JPH03779Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は複写機やフアクシミリ等における画情
報読取装置に関する。

「従来の技術」 複写機等には、原稿の画情報をイメージセンサ
で読み取り、これにより得られた画信号に基づい
て、適当な記録手段（例えばサーマルヘツドを用
いた熱転写記録方式）により記録を行うようにし
たものがある。

第３図はこのような複写機における従来の画情
報読取装置の一例を表わしたものである（実開昭
59−27660号参照）。

この読取装置では、一対のLEDアレイ１，２
の下方に透明なプラテン３が設けられ、これの下
面に送りローラ４が転接されている。送りローラ
４が矢印方向に回転されると、これとプラテン３
の間に送り込まれた原稿５が矢印Ａ方向に搬送さ
れる。このときLEDアレイ１，２が点灯すると、
これらから照射され原稿５で反射された光線が集
光レンズ６を経てイメージセンサ７に結像され、
光電変換される。これにより原稿５の画情報はイ
メージセンサ７によつて読み取られたことにな
る。

ところでこのような読取装置では、LEDアレ
イ１，２、プラテン３および集光レンズ６がそれ
ぞれ別個に組み付けられているので、これらの組
付精度が劣ると、LEDアレイ１，２による照射
領域がずれたり、あるいは集光レンズ６の焦点が
ずれたりしてしまう。LEDアレイ１，２は、第
４図に示すように、基板１１に設けられたLED
チツプ１２から照射された光線をレンズ１３で２
〜３mm幅の照射領域１４に集光し、LEDチツプ
１２自体が低光量であるにも拘らず、画情報の読
み取りに必要な光量を得ることができるようにな
つている。従つてLEDアレイ１，２の照射領域
１４がずれると、画情報の読み取りに必要な光量
を得ることができなくなり、解像度が低下してし
まう。集光レンズ６の焦点がずれた場合には、ピ
ントがぼけ、これまた解像度が低下してしまう。

「考案が解決しようとする問題点」 このように従来の画情報読取装置では、解像度
の観点からLEDアレイ１，２、プラテン３およ
び集光レンズ６の組付精度を高めなければなら
ず、コストがアツプしてしまう問題があつた。ま
た高精度に組み付けたとしても複写機の内部に設
けられたモータやフアン等で発生する振動の影響
を受けて狂つてしまうことがあり、解像度を高め
る点では十分ということができないという問題が
あつた。

本考案はこのような事情に鑑み、組付精度を容
易に高めることができ、しかも狂うことのない画
情報読取装置を提供することをその目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本考案では、原稿と接触される透明なプラテン
自体に２種類の凹部をそれぞれ設け、これらの凹
部にLEDアレイおよび集光レンズ（レンズアレ
イ）をそれぞれ嵌合させ、これによりこれらの部
品を一体化するようにしたものである。

「実施例」 以下実施例につき本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案の一実施例における画情報読取
装置の主要部分を表わしたものである。

この読取装置では、筐体２１の上部にイメージ
センサ２２を備えた基板２３が設けられている。
イメージセンサ２２の下方において筐体２１の所
定の箇所には、大きさが同じで上下左右が逆にな
らない像（正立等倍像）を結ぶことのできるレン
ズアレイ（例えば商品名セルフオツクレンズ）２
４が設けられている。レンズアレイ２４の両側に
おいて筐体２１の各所定の箇所には一対のLED
アレイ２５，２６がそれぞれ適宜に傾斜して対称
的に設けられている。一対のLEDアレイ２５，
２６を用いているのはより多くの光量を得るため
である。レンズアレイ２４の下端部およびLED
アレイ２５，２６の突出端部には、アクリル樹脂
あるいはガラス等からなる透明なプラテン２７が
設けられている。

プラテン２７は、第２図に示すように、レンズ
アレイ２４の下端部と対応する箇所に方形状の凹
部３１が形成され、LEDアレイ２５，２６の突
出端部とそれぞれ対応する箇所に半円形状の凹部
３２，３３が形成され、更に下面を適宜の円弧面
３４とされた構造となつている。凹部３１にはレ
ンズアレイ２４の下端部が嵌合され、凹部３２，
３３にはLEDアレイ２５，２６の突出端部がそ
れぞれ嵌合され、これによりこれらの部品は一体
化されている。プラテン２７は、更に筐体２１の
下面に設けられた支持板３５に支持されている。
支持板３５の所定の箇所には、プラテン２７の円
弧面３４を突出させるための開口部３６が設けら
れている。

プラテン２７の円弧面３４の中央部には送りロ
ーラ４１が転接されている。送りローラ４１の表
面側は例えば白色のシリコンゴムによつて形成さ
れている。送りローラ４１の前段側および後段側
には、原稿４２の搬送をガイドするためのガイド
板４３，４４がそれぞれ設けられている。

この読取装置では、原稿４２の画情報の読み取
り動作は前述した従来の読取装置と同様であるの
で、その詳細な説明は省略する。

この読取装置では、プラテン２７、レンズアレ
イ２４およびLEDアレイ２５，２６を一体化す
ることができるので、これらの部品の位置関係を
容易に高精度とすることができる。また複写機の
内部に設けられたモータやフアン等で発生する振
動の影響を受けても、これらの部品は一体的に変
位し、その位置関係が変化することはない。なお
例えば送りローラ４１を筐体２１に対して接離自
在とし、かつスプリング等によつて圧接させるよ
うにしておけば、送りローラ４１をプラテン２７
に常に接触させておくことができ、原稿４２のプ
ラテン２７に対する接触態様も常に一定となる。

なお上記実施例では本考案を複写機の読取装置
に適用した場合について説明したが、これに限定
されるものではなく、例えばフアクシミリの送信
側の読取装置にも適用しうることはもちろんであ
る。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、プラテ
ン、レンズアレイおよびLEDアレイを一体化す
ることができるので、これらの部品の位置関係を
容易に高精度とすることができ、コストダウンを
図ることができる。また機械的振動の影響を受け
てもこれらの部品の位置関係が変化することがな
いので、解像度が低下することがなく、長期間に
わたつて良好な読み取り動作を行うことができ
る。更にこれらの部品を予めユニツト化しておく
こともでき、その組付作業や交換作業も容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における画情報読取
装置の主要部分を示す縦断側面図、第２図は同装
置の一部を示す斜視図、第３図は従来の画情報読
取装置の一例を示す側面図、第４図はLEDアレ
イの構造を説明するために示す図である。 ２２……イメージセンサ、２４……レンズアレ
イ、２５，２６……LEDアレイ、２７……プラ
テン、３１，３２，３３……凹部、４１……送り
ローラ、４２……原稿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 原稿と接触される透明なプラテンと、このプラ
   テンの原稿と接触する面とは反対側の面にそれぞ
   れ設けられた２種類の凹部と、プラテンの一方の
   凹部に嵌合された、原稿を照射するためのLED
   アレイと、プラテンの他方の凹部に嵌合され、原
   稿で反射された光線をイメージセンサに結像させ
   るためのレンズアレイとを具備することを特徴と
   する画情報読取装置。