JPH0380019B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般に、外科手術中の組織の部分の
結合に関するものである。

種々の外科手術において、傷又は切開の癒合を
促進するための組織部分の結合に対して、ステー
プルなどの形態にある留め具が用いられている。
たとえば、ステープルを固定するための舌部とみ
ぞを有する固定ステープルは、米国特許第
2881762号に開示されている。血管を結索するた
めに特に適する金属ステープルは、米国特許第
3079608号に開示されている。国際特許明細書
PCT／SU79／00049号は、大腸に対する環状吻
合術を遂行するための種々の留め具と装置を開示
している。上記の開示は、一般的及び／又は特定
的な手術の情況において使用することができる、
広く異なる組織の留め具及び方法の例として挙げ
たものである。

軟質の組織部分を結合すなわち合わせ保持する
ための一般的な種類の一留め具は、一般には適当
な金属によつて製作する全体的に“Ｕ”字形のス
テープルである。このようなステープルは、一般
に折り曲げてないときは“開いた”ループの形態
を有するものとみなすこともできる“Ｕ”字形を
限るように結合した２本の脚を有するものと記さ
れている。これらの脚は必ずしも平行である必要
はないが、一般に組織部分を突き通すため及びそ
れらの間に組織物質の一部を受け入れるように適
応している。

Ｕ字形又は開いたループ状のステープルのその
他の実例、及びこのようなステープルを組織に対
して適用するための方法及び器具は、米国特許第
3252643号、3482428号、3692224号、3790057号、
3795034号、3889683号、4198982号、4316468号及
び4319576号中に開示されている。

その他の組織留め具が提案されており、これら
の他の器具は複数の成分を有しており且つステー
プルを固定するために用いるような具合に折り曲
げる必要がないという点で、ステープル自体と異
なつている。このような一器具は米国特許第
4060089号に開示されており、重ね合せた２組織
部分を一方の側から突き通すように適応させてあ
る縦方向に間隔を置いた、平行な複数の股を備
え、それによつて股の先端が組織部分の他の側か
ら突き出るようにした留めストリツプを包含す
る。

この留め具はさらに保持ストリツプをも包含し
ており、これは突き出ている留めストリツプの股
の末端とかみ合い、かくして組織部分を留めスト
リツプと保持ストリツプの間にしつかりと確保す
るために留めストリツプの反対側の組織部分の他
の側上に置くように適応させてある。保持ストリ
ツプは留めストリツプの股を受け入れるための円
錐台形の穴を有しており、一方留めストリツプの
股は、それぞれ、股に対して相対的な望ましい位
置において保持ストリツプとかみ合わせるため
の、複数の、間隔を置いた、円錐台形のかみ合い
部材を包含している。これは留めストリツプと保
持ストリツプの間の距離の調節の可能性を提供す
る。このような留め具は生分解性又は吸収性材料
から製作することができる。

複数の成分を有するさらに他の組織留め具は、
1982年３月18日出願の、共願中の共通に譲渡され
た米国特許願USSN第349433号に開示されてい
る。この特許願中に開示した留め具は種々の重合
体材料から成り且つこの留め具のＵ字形ステープ
ル部分の脚は組織中へのステープルの突き通しを
改善するためのテーパーを有している。

上記の種類の組織留め具及び方法の多くは、
種々の用途において申し分ないけれども、改良し
た留め具、特に完全に吸収性の材料から製作した
ものを提供することが望まれている。

また、組織の縁が連続的に接触していることを
確実にするような組織の縁の一次接近を提供する
ことができる吸収性の材料から製作した改良した
留め具を提供することが望まれている。その上、
このような改良した留め具は出血を最低限とする
ために望ましい程度の止血圧縮を提供するが、癒
合を促進するために組織の傷股は切開の縁への多
少の副行的な血液の循環を許さなければならな
い。加うるに、このような改良した留め具は、異
なる組織の厚さに順応する能力を有していなけれ
ばならず、且つ組織の結合の達成にできる限り僅
かな組織の折返し又は余地を残すに過ぎないもの
でなければならない。

さらに、このような改良した留め具は、他の設
計上の考慮と調和して、留め具を(1)使用量を最低
限とするためにできる限り大きさを小さくし且つ
(2)鋭どい縁又は突起を最低として製作することを
可能とする形状を有していることが有利である。
また、このような改良した留め具のその他の望ま
しい特色は、組織中の感染のポケツトを形成す
る、又はその形成に寄与することのない留め具形
態である。

さらに、このような改良した留め具は、最初の
適用後に外科医が圧縮を再調節することの可能性
を提供することが望ましい。

たとえば、米国特許第2286578号のような別の
特許は組織部分中に挿入する針付きの軟質縫合糸
を適用するための器具を開示している。

リンクによつて結合し且つ切開の一方の側上の
保持受け具中に留める脚を有する留め部材を包含
するその他の種類の留め具は本発明の譲受人に対
して譲渡された、同時出願の下記共願特許明細書
中に開示されている。

(1) “変形可能な脚ステープルと保持受け具を有
する２部分組織留め具及びそれを適用するため
の方法並びに器具”と題する出願。

(2) “歯付きの脚ステープルと保持受け具を有す
る２部分組織留め具”と題する出願。

(3) “屈曲した脚ステープルと保持受け具を有す
る２部分組織留め具”と題する出願。

(4) “非再入屈曲脚ステープルと保持受け具を有
する２部分組織留め具”と題する出願。

(5) “圧縮可能な脚ステープルと保持受け具を有
する２部分組織受け具”と題する出願。

(6) “くさび状脚ステープル及び保持具を有する
２部分組織留め具”と題する出願。

(7) “変形可能な保持受け具を有する２部分組織
留め具”と題する出願。

上記の共願中特許願中に開示した留め具につい
ても、ここに例を挙げて簡単に説明する。これら
の留め具は適当な器具を用いて留め部材を直接に
組織部分中に押し込むことによつて留め部材の脚
を切開の一方の側で組織部分から突き出し、そこ
で脚を受け具とかみ合わせることによつて適用す
ることができる。

留め部材の脚を組織部分中に押し込む際には、
組織による脚の偏向を防ぐように注意しなければ
ならない。このような偏向は受け具中への脚の受
け入れを妨げるおそれがある。これらの留め具は
多くの用途において具合よく働らくが、比較的強
靭な組織と比較的細い脚におけるような、ある種
の情況においては、このような偏向を防ぐことが
困難なことがある。

米国特許第4006747号は針を通じて留め具を押
すためのプランジヤー付きのみぞを付した、中空
の真直な針による組織への留め具の適用を開示し
ている。非外科的情況における類似の留め具の適
用は米国特許第4215807号に開示されている。

米国特許第3716058号は縫合糸を組織中の適当
な位置に挿入するために用いる鉤付きの手術用縫
合糸と特別な針を開示している。針は中空で且つ
縫合糸を運ぶための長さの方向の裂け目又はみぞ
を有している。一端に縫合糸が取付けてある針を
組織中に挿入し、次いで針を組織から後方に抜き
出して縫合糸の一端を組織中に残す。次いで同じ
手順を縫合糸の他端に対して繰返す。

２層の衣服材料を合わせ保持するように同様な
形状の軟質の留め具を適用するための非手術的方
法及び装置が米国特許第3875648号に開示されて
いる。この装置は一対の中空な、みぞ付きの針を
包含し、それらの針中には往復運動的な押し部材
が配置されている。

材料層の第一の側上に中空のみぞ付き針の一方
の中の各脚を置き且つ材料層を針で突き通すこと
によつて留め具を適用する。次いで、留め具のフ
イラメントの一部分を材料層の第一の側上に残す
ようにして針中で脚を材料層の他の側へと押込む
ことによつて、針の引き抜き後にも両層が結合し
ているようにする。

上記の種類の組織留め具及び方法の多くは種々
の用途において申し分ないものであるけれども、
組織の縁が連続的な接触状態にあることを確実に
するために組織の縁の一次的な接近を提供するこ
とができる、吸収性の材料から製作した留め具と
共に使用するための改良した留め付け方法を提供
することもまた望ましいことである。さらに、こ
のような改良した方法、出血を最低限度とするた
めに望ましい程度の止血圧縮を提供するが癒合を
促進するために組織の傷又は切開の縁への多少の
副行的な血液の循環を許さなければならない。加
うるに、このような改良した方法は異なる厚さの
組織に適応する能力を有していなければならず且
つ組織の結合の達成においてできる限り僅かな組
織の折返し又は余分な部分を残すに過ぎないもの
でなければならない。

さらに、このような改良した留め付け方法は(1)
使用量を最低限とするようにできる限り僅かな材
料、(2)最低限の鋭どい縁又は突起及び(3)組織中に
感染のポケツトを生成しないか、又はその生成に
寄与することがない形状、を有するようにして製
作した留め具と矛盾しないことが有利である。

その上、このような改良した止め付け方法は、
留め具の適用の間に外科医に対して触感によるフ
イードバツクと補償的な調節を提供することが望
ましい。

適当に設計した器具を用いる適用に対して容易
に順応する留め付け方法を提供することもまた有
利なことである。

最後に、このような改良した方法に従つて種々
の留め具を適用するための比較的簡単で、しかも
効果的且つ迅速に操作することができる器具を提
供することが望ましい。２本の脚を有する留め部
材を保持受け具と共に組織に対して適用するため
に用いる場合に、かかる器具及び改良方法は組織
を通り抜ける留め部材の脚の偏向を防止して留め
部材の脚と受け具との正しい整列を提供すること
が望ましい。

本発明によつて、傷又は切開の癒合を促進する
ために、傷又は組織を限定する組織の部分を合わ
せ保持することによつて組織中の傷又は切開を閉
じるための１留め具又は留め具のグループの適用
方法及びそのための器具を提供する。この方法は
リンクによつて結合した少なくとも一対の脚を有
する少なくとも１の留め部材から成る種類の種々
の留め具において使用することができる。このよ
うな留め具は、リンクの少なくとも一部分が傷又
は切開の一方の側における組織部分の一方に実質
的に接触しており且つ各脚の少なくとも一部分を
傷又は切開の他の側上の他方の組織部分に隣接し
て束縛するすなわち留め付けるようにして、組織
部分中に残留するように適応している。

この方法は概して平行な面中に配置した一対の
間隔を置いた針を有する器具の使用を必要とす
る。各針は組織部分を刺し通すために適応した先
端を有している。各針はさらに中空であり且つそ
の長さに沿つて留め部材受け入れ口から針の先端
における排出口までのびている通路を有してい
る。各針はさらにその長さに沿つて通路と連絡し
てのび且つ他の針のスロツトに面しているスロツ
トを有している。

この方法に従つて留め具を使用する場合には、
２以上の組織部分を概して面と面わ合わせる関係
に近接させる。次いで、傷又は切開の一方の側上
に受け入れ口を位置させ且つ傷又は切開の他の側
上に排出口の少なくとも一部を位置させるように
針を近接させた組織部分中に挿入する。

組織部分中への針の挿入の前、間又は後に、針
の受け入れ口を通じて留め部材を針中に装入す
る。各脚を一針通路中に位置させ且つリングがス
ロツトを通して針の間にのびているように留め部
材を配置する。

次いで留め部材を針に沿つて押し進めることに
よつてリンクの少なくとも一部分を組織部分の一
方に隣接する傷又は切開の一方の側上に位置させ
且つ各脚の少なくとも一部分を傷又は切開の他方
の側上に位置させ、そこで各脚を他方の組織部分
に隣接させて束縛すなわち留め付ける。

最後に、組織部分から針を引き抜くと、留め具
は組織部分を合わせ保持したまま残留する。

この方法及び器具は、このような種類の種々の
留め具に対して使用することができる。この新規
方法及び器具のその他の多くの特色は以下の詳細
な説明及び付属する図面から明白となるであろ
う。

本明細書の部分を形成する付属する図面中で、
全体を通じて同様な部分を指示するために同一の
番号を使用する。

好適実施形態の説明 ここに開示する方法及び器具は種々の異なる留
め具において異なる具合に使用することができ
る。本明細書及び付属する図面は代表的な例とし
て改良方法及び改良した留め具適用器具の僅かな
特定形態を開示するに過ぎない。ここに説明する
種々の留め具及び留め具適用器具成分の精密な形
状及び寸法は、特にことわりがない限りは、本発
明にとつて本質的ではない。開示した方法及び器
具を、例示した留め具の実施形態を用いる使用に
対して限定する意図はなく、且つ本発明の範囲は
特許請求の範囲中で指摘される。

留め具の第一の実施形態 新規改良方法に従つて適用することができる留
め具の第一の実施形態を第１〜４図に示し且つ全
体的に参照番号50Aによつて指示する。

留め具５０Ａを第４図中で完全に組立てた、
“セツト”した状態で示しているが、この図中で
留め具５０Ａは、傷又は切開の癒合を促進するた
めに、たとえば傷又は切開によつて限定されるよ
うな、組織の２部分５２及び５４を合わせ保持し
ていることが示されている。一般には、傷又は切
開を閉じるために複数のかかる器具を使用する。
しかしながら、きわめて小さな傷又は切開におい
ては、１個の留め具５０Ａで十分なこともある。

留め具５０Ａは２成分、すなわち、概してＵ字
形すなわち開いたループ状の留め部材６０Ａ及び
受け具６２Ａを包含し、それらは最初には第１図
に示すように分離しているが、協力してそれらの
間に組織部分を圧縮又は保持するように適応して
いる。

第１、２及び４図にもつともよく示されている
ように、留め部材６０Ａは(1)少なくとも部分的に
組織部分中を通過させるように適応した一対の投
錨手段すなわち脚６６Ａ及び(2)脚６６Ａに結合し
且つ組織部分の一方（たとえば第４図中の組織部
分５４）に実質的に接触させて置くように適応し
たフイラメント、リンク又はリンク部材６８Ａを
包含する。留め部材の脚６６Ａは概して相互に平
行であり且つ概してリンク６８Ａに対して垂直で
ある。各脚６６Ａは丸くした末端７０Ａを伴な
う、むくの概して円筒状の形態を有していること
が好ましい。リンク６８Ａは円筒型（図示のよう
に）であつてもよいし又は他の適当な形態（たと
えば正規の平行六面体のような）を有していても
よい。

第１〜４図にもつとも良く示されているよう
に、受け具６２Ａは１本の留め部材の脚６６Ａを
受け入れるための少なくとも１本の通路７６Ａ及
び他の留め部材の脚６６Ａを受け入れるための少
なくとも１本の他の通路７６Ａを有している。各
受け入れ通路７６Ａ及び通路７６Ａを限る受け具
の壁は、第４図にもつとも良く示されているよう
に、留め部材の脚を組織部分中に挿入したのちに
１本の脚の少なくとも一部分を受け入れ且つ取り
囲むための手段として協力する。

留め具５０Ａは第４図に示すように留め部材６
０Ａと受け具６２Ａの間のかみ合いを達成するた
め及び留め部材６０Ａと受け具６２Ａをそれらの
間で２組織部分５４及び５２を圧縮するために望
ましい関係に保持するための独特の手段を備えて
いる。特定的には、第１及び２図にもつとも良く
示されているように、留め部材６０Ａの各脚６６
Ａはその長さの少なくとも一部分に沿つてその外
面上に複数の、間隔を置いた、弾力性の固定部材
８０Ａを有している。

第１図にもつとも良く示されているように、各
固定部材８０Ａは留め部材の脚６６Ａの縦軸に対
して概して垂直に配置した上方の、環状の固定縁
又は表面を提供する円錐台形の形態を有してい
る。各固定部材８０Ａは下方の円錐台形のかみ合
い表面８４Ａをも有している。各固定部材８０Ａ
は、脚６６Ａの長さに沿つてその先端から離れる
方向に働らくように固定部材の表面８４Ａに対し
て力を加えるときに、いくらか内側に可撓性であ
る。しかしながら、各固定部材８０Ａは、脚の長
さに沿つて脚の先端に向う方向で働らくように固
定部材８０Ａの環状の縁又は表面８２Ａに対して
力を加えるときに、内側への撓みに対して抵抗性
がある。その有用性が後記において明白となるこ
の特色は、部分的に、表面８２Ａと８４Ａによつ
て示されるような部材８０Ａの特定の形状の結果
として存在する。

受け具６２Ａは留め部材６０Ａの歯８０Ａと協
力するための独特の構造要素を備えている。詳細
には、第１〜３図にもつともよく示されているよ
うに、各受け入れ通路７６Ａは概して円筒状であ
り且つ１以上の内側に突き出ている環状のフラン
ジ９０Ａを備えている。各フランジ９０Ａは(1)留
め部材６０Ａの１本の脚６６Ａを組織部分を通じ
て受け具の通路７６Ａ中に挿入するときに脚固定
部材８０Ａを脚６６Ａに対して内側に曲げるため
及び(2)第４図にもつともよく示されるように脚を
受け具６２Ａ内に受け入れたのちに受け具６２Ａ
からの脚の引き抜きを防止するために脚固定部材
８０Ａの一つとかみ合わせるための手段として働
らくことができる。

留め部材６０Ａと受け具６２Ａは、たとえば組
織によつて吸収性の、熱可塑性重合体のような、
適当な材料から形成せしめることができる。

留め具を適用するための方法及び器具 新規方法及び器具は、傷又は切開の癒合を促進
するために、傷又は切開が限定する２以上の組織
部分を合わせ保持することによつて組織中の傷又
は切開を閉じるために、たとえば前記の留め具の
第一の実施形態５０Ａのような、留め具を適用す
るために用いることができる。この方法及び器具
は、リンクによつて結合した一対の投錨手段すな
わち脚を有する少なくとも一の留め部材（たとえ
ば、第１〜４図を参照して先に記した留め具の第
一の実施形態５０Ａの留め部材６０Ａ）を包含す
る種類の留め具の適用に対して使用することがで
きる。

このような留め具は、リンクの少なくとも一部
分を傷又は切開の一方の側上の組織部分の一方に
実質的に接触させて置き且つ各脚の少なくとも一
部分を傷又は切開の他の側上の他方の組織部分に
隣接して保持又は留め付けるようにして組織部分
中に残留させるように適応している。

この方法及び器具は、受け具を包含しない種類
の留め具ならびに受け具（たとえば第１〜４図を
参照して先に記した留め具の第一の実施形態５０
Ａの受け具６２Ａ）を包含する種類の留め具の適
用に対して使用することができる。ある種の設計
においては、受け具は留め部材の脚を傷又は切開
の一方の側上に保持するために必要である。他の
設計においては、受け具は単に留め部材の脚の保
持を助けるのみである。

この方法に従う留め具の適用においては、新規
器具を使用する。このような器具を第５及び６図
に示し且つこれらの図中で全体的に参照番号100
によつて指示する。器具１００は、このような器
具を用いる留め具の適用方法の率直な説明を容易
にするような具合に基本的な成分を示すために、
第５図及び６図中では簡単化した様式で示されて
いる。

器具１００は平行な平面に配置した一対の間隔
を置いた針１０２を包含している。針１０２は、
たとえば接続板１０４のような、適当な手段によ
つて結合してあることが好ましい。接続板１０４
は単に２本の針１０２を間隔を置いた、平行な関
係に保つための適当な構造の例であるに過ぎな
い。器具１００に対する他の部分又はハウジング
（図示してない）を包含する、他の適当な構造が
板１０４と同一の機能を果すことができ且つまた
外科医が器具１００をつかみ且つ操作することが
できるようにするための手段としても機能するこ
とができる。

第５図及び６図に示した実施形態においては、
針１０２は概して真直ぐであり且つ中空の円筒状
の形態を有している。針１０２の縦軸は平行であ
る。

各針１０２は組織部分の突き通しを助けるため
に角度を付けて斜めに切つた、すなわち鋭どくし
てある先端１０８を有していることが好ましい。
各針１０２の先端１０８は、針１０２の長さに沿
つてのびる内部の円筒状の通路１１０と連絡する
排出口１０９を有している。通路１１０は先端１
０８の反対側の針１０２の上端における留め部材
受け入れ口１１２（第５図）へとのびている。各
針１０２は通路１１０と連絡してその長さに沿つ
てのびるスロツト１１４をも有している。２本の
針１０２中の１本のスロツト１１４は、第６図に
おいてもつともよく示されるように、他方の針１
０２のスロツト１１４に面している。

留め部材６０Ａを針に沿つて移動させるための
手段が備えてある。これは、それぞれ針１０２の
一方の留め部材受け入れ口１１２中に入り且つ通
路１１０の長さを移動するように適応している２
推進部材１２０の形態をとることができる。この
図の実施形態では円筒形の形状を有する推進部材
１２０は留め部材を針１０２に沿つて留め具６２
中に押し進めるように留め部材に力を加えるため
に働らく。推進部材１２０は硬質であつても柔軟
であつてもよく且つその他の適当な形状を有して
いてもよい。

針１０２の下方に鉄床１３０が設けてあり、こ
れは組織部分に対して反応力を加えるため及び針
１０２で突き刺したときに組織部分が過度に動く
のを防ぐための手段として働らく。さらに、ある
種の留め具においては、鉄床１３０は受け具（た
とえば第１〜４図を参照して先に記した留め具の
第一の実施形態５０Ａの受け具６２Ａ）を組織部
分の一方に接触させて保つように機能する。

器具１００はさらに、適当なハウジング及び(1)
鉄床１３０と針１０２の間及び(2)推進部材１２０
と針１０２の間の相対的な運動を達成するための
機構（図してない）を包含してもよい。このよう
な機構は適当な作動機構及び／又は取つ手を針、
推進部材並びに鉄床と、操作できるように結び付
けるリンク仕掛けを有する一対の鋏み状の取つ手
を包含することができる。

器具１００を用いて留め具を適用するための方
法は第７図にもつともよく示されているが、この
図には第１〜４図を参照して先に記した留め具の
第一の実施形態５０Ａの適用における器具１００
が示されている。一般には、先ず器具１００に留
め部材６０Ａを装入する。これは留め部材の脚６
６Ａがそれぞれ針の上端における受け入れ口１１
２を通じて針の通路（第５図）の一に入るように
留め部材６０Ａを一対の針１０２中に配置するこ
とによつて行なわれる。このとき留め部材のリン
ク６８Ａは、第７図にもつともよく示されるよう
に、針１０２の間で針のスロツト１１４を通して
のびている。次いで駆動部材１２０を留め部材６
０Ａの背後から受け入れ口１１２を通じて針の通
路１１０に入るように位置させる。

受け具６２Ａをも器具１００に装填する。受け
具６２Ａは針１０２の先端から間隔を置いた関係
で鉄床１３０上に、概して針１０２と整列させて
配置する。詳細には、受け具の通路７６ａを針１
０２及び針１０２内に位置させた留め部材の脚６
６Ａと完全に整列させて位置させる。

器具１００を組織部分５２及び５４と接触させ
る前に、先ず組織部分を第７図に示すように概し
て面と面を合わせる関係で近接させる。２以上の
組織部分を結合させる場合にも、大体同様な具合
に並べて配置する。

次いで器具１００を操作して、受け入れ口１１
２を傷又は切開の一方の側上に位置させ且つ針排
出口１０９の少なくとも一部分を傷又は切開の他
の側上に位置させるような具合に、針を近接させ
た組織部分５２及び５４中に挿入する。

針１０２を組織部分中に挿入する以前に、又は
それと同時に、鉄床１３０を組織部分５２の方向
に押し進めることによつて受け具６２Ａが組織部
分５２と接触するに至らせる。針１０２が組織部
分を貫くときに、受け具６２Ａは組織部分が過大
な程度に針１０２と共に運ばれるのを防ぎ、かく
して結局針と組織部分の間で行なわれるべき相対
的な移動を許す。

針１０２の先端１０８が組織部分を完全に通り
抜けると、針の先端が通路７６Ａの縁において受
け具６２Ａの上表面に対して突き当る。かくて組
織部分と針の間のそれ以上の移動が防がれる。こ
の時点において、受け具の通路７６ａは、留め部
材の脚６６Ａを受け入れるために、針１０２の通
路１１０と一線になつている。

一般には留め部材６０Ａを、前記のように針で
組織部分を突き通す以前に、針１０２中に挿入す
るけれども、このような操作順序でなければなら
ないということはない。むしろ、最初に留め部材
６０Ａを針の通路中に位置させることなく組織部
分を針で突き通してもよい。次いで、組織部分の
針による突き通しののちに、留め部材６０Ａを針
内に配置すればよい（第７図に示すように）。

何れの場合にしても、受け具６２Ａを組織部分
５２の一方に隣接して位置させたのち且つ第７図
に示すように針１０２が組織部分５４及び５２を
貫いたのちに、次いで留め部材６０Ａを針１０２
に沿つて押し進める。これは推進部材６０Ａを針
の通路中に下方に且つ留め部材６０Ａとのかみ合
いへと動すことによつて行なわれる。

推進部材１２０の継続する移動は留め部材６０
Ａを針に沿つて押し進め、その結果留め部材の脚
６６Ａが受け具６２Ａの通路７６Ａ中を通り且つ
その内に位置するようになるにつれて、脚６６Ａ
は少なくとも一時的に変形する（すなわち、固定
部材８０Ａが偏向する）。一般には、留め部材６
０Ａと受け具６２Ａの間の相対的な移動は留め部
材のリンク６８Ａが受け具６２Ａから望ましい間
隔となるときに停止する。この移動は組織部分５
４及び５２が第４図に示すように望ましい程度に
押し付け合うようになつたのちに停止することが
好ましい。この時点において、留め部材の脚６６
Ａは第１〜４図を参照して先に記したような具合
に留め部材の脚の固定部材８０Ａと受け具のフラ
ンジ９０Ａとのかみ合いによつて、組織部分に隣
接する受け具６２Ａ中に保持たれ、確保すなわち
固定されるようになる。

針１０２に沿う留め部材６０Ａの移動の間に、
受け具６２Ａを鉄床１３０によつて組織部分と接
触する適切な位置に保つことによつて、留め部材
の脚６６Ａを受け具６２Ａ中に推進するときに受
け具６２Ａが組織部分から離れ去ることを防止す
る。

必要な針１０２による組織部分５２及び５４の
突き通しを達成するためには、針に対して、又
は、たとえば板１０４のような、針のハウジング
構造物に対して、力を加えなければならない。ま
た、受け具６２Ａに対して実質的に反対方向に向
く力を加えることが好ましい。第７図はこれらの
力の適用を示しており、この図中で針１０２が、
それぞれ力F₁によつて、針の縦軸に沿つて組織
中に移動していることが示されている。傷の反対
側において、力F₂の影響下に鉄床１３０を用い
て受け具６２Ａを組織部分に接触させて保持す
る。

針を突き通したのち、針の縦軸に沿つて推進部
材によつて又はリンク６８Ａに対して作用する適
当な推進部材（図中に示してない）によつて、留
め部材６０Ａに対して力を加える。このような適
当な推進手段は、リンク６８Ａの中点に対して力
F₃を加えことによつて留め部材６０Ａを針に沿
つて受け具６２Ａ中へと推進することができる。

留め部材６０Ａを望ましい程度に受け具６２Ａ
中に推進させたのち、針１０２を組織部分から引
き抜き且つ鉄床１３０を受け具６２Ａから取り除
く。全器具１００をその場から取り除いて、組織
部分を合わせ保持している留め具５０Ａを残留さ
せる。

器具１００を第５及び６図中では真直な２本の
針を有するものとして示しているが、針１０２は
所望に応じて湾曲していてもよいということを了
解すべきである。このような湾曲した針は、ある
種の適用（たとえば筋膜又は内蔵中に組織の閉
鎖）において有用と思われる。たとえ針を湾曲さ
せた場合でも、やはり針は、一定の長さのリンク
６８Ａを有する留め部材６０Ａと適応するうち
に、平行な面中に位置させることが好ましい。

留め部材６０Ａを、リンク６８Ａにある程度の
伸びを提供する弾性材料によつて製作する場合に
は、針の長さに沿つての針同士の間隔の僅かな変
動に対応するようにリンク６８Ａを伸ばし、収縮
させ又は屈曲させることができるから、針１０２
を厳密に平行面に置かねばならないということは
ない。

ある情況では、留め部材の脚６６Ａは受け具６
２Ａの底から先に突き出ることがある。必要に応
じ、突き出ている脚の部分を器具１００上の適当
な切断機構（図中には示してない）によつて受け
具の底と平らに切断してもよい。

上記の方法及び器具は組織部分に対して他の種
類の留め具を適用するためにも用いることができ
る。次いで本発明の方法によつて適用することが
できる他の種類の留め具の例について記す。

留め具の第二の実施形態 上記の方法及び器具を用いて適用することがで
きる留め具の第二の実施形態を第８図に示し且つ
全体的に参照番号50Bによつて指示する。

留め具５０Ｂは概してＵ字形の留め部材６０Ｂ
と受け具６２Ｂを包含する。これらの２成分は組
織部分５４と５２を結合してかみ合つた配置で示
されている。

留め部材６０Ｂは(1)組織部分を通り抜けるよう
に適応した一対の投錨手段すなわち脚６６Ｂ及び
(2)脚６６Ｂに接続し且つ組織部分の一方（たとえ
ば第８図中の組織部分５４）に実質的に接触させ
て置くように適応したリンク６８Ｂを包含する。
留め部材６０Ｂの各脚６６Ｂは、その長さの少な
くとも一部に沿つてその外面上に複数の、間隔を
置いた、外側に突き出ている。弾性的な固定歯８
０Ｂを有している。各固定歯８０Ｂは留め部材の
脚６６Ｂの縦軸に対して概して垂直に配置した上
方の水平で平らな固定表面８２Ｂを有し且つ下方
の傾斜したかみ合い表面８４Ｂを有している。各
固定歯８０Ｂは、脚６６Ｂの長さに沿つて脚の先
端から離れる方向に働らく力を固定歯８０Ｂに対
して加えるときに内側に可撓性である。しかしな
がら、各固定歯８０Ｂは脚の長さに沿つて脚の先
端に向う方向に働らく力を固定歯の表面８２Ｂに
対して加えるときに内側への撓みに抵抗する。

受け具６２Ｂは留め部材の脚６６Ｂを受け入れ
るための通路７６Ｂを有している受け具６２Ｂは
各通路７６Ｂ中にかけがね部材９０Ｂをも備えて
いる。かけがね部材９０Ｂは(1)留め部材６０Ｂの
１本の脚６６Ｂを組織部分中に且つ脚受け入れ通
路７６Ｂ中に挿入するときに各脚固定歯８０Ｂを
脚６６Ｂ上で内側に撓わませるための傾斜したカ
ム表面９２Ｂ及び(2)第８図に示すように脚を受け
具中に収容したのちに受け具からの脚の引き抜き
を防止するように脚固定歯８０Ｂの一つとかみ合
うための保持表面９４Ｂを有している。

留め具５０Ｂは第１〜７図に示した留め具の第
一の実施形態５０Ａの適用について先に記した方
法と実質的に同様にして組織部分５２及び５４に
対して適用することができる。所望に応じ、適用
器具１００は受け具６２Ｂの底の先に突き出てい
る留め部材の脚６６Ｂの部分を切断するための適
当なカツター機構（図中に示してない）を備えて
いてもよい。

留め具の第三の実施形態 上記の方法及び器具を用いて適用することがで
きる留め具の第三の実施形態を第９及び１０図に
示し且つその中で全体的に参照番号50Cによつて
指示する。

留め具５０Ｃは２主要成分、すなわち、概して
Ｕ字形すなわち開いたループ状の留め部材６０Ｃ
と受け具６２Ｃを含服するものとみなすことがで
きる。これらの２成分は組織部分への適用前に
は、かみ合つてない分離した成分として保たれ
る。第９及び１０図においては、両主成分が組織
部分５４及び５２を結合しているかみ合つた配置
で示されている。

留め具５０Ｃは、ある意味では、さらに留め部
材と受け具を組織部分に対して適用する際に留め
部材６０Ｃ及び傷又は切開上にある受け具６２Ｃ
と一時的に協力するための脚案内部材２００Ｃ
（第９図）を包含するものとみなすこともできる。
留め部材６０Ｃと受け具６２Ｃの組織部分への適
用後に、脚案内部材２００Ｃはその場から取り除
くので、もはや組み合わせた留め具５０Ｃ（第１
０図）の構造の一部を形成していない。

第９図にもつともよく示されているように、留
め部材６０Ｃは(1)組織部分を通り抜けるように適
応した一対の脚６６Ｃ及び(2)脚６６Ｃに接続し且
つ組織部分の一方（たとえば第９、１０図中の組
織部分５４）に実質的に接触させて置くように適
応しているリンク６８Ｃを包含する。留め部材６
０Ｃを組織部分に適用する前には、留め部材６０
Ｃの脚６６Ｃは相互に概して平行であり且つリン
クの６８Ｃに対して概して垂直である。各脚６６
Ｃは組織部分の部分的な突き通しを容易にする、
すなわち助けるための円錐状の末端７０Ｃを伴な
う概して円筒状の形態を有している。脚６６Ｃは
むくでも中空でもよい。

リンク６８Ｃは図示のように概して円筒状の形
態でもよいし、又は他の適当な形状を有していて
もよい。同様に、脚６６Ｃは必ずしも図示のよう
に円筒状である必要はなく、非円形の断面を有し
ていてもよい。しかしながら、脚は比較的小さな
円の円周に沿つて第９及び１０図に示すような配
置に曲げることができることが好ましい。そのた
めには、各脚６６Ｃを、たとえば熱可塑性重合体
材料の直径0.025インチの押出し棒のような、適
当な材料によつて製作することが提案されてい
る。

受け具６２Ｃは組織部分の一に接触させて置く
ように適応する第一の側７１Ｃ及び反対側に面す
る第二の側７３Ｃを有している。受け具６２Ｃは
さらに一対の脚受け入れ部材７４Ｃ（第９図中の
みに示す）を結合する短かい中央部分すなわち部
材７２Ｃを有してる。各脚受け入れ部材７４Ｃは
受け具の第一の側と第二の側の間にのびる、１本
の留め部材の脚の一部分を受け入れるための第一
の通路７６Ｃを有している。各受け入れ部材７４
Ｃは同じ留め部材の脚の他の部分を受け入れるた
めの、受け具の第一の側７１Ｃと第二の側７３Ｃ
の間にのびる、第二の通路７７Ｃをも有してい
る。

留め部材の脚６６Ｃが図示のように円筒状の形
態を有している場合には、受け入れ部材の通路７
６Ｃ及び７７Ｃは脚６６Ｃをその中に受け入れる
ことを許すために十分な直径の円筒形の穴である
ことが好ましい。各受け入れ部材７４Ｃ及びその
中にある通路７６Ｃ並びに７７Ｃは、第９図にも
つともよく示されるように、留め部材の脚６６Ｃ
を組織部分中に通したのちに、その脚の少なくと
も一部分を受け入れ且つ取り囲むための手段とし
て協力する。

案内部材２００Ｃは受け具６２Ｃの第二の側７
３Ｃと接触するためのかみ合い側２０４Ｃを有し
ている。脚案内部材を受け具６２Ｃの第二の側７
３Ｃに隣接させて配置し且つ受け具の第二の側７
３Ｃにおける留め部材６０Ｃの各脚６６Ｃの先端
を第一の通路７６Ｃから第二の通路７７Ｃ中に向
けるように適応している。案内部材２００Ｃは留
め部材６０Ｃと受け具６２Ｃの間に相対的な移動
が行なわれるときに受け具の第一の通路７６Ｃと
第二の通路７７Ｃの間にのびる脚の中間部分を案
内するためにも働らく。

そのために、案内部材２００Ｃは各脚６６Ｃを
適切な径路に向けるための案内手段を包含し且つ
この案内手段は、案内部材２００Ｃ中で、そのか
み合い側２０４Ｃに対して開いているみぞ２０６
Ｃとして存在している。第９図に示すように、み
ぞ２０６Ｃの底は、概して半円筒状の表面によつ
て、案内部材２００Ｃ中に存在している。

組織部分５２及び５４を留め具５０Ｃによつて
結合する際には、先ず組織部分を第９図に示すよ
うに面と面を合わせる関係で近接させる。留め具
５０Ｃを適用して組織部分を結合するために、案
内部材２００Ｃを、受け具６２Ｃと共に、器具１
００（第５図に示し且つ先に説明した）の鉄床中
又はその上に取り付ける。留め部材６０Ｃを組織
部分の他の側上の器具の針１０２中に配置する。
次いで器具１００を操作して針１０２と組織部分
の間の相対的な運動を行なわせ、それによつて針
により組織部分を突き通す。次いで推進部材１２
０を作動させて留め部材６０Ｃを針１０２に沿つ
て移動させると、その結果として留め部材の脚６
６Ｃが受け具及び案内部材２００中に入つて受け
具６２Ｃと適切にかみ合うようになる。

何れの場合においても、留め部材６０Ｃを針１
０２中に推進して受け具６２Ｃと適当にかみ合わ
せたのちに、案内部材２００Ｃを傷又は切開の場
所から取除いて、組織部分５２と５４が結合され
ている第１０図に示すかみ合わせた配置にある残
りの留め具要素を残留させる。案内部材２００Ｃ
は、他の留め部材と受け具の適用に対して再使用
してもよいし、あるいは廃棄してもよい。

案内部材２００Ｃを別個の要素であるとして図
示し且つ留め具５０Ｃの一時的な、取除くことが
できる部分とみなしたけれども、案内部材２００
Ｃは留め部材６０Ｃと受け具６２Ｃを適用するた
めの器具１００の鉄床１３０内に一体として形成
せしめてもよい。そのような場合に、案内部材２
００Ｃは、それ自体が留め具成分の一つではない
ものとして特徴突けることが適切である。

第９及び１０図に示す留め具５０Ｃの受け具の
設計において、留め部材の脚６６Ｃのそれぞれ
を、各脚の２部分が平行に並んでいるような配置
へと、半径に沿つて屈曲させ且つ折り返してある
ことがわかる。この独特の配置は、留め部材６０
Ｃを受け具６２Ｃから引き離そうとするためには
脚を真直ぐにのばすための力が必要であることか
ら、大きな固定強度を提供する。

第９及び１０図から、留め部材の脚６６Ｃの先
端７０Ｃが組織部分中にもどる方向に向いている
ことも注意すべきである。脚の穏やかに湾曲した
部分のみが受け具６２Ｃの下に出ているにすぎな
い。かくして、前記の留め具の第二の実施形態
（留め具５０Ｂ）と異なつて、留め具の第三の実
施形態５０Ｃは、他の取り巻いている組織又は器
官が損傷を受けるおそれがある結合した組織部分
の外側には、各脚の鋭つた末端部分が全く突き出
ていない。その結果として、留め具の第三の実施
形態５０Ｃの留め部材６０Ｃの脚の一部を、隣接
する組織又は器官を傷付けることがないようにす
るために、切断する必要がなくなる。

留め具の第四の実施形態 上記の方法と器具を用いて適用することができ
る留め具の第四の実施形態を第１１図に示し、且
つ同図中で全体的に参照番号50Dで指示する。留
め具５０Ｄは第９及び１０図を参照して上に記し
た留め具の第三の実施形態５０Ｃと類似し且つ同
様に機能する。加うるに、留め具５０Ｄは第８図
を参照して先に記した留め具の第二の実施形態５
０Ｂにおいて認められる固定の特色をも包含して
いる。

留め具のだ第二及び第三の実施形態５０Ｂ及び
５０Ｃのものと同一であるか又は機能的に同様で
ある留め具の第四の実施形態５０Ｄの要素は、第
二及び第三の実施形態の参照番号にはそれぞれ文
字Ｂ及びC′を付すのに対して第四の実施形態の参
照番号には文字Ｄを付すことを除けば、それぞれ
第二及び第三の実施形態に対して用いたものと同
一の参照番号によつて指示する。

留め具５０Ｄは留め部材６０Ｄと受け具６２Ｄ
を包含する。留め部材６０Ｄは、留め部材６０Ｄ
が固定歯８０Ｄと共に形成せしめた脚６６Ｄを有
していることを除けば、留め具の第三の実施形態
５０Ｃの留め部材６０Ｃと類似している。各固定
歯８０Ｄは留め部材の脚の縦軸に対して概して垂
直に配置した固定表面８２Ｄ及び傾斜させたかみ
合い表面８４Ｄを有している。

受け具62Dは第９図および第１０図を参照して
先に記した留め具の第三の実施形態５０Ｃの受け
具６２Ｃと類似している。受け具６２Ｄは留め部
材６０Ｄの脚６６Ｄを受け入れるための第一の通
路７６Ｄと第二の通路７７Ｄを有している。その
上に、受け具６２Ｄは各第二の通路７７Ｄに付随
するかけがね部材９０Ｄを包含する。かけがね部
材９０Ｄは(1)各脚を受け具６２Ｄ中に挿入すると
きに各脚の固定歯８０Ｄを脚に対して内側に曲げ
るためのカム表面９２Ｄ及び(2)脚を受け具６２Ｄ
中に受け入れたのちに受け具６２Ｄから脚が抜け
出るのを防止するように脚上の固定歯８０Ｄの一
つとかみ合わせるための保持表面９４Ｄを有して
いる。

留め具の第四の実施形態５０Ｄは第９及び１０
図に示す留め具の第三の実施形態５０Ｃについて
先に記したものと類似する方式で器具１００を用
いて組織部分に適用する。そのためには、留め具
５０Ｄの適用の間に一時的に受け具６２Ｄとかみ
合わせるために案内部材（第９図中の案内部材２
００Ｃと同一）を用意する。

留め具の第五の実施形態 留め具の第五の実施形態を第１２図に示し且つ
同図中で全体的に参照番号50Eによつて指示す
る。留め具５０Ｅは第９及び１０図を参照して先
に記した留め具の第三の実施形態５０Ｃと類似し
且つ類似の仕方で機能する。留め具の第三の実施
形態５０Ｃのものと同一であるか又は同様に機能
する留め具の第五の実施形態５０Ｅの要素は、第
三の実施形態の参照番号には文字Ｃを付すのに対
して第五の実施形態の参照番号には文字Ｅを付す
ことを除けば、第三の実施形態に対して用いたも
のと同一の参照番号によつて指示する。

留め具５０Ｅは留め部材６０Ｅと受け具６２Ｅ
を包含する。第９図に示した案内部材２００Ｃと
類似する、案内部材（図中に示してない）をも留
め具５０Ｅの組織部分５２及び５４への適用行な
うために一時的に最初に用意する。

留め部材６０Ｅは第９及び１０図を参照して先
に記した留め具の第三の実施形態の留め部材６０
Ｃと同一である。しかしながら、受け具６２Ｅは
留め具の第三の実施形態の受け具６２Ｃとはいく
から異なつている。詳しくは、受け具６２Ｅは留
め部材の脚６６Ｅのそれぞれのための第一の通路
７６Ｅを有しているけれども、中心に１本の第二
の通路７７Ｅを有しているに過ぎない。中心の通
路７７Ｅは、第１２図に示すように、並んだ関係
にある両方の留め部材の脚６６Ｅの末端部分を受
け入れるように適応している。

留め具５０Ｅは第９及び１０図に示した留め具
の第三の実施形態５０Ｃの適用について先に記し
たものと実質的に同一の仕方で組織部分５２及び
５４に対して適用することができる。

留め具の第六の実施形態 留め具の第六の実施形態を第１３〜１５図に示
し且つこれらの図中で全体的に参照番号50Fによ
つて指示する。留め具５０Ｆは留め部材６０Ｆと
受け具６２Ｆを包含する。留め具５０Ｆは、いく
つかの点では、第１〜３図を参照して先に記した
留め具の第一の実施形態５０Ａに類似している。
留め具の第一の実施形態５０Ａのものと同一であ
るか又は機能的に同様である留め具の第六の実施
形態５０Ｆの要素は、第一の実施形態の参照番号
には文字Ａを付すのに対して第六の実施形態の参
照番号には文字Ｆを付すことを除けば、第一の実
施形態に対して用いたものと同一の参照番号によ
つて指示する。

第１３図においてもつともよく示されるよう
に、留め部材６０Ｆは(1)組織部分を通り抜けるよ
うに適応した一対の脚６６Ｆ及び(2)脚６６Ｆに接
続し且つ組織部分の一方（たとえば第１４図中の
組織部分５４）に実質的に接触させて置くように
適応しているリンク６８Ｆを包含する。留め部材
６０Ｆの脚６６Ｆは相互に概して平行であり且つ
リンク６８Ｆに対して概して垂直である。各脚６
６Ｆは円錐形の末端７０Ｆを伴なうむくの、概し
て円筒状の形態を有することが好ましい。リンク
６８Ｆは図示のように長方形平行六面体の形状を
有していてもよいし、又はその他の適当な形状を
有していてもよい。

受け具６２Ｆは一対の脚受け入れ部材７４Ｆを
結合する中央部材７２Ｆを包含する。各脚受け入
れ部材７４Ｆは、第１４図にもつともよく示され
ているように、留め部材の脚６６Ｆの１本を受け
入れるための少なくとも１本の通路７６Ｆを有し
ている。留め部材の脚６６Ｆが図示のように円筒
状の形態を有している場合には、受け入れ部材の
通路７６Ｆは脚６６Ｆの受け入れ（ゆるいすなわ
ち滑るかみ合い）を許すために十分な直径の円筒
状の穴であることが好ましい。各受け入れ部材７
４Ｆ及びその中に存在する通路７６Ｆは、留め部
材の脚６６Ｆが、第１４及び第１５図中にもつと
も良く示しているように、組織部分中を通り抜け
たのちに、留め部材の脚６６Ｆの１本の少なくと
も一部分を受け入れ且つ取り囲むための手段とし
て協力する。

受け具６２Ｆの各受け入れ部材７４Ｆは、受け
入れ部材７４Ｆの外部を通路７６Ｆの内部と連絡
する第一の孔７８Ｆ（第１５図のみ）を有してい
ることが好ましい。さらに、各受け入れ部材７４
Ｆ中には、受け入れ部材７４Ｆの外部と通路７６
Ｆの内部の間の連絡のために第一の孔７８Ｆの反
対側に第二の孔８０Ｆ（第１３〜１５図）が設け
てある。これらの２本の孔７８Ｆ及び８０Ｆ中の
少なくとも１本は、後に詳細に記すような具合に
留め部材の脚６６Ｆを変形させるための適用器具
のラム様部材の挿入に適応させるためのものであ
る。孔７８Ｆ及び８０Ｆの中の他方は受け具６２
Ｆを器具内に位置付けるための案内又は戻り止め
としての働らきをすることができる。

留め部材６０Ｆ及び受け具６２Ｆは、たとえば
組織による吸収が可能な熱可塑性重合体材料のよ
うな、適当な材料から形成せしめることができ
る。

組織の結合のために留め具５０Ｆを適用するに
は、受け具６２Ｆを器具１００（第５図に示し且
つ先に説明した）中に又はその上に取り付ける。
留め部材６０Ｆを組織部分の他の側上の器具の針
１０２中に配置する。次いで器具１００を操作し
て針１０２と組織部分の間の相対的な運動を行な
わせ、それによつて組織部分を針によつて突き通
す。次いで、推進部材１２０を作動して針１０２
に沿つて留め部材６０Ｆを移動させることにより
留め部材の脚６６Ｆを受け具６２Ｆ中に入れる。
留め部材のリンク６８Ｆが組織部分を留め合わせ
るために望ましい受け具６２Ｆからの間隔となる
ときに、留め部材６０Ｆと受け具６２Ｆの間の相
対的な移動を停止させる。この移動は組織部分同
士が望ましい程度に押し付け合うようになつたの
ちに停止することが望ましい。

この時点において、留め部材の脚６６Ｆの先端
は一般には一方の組織部分と接触している受け具
の側の反対側で受け具から突き出ている。第１４
図においては、脚６６Ｆは受け具６２Ｆの先に突
き出ていないように示されているが、それは、こ
の方法の好適な後続段階に従つて、脚の末端を受
け具６２Ｆと同じ高さとするように突出部分が切
断してあるからである。

留め部材の脚の突出部分を切断するかどうかに
かかわりなく、留め部材の脚６６Ｆ及び／又は受
け具６２Ｆは、脚６６Ｆと受け具６２Ｆとのかみ
合いを達成して２組織部分を合わせ保持するため
に、特定の部材中で行動する。そのために、各留
め部材の脚６６Ｆの膨らんだ部分を受け具６２Ｆ
とのかみ合いへと押し込むように各留め部材の脚
６６Ｆを変形させる。

器具１００はこの変形を行なうための手段を包
含するように修飾することができる（この手段は
第５図中に示されていない）。特に、第５図に示
した鉄床１３０は器具の下方のあご中に組み入れ
ることができる。下方のあごには留め部材の脚変
形及び切断機構をも組み込むことができる。この
ような機構は下方のあご内で往復運動できるよう
にした一対の変形部材を包含する。留め部材の脚
６６Ｆを受け具６２Ｆ中に望ましい程度まで押し
込んだのち、器具の変形部材を作動させて孔７８
Ｆ（又は８０Ｆあるいは両方）に入れる。これが
各脚の部分７９Ｆを変形する。

各脚部分７９Ｆの変形に順応するために、孔７
８Ｆ及び８０Ｆはそれぞれ通路７６Ｆの寸法（通
路の縦軸に対して垂直に測る）よりも大きい寸法
（通路７６Ｆの縦軸に対して垂直に測る）を有し
ている。第１３〜１５図に示す実施形態において
は、孔７８Ｆと８０Ｆは、側面からみるときに、
それぞれ、円筒形の穴通路７６Ｆの直径よりも大
きい長さの概して長方形の形状（いくらか丸くし
た角を伴なう）を有することが認められる。これ
が留め部材の脚の膨らんだ部分７９Ｆに順応し、
かくして脚６６Ｆと受け具６２Ｆとの鋲状のかみ
合いを与える。

組織部分への留め具５０Ｆの適用のための上記
の方法は、留め部材６０Ｆ及びかみ合つた受け具
６２Ｆから成る比較的強固な保持構造をもたらす
ことが認められた。さらに、一つの寸法の留め具
５０Ｆを厚さの異なる種々の組織に対して使用す
ることがでるが、何故ならば、留め部材６０Ｆを
望ましい程度の組織の圧縮のために選択した深さ
まで受け具６２Ｆ中に挿入することができ、次い
で脚６６Ｆを変形させて脚と受け具のかみ合いを
達成することができるからである。この変形は、
組織の厚さに応じて、各脚６６Ｆの長さに沿う任
意の点で生じさせることができる。このような留
め具の構造及び留め具適用方法は、複数のこのよ
うな留め具を同時に適用するように設計すること
ができる適当な器具を用いる留め具５０Ｆの適用
に容易に順応する。

上記の留め具の実施形態５０Ｆにおいては、脚
６６Ｆを変形させて受け具６２Ｆとかみ合わせ
る。しかしながら、脚６６Ｆは孔又は切欠き（図
中に示しない）を伴なうように形成させ且つ受け
具６２Ｆの一部分を受け具６２Ｆと留め部材６０
Ｆの間のかみ合いの達成のために脚の切欠き又は
孔中に変形させてもよい。さらに、受け具６２Ｆ
の変形と脚６６Ｆの変形の両者の組み合わせを用
いて受け具６２Ｆと留め部材６０Ｆのかみ合いを
達成することもできる。

上記の方法において、留め部材の脚６６の突出
部分を、脚６６Ｆ及び／又は受け具６２Ｆを変形
させる段階の間又はその後に、切断してもよい。
留め部材の脚６６Ｆの突出部分の切断の段階の間
に、切断後の脚突出部分を捕まえて脚の切断部分
が取巻いている組織又は体腔中に落下すること防
ぐために、留め部材の脚の突出部分を適当な容器
によつて取り囲むことが好ましい。この容器は器
具１００の部分であつてもよい。

留め部材の脚６６Ｆを形成せしめるための材料
は器具の変形作用に順応して比較的容易に変形し
うる材料であることが好ましい。脚のほうのみを
変形させようとする場合には、受け具６２Ａは、
このような比較的変形させやすい材料によつて製
作する必要はない。

留め部材６０Ｆと受け具６２Ｆに対して選んだ
材料にかかわりなく、留め部材の脚６６Ｆ及び／
又は受け具６２Ｆを変形させるための方法は、材
料を軟化させる熱の助けをかりて行なうことが望
ましい。このような熱は適当な方法で提供するこ
とができる（たとえば電気抵抗加熱）。このよう
な加熱は必要な変形を達成するために必要な機械
的な力の大きさを低下させる。

器具１００は上記のように脚６６Ｆの突出部分
を切断するために切断刃（図中に示してない）を
有することが好ましいけれども、ある種の用途で
は、いうまでもなく、器具１００が切断刃を備え
ている必要はない。

留め具の第七の実施形態 留め具の第七の実施形態を第１６図に示し、且
つその中で全体的に参照番号50Gによつて指示す
る。留め具５０Ｇは少なくとも一の留め部材６０
Ｇを包含する種類のものである。その上、留め具
５０Ｇは場合によつては受け具６２Ｇを包含して
いてもよい。第１６図中では、これらの両成分を
別々に示している。

留め部材６０Ｇはリンク６８Ｇで結合した一対
の脚６６Ｇを有している。各留め部材の脚６６Ｇ
は２末端を有し且つ各脚は脚の両端の中間でリン
ク６８Ｇに結合している。

第１６図に示すように、脚６６Ｇは概して円筒
形の形状のものであり且つリンク６８Ｇもまた概
して円筒形である。しかしながら、その他の適当
な形状を用いてもよい。留め部材６０Ｇは、以下
に詳細に述べる手段による留め部材の適用の間に
一時的に撓ませる又は曲げることができるよう
に、適当な熱可塑性の材料によつて製作する。同
様にリンク６８Ｇも必要に応じリンクの曲げ又は
撓みに順応するように熱可塑性の材料で製作して
もよい。

受け具６２Ｇは、概して柔軟であつて針で突き
通すことができる網状の構造を有するように製作
することが好ましい。留め具６２Ｇの全体的な形
態は平面状であつて、且つ受け具６２Ｇは図示の
ように直角の角ではなくて丸くした角を有してい
てもよい。

留め具５０Ｇは第５図を参照して先に記した器
具１００によつて適用することができる。そのた
めには、留め部材のリンク６８Ｇは器具の針１０
２間の間隔よりも実質的に大でなければならな
い。第１７図に示すように、これが針１０２中へ
の留め部材６０Ｇの挿入に適応する。

第１７図に示すように、組織部分５２及び５４
に対して留め具５０Ｇを適用する際に、組織部分
を先ず面と面を合わせる関係で配置する。次い
で、受け具６２Ｇを針１０２の反対側の一方の組
織部分（第１７図中の組織部分５２）に接触させ
て配置する。受け具６２Ｇは、器具の鉄床１３０
の一部として形成させてもよくあるいは鉄床１３
０によつて一時的にその場に保持する別個の取外
しできる部材であつてもよい案内部材２００Ｇを
用いて、組織部分に接触させて保つことが好まし
い。

案内部材２００Ｇは受け具６２Ｇの一面と接触
させるためのかみ合い側２０４Ｇを有している。
脚案内部材２００Ｇもまた案内部材のかみ合い側
２０４Ｇに開口するみぞ２０６Ｇを有している。
みぞ２０６Ｇの底は図示のように湾曲した表面に
よつて案内部材２００Ｇ中に限られていることが
好ましい。

受け具６２Ｇは、器具１００の鉄床１３０によ
り力F₂で組織部分に向つて押し進める案内部材
２００Ｇによつて、組織部分５２にしつかりと接
触させて保つ。次いで器具をさらに作動させて針
を傷又は切開の一方の側から両組織部分５４及び
５２並びに受け具６２Ｇを通じて、第１８図に示
すように、針の末端が受け具のみぞ２０６Ｇとか
み合うまで、下方に押し下げる。このようにして
停止させる針１０２と案内部材２００Ｇの間の相
対的な運動によつて、針の排出口は受け具６２Ｇ
下の傷又は切開の他の側上に位置するようにな
る。組織部分と受け具６２Ｇを針で突き通す段階
の前、間又は後に、留め部材６０Ｇを、リンク６
８Ｇが両方の針の間の針みぞ（第６図中のみぞ１
１４）中にのびるように、受け入れ口（第５図の
口１１２）を通じて針１０２中に入れる。次い
で、留め部材６０Ｇを第１８図に示すように推進
部材１２０を用いて針１０２に沿つて押し進める
ことによつてリンク６８Ｇの少なくとも１部分を
組織部分（第１８図中の５４）の一方に隣接する
傷又は切開の一方の側上に位置させ且つ脚６６Ｇ
のそれぞれの少なくとも一部分を他の組織部分
（部分５２）に隣接する傷又は切開の他の側上に
位置させ且つ留め付ける。

留め部材を針１０２に沿つて押し進めるとき、
留め部材の脚６６Ｇの先導端が案内部材２００Ｇ
のみぞ２０６Ｇに突き当つて撓み、受け具６２Ｇ
下で側に一時的に変形し又は屈曲する。最後的に
は、脚６６Ｇのそれぞれは、受け具６２Ｇ下の傷
又は切開の他の側上で完全に針から排出する。続
いて、組織部分を合わせ保持するように留め具５
０Ｇを第１９図に示すような形態に残しながら、
針１０２を受け具６２Ｇ及び組織部分５２，５４
から引き抜く。

所望に応じ、留め具５０Ｇは受け具６２Ｇなし
で用いることができる。このような情況において
は、留め部材６０Ｇを組織部分に対して適用する
ための方法は、案内部材２００Ｇを直接に組織部
分５２と接触させて置く以外は、第１７〜１９図
を参照して先に記した方法と実質的に同様であ
る。

異なる厚さの組織に順応させるためには、器具
１００が針１０２同士間の間隔を変えるための機
構（図中に示してない）を備えているとよい。た
とえば、針を相互に近付けるときは、与えられた
寸法の留め具を用いて比較的厚い組織を留め合わ
せることができる。

方法及び器具１００を異なる留め具の何れか一
つの適用に関して上に説明したけれども、複数の
留め具を同時に適用するように器具１００を修飾
することができるということを了解すべきであ
る。たとえば、器具１００は複数の針の対及び協
力する鉄床を有するように製作することができ
る。

二者択一的な設計の特色 第１〜１５図において、各留め部材の２本の脚
は、概して真直であり且つ２本の脚に対して垂直
にのびているように図示してある留め部材の一部
分（たとえばリンクすなわち締め付け部材）によ
つて結合してある。しかしながらこの構造はこの
ような形状に限定すべきではない。たとえば、２
本の脚の間の留め部材の長さの全部又は一部を湾
曲すなわち弓形にしてもよく、あるいは湾曲した
部分を包含させてもよい（たとえば、逆Ｕ字形の
形状）。これは最初に上方の組織部分と留め部材
の上端の間に自由な間隔を提供して、組織の多少
の膨脹を許すように働らく。

しかしながら、増大した初期の組織の圧縮が望
ましい情況においては、上記の弓形の留め部材と
協力するように変更した受け具構造を与えるとよ
い。詳しくは、受け具は図示のように平らな上表
面を有している必要はない。たとえば、受け具の
上表面は留め部材の弓形の形状と概して調和すな
わち相応するように弓形（たとえば凸）とするこ
とができる。これは受け具と留め部材の間の２組
織部分増大した圧縮をもたらす。

上記から、本発明の新規概念の真の精神及び範
囲から逸脱することなく多くの変更及び修飾を行
なうことができるということが認められるであろ
う。ここに説明した特定の製品、器具及び方法に
関して限定の意図は全くないことを了解すべきで
あり、あるいはそのように推断すべきではない。
いうまでもなく、すべてのかかる修飾が請求の範
囲内にあるもとして特許請求の範囲に包含される
ものとする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の新規方法に従つて組織に適用
することができる留め具の第一の実施形態を構成
する留め部材及び受け具の側面図である。第２図
は第１図の留め部材と受け具の末端図である。第
３図は概して第２図中の面３−３に沿つて取つた
受け具の断面図である。第４図は内部の詳細をよ
り良く示すために組織部分の一部を取り去つて示
してある第１図の組合わせた留め具によつて合わ
せ保持してある、切開又は傷によつて限られる組
織の２部分の断片的な、部分的に断面的な遠近図
である。第５図は本発明の方法に従つて第１図中
に示した留め具の第一の実施形態を適用するため
の器具の簡単化した形態の断片的前面図である。
第６図は第５図中の面６−６に沿つて取つた断面
図である。第７図は本発明の方法に従がつて第１
図に示した留め具の第一の実施形態を適用するた
めの第５及び６図に示した器具の使用を例証する
切開又は傷によつて限定する組織の２部分の断片
的、部分的断面図である。第８図は第４図に類似
するが切開又は傷によつて限定する２組織部分を
合わせ保持する留め具の第二の実施形態を示す図
である。第９図は第８図に類似するが一時的にあ
るべき場所で協力する脚案内部材を伴なう留め具
の第三の実施形態を示す図である。第１０図は第
９図に類似するが脚案内部材をその場所から除い
たのちの留め具の第三の実施形態を示す図であ
る。第１１図は第１０図に類似するが留め具の第
四の実施形態を示す図である。第１２図は第１０
図に類似するが留め具の第五の実施形態を示す図
である。第１３図は留め具の第六の実施形態の分
解した遠近図である。第１４図は第１３図に示し
た留め具の第六の実施形態によつて合わせ保持し
てある、傷又は切開によつて限定する組織の２部
分の拡大した、断片的、断面図であつて、ここで
留め部材の脚が受け具と同じ高さに切断してあ
る。第１５図は第１４図中の面１５−１５に沿つ
て取つた断片的、断面図である。第１６図は留め
具の第七の実施形態の遠近図である。第１７図及
び第１８図はそれぞれ第１６図の留め具の第七の
実施形態が第５図の器具を用いて組織の２部分中
に挿入してあることを示している、切開又は傷に
よつて限定する組織の２部分の断片的、部分的断
面図である。第１９図は第１８図に類似するが、
留め具を組織部分中に完全にかみ合わせて器具を
その場から取除いたのちの組織部分を示している
図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 組織中の傷又は切開を閉じるための留め具を
   適用するための器具にして、該留め具は留め部材
   と受け具から成る種類のものであり、該留め部材
   はリンクによつ結合された一対の脚を有し、該受
   け具は該脚のそれぞれの少なくとも一部分を受け
   入れ且つ該脚とかみ合うのに適しており、；該器
   具は： 共通の平面中に配置した一対の、間隔を置いた
   真直な針、ここで各針は該組織部分を突き通すに
   適した角度を付した先端を有し、各針は中空であ
   り且つその長さに沿つて留め部材受け入れ口から
   該先端における排出口へとのびる該留め部材の脚
   を挿通する通路を有し、且つ各該針はその長さに
   沿つて該通路と連絡してのび且つ他方の針のスロ
   ツトに面している該留め部材のリンクを通過させ
   るスロツトを有すること； 少なくとも該受け具を他方の組織部分に接触さ
   せて支持するために該傷又は切開の他方の側上に
   位置させるに適した鉄床； 該受け入れ口を該傷又は切開の一方の側上に位
   置させ且つ該排出口の少なくとも一部分を該傷又
   は切開の該他方の側上に位置させるために該針を
   組織部分中に挿入するように該鉄床と該針の間の
   相対的な移動を達成するための手段；及び 該リンクの少なくとも一部分を該一方の組織部
   分に隣接する該傷又は切開の該一方の側上に位置
   させ且つ各該脚の少なくとも一部分を該他方の組
   織部分に隣接する該傷又は切開の該他方の該上に
   位置させた該受け具とかみ合わせるために該留め
   部材を該針に沿つて押し進めるための推進手段か
   ら成る器具。 ２ 該推進手段は該留め部材のリンクに対して接
   触させ且つ押し進めるための手段を包含する特許
   請求の範囲第１項記載の器具。 ３ 各該針は該排出口を規定する角度を付した先
   端を有する特許請求の範囲第１項記載の器具。 ４ 各針の先端は該留め部材受け入れ口からの距
   離が増大するにつれて該スロツトから外側へ離れ
   るように角度を付してある特許請求の範囲第３項
   記載の器具。 ５ 該通路はほぼ円筒状である特許請求の範囲第
   １項記載の器具。 ６ 該鉄床は該受け具を支持するに適した脚案内
   部材を包含する特許請求の範囲第１項記載の器
   具。