JP2000273530A - 鋼材の連続加熱装置 - Google Patents

鋼材の連続加熱装置

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JP2000273530A
JP2000273530A JP11083212A JP8321299A JP2000273530A JP 2000273530 A JP2000273530 A JP 2000273530A JP 11083212 A JP11083212 A JP 11083212A JP 8321299 A JP8321299 A JP 8321299A JP 2000273530 A JP2000273530 A JP 2000273530A
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Toshiaki Saito
俊明 齋藤
Hideki Murakami
英樹 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラブやビレットを熱間圧延する前に行う鋼
材の再加熱において、生産性を低下させることなく、異
なる目標抽出温度の鋼材を精度よく焼き分ける。 【解決手段】 連続熱間圧延用の鋼材を連続的に加熱す
るウォーキングビーム式多帯式連続加熱炉における鋼材
の連続加熱装置において、前記ウォーキングビーム式多
帯式連続加熱炉の抽出側に、炉長方向に仕切壁により分
割された少なくとも上下各二つの均熱帯を設けるととも
に、前記上下各二つの均熱帯に対応した燃焼制御系統を
有する燃焼バーナを設けたことを特徴とし、これによっ
て加熱に要する燃料原単位の低減を図っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続熱間圧延用の
鋼材を連続的に加熱する加熱装置に関するもので、より
具体的には、ウォーキングビーム式多帯式連続加熱炉に
おいて、スラブやビレットを熱間圧延する前に行う鋼材
の再加熱をする加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延に供するスラブやビレットには
最終製品で得ようとする材質によって、加熱炉において
目標とする抽出温度が異なるものがある。一般に、同一
の加熱炉で再加熱処理される鋼材の目標とする抽出温度
の幅は1000℃〜1250℃程度である。そして、こ
れらの抽出目標温度の異なる鋼材はしばしば加熱炉の中
に混在する。そのような場合、各々の鋼材を、目標抽出
温度以上かつできるだけ目標抽出温度に近い温度で抽出
できるように燃焼制御を行っている。
【0003】しかし、従来までの加熱炉は炉体の熱慣性
が大きく、短時間で炉温を変化させることが難しいこ
と、炉内のガスが鋼材の装入側の煙道に向かって流れる
ため、隣接する燃焼制御帯間に大きな温度差をつけるこ
とが難しいこと、などから抽出温度の異なる鋼材を効率
よく加熱することは難しい。善後策として、目標抽出温
度の異なる鋼材の間に目標抽出温度が比較的厳格に定め
られていない鋼材を入れることで、高温抽出材(例えば
1250℃)と低温抽出材(例えば1100℃)とを焼
き分けている。そのため、最終製品の材質上、より低い
温度で抽出できる鋼材を過加熱することになり、燃料原
単位が悪化する。また、高温抽出材群と低温抽出材群と
の間に空炉と呼ばれる材料を装入しない領域を設けて焼
き分けを行うこともある。この場合は、加熱炉の生産性
が著しく低下する。
【0004】この問題を解決するためにいくつかの技術
が提案されている。炉壁表面やスキッドビーム表面に熱
容量が比較的小さいセラミックファイバーを張り付け、
加熱炉の炉体の熱容量を小さくして、炉温を短時間で変
化させる技術がある。また、特開平7−103659号
公報、特開平8−178544号公報、特開平9−20
9032号公報にあるように、最近普及が進んでいる蓄
熱式切り替え燃焼バーナをサイドバーナとして用いて、
隣接する燃焼制御帯間のガス干渉を抑制して、隣接する
燃焼制御帯の設定炉温により大きな差をつけられるよう
な技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミックフ
ァイバーを利用した炉体の低熱慣性化による鋼材の焼き
分け効果や蓄熱式切り替え燃焼バーナを利用した隣接燃
焼制御帯間の温度差拡大による焼き分け効果は小さく、
比較的低温で抽出できる鋼材の過加熱を抑制するには至
っていない。さらに、低温抽出材群(例えば、1100
℃)の後に高温抽出材群(例えば、1250℃)が搬送
されてくる場合は、低温抽出材が通過した燃焼制御帯は
急激に炉温を高める必要があるが、セラミックファイバ
ーを利用した炉体や蓄熱式切り替え燃焼バーナを利用し
た加熱炉においても、バーナの燃焼量が不足していれば
炉温を急激に高めることはできない。
【0006】従って、本発明は、スラブやビレットを熱
間圧延する前に行う鋼材の再加熱において、生産性を低
下させることなく、異なる目標抽出温度の鋼材を精度よ
く焼き分けることができる鋼材の連続加熱装置を提供す
るものであり、さらに、加熱に要する燃焼原単位の削減
が図れるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1に係る鋼
材の連続加熱装置は、連続熱間圧延用の鋼材を連続的に
加熱するウォーキングビーム式多帯式連続加熱炉におけ
る鋼材の連続加熱装置において、前記ウォーキングビー
ム式多帯式連続加熱炉の抽出側に、炉長方向に仕切壁に
より分割された少なくとも上下各二つの均熱帯を設ける
とともに、前記上下各二つの均熱帯に対応した燃焼制御
系統を有する燃焼バーナを設けたことを特徴とする。ま
た、請求項2に係る発明は、最抽出側の均熱帯の炉長方
向に沿う帯の長さが抽出端から二番目の均熱帯の炉長方
向に沿う帯の長さ以下であることを特徴とする上記請求
項1記載の鋼材の連続加熱装置である。さらに、請求項
3に係る発明は、最抽出側及び抽出端から二番目の均熱
帯において、前記燃焼バーナの総燃焼容量Q(kcal/h
r)が、加熱炉の生産能力P(Ton/hr)、各均熱帯の容
積V(m3 )としたとき最抽出側の均熱帯上部帯では、 (0.49×Q−5400×P)/V≧15000 (1) かつ、最抽出側の均熱帯下部帯では、 (0.32×Q−5400×P)/V≧15000 (2) かつ、抽出端から二番目の均熱帯上部帯では、 (0.49×Q−10800×P)/V≧15000 (3) かつ、抽出端から二番目の均熱帯下部帯では、 (0.32×Q−10800×P)/V≧15000 (4) の関係を満足するようにしたことを特徴とする請求項1
または請求項2記載の連続加熱装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、スラブやビレットを
熱間圧延する前に行う鋼材の再加熱において、生産性を
低下させることなく、異なる目標抽出温度の鋼材を精度
よく焼き分けることができる鋼材の連続加熱装置を実現
するものであり、加熱に要する燃料原単位の削減が図れ
るものである。
【0009】すなわち、本発明の連続熱間圧延用の鋼材
の多帯式ウォーキングビーム式連続加熱装置において
は、抽出側に少なくとも上下各二つの均熱帯を設け、さ
らにこれらの均熱帯では燃焼バーナの制御系統の分割と
対応して仕切壁により炉長方向に帯を分割された鋼材の
連続加熱装置である。ここで、均熱帯とは鋼材内部の温
度分布を均一化処理することを目的とした帯のことであ
り、燃焼制御帯を便宜上区分して呼称する呼び名とは異
なっていてもよい。例えば、加熱帯と称される燃焼制御
帯において、その入側での鋼材の温度が目標抽出温度マ
イナス50℃以内であり、加熱帯及び均熱帯にて鋼材の
均熱処理を行う場合には、加熱帯と呼称されている帯も
均熱帯と考えることができる。なお、鋼材の温度は例え
ば文献「連続鋼片加熱炉における伝熱実験と計算方法
(日本鉄鋼協会熱経済技術部会加熱炉小委員会編、昭和
46年)」に記載されている計算方法もしくはそれに準
じた方法により求めるのが一般的である。
【0010】本発明の連続加熱装置で重要な点は以下の
三点である。その一点目は均熱帯を上下各二つ以上設け
ることである。従来技術では均熱帯が上下各一帯であ
り、均熱帯に高温抽出材と低温抽出材が混在する場合、
その帯の炉温設定は高温抽出材に合わせることになる。
そのため、低温抽出材は過剰に加熱され、燃料原単位が
悪化する。これを回避するためには同一の加熱条件の鋼
材を均熱帯の炉長方向長さに合った本数装入する必要が
あるが、後の圧延工程での制約からそのような加熱方法
は現実的でない。ところが、本発明のように均熱帯が上
下各二つ以上あれば、高温抽出材と低温抽出材とのそれ
ぞれに合った炉温設定が可能となり、消費する燃料を抑
制することができる。理想的には鋼材一本毎に燃焼制御
帯が区切られていることが望ましく、この場合は鋼材の
抽出温度を単品温度管理が可能となる。
【0011】本発明の連続加熱装置で重要な点の二点目
は、最抽出側の均熱帯の炉長方向に沿う帯の長さが抽出
端から二番目の均熱帯の炉長方向に沿う帯の長さ以下と
なっていることである。最抽出側の均熱帯の炉長方向に
沿う帯の長さが抽出端から二番目の均熱帯の炉長方向に
沿う帯の長さより長くなると、抽出端から二番目の均熱
帯に在炉する鋼材の本数よりも、最抽出側の均熱帯に在
炉できる鋼材の本数が多くなる。そのため、抽出端から
二番目の均熱帯で焼き分けた以上の鋼材が最抽出側の均
熱帯に入り、余分の鋼材の目標抽出温度が抽出端から二
番目の均熱帯で焼き分けた鋼材の目標抽出温度と異なる
場合には、その余分の鋼材の焼き分けが困難となる。こ
れに対して最抽出側の均熱帯の炉長方向に沿う帯の長さ
が抽出端から二番目の均熱帯の炉長方向に沿う帯の長さ
以下となっていると、最抽出側の均熱帯に余分な鋼材が
入ることがなく焼き分けが可能となる。
【0012】本発明の連続加熱装置で重要な点の三点目
は、最抽出側及び抽出端から二番目の均熱帯において、
それぞれの帯の燃焼バーナの総燃焼容量Q(kcal/h
r)、加熱炉の生産能力P(Ton/hr)、各均熱帯の容積
V(m3 )との関係が前記した式(1)〜(4)を満た
すことである。低温抽出材から高温抽出材に被加熱材が
移行する場合、炉温を高めるために燃焼量を高める必要
があるが、ガスと炉体の昇温速度δTは鋼材を焼き分け
るのに十分に大きな値でなければならない。一般の加熱
装置では加熱抽出温度差の最大は250℃である。ま
た、燃焼制御は鋼材を搬送するタイミングで行われるこ
とを考慮すると、ウォーキングビームサイクルである約
1分の間に250℃炉温を上昇できることが望ましいこ
とが分かる。したがって、低温抽出材から高温抽出材に
被加熱材が移行する場合には、ガス及び炉体の昇温速度
として250℃/min(=15000℃/hr)が必要であ
る。
【0013】以下に式(1)〜(4)の導出について説
明する。ある燃焼制御帯の熱収支は、燃焼発熱量QC
鋼材の加熱量QS 、ガス及び炉体の加熱量QR 、損失熱
量QL (単位は全てkcal/hr)とすると、 QC =QS +QR +QL (5) となる。
【0014】先ず、鋼材の加熱量QS について考える。
均熱帯での鋼材平均温度の上昇量は一般に約50℃程度
であり、鋼材の顕熱上昇量は8000(kcal/Ton)であ
るから、生産能力P(Ton/hr)とすると鋼材の加熱量Q
S は、 QS =8000×P (6) となる。ここで、本発明では均熱帯を上下帯各2帯以上
設けており、最抽出側の均熱帯での鋼材平均温度の上昇
量は従来よりも小さくせいぜい25℃であり、 QS =4000×P (6′) となる。
【0015】次に、ガス及び炉体の加熱量QR について
考える。密度をρ(kg/m3 )、比熱をC(kcal/kg・
℃)、有効体積をV(m3 )、昇温速度をδT(℃/h
r)とし、添え字Gはガスを、Rは炉体をそれぞれ表す
とすると、 QR =ρG ・CG ・VG ・δTG +ρR ・CR ・VR ・δTR (7) となる。ここでガスと炉体の昇温速度はほぼ一致と近似
して、密度ρ(ρG =0.25kg/m3 、ρR =130kg
/m3 )、比熱C(CG =0.36kcal/kg・℃、CR
0.25kcal/kg・℃)に値を代入し、炉壁表面積と有
効厚み20mmとの積として炉体の有効体積VR を表し、
さらにVR をガスの有効体積VG (≡V)で表して整理
すると、 QR =0.74V・δT (7′) となる。
【0016】損失熱量QL はガス顕熱と炉体からの放散
熱、さらに下部帯では水冷損失熱からなる。これらの損
失熱量の合計は投入熱量にほぼ比例し、種々の実績から
均熱帯でのその比例係数は上部帯で0.64、下部帯で
0.76となる。すなわち、 上部帯:QL =0.64QC (8) 下部帯:QL =0.76QC (9) となる。
【0017】以上の式(5)〜(9)をδTで整理し、
上述したガス及び炉体の必要昇温速度δT≧15000
の条件を満足する総燃焼容量Qの範囲を求めると、前記
した式(1)〜(4)が導かれる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の連続加熱装置の実施例を図1
〜図3に基づいて説明する。図1は本発明を実施する多
帯式ウォーキングビーム式連続加熱装置の炉長方向の模
式図である。本連続加熱装置は非燃焼帯1、予熱帯2、
加熱帯3、第一均熱帯4及び第二均熱帯5からなってお
り、それぞれの帯は鋼材Sを挟んで上部帯と下部帯とに
分かれている。また、それぞれの帯は上部仕切壁6aと
下部仕切壁6bとで仕切られ、仕切壁6aと6bとの間
には鋼材Sと燃焼排ガスの流通路が形成されている。
【0019】各帯の長さは、非燃焼帯1が14m、予熱
帯2が8m、加熱帯3が8m、第一均熱帯4が6m、第
二均熱帯5が4mであり、全炉長は40mである。ま
た、上部帯の高さは2.5m、下部帯の高さは2mであ
る。また、炉幅は13mである。
【0020】上部予熱帯2a及び上部加熱帯3aには図
1に示すように、軸流バーナ7がそれぞれ8本設置され
ており、軸流バーナ7の一本あたりの燃焼容量は300
万kcal/hrである。上部第一均熱帯4a及び上部第二均
熱帯5aには、ルーフバーナ8がそれぞれ18本及び1
2本設置されており、ルーフバーナ8の一本あたりの燃
焼容量は100万kcal/hrである。下部予熱帯2b及び
下部加熱帯3bにはサイドバーナ9がそれぞれ8本設置
されており、サイドバーナ9の一本あたりの燃焼容量は
300万kcal/hrである。下部第一均熱帯4b及び下部
第二均熱帯5bには、サイドバーナ10がそれぞれ6本
及び4本設置されており、サイドバーナ10の一本あた
りの燃焼容量は250万kcal/hrである。
【0021】上述の各バーナは、例えば燃料としてLN
Gを用い、支燃剤として空気または酸素富化空気を用い
る燃焼制御可能な構造を有するものである。各バーナに
送られる支燃剤は、レキュペレータ(図示省略)により
炉内排ガス顕熱からの回収熱で400℃〜600℃程度
に予熱される。
【0022】上記各帯のバーナは本実施例で示した型に
限られるものではない。上部帯、下部帯の別を含めて各
帯のバーナはサイドバーナ、軸流バーナ、ルーフバーナ
の何れであってもよい。また、バーナの全てまたは一部
に蓄熱式切り替え燃焼バーナを用いてもよい。その場合
には、蓄熱式切り替え燃焼バーナに導かれる支燃剤はレ
キュペレータによる予熱は行わない。各下部帯には、鋼
材Sを支持する固定スキッドビームと鋼材Sを移送方向
に複数回シフトして移送するウォーキングビームとから
なる移送装置が設置されている。これらの移送装置を構
成する固定スキッドビーム及びウォーキングビームは水
冷構造を有するものである。
【0023】鋼材Sは装入プッシャにより非燃焼帯1に
装入され、移送装置によって間欠移送されながら予熱帯
2、加熱帯3、第一均熱帯4及び第二均熱帯5を通過し
て、所定の温度に加熱された後、エキストラクタによっ
て炉外へと抽出され、搬送テーブルにより後工程の連続
熱間圧延機(図示省略)に搬送され、所定の形状に圧延
される。
【0024】本実施例においては、室温の1250℃抽
出材4本(以下1250℃抽出材をS1材と称する)と
同じく室温の1000℃抽出材16本(以下1000℃
抽出材をS2材と称する)とを交互に炉に装入した。い
ずれの鋼材も12m×1.2m×0.24mのスラブで
あり、加熱時間240分、生産能力204Ton/hrであ
る。この場合、 上部第一均熱帯:(0.49×18000000−10
800×204)/195=34000 下部第一均熱帯:(0.32×15000000−10
800×204)/156=17000 上部第二均熱帯:(0.49×12000000−54
00×204)/130=37000 上部第二均熱帯:(0.32×10000000−54
00×204)/104=20000 となり、いずれも式(1)〜(4)を満足している。
【0025】図2にS1材のみ及びS2材のみを240
分間で加熱する場合の各燃焼制御帯の設定炉温を示す。
S1材とS2材とを焼き分けるために、予熱帯2〜第二
均熱帯5の炉温をそれぞれ制御する。各燃焼制御帯の設
定炉温は当該燃焼制御帯の先頭に位置する鋼材Sの抽出
温度に合わせて制御する。すなわち、燃焼制御帯の先頭
の鋼材がS1材からS2材に変わった時はバーナを消火
して炉温を低下させ、S2材からS1材に変わった時は
バーナを最大燃焼量で燃焼させ炉温を上昇させる。な
お、鋼材Sはその目標抽出温度を下回らないように加熱
した。
【0026】図3に本実施例における鋼材Sの抽出温度
変化を示す。S1材は平均で1255℃で抽出されてお
り、S2材は平均で1042℃で抽出されている。S1
材4本とS2材16本とを加熱するのに必要な燃料投入
量は27.9万kcal/Tonであった。
【0027】従来技術による鋼材の連続加熱装置は、図
1に示した本発明の多帯式ウォーキングビーム式連続加
熱炉の第一均熱帯4と第二均熱帯5とを一つの均熱帯と
みなして加熱を実施した。すなわち、第一均熱帯の先頭
の鋼材Sの目標抽出温度が変化した場合でも均熱帯の燃
焼制御は行わない。また、第一均熱帯4と第二均熱帯5
とを一つの均熱帯とみなすため、第一均熱帯4と第二均
熱帯5とでは常に同じ燃焼条件となる。
【0028】従来技術では、S1材は平均で1257℃
で抽出されており、S2材は平均で1086℃で抽出さ
れている。本発明に比べてS2材の抽出温度が44℃高
くなっている。S1材3本とS2材6本とを加熱するの
に必要な燃料投入量は28.8万kcal/Tonであり、本発
明に比べて約9千kcal/Ton燃料原単位が悪化している。
【0029】従来技術による加熱では、均熱帯が一つし
かないため、S1材からS2材への移行に際し、均熱帯
の燃焼制御のタイミングが本発明による加熱よりも遅れ
るため、S2材の先頭部の鋼材の加熱温度が高くなる。
また、均熱帯の燃焼容量が不足しているため、S2材か
らS1材への移行に時間がかかるために本発明による加
熱よりも早いタイミングで燃焼制御を開始しなくてはな
らなくなる。そのため、S2材の後尾部の鋼材の加熱温
度が高くなる。
【0030】
【発明の効果】以上の如く本発明の連続加熱装置におい
ては、生産性を低下させることなく、加熱炉にて異なる
目標抽出温度の鋼材を精度よく焼き分けることができ、
加熱炉における燃料原単位の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による連続加熱装置の炉長方向の模式図
である。
【図2】本発明による実施例を説明する1250℃抽出
材と1000℃抽出材の設定炉温分布を示す図である。
【図3】本発明および従来技術による鋼材の連続加熱装
置を用いた場合の鋼材抽出温度の変化を対比して示す図
である。
【符号の説明】
1、1a、1b…非燃焼帯 2、2a、2b…予熱帯 3、3a、3b…加熱帯 4、4a、4b…第一均熱帯 5、5a、5b…第二均熱帯 6、6a、6b…仕切壁 7…軸流バーナ(300万kcal/hr・本) 8…ルーフバーナ(100万kcal/hr・本) 9…サイドバーナ(300万kcal/hr・本) 10…サイドバーナ(250万kcal/hr・本) P…加熱炉の生産能力 Q…各帯の燃焼容量 S、S1、S2…鋼材 V…各帯の容積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K034 AA12 BA08 CA01 DB02 DB06 EA15 GA03 4K050 AA01 BA02 CA13 CD02 CD11 CG13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続熱間圧延用の鋼材を連続的に加熱す
    るウォーキングビーム式多帯式連続加熱炉における鋼材
    の連続加熱装置において、前記ウォーキングビーム式多
    帯式連続加熱炉の抽出側に、炉長方向に仕切壁により分
    割された少なくとも上下各二つの均熱帯を設けるととも
    に、前記上下各二つの均熱帯に対応した燃焼制御系統を
    有する燃焼バーナを設けたことを特徴とする鋼材の連続
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 最抽出側の均熱帯の炉長方向に沿う帯の
    長さが抽出端から二番目の均熱帯の炉長方向に沿う帯の
    長さ以下であることを特徴とする請求項1記載の鋼材の
    連続加熱装置。
  3. 【請求項3】 最抽出側及び抽出端から二番目の均熱帯
    において、前記燃焼バーナの総燃焼容量Q(kcal/hr)
    が、加熱炉の生産能力P(Ton/hr)、各均熱帯の容積V
    (m3 )としたとき最抽出側の均熱帯上部帯では、 (0.49×Q−5400×P)/V≧15000 (1) かつ、最抽出側の均熱帯下部帯では、 (0.32×Q−5400×P)/V≧15000 (2) かつ、抽出端から二番目の均熱帯上部帯では、 (0.49×Q−10800×P)/V≧15000 (3) かつ、抽出端から二番目の均熱帯下部帯では、 (0.32×Q−10800×P)/V≧15000 (4) の関係を満足するようにしたことを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の連続加熱装置。
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