部体、４：下部体、５：縦部体、６：加熱装置本体、７
：バーナ、９：燃料ガス通路、１０：燃焼用空気通路、
１１：燃料ガス排出通路、１３：燃料ガス供給管、１７
：燃焼用空気供給管、１８二通気性固体、２０：吸引装
置、２１：排ガス排出管。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋼材の幅方向端部の上に位置する上部体と、同じ
   く下に位置する下部体と、前記上部体と下部体とをつな
   ぐ縦部体とからなる断面コ字形の加熱装置本体を備えた
   鋼材エッジ加熱装置であって、前記上部体と下部体は鋼
   材の端部側面から内側に入った鋼材上下面の位置を加熱
   するバーナを備え、且つ、縦部体と鋼材の端部側面との
   間に通気性固体が設置されており、バーナの燃焼ガスを
   通気性固体を通して縦部体の方向に吸引する吸引装置を
   有することを特徴とする鋼材エッジ加熱装置。
2. （２）燃焼ガスの排出通路内にバーナの燃焼用空気通路
   を通したことを特徴とする請求項（１）記載の鋼材エッ
   ジ加熱装置。