JPH0380018B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般に、外科手術における組織の部
分の縫合に関するものであつて、特に内臓組織の
外科的閉鎖において有利である。

種々の外科手術において、ステープルなどの形
態にある留め具が組織の部分をくつつけて傷又は
切開の癒合を促進するために用いられている。た
とえば、ステープルを固定するための舌部とみぞ
を有する固定ステープルが米国特許第2881762号
に開示されている。血管を結索するために特に適
している金属ステープルは米国特許第3079608号
に開示されている。国際特許願PCT／SU79／
00049号は大腸における環状吻合術を遂行するた
めの各種の留め具及び装置を開示している。上記
の開示は一般的及び／又は特定的な外科的情況に
おいて用いることができる広い範囲の組織の留め
具の例として挙げたものである。

軟質の組織部分同士を結合又は保持するための
留め具の通常の一タイプは、一般に適当な金属か
ら製作する全体的にＵ字形のステープルである。
このようなステープルは、先が折り曲げてないと
きは“Ｕ字形”となるように結合した２本の脚を
有するものと一般に記されているけれども、先が
折り曲げていないときには“開いた”ループの形
態を有しているものとみなすこともできる。これ
らの脚は平行である必要はないが、一般に組織部
分を突き通し且つそれらの間に組織物質を受け入
れるように適応している。

Ｕ字形すなわち開いたループの形のステープル
の別の例、及びこのようなステープルを組織に当
てがうための方法及び器具は、米国特許第
3252643号、3482428号、3692224号、2790057号、
3795034号、3889683号、4198982号、4316468号及
び4319576号に開示されている。

複数の成分を有し且つステープルを固定するた
めに用いられるような具合に先を曲げる必要がな
いという点でステープル自体とは異なるその他の
組織留め具が提案されている。このような器具の
１例は米国特許第4060089号に開示されており、
縦方向に間隔を置いた平行な複数の股を備えた留
め具ストリツプを包含しており、これらの股は、
重ね合わせた２組織部分を一方の側から貫き、そ
れによつて股の先端が組織部分の他の側から突き
出るような具合になつている。この留め具は更に
保持ストリツプをも有しており、これは留め具ス
トリツプとは反対の組織部分の側に置いて、突き
出ている留め具ストリツプの股の先端とかみ合わ
せることによつて、留め具ストリツプと保持スト
リツプの間に組織部分をしつかりと確保するよう
になつている。

複数の成分を有する更に他の組織留め具は、
1982年３月18日出願の共通に譲渡された米国特許
願第349443号中に開示されている。この特許願に
開示された留め具は種々の重合体材料から成り且
つこの留め具のＵ字形部分の脚は組織の貫通を改
善するためにテーパーを有している。

上記の種類の組織留め具及び方法の多くは種々
の用途に適しているけれども、さらに改良した留
め具、特に完全に吸収性の材料から製造したもの
を提供することが望まれている。

また、組織の縁が連続的な接触状態であること
を確実にするために、組織の縁の根本的な近接を
提供することができる吸収性材料から製造した改
良留め具を提供することもまた望まれている。さ
らに、このような改良した留め具は、出血を最低
限度とするが、癒合を増進するために組織の傷又
は切開の縁への多少の副行的な血液循環を可能と
する望ましい程度の止血圧迫を提供するものでな
ければならない。加うるに、このような改良した
留め具は異なる組織の厚さに適応する能力を有し
ていなければならず且つ組織の結合の達成におい
て、できる限り僅かな組織の折り返し又は余剰を
残すものでなければならない。

さらに、このような改良した留め具が、(1)大き
さをできる限り小さくして使用量を最低限度とし
且つ(2)鋭どい縁又は突起を最低とするように留め
具を製作することを可能とする形態を有している
こともまた、有利なことである。また、このよう
な改良した留め具について望ましいそのほかの特
色は、組織中の感染のポケツトを生成しない、又
は生成に寄与しない留め具形態であるということ
である。

さらに、このような改良留め具は、その使用の
間に外科医に触覚的なフイードバツクと補償調節
を提供することが望ましい。

最後に、このような改良した留め具は、生体内
で最低21日間にわたつて組織部分を接近及び圧縮
状態に保つための能力を有していなければならな
い。

このような改良した留め具を用いて組織を結合
するための簡単でしかも効果的な方法を提供する
こと及びこのような方法に従つてかかる改良留め
具を使用するための器具を提供することもまた有
利なことである。この改良方法が、適切な器具の
使用によつて、かかる改良留め具の広く異なる実
施形態において達成することができるということ
は望ましいことである。

本発明は傷又は切開で限られるような、組織の
分離した部分の結合を保つて傷又は切開の癒合を
促進する改良した留め具を提供する。この留め具
は重ねた２組織部分を貫通できるようにした一対
の脚を有し且つこれらの脚を結ぶリンクを有して
いる開いたループ状留め部材を包含する。リンク
は組織部分の一方に実質的に接触して位置するよ
うになつている。

留め部材の反対側に他方の組織部分に接触して
位置するように受け具を用意し、これは留め具の
脚を組織部分中に突き通したのち、それらの脚を
受け入れるための手段を有している。

各脚の少なくとも一部分又は受け具の少なくと
も一部分は、留め部材の脚によつて組織部分を突
き通し且つ受け具中に脚を受け入れたのちに留め
部材の脚と受け具のかみ合いを達成するために、
道具又は器具による圧力の適用下に、変形可能で
ある材料から成つている。

留め具によつて組織部分を結合するための方法
に従つて、２組織部分を先ず概して面と面を合わ
せた関係で接近させる。次いで、留め部材を、適
切な角度に置いた脚が組織部分を貫通するように
して、組織部分の一方の縁上に位置させる。留め
部材の反対側の組織部分の他の側上に概して留め
部材の脚と整列させて受け具を位置させる。

次いで、一方における留め部材と他方における
組織部分及び受け具の間で相対的な運動を行なう
ことによつて、留め部材による組織部分の貫通と
各留め部材脚の一部の受け具内への受け入れを生
じさせる。相対的な運動はリンクが一方の組織部
分の表面に接触して位置するまで且つ受け具が他
の組織部分に接触して位置するようになるまで行
なう。

最後に、留め部材の脚又は受け具の変形あるい
は受け具と留め部材の脚の両者の変形を、道具又
は器具を用いて達成し、それによつて留め部材の
脚と受け具のかみ合いを生じさせる。

上記の方法に従つて組織の分離した部分の結合
に対して少なくとも１の留め具を使用するための
道具又は器具は、組織部分を貫くために適切な角
度に脚を向けながら留め部材を組織部分の一方の
側に保持するための第一のあごを包含する。器具
はまた留め部材と反対側の組織部分の他の側上に
概して留め具の脚と整列させて受け具を保持する
ための第二のあごを有している。

器具はさらに第一及び第二のあごを、(1)それら
の間に組織部分を受け入れるための位置及び(2)あ
ごが少なくとも部分的に閉じられる位置の間で移
動させるための手段をも有している。器具は留め
部材を第一のあごに対し相対的に運動させること
により留め部材の脚で組織部分を突き通し且つ留
め部材の脚の少なくとも一部分を第二のあご中の
受け具内に位置させるための手段をも備えてい
る。

加うるに、器具は留め部材の脚と受け具のかみ
合いを達成するために留め部材の脚、受け具又は
両者を変形させるように留め部材の脚、受け具又
は両者に向つて押し進めるために第二のあごに対
して相対的に運動させることができる変形部材を
も備えている。この変形部材は、第一及び第二の
あごの少なくとも部分的に閉じた位置への移動に
応答する適当な機構によつて移動させることが好
ましい。

(1)新規組織留め具の種々の実施形態、(2)かかる
組織留め具の実施形態を適用するための方法、及
び(3)かかる方法に従つて組織留め具を使用するた
めの器具のその他の多くの特色は、以下の詳細な
説明及び付随する図面から明白となるであろう。

本発明は多くの異なる形態で用いることができ
る。説明及び図面は本発明の使用の僅かな特定形
態を開示するに過ぎない。ここに説明する成分の
精密な形状と大きさは、特にことわつてない限り
は、本発明にとつて重要ではない。本発明は例証
した実施形態に限定されるものではなく、本発明
の範囲は特許請求の範囲において指摘するとおり
である。

留め具：第一の実施形態 留め具の第一の実施形態を第１〜４図に組み立
てた状態で示すが、その中でこれを全体的に参照
番号５０で指示する。留め具の個々の部分を第５
〜９図に示す。

たとえば傷又は切開で限られるような分離した
部分５２及び５４を、傷又は切開の治療合の促進
のために相互に結合しているものとして、幾つか
のかかる留め具を第１図中に示す。

留め具は２成分、すなわち全体的なＵ字形、す
なわち開いたループ状の留め部材６０と受け具６
２を包含し、これらは最初に第４図に示すように
分離しているが、第１〜３図に示すように、協力
してそれらの間に組織部分５２及び５４を圧縮す
る、すなわち保持するようになつている。

第４図においてもつともよく示しているよう
に、留め部材６０は(1)組織部分を貫通するように
適応した一対の脚６６及び(2)脚６６に接続して一
方の組織部分（たとえば第２図中の組織部分５
４）に実質的に接触して位置させるリンク６８を
包含する。留め部材の脚６６はほぼ相互に平行で
あり且つほぼリンク６８に対して垂直である。各
脚６６は組織部分の貫通を容易にするすなわち助
けるための円錐形の末端７０（第４〜６図）を伴
なう。むくの概して円筒状の形態を有しているこ
とが好ましい。リンク６８は図示のような正規の
平行六面体の形状を有していても、あるいは他の
適当な形状であつてもよい。

第７〜９図にもつともよく示すように、受け具
６２は一対の脚受け部材７４を結合する中央部材
７２を包含する。各脚受け部材７４は、第３図に
もつともよく示しているように、留め部材の脚５
５の一つを受けための少なくとも一の通路７６を
有している。留め部材の脚６６が図示のように円
筒状の形態を有している場合には、受け部材通路
７６は脚６６の受け入れ（ゆるい、すなわち滑る
かみ合い）が可能であるために十分な直径の円筒
形の穴であることが好ましい。各受け部材７４と
その中に存在する通路７６は、第２及び３図にも
つともよく示されるように、留め部材の脚６６を
を組織部分中に挿入したのちに脚の少なくとも一
部分を受け入れ且つ取り囲むための手段として協
力する。

受け具６２の各受け部材７４は、受け部材の外
部から通路７６の内部を連絡する第一の穴７８
（第３図及び第９図）を有している。また、受け
部材７４の外部と通路の内部の間の連絡のために
第一の穴７８と反対側に第二の穴８０を備えてい
る。これらの二つの穴７８及び８０の中の少なく
とも一は、のちに詳記するように、留め部材の脚
６６を変形させるための道具又は器具のリム状の
部材の挿入に順応するようにしてある。穴７８及
び８０の他のものは、同じく詳細に後記するよう
に、器具内に受け具６２を位置させるために働ら
くことができる。

留め部材６０と受け具６２は、たとえば組織に
よつて吸収させることができる熱可塑性重合体材
料のような、適当な材料から製作することができ
る。たとえば、留め部材６０はラクチドとグリコ
リドの共重合体からうまく成形することができ
る。留め部材６０は加熱した型中で成形したのち
研磨し且つ焼きなますことが好ましい。

留め具の使用方法 上記の留め具５０を用いて組織部分を結合する
ための新規方法に従つて、組織部分５２及び５４
（第１〜３図）を面と面を合わせる関係で接近さ
せる。次いで留め部材６０を組織部分の一方の側
上に、脚６６を組織部分の貫通に対して適切な角
度に向けて、位置させる。受け具６２を、留め部
材６０の反対の組織部分の他の側上に且つ留め部
材の脚６６と概して整列させて保つ。特に、通路
７６を留め部材の脚６６と一線にそろえる。

次いで、留め部材６０と受け具６２の間の相対
的な運動を行なつて留め部材と受け具を相互に押
し近づけることによつて、留め部材の脚６６の組
織部分５２及び５４の貫通を生じさせると共に留
め部材の脚６６の少なくとも一部分を受け具内に
位置させる。留め部材６０と受け具６２の間の相
対的な運動は、留め部材リンク６８と受け具の間
の距離が両組織部分を相互に固定するために望ま
しいものとなつたときに終了する。この運動は組
織部分が望ましい程度に相互に押し合うようにな
つたのちに終了させることが好ましい。

この時点において、留め部材の脚６６の先端
は、組織部分の一方の側と接触している側と反対
側上で受け具から突き出ているのが一般的であ
る。第１〜２図において、脚６６は受け具６２の
先に突き出ているようには示されていないが、そ
の理由は、本発明の方法のその後の好適段階に従
つて、突き出た部分を受け具６２と同じ高さに切
断してあるからである。留め具５０を使用し且つ
その脚を切断するための器具は、のちに詳細に記
す。しかしながら、留め具５０を組織部分に適用
するための方法は、そのもつとも広い形態におい
て、留め部材の脚６６の突き出ている部分の切断
を絶対的に必要とするものではない。

留め部材の脚６６の突き出ている部分を切断す
るかしないかにかかわりなく、留め部材の脚６６
及び／又は受け具６２は、両組織部分を結合する
ための脚６６と受け具６２のかみ合いを達成する
ような具合に働らかせる。そのために、本発明の
方法の好適形態においては、留め部材の各脚６６
を、その膨らんだ部分７９の受け具６２とのかみ
合いを強制するように、変形又は作り変える。

特に、第２図にもつともよく示されるように、
受け具６２中の穴７８及び８０の一方又は両方を
通じて各脚６６の一部分に対して道具又は器具に
よつて力を加えればよい。その力の程度は、各脚
６６に対する圧力が脚材料の一部分７９を、第２
図においてもつともよく示されるように、穴７８
及び８０の一方又は両方の末端のほうへ外側に変
形させるというようなものである。

脚部分７９のこの膨らましに適応させるため
に、穴７８及び８０は通路７６の寸法（通路の縦
の軸に対して直角に計る）よりも大きい寸法（通
路７６の縦の軸に対して直角に計る）を有してい
る。第１〜９図に示した実施形態においては、穴
７８及び８０は、側面から見るときに、それぞれ
円筒形の穴の通路７６の直径よりも大きな長さを
持つ概して長方形の形状（すみがいくらか丸くし
てある）を有していることがわかる。これが留め
部材脚材料の膨らみ部分７９を収容し、かくして
脚６６と受け具６２とのリベツト状のかみ合いが
達成される。

留め具５０を組織部分に適用するための上記の
方法は、留め部材６０及びかい合わせた受け具６
２から成る比較的強い保持構造を提供する。さら
に、留め部材６０を望ましい深さまで挿入するこ
とができ且つ次いで脚６６を変形させて望ましい
程度の組織の圧縮を伴なう脚と受け具のかみ合い
を達成することができるから、種々の異なる組織
の厚さに対して同一の寸法の留め具５０を使用す
ることができる。この変形は組織の厚さに対応し
て、各脚６６の長さに沿う任意の点で行なうこと
ができる。このような留め具の構造及び留め具適
用方法は、複数のかかる留め具を同時に適用する
ように設計することができる適当な器具を用いる
留め具５０の適用に容易に順応する。

留め具５０の上記の実施形態においては、脚６
６を受け具６２とかみ合うように変形させる。し
かしながら、脚６６を穴又は切り欠き（図中には
示してない）を有するように作り且つ受け具６２
の一部分を脚の切り欠き又は穴中へと変形させる
ことによつて、受け具６２と留め部材６０の間の
かみ合いを達成することもできるということを了
解すべきである。その上、受け具６２の変形と脚
６６の変形の両方の組み合わせを用いて受け具６
２と留め部材６０のかみ合いを達成することもで
きる。

上記の方法においては、留め部材の脚６６の突
出部分は、脚６６及び／又は受け具６２の変形の
段階の間又はその後に切断することができる。留
め部材の脚６６の突出部分の切断の工程の間に、
切断したのちの脚突出部分を捕えることによつて
取巻いている組織又は体腔中に切断部分が落下す
るのを防止するために、留め部材の脚の突出部分
を適当な容器で囲むことが好ましい。

留め部材の脚６６を形成させるための材料は、
変形作用に順応するように選ぶことが好ましい。
そのためには、ラクチドとグリコリドの共重合体
が具合がよいことが認められている。脚のほうを
変形させる場合には、受け具６２は、このような
比較的容易に変形させることができる材料から作
る必要はない。一方において、ラクチドとグリコ
リドの共重合体は、受け具を変形させることを考
慮しない場合においてすら、やはり受け具として
良く機能するに十分なように比較的非弾性的なら
しめることができる。

留め部材６０と受け具６２に対して選択する材
料にかかわりなく、材料を軟化させるために熱を
用いて留め具の脚６６及び／又は受け具６２を変
形させる方法を行なうことが望ましいものと思わ
れる。このような加熱は、適当な方法（たとえば
電気抵抗加熱）によつて行なうことができる。こ
のような加熱は必要な変形を達成するために要す
る機械的な力の程度を低下させるものと思われ
る。

留め具適用器具 留め具５０の第一実施形態を適用するための道
具又は器具を第１０〜１９図に示し、それを全体
的に参照番号１００によつて指示する。第１０，
１１及び１２図においてもつともよく示されるよ
うに、器具は組織部分５２及び５４を突き通すた
めに適切な角度に留め部材の脚６６を配置して組
織部分の一方の側上に留め部材６０を保持するた
めの第一のあご１０１を包含する。器具１００は
更に留め部材６０の反対側の組織部分の他の側上
に且つ概して留め部材の脚６６と整列させて受け
具６２を保持するための第二のあご１０２を包含
する。

第一のあご１０１と第二のあご１０２はピン１
０４の回りに枢軸的に取り付ける。組織部分５２
及び５４を留め部材の脚６６で突き通すため及び
留め部材の脚６６の少なくとも一部分を第二のあ
ご１０２中に保持するように留め部材６０を第一
のあご１０１に体し相対的に運動させるための手
段として働らく留め部材駆動機構１０６もまた、
ピン１０４に枢軸的に取り付けてある。

第一の鋏み形の取つ手レバー１０８が駆動機構
１０６から後方にのびている。それ故、留め部材
移動手段すなわち駆動機構１０６は、第一の取つ
手レバー１０８に取り付けてあり且つそれから後
方にのびているものとみなすことができる。第一
の取つ手レバー１０８はＹ字形の形態を限り、そ
こでそれは駆動機構１０６に結合している。この
点において、取つ手レバー１０８の前端は、あご
１０１と１０２を閉じるときに第二のあご１０２
の下方の外側部分とかみ合わせるためのかみ合い
表面１０９を有している（第１６図）。

第二の鋏み形の取つ手１１０が、第二のあご１
０２の上方の背面部分に対してピン１１２の回り
に枢軸的に取り付けてある。あるいは第二のあご
１０２は第二の取つ手レバー１１０に対して枢軸
的に取り付け且つそれからのびているものとみな
すことができる。取つ手レバー１０８と１１０は
共に相互に向い且つ相互から遠ざかる相対的な運
動を行なえるようになつている。

第１３図にもつともよく示されているように、
第二の取つ手レバー１１０は、らせ状の圧縮ばね
１１４を用いて第一の取つ手レバー１０８から外
側に片寄らせることができる（第１３図）。ばね
１１４が第二のあご１０２の上方背面部分中の穴
１１６内に配置してあり且つ上方の第二の取つ手
レバー１１０の下側に取り付けてある環状の保持
リング又は板１１８に接触させて保持してある。

第１３図においても良く示されるように、第一
のあご１０１は、第一のあご１０１を留め部材駆
動機構１０６と第二のあご１０２の両者に対して
相対的に移動させることができるような具合にピ
ン１０４に取り付けてある。第一のあご１０１
は、第１２図と１４図にもつとも良く示されてい
るように、留め部材駆動機構１０６と協動するよ
うになつている。さらに詳細には、あご１０１の
前端は、留め部材６０及び概してＴ字形の押し具
部材１２２を受け入れるためのＴ字形のスロツト
１０２の形態にある通路を有している。

第１３及び１４図にもつともよく示されるよう
に、Ｔ字形のスロツトすなわち通路１２０の十文
字部分は、留め部材６０及び押し具部材１２２の
横木部分を摩擦的に受け入れるためのみぞ穴とし
て働らく。第１８図においてもつとも良く示され
るように、押し具部材１２２の底部はスロツト１
２０の外にのび且つ留め部材駆動機構１０６の前
部における穴１２６内に滑ることができるように
位置している。駆動機構１０６中における押し具
部材１２２のこの取り付けは、第一のあご１０１
のＴ字形スロツト１２０中への押し部材１２２の
導入を容易にする。

押し具部材１２２は、留め部材駆動機構１０６
を第１３図に示す配置に上方に傾けるときに押し
具部材１２２を駆動機構１０６内に保持するため
の上方に突き出た垂れ１２３（１３図）を包含す
ることが好ましい。

第二のあご１０２は、第１４図にもつとも良く
示されるように、スロツト１２７中に受け具６２
を保持し且つ、次に詳細に説明するように、留め
部材脚変形及び切断機構を収容する。下方のあご
１０２は、円筒形の穴１３２内に滑りうるように
配置し且つらせん状のばね１３４によつて外側に
所定の量だけ片寄らせた、概して円筒形の鉄床部
材１３０を包含する。鉄床１３０の先端は、第二
のあご１０２内に受け具６２を垂直に位置させる
ために受け具の穴７８又は８０（第９図）の一方
中に入れやすいようにした、わん曲した、すなわ
ち、いくらか半球状とした形状を有している。第
二のあご１０２中の受け具６２の横方向の位置付
けは、下方のあご１０２中のスロツト１２７を限
る４壁によつて行なわれる。

第二のあご１０２中への受け具６２の挿入に適
応させるために、受け具６２の底を丸めることが
好ましく、それによつて鉄床部材１３０の半球状
の末端と切線的にかみ合うようにし且つ受け具の
穴７８及び８０が鉄床部材１３０と一直線になる
までばね１３４に対する後方への鉄床部材１３０
の押しを生じさせる。この時点において、第二の
あご１０２中の受け具６２の垂直的な位置を決め
るために鉄床部材１３０を受け具の穴の一方の中
に外側に片寄らせる。

第１３，１７及び１８図においてもつとも良く
示されるように、第二のあご１０２内に一対の変
形部材１５０を移動できるように配置する。第１
３〜１７図中にもつともよく示しているように、
変形部材１５０は第二のあご１０２中の収容空洞
１５６（第１６及び１８図）中に滑動的に位置さ
せる単一の往復運動的に作動させる部材１５４の
部分であることが好ましい。

変形部材１５０の下に間隔を置いてそれと並ん
でいる二つの切断刃１６０もまた、往復運動的作
動部材１５４と一体になつている。

変形部材１５０と切断刃１６０を前方に留め具
へと移動させるための新規手段が備えてある。詳
細には、往復運動的作動部材１５４は、第二のあ
ご１０２中の弓形のみぞ１７２中を後方にのびる
柔軟な駆動部材１７０を包含する。この柔軟な駆
動部材１７０はその先端に円盤１７４を有し、そ
れは第二の取つ手レバー１１０中にあけた円筒形
の穴１７６中に収容されている。

通常は、取つ手レバー１０８及び１１０が第１
３図に示す作動させない開いた位置にあるとき
に、ばね１１４が取つ手レバー１０８及び１１０
を離すように片寄らせ、それによつて第二の取つ
手レバー１１０に取り付けた環状のリング１１８
が円盤１７４上で止まり、かくして接続している
柔軟な駆動部材１７０を上方に且つ器具の前面に
対して後方に引つぱる。これが往復運動的作動部
材１５４をその収容空洞１５６中で第１３図に示
した完全に引つ込んだ位置まで引寄せる。

一方、取つ手レバー１０８及び１１０を第１６
図に示す配置で閉じると、円盤１７４が第二の取
つ手レバー１１０によつて下方に動かされて駆動
部材１７０、及びそれによつて作動部材１５４
を、第１６及び１８図に示す張り出した位置へと
前方に押す。それによつて生じる変形部材１５０
と切断刃１６０の留め具に対する作用を以下に詳
細に説明する。

第１３図中にもつとも良く示されるように、第
二の取つ手レバー１１０は柔軟な駆動部材１７０
及びばね１１４に接触することを防止するために
一対の垂れ下がりスカート１７７（その一方は第
１０図中に認められ、他方は第１３図中に認めら
れる）を備えていることが好ましい。また、第１
３図中にもつともよく示されているように、第二
のあご１０２の上背面部分は、第二の取つ手レバ
ー１１０の下側と協力して第二のあご１０２に対
して、従つて第一の取つ手レバー１０８に対して
の、第二の取つ手レバー１１０の運動を制限する
ために、スカート１７７の間に平らな迫台表面１
８０を有している。これは、いうまでもなく、往
復運動的作動部材１５４の第１６図中に示した位
置への前方への移動を限定する。

実用に際しては、最初に器具を、下方のあご１
０２のスロツト１２７中への受け具６２の挿入を
可能とするために、第一のあご１０１と第二のあ
ご１０２を、一時的に離して保持する第１３図に
示すような位置に置く。正しく挿入するならば、
受け具６２は前記のように鉄床部材１３０とかみ
合う。

次いで、第１３及び１４図に示すように、留め
部材６０を駆動機構みぞ穴１２０中に挿入する。
次いで、第１４図に示すように、第一のあごと第
二のあごを、面と面を合わせる関係で接触させて
ある組織部分５２及び５４の両側に位置させる。
第一の取つ手レバー１０８を第二の取つ手レバー
１１０の方向に引くことによつて押し具部材１２
２を留め部材６０の上に且つみぞ穴１２０中に持
つてくる。最初には、第二の取つ手レバー１１０
に加える力はばね１１４の力に打ち勝つほど大き
くはないから、第二の取つ手レバー１１０は第二
のあご１０２に対して旋回しない。その結果、駆
動機構１０６と第二のあご１０２の間で相対的な
運動が生じ、それによつて押し具部材１２２が留
め部材を、組織部分５２及び５４、並びに受け具
６２中に押し進める。

第１３〜１６図に示した器具の実施形態におい
ては、押し部材１２２の下方への動きは駆動機構
１０６が第１５図に示す配置まで旋回したときに
終る。この時点において、第一の取つ手レバー１
０８のかみ合い表面１０９が第二のあご１０２の
底部表表面とかみ合つて、ピン１０４の回りの機
構１０６と第二のあご１０２のそれ以上の旋回を
防止する。これによつて組織部分５２と５４の過
度の圧縮が防がれる。しかしながら、第一の取つ
手レバー１０８による第二のあご１０２のかみ合
いは、ある状況においては不必要かも知れないこ
と及び押し具部材１２２の下方への移動の限定は
必ずしも必要ではないことを了解すべきである。

第一のあご１０１とのかみ合いのためにかみ合
い表面１０９を取つ手１０８上に設ける場合に
は、第一の取つ手レバー１０８が第１５図に示す
位置に達したときに、第二の取つ手レバー１１０
の方向への第一の取つ手レバー１０８のそれ以上
の移動は阻まれる。この時点において、両取つ手
レバー１０８と１１０を引き合わせるために加え
るそれ以上の力は、ばね１１４の力に打ち勝つて
第二の取つ手レバー１１０のピン１１２の回りで
の旋回を生じさせるように働らく。これが往復運
動的作動部材１５４を第１６図に示す位置に前進
させる。

第二の取つ手レバー１１０が第二のあご１０２
の背面部分の上表面１８０とかみ合うときに、往
復運動的作動部材１５４のそれ以上の前進運動が
必然的に防がれる。この時点において、変形部材
１５０は受け具部材６２の穴（第９図中の７８又
は８０）内に位置するようになつて、留め部材の
脚６６のそれぞれの一部分を変形させ、それによ
つて第１〜９図に関して先に詳記したような具合
に、留め部材の脚６６と受け具６２のかみ合いが
達成される。

同様に、作動部材１５４が第１６図に示すよう
な伸びた位置にあるときは、間隔を置いた切断刃
１６０が受け具６２の底を横切つて移動して、部
材１５０によつて脚を変形させて受け具６２とか
み合わせる時点と実質的に同時に、脚６６の突出
部分を留め部材６０から切断する。突出部が取り
巻いている組織を傷付ける可能性を排除するため
に、切断刃１６０は脚の突出部分を受け具の底部
と同平面に切断するように配置する。

かみ合い表面１０９が第一の取つ手レバー１０
８及び付随する機構１０６の一部分として設けて
ない場合においてすら、器具１００は上記と同様
な具合に機能する。詳細には、押し具部材１２２
の下方への移動が器具の相互作用部分の機械的な
かみ合いによつて停止することはないけれども、
留め部材のリンク６８と第二のあご１０２の間の
組織部分52及び５４を圧縮するために要する力は
最終的にばね１１４に打ち勝つように大きくな
り、第二の取つ手１１０が第１６図に示す位置ま
で旋回して、留め部材の脚６６の変形と脚の突出
部分の切断を達する。

所望に応じ、器具１００は変形部材１５０を加
熱するための手段を備えることができる。図には
示してないけれども、このような加熱手段は適当
な電池によつて入力する電気抵抗加熱素子を包含
することができる。変形部材１５０の加熱は留め
具の脚材料の変形を生じさせるために要する力の
大きさを低下させるものと思われる。

第１８図に示すように留め具５０を使用したの
ち、取つ手レバー１０８及び１１０を開く、第二
のあご１０２を受け具（既に留め部材６０と共に
組織に結合している）から引きはなすことによつ
て、第二のあご１０２を受け具６２からはずすこ
とができる。第二のあご１０２中の鉄床１３０の
わん曲した先端は、第二のあご１０２を受け具６
２の底部を過ぎて下方に引くときに収容空洞１３
２中に且つ受け具の穴から外へとさらに押される
ので、第二のあご１０２を受け具６２からはずす
ことが可能である。

第１９図は第１０〜１８図に示す器具１００の
変形形態を示している。詳しくは、留め部材の脚
６６の切断した部分を受けるために、第二のあご
１０２の底部にかご、ハウジング又は容器１９２
が設けてある。これによつて脚の切断した部分が
体腔中に落下するのを防ぐ。ハウジング１９２は
必要に応じて切断した脚部分を捨てるために第二
のあご１０２から容易に取り外すことができるよ
うに設計することができる。

器具１００は留め部材の脚を変形させて受け具
とかみ合わせる段階と実質的に同時に脚の突出端
を切断するような設計を記したが、脚の切断段階
を変形の段階の前又は後に行なうこともできると
いうことを了解すべきである。

さらに、器具１００は上記のように脚６６の突
出部分を切断するための切断刃を包含することが
好ましいけれども、いくつかの用途においては、
脚を切断することが望ましくないことがある。こ
のような用途においては、いうまでもなく所望に
応じ切断刃１６０を器具から省略してもよい。

器具１００を同時に１個の留め具を適用するた
めの設計として示したけれども、この器具は同時
に複数の留め具を用いるように変形することでき
るということを了解すべきである。たとえば、あ
ごの幅をかなり広くして作製し且つ受け具６２と
留め部材６０を保持するために、それぞれ、複数
の空洞１３２と通路１２０、及び複数の押し具部
材１２２を設けることができる。

留め具：第二の実施形態 留め具の第二の実施形態を第２０〜２４図に示
し且つ全体的に参照番号５０Ａによつて指示す
る。第一の実施形態のものと同一であるか又は機
能的に類似する第二の実施形態５０Ａ中の要素
は、第二の実施形態の参照番号にはＡの文字を付
すのに対して第一の実施形態の参照番号には何ら
の文字をも付さないということを除けば、第一の
実施形態に対して用いたものと同一である。

留め具５０Ａは、第１〜９図を参照して先に記
した第一の実施形態の留め部材６０と実質的に同
一な、脚６６Ａを伴なう開いたループ又はＵ字形
の留め部材６０Ａを有する。

留め具５０Ａは第１〜９図を参照して先に説明
した留め具５０の第一の実施形態の受け具６２と
類似の受け具６２Ａをも包含する。受け具６２Ａ
は一対の脚受け入れ部材７４Ａを結合する中心部
材７２Ａを有している。各脚受け入れ部材７４Ａ
は留め部材の脚６６Ａの一つを受け入れるための
概して円筒形の穴７６Ａを有している。

さらに、各受け入れ部材７４Ａは、受け入れ部
材の外部と穴７６Ａの内部の間を連絡する一つの
穴７８Ａを有している。第１〜９図を参照して先
に記した留め具５０の第一の実施形態の受け具６
２と異なつて、受け具６２Ａは穴７８Ａと反対側
に第二の穴を有していない。穴７８Ａは組織部分
に対して留め具５０Ａを適用する際に用いる適当
な器具の変形部材を入れるために用いられる。器
具の変形部材が穴７８Ａ中を抜け、脚６６Ａを変
形して膨らんだ部分７９Ａ（第２０図）を生じさ
せる。膨らんだ部分７９Ａに順応するために、穴
７８Ａは脚を受け入れる穴７６Ａの直径よりも大
きい寸法（留め部材の脚の縦軸に対して直角の方
向で測定したとき）を有している。かくして栄、
膨らんだ部分７９Ａは留め部材６０Ａを受け具６
２Ａ中に保持するように働らく。

留め部材の第二の実施形態は、第１０〜１９図
を参照して先に記した器具１００と類似の適当な
器具を用いて適用することができる。しかしなが
ら、このような器具はばねで片寄らせた鉄床（第
１８図に示した鉄床）を必要としない。器具の下
方のあご内で一時的に受け具６２Ａを垂直に並べ
るための他の適当な手段を用意する。

留め具：第三の実施形態 留め具の第三の実施形態を第２５〜２９図に示
すが、ここで留め具を全体的に参照番号５０Ｂで
指示する。留め具５０の第一の実施形態のものと
同一か又は機能的に類似する留め具５０Ｂの第三
の実施形態の要素は、第三の実施形態の参照番号
には文字Ｂを付すのに対して第一の実施形態の参
照番号には何も文字を付さないという点を除け
ば、第一の実施形態に対して使用したものと同一
の参照番号で指示する。

留め具５０Ｂの第三の実施形態は、使用してな
い状態で、第１〜９図を参照して先に記した留め
具５０の第一の実施形態の留め部材６０と実施的
に同一である概してＵ字形の留め部材６０Ｂを包
含する。留め具５０Ｂの第三の実施形態もまた、
一対の脚受け入れ部材７４Ｂを結合する中央部材
７２Ｂを有する留め具５０Ｂを包含する。各脚受
け入れ部材７４Ｂは、留め部材の脚６６Ｂの一つ
を受け入れるための、たとえば円筒状の穴７６の
ような、少なくとも一の通路を有している。

各脚受け入れ部材７４Ｂの高さは第１〜９図を
参照して先に説明した留め具５０の第一の実施形
態の各脚受け入れ部材の高さよりも低い。さら
に、穴（たとえば第１〜４図中に示した留め具５
０の第一の実施形態の受け具６２中の穴７８及び
８０）を有していない。むしろ、組織部分５２及
び５４に面していない受け具６２Ｂの側に隣接し
て、膨らみ７９Ｂ（第２５図）を生ぜしめること
によるようにして、脚６６Ｂを変形させる。

留め部材脚６６Ｂの変形は、第１０〜１９図を
参照して先に記した器具１００と類似の器具を用
いて達成することができる。しかしながら、器具
１００（第１８図）のばねで片寄らせた鉄床１３
０を設ける必要はない。むしろ、受け具の底部の
直下に、このような器具中に固定した鉄床を設け
てもよい。加うるに、切断刃（たとえば第１８図
中に示した器具１００の切断刃１６０）は留め部
材の脚の変形部材７９Ｂを収容するために十分な
量だけ受け具６２Ｂの下部下に間隔を置けばよ
い。

留め具：第四の実施形態 図としては示されないけれども、留め具の設計
は締まりばめ、すなわち、摩擦はめ合いの特色を
包含していてもよい。たとえば、留め部材の脚は
受け具の適当な部分とかみ合わすための突起を備
えることができる。摩擦はめ合いは脚及び／又は
受け具の永久変形によつて与えられる拘束に加え
て保持拘束を提供する。

二者択一的な設計特色 図中において、留め部材の２脚は、概して直線
的であり且つ２脚に対して垂直にのびているもの
として示した留め部材の一部分（たとえば、リン
ク又はクランプ部材）によつて結合してある。し
かしながら、構造をこのような形状に限定する必
要はない。たとえば、２本の脚の間の留め部材の
長さの全部又は一部をアーチ形又は弓形にするこ
とができ、あるいは弓形の部分（たとえば、逆Ｕ
字形の形状）を包含することができる。これは最
初に上方の組織部分と留め部材の上部の間に自由
間隔を設けることによつて組織の多少の膨張を許
す働らきをする。

しかしながら、増大した初期の組織の圧縮が望
ましい情況においては、上記の弓形の留め部材と
協力するために変更した受け具構造を用意しても
よい。詳細には、受け具は図に示すような平らな
表面を有する必要はない。むしろ、受け具の上方
表面は、留め部材の弓形の形状と全般的に調和す
なわち一致するように弓形（たとえば凹）とする
ことができる。これによつて受け具と留め部材の
間の２組織部分の増大した圧縮をもたらすことが
できる。

上記から、本発明の新規概念の真の精神及び範
囲から逸脱することなく多くの変更及び修飾を行
なうことができるということが認められる。本明
細書中に示した特定の製品、器具及び方法に関す
る制限を意図し又は推論すべきではないことを了
解すべきである。いうまでもなく、特許請求の範
囲によつて本発明の範囲内に入るようなすべての
かかる修飾を包含することを意図するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、複数の新規留め具で結合してある、
切開又は傷の組織の２部分の断片的な遠近図であ
る。第２図は、概して第１図中の線２−２−に沿
つて取つた著るしく拡大した、断片的な断面図で
ある。第３図は、概して第２図中の面３−３に沿
つて取つた断片的な断面図である。第４図は、第
１図に示した留め具の第一の実施形態の分解した
遠近図である。第５図は、第４図に示した留め具
の留め部材の側面図である。第６図は、第４図に
示した留め具の留め部材の末端図である。第７図
は、第４図に示した留め具の受け具の上面図であ
る。第８図は、概して第７図の面８−８に沿つて
取つた断面図である。第９図は、概して第８図中
の面９−９に沿つて取つた断面図である。第１０
図は、第１〜９図に示した留め具の第一の実施形
態の適用のための器具の側面図である。第１１図
は、第１０図中に示した器具の著るしく拡大し
た、断片的な、前末端図である。第１２図は、第
１０図の器具の著るしく拡大した、断面的な、上
面図である。第１３〜１６図は、器具の操作の順
序を示している、第１０図の器具の著るしく拡大
した、断片的な、部分的断面図である。第１７図
は、第１３図の面１７−１７に沿つて取つた器具
の下方のあごの著るしく拡大した、断片的平面図
である。第１８図は、第１６図に示した閉じた位
置にある器具のあごの前端の著るしく拡大した、
断片的な、断面図である。第１９図は、第１８図
に類似するが下方のあごの末端に限られ且つ器具
の変形形態を示している断片的な、断面図であ
る。第２０図は、第２図中の留め具の第一の実施
形態の位置と類似の位置において示した留め具の
第二の実施形態の断片的、部分的断面図である。
第２１図は概して第２０図中の面２１−２１に沿
つて取つた断片的、断面図である。第２２図は、
第２０及び２１図中に示した留め具の第二の実施
形態の受け具の側面図である。第２３図は、第２
０〜２２図の留め具の第二の実施形態の受け具の
上面図である。第２４図は、概して第２２図中の
面２４−２４に沿つて取つた断面図である。第２
５図は、第２図中の留め具の第一の実施形態の位
置と類似する位置において示した留め具の第三の
実施形態の断片的、部分的断面図である。第２６
図は、概して第２５図中の面２６−２６に沿つて
取つた断片的断面図である。第２７図は、第２５
及び２６図の留め具の第三の実施形態の受け具の
側面図である。第２８図は、第２５〜２７図の第
三の留め具実施形態の受け具の上面図である。第
２９図は、概して第２７図中の面２９−２９に沿
つて取つた断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 傷又は切開によつて分離した部分を結合する
   ために適した留め具であつて、該留め具は、 該組織部分を突き通すに適しておりかつ所定の
   圧力により変形可能な一対の脚及び該組織部分の
   一つに実質的に接触して位置するに適した該脚を
   連結するリンクから成る開いたループ状留め部
   材；及び 該留め部材の脚を該組織部分中に挿入したのち
   該脚を受けいれるための脚の受け入れ部材を有し
   ており且つ該留め部材の反対側で他方の組織部分
   に接触させて配置するに適した受け具； を有し、そして、該脚の受け入れ部材は、該留め
   部材の脚の一つを受け入れるための通路を有して
   おり、さらに、該受け入れ部材は留め部材の脚を
   受け具とのかみ合いを達成するように変形させる
   ための器具の一部を受容するために、受け入れ部
   材の外側部と該通路の内部とを連絡する第一の孔
   及び該受け入れ部材の外側部と該通路の内部とを
   連絡する第一の孔と反対側の第二の孔とを有する ことを特徴とする留め具。 ２ 該留め部材はほぼＵ字形の部材であり、該脚
   のそれぞれはほぼむくの円筒状の形態を有し、且
   つ該リンクの反対側の各脚の末端は組織の突き通
   しを助けるためにほぼ円錐形の形態を有している
   特許請求の範囲第１項記載の留め具。 ３ 該脚はほぼ相互に平行であり、且つほぼ該リ
   ンクに対して垂直である特許請求の範囲第１項記
   載の留め具。 ４ 該留め部材は熱可塑性重合体から成形されて
   おり且つ該受け具は熱可塑性重合体から成形され
   ている特許請求の範囲第１項記載の留め具。 ５ 該受け具はナイロンから成形されている特許
   請求の範囲第４項記載の留め具。 ６ 該留め部材は、加熱した型中で熱可塑性重合
   体から成形され且つその後に該留め部材は研磨さ
   れまた該留め部材は徐冷されている特許請求の範
   囲第１項記載の留め具。 ７ 該受け具は一対の脚の受け入れ部材を結合す
   る中央部材を包含する特許請求の範囲第１項記載
   の留め具。 ８ 各該通路はほぼ円筒形の穴である特許請求の
   範囲第１項記載の留め具。 ９ 各該孔はほぼ長方形の輪郭を持つ特許請求の
   範囲第１項記載の留め具。 １０ 傷又は切開によつて分離した部分を結合す
   るための少なくとも一つの留め具をこのような組
   織の分離した部分に適用するための器具であつ
   て、該留め具は該組織部分を突き通すに適してお
   りかつ所定の圧力により変形可能な一対の脚と該
   組織部分の一つに実質的に接触して位置するに適
   した該脚を連結するリンクから成る開いたループ
   状留め部材；及び 該留め部材の脚を該組織部分中に挿入したのち
   該脚を受けいれるための脚の受け入れ部材を有し
   ており且つ該留め部材の反対側で他方の組織部分
   に接触させて配置するに適した受け具； を有し、そして、該脚の受け入れ部材は、該留め
   部材の脚の一つを受け入れるための通路を有して
   おり、さらに、該受け入れ部材は留め部材の脚を
   受け具とのかみ合いを達成するように変形させる
   ための器具の一部を受容するために、受け入れ部
   材の外側部と該通路の内部とを連絡する第一の孔
   及び該受け入れ部材の外側部と該通路の内部とを
   連絡する第一の孔と反内側の第二の孔とを有して
   おり、該器具は： 該組織部分を突き通すに適切な角度に該脚を向
   けながら、該組織部分の一方の側上に該留め部材
   を保持するための第一のあご； 該受け具を、該留め部材の反対側の該組織部分
   の他の側上にほぼ該留め部材の脚と整列させて保
   持するための第二のあご； 該第一及び第二のあごを、該組織部分をそれら
   の間に受け入れるための開いた位置と少なくとも
   部分的に閉じた位置との間で移動させるための手
   段； 該留め部材の脚によつて該組織部分を突き通し
   且つ該留め部材の該脚の少なくとも一部分を該第
   二のあご中で該受け具の通路内に置くために、該
   第一のあごに対して相対的に該留め部材を運動さ
   せるための手段； 留め部材の脚に向けて押し進められて該留め部
   材の脚を変形し、それによつて該留め部材の脚と
   受け具のかみ合いを達成するために該第二のあご
   部材に対して相対的に運動しうる該受け具の孔に
   挿入可能な変形部材；及び 該変形部材を移動させて該脚の変形を達成する
   ための手段、 から成る器具。 １１ 相互に接近し且つ遠ざかる相対的な運動の
   ための結合された第一及び第二の取つ手レバーを
   さらに包含しており、該留め部材移動手段は該第
   一の取つ手レバーに取り付けられており且つそれ
   からのびており、該第二のあごは該第二の取つ手
   レバーに取り付けられており、且つそれからのび
   ており、そして該第一のあごは該留め部材移動手
   段と該第二のあごの両者に対する相対的な運動の
   ために該器具に取り付けられている特許請求の範
   囲第１０項記載の器具。 １２ 第一のあごは、該留め部材を摩擦的に受け
   入れるためのみぞ穴を包含しており、且つ該留め
   部材移動手段は該留め部材に隣接して該第一のあ
   ごのみぞ穴中に収容してある該留め部材とかみ合
   わすための押し具手段を包含する特許請求の範囲
   第１１項記載の器具。 １３ 該受け具の一部分と該留め部材の脚とかみ
   合わすための該第二のあご中に移動可能な鉄床部
   材をさらに包含しており且つ該鉄床部材を該受け
   具及び該留め部材の脚とのかみ合いへと片寄らせ
   るための手段をさらに包含する特許請求の範囲第
   １０項記載の器具。 １４ 該第二のあごに付随する切断刃をさらに包
   含しており且つ該両あごが該少なくとも部分的に
   閉じた位置にあるときに該受け具の先にのびてい
   る該留め部材の脚の部分を切断するために、該受
   け具に接している該第二のあごに対して、該刃を
   相対的に移動させるための手段をさらに包含する
   特許請求の範囲第１０項記載の器具。 １５ 該器具は一度に１個の留め具を適用するに
   適しており且つ該器具は該第二のあご内に滑るこ
   とができるように配置した往復運動的作動部材を
   包含しており；該変形部材と該切断刃は該往復運
   動的作動部材と一体になつており；該器具は該第
   二のあごに枢軸的に回転できるように取り付けら
   れた取つ手レバーを包含しており；該器具は該取
   つ手レバーを該第二のあごに対し相対的な第一の
   位置へと片寄らせるための取つ手レバー片寄らせ
   手段をさらに包含しており；且つ該作動部材は、
   該取つ手レバーを駆動手段とかみ合わせるため
   に、該取つ手レバー片寄らせ手段に打ち勝つて該
   取つ手レバーを該開いた位置から去らして該第二
   のあごに対して相対的に運動させるに十分な力を
   該取つ手レバーに対して加え、それによつて該作
   動手段を該第二のあごに対して相対的に運動させ
   て該留め部材の脚の該変形部材による変形及び該
   留め部材の脚の該切断刃による切断を達成すると
   きに、該取つ手レバーとかみ合せているに適した
   該駆動手段を包含する特許請求の範囲第１４項記
   載の器具。