JP4605082B2 - 複数の連続式加熱炉を用いた金属材料の製造方法 - Google Patents

複数の連続式加熱炉を用いた金属材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱間圧延の前に、複数の連続式加熱炉を用いて被加熱物を加熱することによる金属材料の製造方法に関する。
鋼やアルミニウムなどの金属材料の製造過程では、スラブなどの金属材料を薄く延ばしたり、中空管などの形状にしたりするために熱間圧延が行われる。連続式加熱炉は、この熱間圧延の前に、設定された目標抽出温度までスラブ等の被加熱物を加熱するために使用される。この目標抽出温度は、熱間圧延時の被加熱物の温度の違いにより金属の性質が異なってくることから、その被加熱物から製造される最終製品に必要な性能により決定される。通常、連続式加熱炉の内部は、独立してバーナーの燃焼量を調節できる複数の制御帯に分けられ、予熱帯、加熱帯及び均熱帯などの制御帯、またはこれらがさらに細分化された制御帯を有している。各制御帯には複数のバーナーが備えられている。被加熱物は、搬送装置により連続式加熱炉内を搬送され、装入口から装入されて、内部の各制御帯でバーナーにより連続加熱されて目標抽出温度となり抽出口から抽出される。この抽出目標温度は、例えば鋼では一般的に1000℃〜1250℃程度であるが、800℃〜1000℃の物もあり、これらの被加熱物が同一の連続式加熱炉内部に混在することもある。そのため、各制御帯でバーナーの燃焼を調節することで、目標抽出温度の調整を行っている。
バーナーには、連続加熱バーナー及び蓄熱式切り替えバーナー(以下単に「蓄熱式バーナー」ということがある。)があり、連続式加熱炉ではこれら二種類のバーナーが単独又は組み合わされて使用されている。連続加熱バーナーは、燃焼用空気と燃焼ガスとをバーナーノズル内部で混合して炉内へ連続的に噴射し、燃焼させる。燃焼量は、この燃料ガスの流量により調節されている。連続式加熱炉の排ガスを排出する煙道には、レキュペレーターと呼ばれる熱交換器が設置され、燃焼用空気はこの熱交換器を通過する時に排ガスと熱交換を行うことで約300℃〜600℃に加熱される。この燃焼用空気がバーナーに供給されることで、連続式加熱炉の熱効率が上げられている。一方、蓄熱式バーナーは、バーナーに備えられた蓄熱体を通過して燃焼用空気の供給及び炉内排ガスの排出が行われ、この燃焼用空気と燃焼ガスとをバーナーノズル内部で混合して炉内へ連続的に噴射し、燃焼させる。蓄熱式バーナーは2基で1対であり、第一のバーナーが燃焼している時は、第二のバーナーは燃焼せずに炉内排ガスを吸引し、蓄熱体へ排ガスの熱を蓄熱する。第一のバーナーの燃焼が終了すると、第二のバーナーは燃焼を開始する。この時、燃焼用空気は、排ガスが蓄熱体を通過する際に、蓄熱体が排ガスから蓄熱した熱により加熱され、通常800℃〜1000℃となる。これにより、連続加熱バーナーでの燃焼用空気よりも高温の燃焼用空気を用いることができるため、連続式加熱炉の熱効率をさらに向上させることが可能である。また、一定の範囲で燃料流量、燃焼時間、燃焼の有無により燃焼量を調節することにより、連続加熱バーナーに比べ燃焼量を広い範囲で細かく調節することができるため、各制御帯で迅速かつ精度良く炉温調整が可能である。
ここで、内部に備えられたバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉では、炉内排ガスが抽出側から装入側へ排出されるため、炉内排ガスの排出が困難であることから熱慣性が大きい。そのため、連続加熱バーナーの燃焼量が調節されても、短時間で炉温を調整することは困難である。また、炉内排ガスが各制御帯を通過するため、隣接する制御帯で温度差を設けることは困難である。そこで、例えば1250℃の目標抽出温度の高い被加熱物と、1000℃の目標抽出温度の低い被加熱物とを加熱するためには、その被加熱物の間に、1000℃〜1250℃のような目標抽出温度の幅が広い被加熱物を装入することで、炉温調整をしている。しかし、被加熱物の目標抽出温度から連続式加熱炉への装入順序を決定する必要があるため、生産管理が複雑となる。また、目標抽出温度の幅が広い被加熱物が無い時は、目標抽出温度の高い被加熱物と目標抽出温度の低い被加熱物との間を空けて炉温調整を行っているため、連続式加熱炉の熱効率が低下することで燃料原単位が低下し、また生産効率が著しく低下するという問題があった。さらに、並列して複数の連続式加熱炉で被加熱物を加熱する場合、生産管理の面からこれら連続式加熱炉からの被加熱物の抽出順序は、これら連続式加熱炉への被加熱物の装入順序との関係等により決められている場合があるが、炉温の調整または炉内を空けることによって特定の連続式加熱炉から予定時間での抽出ができなくなることで、他の連続式加熱炉からの被加熱物の抽出にも影響を与えることとなる。これにより、連続式加熱炉だけでなく、その後の工程を含めて生産効率の低下を生じるという問題があった。一方、複数の連続式加熱炉の炉温を、例えば1000℃、1250℃のようにそれぞれ固定することで炉温の調整を不要とすることが可能であるが、各目標抽出温度で被加熱物の数量に違いがあると特定の連続式加熱炉の稼動率が低下し、生産効率が低下することとなる。これらの問題を解決するため、特許文献1には、仕切壁での分割により少なくとも上下各二つの均熱帯を設け、分割された均熱帯ごとに燃焼制御を行うことで、生産性を低下させることなく、異なる目標抽出温度の鋼材を精度よく加熱する連続加熱装置が開示されている。また、特許文献2には、省エネルギー等のために一対または複数対の蓄熱式バーナーを配置した連続式加熱炉が開示されている。この連続式加熱炉によれば、開示されている省エネルギー等の効果に加え、各蓄熱式バーナーが蓄熱器を介して多くの炉内排ガスを炉外へ排出するため、連続式加熱炉の熱慣性が小さくなるとともに、他の制御帯との独立性が高く、隣接する制御帯で温度差を設けることが可能となることから、炉温を調整することが容易となる。
特開2000−273530号公報 特開平11−51369号公報
しかし、特許文献1に開示されている単体の連続式加熱炉では、熱慣性の影響を完全に排除することはできないため、目標抽出温度の精度、燃料原単位及び生産性の低下の問題を完全に解決するには至っていない。また、特許文献2に開示されている蓄熱式バーナーを配置した連続式加熱炉では、炉温の調整が容易となることで、目標抽出温度に対する炉温精度の向上により品質の良い製品を、効率良く生産することができるが、既存の連続式加熱炉には内部に備えられたバーナーが連続加熱バーナーである物が多く、これらを内部に備えられたバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉にすることは次の点から困難であるという問題がある。第一に、構造の違いから、内部に備えられたバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉を、内部に備えられたバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉に改修することは困難である。次に、新たに内部に備えられたバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉を設置することは、既存の施設内に設置場所を確保できないことから困難な場合が多く、一方、既存の連続式加熱炉を撤去して新たに設置することは、その間の施設全体の生産性を低下させるとともに、現状で使用可能な設備の有効活用という経済的及び環境的な面からも好ましくない。さらに、設備投資の制約からも新しい連続式加熱炉を容易に設置することはできない。したがって、これらの点から、内部に備えられたバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉を増やすことは困難である。
そこで、本発明は上記問題を解決するため、既存設備をできる限り有効に活用するとともに、必要最小限の費用等で、品質、燃料原単位及び生産効率の向上を得ることができる金属材料の製造方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、被加熱物(4a〜4d)を加熱するバーナーを内部に備え、バーナーが連続加熱バーナー(40〜42)である連続式加熱炉(2a〜2c)と、バーナーが蓄熱式切り替えバーナー(17〜21)である連続式加熱炉(3)とからなる連続式加熱炉群を用いて被加熱物を加熱する金属材料の製造方法において、加熱前の所定数量の被加熱物について、目標抽出温度により数量を集計する工程と、集計結果から被加熱物の数量が最も少ない目標抽出温度の被加熱物を抽出する工程と、抽出された被加熱物を、バーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉へ装入する工程とを含むことを特徴とする金属材料の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「被加熱物」とは、鋼及びアルミニウムなどの連続式加熱炉で加熱される物品を意味しており、材質及びインゴット、スラブなどの形態は問わない。また、「バーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉」(以下単に「連続加熱バーナーを備えた連続式加熱炉」ということがある。)は、基本的に連続加熱バーナー以外のバーナーが備えられない連続式加熱炉をいうが、連続式加熱炉内の一部に補助的に蓄熱式バーナーが備えられている物も含まれる。蓄熱式バーナーを一対で一基と数えたとき、この連続式加熱炉中の全バーナー基数のうち、半分未満の基数のバーナーが蓄熱式バーナーであれば、「バーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉」とすることができる。例えば、連続加熱バーナーが6基、蓄熱式バーナーが4基(4対)の場合が該当する。一方、「バーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉」(以下単に「蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉」ということがある。)は、連続式加熱炉の全長にわたり蓄熱式バーナーが備えられた連続式加熱炉をいう。全長にわたり蓄熱式バーナーの温度調節機能により、温度の調節が容易にできれば、その一部に蓄熱式バーナー以外のバーナーが備えられていてもよい。上記と同じく蓄熱式バーナーを一対で一基と数えたとき、この連続式加熱炉中の全バーナー基数のうち、半分以上の基数のバーナーが蓄熱式バーナー以外のバーナーとなると、蓄熱式バーナーの温度調節機能が低下する。そのため、蓄熱式バーナー以外のバーナーは全バーナーの台数の半分未満であれば、「バーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉」とすることができる。例えば、蓄熱式バーナーが6基(6対)、連続加熱バーナーが4基の場合が該当する。さらに、「目標抽出温度により数量を集計」とは、目標抽出温度が同一であれば集計され、被加熱物の材質または形態等による種類の違いは考慮されない。なお、「所定数量」とは、任意に定める数量であるが、目標抽出温度ごとに被加熱物を集計した時に、数量の最も少ない目標抽出温度の被加熱物(以下単に「最小ロット品」ということがある。)の判別ができる数量以上に設定されることが必要である。
請求項2に記載の発明は、バーナーが蓄熱式切り替えバーナー(17〜21)である連続式加熱炉(3)が、蓄熱式切り替えバーナーにより独立して燃焼量の調節が可能である制御帯(12〜14)を有し、抽出された被加熱物が、この制御帯へ搬送された時に、燃焼量が抽出された被加熱物の目標抽出温度に応じて調節される工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の金属材料の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項1に記載の発明によれば、被加熱物は、制御器又は作業員等により各連続式加熱炉へ振り分けられて装入されるが、最小ロット品は蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉へ装入される。最小ロット品が装入された連続式加熱炉は、最小ロット品の前後の被加熱物との間で炉温調整を行う必要がある。そのため、この炉温調整を、炉温調整が容易な蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉で行うことで、炉温調整の困難な連続加熱バーナーを備えた連続式加熱炉の炉温調整を少なくすることができる。これにより、連続加熱バーナーを備えた連続式加熱炉の炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されるため、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。また、全ての連続式加熱炉から予定通りの時間で被加熱物の抽出が可能となるため、抽出時間の遅れにより生産管理の面から生じていた生産効率の低下を解消することができる。また、既存の連続加熱バーナーを備えた連続式加熱炉を有効に活用することができるため、増加させることが困難である蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉は、既存の連続式加熱炉の改修等により、少なくとも1基備えられれば良い。そのため、必要最小限の労力及び費用により、上述した品質、燃料原単位及び生産効率の向上を得ることが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、最小ロット品の加熱では、最小ロット品の前後で被加熱物が変更されることから迅速に炉温調整を行うことが必要であり、この炉温調整が迅速かつ精度良く行われないと品質、燃料原単位及び生産効率の低下を招くことになる。そのため、迅速かつ広い範囲で細かい燃焼量の調整が可能な内部に備えられたバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉の各制御帯において、蓄熱式バーナーの燃焼量の調節により迅速に炉温調整を行い、最小ロット品に対応することで、品質、燃料原単位及び生産効率の低下を防止することが可能である。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、図面に示す実施形態に基づき、本発明による金属材料の製造方法の一例として、1基の全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉と、3基の全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉とを用いて金属材料を製造する場合を説明するが、以下に説明するものは本発明の実施形態の一例であって、本発明はその要旨を超えない限り以下の説明になんら限定されるものではない。
図1は、1つの実施形態にかかる本発明の金属材料の製造方法に用いられる設備を模式的に示した配置図である。3基の全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉2a〜2c及び1基の全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3とからなる連続式加熱炉群が、加熱前の被加熱物を搬入する搬送装置5及び加熱後の被加熱物を搬出する搬送装置6に対して並列に配置されている。搬送装置5には、連続式加熱炉2a〜2c、3の装入口付近に装入装置(図示省略)が備えられている。なお、図1では、被加熱物4a〜4dが搬送されている場合を示している。なお、矢印は、被加熱物の搬送経路を示している。かかる構成により、被加熱物4a〜4dは、材料置場において後述する工程1及び工程2を経て、搬送装置5により搬入され、制御器での制御または作業員の操作等により作動する装入装置により、連続式加熱炉2a〜2c、3へ割り振られて装入される。各連続式加熱炉では、被加熱物4a〜4dはバーナーにより加熱され、目標抽出温度に達した後に抽出されて、搬送装置6により熱間圧延機へ搬出される。ここで、被加熱物4a〜4dの連続式加熱炉への装入は、後述する工程3により、最小ロット品4c及び4dが連続式加熱炉3へ装入される。これにより、炉温調節の容易な連続式加熱炉3で炉温調整を行うことにより、炉温調節の困難な連続式加熱炉2a〜2cの炉温調整を少なくすることができるため、連続式加熱炉2a〜2cの炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されることで、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。なお、最小ロット品4c及び4dは、連続式加熱炉3へ装入されることが必要であるが、他の被加熱物4a及び4bが装入される連続式加熱炉は任意で良い。ただし、品質、燃料原単位及び生産効率の向上のため、炉温調整が少なくなるように連続式加熱炉2a〜2c、3へ装入されることが好ましい。
図2は、1つの実施形態にかかる本発明の金属材料の製造方法の工程を示した図である。図2の左側は、本発明の工程が、工程1〜4として示されている。一方、図2の右側は、工程1〜4に対応する実施形態の一例である。ここで、工程1は、加熱前の所定数量の被加熱物4a〜4dについて、目標抽出温度ごとに数量を集計する工程である。工程2は、工程1の集計結果から、被加熱物の数量が最も少ない目標抽出温度の被加熱物を抽出する工程である。工程3は、工程2で抽出された被加熱物を、蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉へ装入する工程である。工程4は、工程3で装入された被加熱物が、蓄熱式バーナーにより独立して燃焼量の調節が可能である制御帯へ搬送された時に、その燃焼量が被加熱物の目標抽出温度に応じて調節される工程である。以下、図1及び図2を用いて説明する。
工程1では、最初に、加熱前の被加熱物が置かれた材料置場などにおいて、加熱順に所定数量の被加熱物を抜き出す。ここで、所定数量は、通常取り扱う最小ロット品の数量を考慮して、最小ロット品の判別が付く数量以上を設定する。なお、最小ロット品の判別が付く数量以上であれば、数量は任意である。例えば、材料置場に保管している被加熱物の数量、生産量、生産管理の面などから設定でき、またこれらが変わることで適宜変更しても良い。ここでは、所定数量を40とした。次に、設定した所定数量について、目標抽出温度ごとに被加熱物の数量を集計する。連続式加熱炉の炉温調整が、被加熱物の目標抽出温度に関係することから、被加熱物の材質または形態などによる種類の違いは考慮せずに集計する。この集計は、生産管理で使用しているデータなどを、コンピューター等により集計することで可能である。ここで、所定数量40の被加熱物には、4種類の被加熱物4a〜4dがあり、被加熱物4aは目標抽出温度1100℃、数量21個、被加熱物4bは目標抽出温度1000℃、数量14個、被加熱物4cは目標抽出温度850℃、数量3個、被加熱物4dは目標抽出温度850℃、数量2個であった。そのため、目標抽出温度1100℃の被加熱物が21個、目標抽出温度1000℃の被加熱物が14個、目標抽出温度850℃の被加熱物が5個という集計結果が得られた。
工程2では、工程1の集計結果から、最小ロット品を抽出する。これは、コンピューターにより最小ロット品を抽出する処理を実行させることなどにより可能である。ここでは、被加熱物の最も少ない目標抽出温度は850℃のため、最小ロット品として、目標抽出温度850℃である被加熱物4c及び4dが抽出された。
工程3では、工程2で抽出された最小ロット品4c及び4dが、蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉3へ装入される。詳細については、図3の説明において後述する。
工程4では、最小ロット品4c及び4dが、工程3で装入された連続式加熱炉3の制御帯へ搬送された時に、その制御帯に備えられた蓄熱式バーナーの燃焼量が、最小ロット品4c及び4dの目標抽出温度に応じて調節される。詳細については、図4の説明において後述する。
図3は、連続式加熱炉2a〜2c、3への被加熱物4a〜4dの装入状況を示す図である。以下、図3により工程3を説明する。3基の全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉2a〜2cと、1基の全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3が、被加熱物の搬送装置5に対して並列に配置されている。ここでは、搬送装置5としてウォーキングビームが用いられ、これにより被加熱物4a〜4dが材料置場から搬送されている。また、搬送装置5は、装入口7a〜7c、8付近に制御器での制御または作業員の操作等により作動する装入装置(図示省略)を備えている。なお、矢印は、被加熱物4a〜4dの搬送方向を示している。かかる構成により、材料置場から搬送装置5により搬入されてきた被加熱物4a〜4dから、最小ロット品4c及び4dを制御器または作業員等が識別して、連続式加熱炉3へ装入する。これにより、炉温調節の容易な連続式加熱炉3で炉温調整を行うことで、炉温調節の困難な連続式加熱炉2a〜2cの炉温調整を少なくすることができるため、連続式加熱炉2a〜2cの炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されるため、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。なお、最小ロット品以外の被加熱物が装入される連続式加熱炉は、任意で良いが、品質、燃料原単位及び生産効率の向上のため、工程1の集計結果において数量の少なかった目標抽出温度の被加熱物を、連続式加熱炉3へ装入することが好ましく、また、連続式加熱炉2a〜2c、3において、その前に装入されている被加熱物の目標抽出温度を考慮し、炉温調整が少なくなるように被加熱物を装入することが好ましい。
図4は、全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3の炉長方向の内部を模式的に示した図である。以下、図4により工程4を説明する。連続式加熱炉3は、被加熱物を搬送する炉内搬送装置9の両端に配置された装入口8及び抽出口10を備え、内部は装入口8側から熱還流領域11並びに、予熱帯12、加熱帯13及び均熱帯14の各制御帯に分けられている。熱還流領域11には、バーナーが設置されておらず、下部には煙道15が設けられている。一方、予熱帯12、加熱帯13及び均熱帯14には、蓄熱式バーナー17〜21が備えられている。予熱帯12には、炉幅側の両側面に蓄熱式バーナーが4基ずつ、炉幅方向から被加熱物を加熱するように取り付けられている。ここで、炉幅方向とは、炉長方向に直交し、かつ床面に水平な方向であり(以下同じ。)、炉幅側の側面とは、炉幅方向に面した側面をいう。図4においては、一方の側面に取り付けられた蓄熱式バーナー17a、18b、19b、20aのみが示されており、それぞれが他方の側面に対応して取り付けられた蓄熱式バーナー17b、18a、19a、20b(すべて本図省略)と1対となっている。また、同様に加熱帯13及び均熱帯14にも予熱帯12と同様に、それぞれ5対、2対の蓄熱式バーナー21、21、…が取り付けられている。
かかる構成により、被加熱物は、装入口8から装入され、炉内搬送装置9により搬送されて予熱帯12、加熱帯13及び均熱帯14を通過し、抽出口10から抽出される。各制御帯12〜14は、独立して蓄熱式バーナーの燃焼制御が可能であり、被加熱物を蓄熱式バーナー17〜21で加熱することにより、予熱帯12及び加熱帯13においては、被加熱物の温度が上昇し、均熱帯14においては、被加熱物の温度が均一になる。蓄熱式バーナー17〜21には蓄熱体が備えられ、この蓄熱体を通過して燃焼用空気の供給及び炉内排ガスの排出が行われる。
ここで、最小ロット品4c、4c、4c、4d、4d(以下単に「4c及び4d」という。)は、装入口8から装入され、炉内搬送装置9により蓄熱式バーナーを備えた制御帯の一つである予熱帯12へ搬送されると、後述のとおり、最小ロット品4c及び4dの目標抽出温度850℃に応じて予熱帯12に備られた蓄熱式バーナー17〜20の燃焼量が調節されて、被加熱物は加熱される。次に、最小ロット品4c及び4dが、蓄熱式バーナーを備えた他の制御帯である加熱帯13へ搬送されると、予熱帯12と同様に、加熱帯13に備えられた5対の蓄熱式バーナー21、21、…の燃焼量が調節されて、最小ロット品4c及び4dは加熱される。その後、最小ロット品4c及び4dは、さらに他の制御帯である均熱帯14へ搬送され、同様に2対の蓄熱式バーナー21、21、…の燃焼量が調整され、均熱処理される。なお、炉内排ガスは、蓄熱式バーナー17〜21により蓄熱体を通って排出されるとともに、抽出口10側から装入口8側へ流れ、煙道15を通って排出される。そのため、蓄熱式バーナー17〜21は、蓄熱体から、炉内排ガスと熱交換して加熱された燃焼用空気が供給される。これにより、連続式加熱炉3の熱効率を上げることができる。
なお、上記実施形態では、一例として連続式加熱炉3の制御帯を、予熱帯12、加熱帯13及び均熱帯14として例示したが、各制御帯への分割は任意であり、例えば、予熱帯12の8基(4対)の蓄熱式バーナー17〜20のうち、装入口8側の4基(2対)の蓄熱式バーナー17a、17b(本図省略)、18a(本図省略)、18b(以下「17a〜18b」という。)からなる制御帯12a及び抽出口10側の4基(2対)の蓄熱式バーナー19a(本図省略)、19b、20a、20b(本図省略)(以下「19a〜20b」という。)からなる制御帯12bに分けるなどして、制御帯を決めてもよい。加熱帯13及び均熱帯14についても同様である。
図5は、蓄熱式バーナーの燃焼量の調整を示す概略図である。以下、図4及び図5に付した符号を用いて説明する。図5では、予熱帯12の蓄熱式バーナー17a〜18bを、装入口8側から抽出口10側へ向かって見た状態を示している。図5では、紙面上方向が連続式加熱炉3の上部であり、炉幅側の側面上部に1対の蓄熱式バーナー17a、17bが、炉幅側の側面下部に1対の蓄熱式バーナー18a、18bが備えられている。蓄熱式バーナーには蓄熱体が備えられ、この蓄熱体を通過して燃焼用空気の供給及び炉内排ガスの排出が行われる。通常は、図5(A)のとおり、蓄熱式バーナー17a〜18bの各対における第一のバーナー17a、18aが燃焼している時は、第二のバーナー17b、18bは燃焼せずに炉内排ガスを吸引し、蓄熱体へ排ガスの熱を蓄熱する。第一のバーナー17a、18aの燃焼が終了すると、第二のバーナー17b、18bは燃焼を開始する。この時、燃焼用空気は、蓄熱体を通過する際に、蓄熱体が排ガスから蓄熱した熱により加熱されて通常800℃〜1000℃となり、連続加熱バーナーがレキュペーターから供給される燃焼用空気約300℃〜600℃より高温となるため、熱効率が向上されている。また、予熱帯12の炉内排ガスの多くが蓄熱式バーナー17〜20により排出されるため、予熱帯12の熱慣性が小さくなるとともに、他の制御帯との独立性が高く、隣接する制御帯である加熱帯13との温度差を設けることが可能となることから、炉温調整が迅速かつ容易となる。
また、一般的に蓄熱式バーナーは、一定の範囲で燃料流量、燃焼時間、燃焼の有無を調節することで連続加熱バーナーに比べ細かい燃焼量の調節ができるため、各制御帯で細かい炉温調整が可能である。一方で、蓄熱式バーナーの燃料流量を過度に低減すると、燃焼が不安定となるため、蓄熱式バーナーのターンダウン比(バーナー1本当たりの定格燃料流量と最小燃料流量との比)は、一般に、1/3程度が限界であるとされる。すなわち、調節可能な燃料流量の下限は、定格燃料流量の約33%となる。図5において、100%とは、燃焼状態の蓄熱式バーナーに定格流量の燃料が供給されている状態を、33%とは、燃焼状態の蓄熱式バーナーにターンダウン比が1/3となる流量の燃料が供給されている状態を、0%とは、蓄熱式バーナーが吸気状態であることを、消火とは、燃焼状態であった蓄熱式バーナーが消火されたことを、それぞれ意味している。
図5(A)は、蓄熱式バーナー17a及び18aが100%であるとともに、これらと対をなす蓄熱式バーナー17b及び18bが0%である状態を示している。この状態では、制御帯12aは、最大限に加熱される100%の燃焼状態である。
図5(B)は、図5(A)の100%の燃焼状態から、燃焼量を調節する場合を示している。ここでは、燃焼状態にある蓄熱式バーナー17a及び18aへと供給される燃料流量を変更する。蓄熱式バーナーのターンダウン比は、1/3程度であることから、蓄熱式バーナー17a及び18aへと供給される燃料流量を、定格流量の33%へと低減することにより、蓄熱式バーナー17a及び18aを33%の燃焼状態にまですることができる。
図5(C)は、図5(B)で33%の燃焼状態となった状態から、燃焼量を調節する場合を示している。既にターンダウン比が1/3であり、燃料流量をこれ以上低減するとはできないことから、一方の蓄熱式バーナーを消火することで、その燃焼量を低減させる。ここでは、蓄熱式バーナー18aを消火するが、蓄熱式バーナー18aを単に消火すると、燃焼状態にある蓄熱式バーナー17aへと供給される燃料流量がステップ的に変化するおそれがある。そのため、この変化を防止するため、蓄熱式バーナー18aを消火するとともに、蓄熱式バーナー17aへと供給される燃料流量を一時的に定格流量の66%にまで増加させ、その後、再び蓄熱式バーナー17aへの燃料流量を上記33%にまで低減することが好ましい。このようにして、蓄熱式バーナー18aを消火することで、図5(A)における100%の燃焼量を、100×1/3×1/2≒16.7%まで調節することが可能になる。
図5(D)は、図5(C)で約16.7%の燃焼状態となった状態から、燃焼量を調節する場合を示している。この場合には、蓄熱式バーナー17aの燃焼時間と吸気時間との割合を変更する。ここに、蓄熱式バーナー17a及び17bは1対であり、蓄熱式バーナー17aが燃焼状態にある時に蓄熱式バーナー17bが吸気状態にあり、蓄熱式バーナー17bが燃焼状態にある時に蓄熱式バーナー17aが吸気状態にある。そのため、蓄熱式バーナー17a及び17bは燃焼と吸気を交互に繰り返し(以下において、燃焼及び吸気をあわせて「1サイクル」と記述することがある。)、通常の燃焼時には、各蓄熱式バーナーの燃焼時間及び蓄熱時間が等しくなるように調整される。すなわち、1サイクルの時間を100%とするとき、通常の燃焼時には、各蓄熱式バーナーにおいて、燃焼時間が50%、蓄熱時間が50%とされる。そして、燃焼時間と蓄熱時間との割合を変更することにより燃焼量を低減する場合、燃焼状態にある蓄熱式バーナーの安定した燃焼状態を確保する等の観点から、25%以上の燃焼時間を確保することが望ましい。したがって、図5(C)の状態において、さらに、蓄熱式バーナー17aの燃焼:蓄熱時間の割合を、50:50から25:75へと変更することで、安定した燃焼状態を維持しながら、燃焼量をさらに1/2低下する。これにより、図5(A)における100%の燃焼量を、100×1/3×1/2×1/2≒8.3%の燃焼量まで調節することが可能になる。なお、最終的に蓄熱式バーナー17aを消火することで、0%の燃焼量まで調節が可能である。なお、上記実施形態においては、一例として燃料流量及び燃焼時間を、調整可能範囲の最小値にする調節がされているが、燃料流量及び燃焼時間を調整可能範囲において細かく調節することで、細かい燃焼量の調節が可能である。また、上記実施形態では燃焼量が、燃料流量、蓄熱式バーナーの消火及び燃焼時間の順序で調節されているが、調節の順序はこれに限られず、他の順序で行うこと又はこれらを混同して行うことも可能である。なお、以上、予熱帯12に備えられた蓄熱式バーナー17a〜18bについてのみ述べたが、蓄熱式バーナー19a〜20b並びに加熱帯13及び均熱帯14に備えられた蓄熱式バーナー21、21、…についても同様である。
したがって、最小ロット品の加熱では、最小ロット品の前後で被加熱物が変更されることから迅速かつ精度良く炉温調整を行うことが必要であり、そうでないと品質、燃料原単位及び生産効率の低下を招くことになるが、蓄熱式バーナーを備えた制御帯12〜14において、蓄熱式バーナー17〜21の燃焼量を調節することで迅速かつ精度良く炉温調整を行うことで、最小ロット品4c及び4dに対応することができるため、品質、燃料原単位及び生産効率の低下を防止することが可能である。
図6は、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉の炉長方向の内部を模式図に示した図である。以下、一例として全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉を連続式加熱炉2aとして説明する。連続式加熱炉2aは、被加熱物4a、4a、…を搬送する炉内搬送装置31の両端に配置された装入口32及び抽出口33を備え、内部は装入口32側から熱還流領域34、予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37に分けられている。熱還流領域34には、バーナーが設置されておらず、下部には煙道38が設けられ、この煙道38には熱交換器であるレキュペーター39が取り付けられている。一方、予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37の炉幅側の両側面下部には、連続加熱バーナーが炉幅方向から被加熱物4a、4a、…を加熱するようにして取り付けられたサイドバーナー40、40、…が備えられている。また、予熱帯35及び加熱帯36の抽出口33側の側面上部には、連続加熱バーナーが装入口32側方向斜め下向きに取り付けられた軸流バーナー41、41が備えられている。さらに、均熱帯37の上部には、連続加熱バーナーが天井から下方に向けて取り付けられたルーフバーナー42、42、…が備えられている。なお、予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37は、独立してバーナーの燃焼量を調節可能である制御帯であるが、さらに複数の制御帯に分けられる場合がある。かかる構成により、被加熱物4a、4a、…は、装入口32から装入され、炉内搬送装置31により予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37を通過して抽出口から抽出される。各制御帯は、独立して連続加熱バーナーの燃焼量の調節が可能であり、予熱帯35及び加熱帯36の制御帯においては、被加熱物4a、4a、…は、サイドバーナー40、40、…及び軸流バーナー41、41、…により加熱されて、温度が上昇する。均熱帯37の制御帯においては、被加熱物4a、4a、…は、サイドバーナー40、40、…及びルーフバーナー42、42、…により加熱されて、温度が均一になる。なお、炉内排ガスは、抽出口33側から装入口32側へ流れ、煙道38を通って排出される。そのため、煙道38に設置されたレキュペーター39が、排ガスから蓄熱した熱により燃焼用空気を加熱し、この燃焼用空気が各連続加熱バーナーに供給される。これにより、燃焼用空気は約300℃〜600℃に加熱されることで、連続式加熱炉2aの熱効率が上げられている。一方で、炉内排ガスの排出が困難であることから連続式加熱炉2aは熱慣性が大きいため、連続加熱バーナー40〜42の燃料流量を調節することで制御帯の燃焼量が調節されても、短時間で炉温を調整することは困難である。また、炉内排ガスが各制御帯を通過するため、隣接する制御帯で温度差を設けることは困難である。しかし、別に備えた蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉で細かい炉温調整を行うことで、連続式加熱炉2aの炉温調整を少なくすることにより、安定した炉温による被加熱物の加熱が可能である。
図7は、ある一定の時間t1〜t6に連続式加熱炉2a〜2c、3へ装入される被加熱物の状況を示す図である。矢印は、時間tの経過方向を示しており、図7では、時間t1〜t6において連続式加熱炉2a〜2c、3へ装入される被加熱物4a〜4dが示されている。かかる状況では、時間t1では、連続式加熱炉2a及び2bへは被加熱物4aが、連続式加熱炉2cへは被加熱物4bが、連続式加熱炉3へは、最小ロット品4cが装入されている。連続式加熱炉3では、被加熱物が、時間t2で最小ロット品4dへ、時間t4で被加熱物4bへ変更されている。一方、連続式加熱炉2a〜2cでは、時間t1〜t6において、被加熱物は変更されていない。このように、炉温調整の容易な連続式加熱炉3へ最小ロット品4c及び4dを装入して炉温調整を行うことで、炉温調節の困難な連続式加熱炉2a〜2cでは炉温調整を少なくすることができる。これにより、連続式加熱炉2a〜2cの炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されるため、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。なお、最小ロット品4c及び4d以外の被加熱物が装入される連続式加熱炉は任意で良いが、その前に装入されている被加熱物の目標抽出温度との関係で、炉温調整が少なくなるように被加熱物を装入することが、品質、燃料原単位及び生産効率を向上させるためには好ましい。
なお、上記の実施形態においては、一例として1基の全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3と、3基の全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉2a〜2cを用い、連続式加熱炉4基により金属材料の製造方法を実施する場合を示したが、本発明は、バーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉及びバーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉が共に少なくとも1基以上ある連続式加熱炉群を用いて金属材料の製造が行われれば良い。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う連続式加熱炉を用いた金属材料の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
金属材料の製造を行う設備の配置図である。 金属材料の製造方法の工程を示す図である。 連続式加熱炉への被加熱物の装入状況を示す図である。 全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉の炉長方向の内部を示す図である。 蓄熱式バーナーの燃焼量の調整を示す概略図である。 全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉の炉長方向の内部を示す図である。 各連続式加熱炉へ装入される被加熱物の状況を示す図である。
符号の説明
2 全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉
3 全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉
4 被加熱物

Claims (2)

  1. 被加熱物を加熱するバーナーを内部に備え、前記バーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉と、前記バーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉とからなる連続式加熱炉群を用いて前記被加熱物を加熱する金属材料の製造方法において、
    前記加熱前の所定数量の前記被加熱物について目標抽出温度により数量を集計する工程と、
    前記集計の結果から、前記被加熱物の数量が最も少ない目標抽出温度の前記被加熱物を抽出する工程と、
    前記抽出された被加熱物を、前記バーナーが前記蓄熱式切り替えバーナーである前記連続式加熱炉へ装入する工程と
    を含むことを特徴とする金属材料の製造方法。
  2. 前記バーナーが前記蓄熱式切り替えバーナーである前記連続式加熱炉が、該蓄熱式切り替えバーナーにより独立して燃焼量の調節が可能である制御帯を有し、前記抽出された被加熱物が、前記制御帯へ搬送された時に、前記燃焼量が前記抽出された被加熱物の目標抽出温度に応じて調節される工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の金属材料の製造方法。
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