JPH03822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主として電話機、通信機等の接続に
使用されるモジユラーコネクタタイプのローゼツ
トに関するもので、特にこのローゼツトを壁面等
に取付けるに使用容易なものを提供するにある。

従来この種のローゼツトを壁面等に取付ける場
合ローゼツトのベースに形成されている１乃至複
数個の貫通孔に、取付面が木質の場合は木ねじ
を、コンクリートの場合はコンクリートの穴明け
等を行ないこれに木ねじをねじ込むための埋込み
材を取付けたり、又金属の場合はビス用のねじを
立てたり等の工作が必要となつていた。しかしこ
れら木ねじやビス等の取付具はローゼツトに添付
品として販売されていたのでこれを紛失すること
が多く又紛失を防ぐためにローゼツトのベースを
覆うカバー内に収納して販売していても運搬中な
どにカバー内でねじが遊動してローゼツトの内面
や接続電線等に衝突してこれらを傷つけたり好ま
しいものではなかつた。

本考案はこのような欠点を除くために、木ねじ
やビスはローゼツトに遊動しないようにしかも容
易に取外して使用し得るように又コンクリートや
金属面の場合は前記工作を必要とせずしかもロー
ゼツトがぐらつかないように取付けられるようロ
ーゼツトのベース表面を構成したものである。

次に本考案ローゼツトの実施例として示した図
面により詳細に説明する。

本考案の第１実施例を示す第１図乃至第４図に
おいて、ローゼツト１は木質の取付面ａに取付る
ものである。この第１実施例のローゼツト１の主
な構成としては、ベース２と、カバー３とコネク
タソケツト４から構成されている。前記ベース２
には、そのほぼ中央部にはビス用穴５が貫通され
取付ねじ６が挿入されるようになつている。そし
てベース２の両サイドにはタツピンねじ７を取付
けるための複数個のターミナル穴８が明けられて
いる。前記ベース２の左側面にはコネクタソケツ
ト４を構成するための開口部９が設けられ、右側
面には工事用ケーブル１０を受入れるための凹み
１１が設けられている。前記ベース２の裏面（第
４図参照）にはねじ保持リブ１２を有する裏面凹
部１３を設けている。該ねじ保持リブ１２はその
中央部にねじ保持溝１４を、そしてリブの両サイ
ドには切断溝１５を設けている。前記裏面凹部１
３の左サイドには取付ねじ６の頭部が当接しない
ようにより深い頭部溝１６が設けられている。さ
らにベース２の裏面には、数箇所に凸部１７が設
けられている。

前記カバー３の左側面には、前記コネクタソケ
ツト４を受け入れるための挿入部１８を設け、右
側面には工事ケーブル１０を受け入れるためのケ
ーブル口（図示なし）を設け、下面部には、カバ
ー３をベースに取付けた場合に、カバー３を外す
ための切欠部１９を設けている。

前記コネクタソケツト４には、接触端子２０を
有するコネクタソケツト４のハウジング２１が設
けられ、該ソケツトハウジング２１は、超音波等
のウエルダー加工によりベース２に一体化され、
周知のモジユラープラグコネクタ（図示せず）を
受け入れるための接続口２２を構成している。

前記工事用ケーブル１０は、複数本のリード線
２３を有し、該リード線２３の端末のＵ字形ター
ミナル２４は、前記接触端子２０と接続している
リード線２５とタツピンネジ７にて共通に接続さ
れている。このように構成されたコネクタータイ
プのローゼツト１は、先ず販売形態時には、前記
ベース３の裏面凹部１３に設けたねじ保持リブ１
２のねじ保持溝１４に取付ねじ６と収納すること
により、取付ねじ６はローゼツト１を一体化する
ため、取付ねじ６が運搬等による脱落や紛失がな
くなる。さらに脱落や紛失を防ぐ意味でのローゼ
ツト１の内部に取付ねじ６を入れる必要もなくな
るので、ローゼツト内部を傷付けることもない。

次に、第１図を参照してローゼツト１を木質の
取付面ａに取付ける方法を説明する。

先ず、ベース２の裏面に収納されている取付ね
じ６を取り外しベース２のビス用穴５に取付ねじ
６にて取付面ａに取付ける。この場合ベース２の
裏面にある複数個の凸部１７は、取付面ａに喰い
込み、ベース２と面ａとをさらに強固に即ち１本
の取付ねじ６でもローゼツト１が使用中回転した
りすることなく固着することになる。

次に工事用ケーブル１０のリード線２３の端末
と、接触端子２０と接続するＵ字形ターミナル２
４をタツピンネジ７にて接続固定する。しかして
カバー３をかぶせ、ベース２の穴とカバー３の突
起とが係合しローゼツト１の取付けは完了する。
これにより前記コネクタソケツト４で電話機等の
機器を接続したモジユラーコネクタプラグを挿入
接続することにより電気的接続が可能となるもの
で木ねじやビスを取付具とするものである。

第５図は他の取付具として磁石を用いた実施例
である。すなわち、第４図に示す取付ねじ６を取
外し、さらにヤツトコ等の工具によりねじ保持リ
ブ１２を右左に折ることにより、前記リブ１２の
切断溝１５よりリブ１２そのものが切除されて面
積の拡大した裏面凹部１３となる。そして第６図
に示す如く、下面に粘着層２６を有する継鉄２７
より成る磁石２８を前記裏面凹部１３にほぼ合致
して粘着剤２６にて貼着固定する。このように構
成されたベース３を前記取付具としての磁石２８
により鉄板等の磁性材より成る取付面ｂに簡単に
取付けることが出来る。その他の取付けについて
は前記と同様なので詳細説明は省略する。

第７図はさらに他の取付具として両面接続部材
を用いた実施例である。すなわち第６図に示す磁
石２８の代りに、比較的厚くしかも裏面凹部１３
とほぼ合致する形状の接着部材２９即ち第８図の
如く比較的厚い基材３０の両面に粘着層３０′，
３０′を有し、これを前記の如くネジ保持リブ１
２が切除された裏面凹部１３の中に一方の粘着部
３０′によつて粘着させる。さらに他方の粘着層
３０′にてコンクリート質やその他粘着可能な取
付面ｃに貼着させる。

なお上記第５〜８図の実施例においては、裏面
凹部１３のねじ保持リブ１２を切断溝１５より切
除したがリブ１２を境とする大きな裏面凹部のみ
を利用して取付具を接着してもよい。しかもリブ
１２を切除した方が接着面積が大きくなるので良
好である。

本考案は以上説明したようにローゼツトの取付
部を構成することにより次のような利点がある。

ベース３に裏面凹部１３を設けたことにより、
該凹部に磁石あるいは粘着テープを取付けること
を可能としたので取付面が木質のものだけでな
く、磁性材のものコンクリート質のものと各種の
材質のものでも簡単に容易に取付けることが出来
る。取付具としての取付ビス（又は木ねじ）は、
取付け前の状態では、前記凹部１３に設けられた
ねじ取付リブ１２のねじ保持溝１４に保持される
ので、運搬中等で脱落や紛失がなく、さらにロー
ゼツト内部に格納しないので、ローゼツト内部あ
るいは接続電線に傷が付いたりすることがない。
更に又ベース３は、取付ねじ６、磁石２８、接着
部材２９等による兼用取付けの構造となつている
ので、使用者の好みにより選択することが出来る
とともに磁石、接続部材は裏面凹部に嵌り合うの
でローゼツトをぐらつかせることなく確実に取付
けられる。その上、ねじ保持リブを切断除去する
ことにより、凹部内の面積を最大限に利用するこ
とができる。このことは、ローゼツトの取付け面
への取付へ固定に使用する永久磁石または両面接
着部材に、充分な固着力を与えるために相当な大
きさのものが必要となるから、それを受け入れる
凹部内の面積がそれに応じて大きくなければなら
ないことを考えると、重要なことである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示したもので、第１図は
一部切欠正面図、第２図は同じく平面図、第３図
は同じく側面図、第４図は底面図、第５図は他の
実施例を示した一部切欠正面図、第６図は第５図
の実施例に用いる取付具の斜視図、第７図は更に
他の実施例を示した一部切欠正面図、第８図は第
７図の実施例における取付具の斜視図である。 符号、２はベース、４はコネクタソケツト、５
はビス用穴、６は取付具としての取付ねじ、１３
は裏面凹部、１４はねじ保持溝、１５は切断溝、
１７は突部、１８は挿入部、２０は接触端子、２
１はコネクタハウジング、２２は接続口、２８は
取付具としての磁石、２９は同じく両面接着部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付けねじと、取付け磁石または取付け両面接
   着部材とのうちの一方、または両者を用いて取付
   け面に取付け固定される電話用等のローゼツトに
   おいて、該ローゼツトのベース裏面には、凹部が
   形成されており、該凹部内には、該ローゼツトの
   運搬又は保管中であつて前記取付けねじを前記取
   付け固定のために使用しない場合に、該凹部内に
   該取付けねじを収納保持しうるようにするための
   ねじ保持溝を有したねじ保持リブが設けられてお
   り、該ねじ保持リブには、該ねじ保持リブを前記
   凹部内から切断除去し易いものとする切断溝が形
   成されており、前記取付け磁石または取付け両面
   接着部材を前記取付け固定のために使用する場合
   に、前記切断溝の部分を完全に破断して前記ねじ
   保持リブを切断除去することにより、前記凹部が
   該取付け磁石または取付け両面接着部材を受け入
   れうるようにされることを特徴とする電話用等の
   ローゼツト。