JPH0377644B2 - - Google Patents

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JPH0377644B2
JPH0377644B2 JP1262697A JP26269789A JPH0377644B2 JP H0377644 B2 JPH0377644 B2 JP H0377644B2 JP 1262697 A JP1262697 A JP 1262697A JP 26269789 A JP26269789 A JP 26269789A JP H0377644 B2 JPH0377644 B2 JP H0377644B2
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less
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magnetic permeability
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Ryo Masumoto
Juetsu Murakami
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DENKI JIKI ZAIRYO KENKYUSHO
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DENKI JIKI ZAIRYO KENKYUSHO
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、Ni,Nb,PおよびFeを主成分と
し、副成分としてCr,Mo,Ge,Au,Co,V,
W,Cu,Ta,Mn,Al,Si,Ti,Zr,Hf,Sn,
Sb,Ga,In,Tl、希土類元素、白金族元素、
Be,Ag,Sr,Baの1種または2種以上を含有
する耐摩耗性高透磁率合金に関するもので、その
目的とするところは、鍛造加工が容易で、実効透
磁率が大きく、飽和磁束密度が4000G以上で、
{110}<112>の再結晶集合組織を有して耐摩耗性
が良好な耐摩耗性高透磁率合金よりなる磁気記録
再生ヘツドに関するものである。 テープレコーダーなどの磁気記録再生ヘツドは
交流磁界において作動するものであるから、これ
に用いられる磁性合金は高周波磁界における実効
透磁率が大きいことが必要とされ、また磁気テー
プが接触して摺動するため耐摩耗性が良好である
ことが望まれている。現在、耐摩耗性にすぐれた
磁性ヘツド用磁性合金としてはセンダスト(Fe
−Si−Al系合金)およびフエライト(MnO−
ZnO−Fe2O3)があるが、これらは非常に硬く脆
いため、鍛造、圧延加工が不可能で、ヘツドコア
の製造に研削、研磨の方法が用いられており、従
つてその成品は高価である。またセンダストは飽
和磁束密度は大きいが薄板にできないので高周波
磁界における実効透磁率が比較的小さい。またフ
エライトは実効透磁率は大きいが、飽和磁束密度
が約4000Gで小さいのが欠点である。他方パーマ
ロイ(Ni−Fe系合金)は飽和磁束密度は大きい
が、実効透磁率は小さく、また鍛造、圧延加工お
よび打抜きは容易で量産性にすぐれているが、摩
耗しやすいのが大きな欠点であり、これを改善す
ることが強く望まれている。 本発明者らは、先にNi−Fe−Nb系合金は鍛造
加工が容易ですぐれた高透磁率合金であることか
ら、磁気記録再生ヘツド用磁性合金として好適で
あることを見い出し、これを特許出願した(特公
昭47−29690号)。その後本発明者らは、一般に摩
耗現象は合金結晶の方位によつて差異があり、結
晶異方性が存在することが知られていることか
ら、Ni−Fe−Nb系合金の結晶方位と摩耗現象の
関係について研究した結果、Ni−Fe−Nb系合金
においては、{110}<001>再結晶集合組織は摩耗
し易く、{110}<112>再結晶集合組織が耐摩耗性
に優れていることを見い出し、これを特許出願
(等公昭58−57499号、特開昭53−26994号)した。 本発明者らはこの知見に基づいて、さらに進ん
でCu等の面心立方晶金属の{100}<001>再結晶
集合組織の形成を抑制する効果があるとされる元
素の一つであるPを同じ面心立方晶のNi−Fe−
Nb系合金に添加し、再結晶集合組織の形成につ
いて研究した。すなわちNi−Fe 2元系合金は冷
間圧延加工すると{110}<112>+{112}<111>
の加工集合組織が生じるが、これを高温加熱する
と{100}<001>再結晶集合組織が発達すること
が知られている。しかし、これにNbを添加する
と積層欠陥エネルギーは低下し、{110}<112>再
結晶集合組織が生成するようになるが、これにさ
らに微量のPを添加することによつて{100}<
001>再結晶集合組織の成長は抑制され、{110}<
112>再結晶集合組織の成長が優先的に促進し、
{110}<112>再結晶集合組織が形成されて、耐摩
耗性が著しく向上することを見い出しのである。
また、Ni−Fe−Nb系合金にPを添加するとNi
−P,Fe−PおよびNb−P系の硬いリン化物が
マトリツクス中に析出し、硬度を高め、耐摩耗性
の向上に寄与するとともに、これらの弱強磁性お
よび非強磁性の微細なリン化物の分散析出によつ
て磁区が分割されて、交流磁界における渦電流損
失が減少し、このために実効透磁率が増大するこ
とも見い出した。要するにNbとPの相乗的効果
により、{110}<112>再結晶集合組織が発達する
とともに実効透磁率が増大し、耐摩耗性のすぐれ
た高透磁率合金が得られるのである。 本発明の合金を造るには、Ni60〜90%、Nb0.5
〜14%、P0.001〜1%および残部Feの適当量を
空気中、好ましくは非酸化性雰囲気(水素、アル
ゴン、窒素など)中あるいは真空中において適当
な溶解炉を用いて溶解した後、マンガン、珪素、
アルミニウム、チタン、カルシウム合金、マグネ
シウム合金、ベリリウム合金その他の脱酸脱硫剤
を少量添加してできるだけ不純物を取り除く。或
いは又、上記合金に副成分としてCr,Mo,Ge,
Auの7%以下、Co,Vの10%以下、Wの15%以
下、Cu,Ta,Mnの25%以下、Al,Si,Ti,Zr,
Hf,Sn,Sb,Ga,In,Tl、希土類元素、白金
族元素の5%以下、Be,Ag,Sr,Baの3%以
下、B1%以下の1種あるいは2種以上の合計
0.01〜30%の所定量を更に添加する。かくして得
た混合物を充分に撹拌して組成的に均一な溶融合
金を造る。 次にこれを適当な形および大きさの鋳型に注入
して健全な鋳塊を得、さらにこれに高温において
鍛造あるいは熱間加工を施して適当な形状のも
の、例えば棒あるいは板となし、必要ならば900
℃以上の温度で焼鈍する。次いでこれに冷間圧延
などの方法によつて加工率50%以上の冷間加工を
施し、目的の形状のもの、例えば厚さ0.1mmの薄
板を造る。次にその薄板から例えば外径45mm、内
径33mmの環状板を打抜き、これを水素中その他の
適当な非酸化性雰囲気(水素、アルゴン、窒素な
ど)中あるいは真空中で900℃以上融点以下の温
度で適当時間加熱し、ついで規則−不規則格子変
態点(約600℃)以上の温度から100℃/秒〜1
℃/時の組成に対応した適当な速度で冷却するか
あるいはこれをさらに規則−不規則格子変態点
(約600℃)以下の温度で適当時間再加熱し、冷却
する。このようにして実効透磁率3000以上、飽和
磁束密度4000G以上を有し、且つ{110}<112>
の再結晶集合組織を有した耐摩耗性高透磁率合金
が得られる。 次に本発明を図面につき説明する。 第1図は80%Ni−Fe−5%Nb−P系合金につ
いて加工率85%の冷間圧延し、1050℃で加熱した
後1000℃/時の速度で冷却した場合の再結晶集合
組織および諸特性とP量との関係を示したもので
ある。Ni−Fe−Nb系合金は冷間圧延加工すると
{110}<112>+{112}<111>の加工集合組織が生
じるが、これを高温加熱すると{110}<112>+
{100}<001>の再結晶集合組織が生成する。しか
し、これにPを添加すると{100}<001>再結晶
集合組織の生成が抑制され、{110}<112>の再結
晶集合組織が発達し、それとともに摩耗量は減少
する。また実効透磁率はPの添加によつて増大す
る。第2図は80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%P合
金について、1050℃で加熱した場合の再結晶集合
組織および諸特性と冷間加工率との関係を示した
もので、冷間加工率の増加は{110}<112>の再
結晶集合組織の発達をもたらし、耐摩耗性を向上
させ、実効透磁率を高める。第3図は80%Ni−
Fe−5%Nb−0.05%P合金を冷間加工率85%で
圧延した後の加熱温度と再結晶集合組織および諸
特性との関係を示したもので、加熱温度の上昇と
ともに{112}<111>成分が減少し、{110}<112
>が発達し、耐摩耗性が向上し、また実効透磁率
は増大する。第4図は合金番号8(80%Ni−Fe−
5%Nb−0.05%P合金)、合金番号41(79.5%Ni
−Fe−8%Nb−0.035%P−2%Mo合金)、合金
番号89(82%Ni−Fe−2%Nb−0.085%P−3%
Si合金)について実効透磁率と冷却速度との関係
およびこれをさらに再結晶集合組織を施した場合
の実効透磁率(×印)を示したものである。合金
の組成に対応した最適冷却速度、最適加熱温度お
よび再加熱時間が存在することが判る。 第5図は80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%P合金
にCr,Mo,Ge,AuあるいはCoを添加した場合
の磁気ヘツドの耐摩耗量の特性図で、Cr,Mo,
Ge,AuあるいはCoを添加すると、何れも実効透
磁率は高くなり、摩耗量は減少するが、Cr,
Mo,GeあるいはAu%の7%以上では飽和磁束
密度が4000G以下となり好ましくない。またCo10
%以上では実効透磁率が3000以下となり好ましく
ない。 第6図は同じく80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%
P合金にV,W,Cu,TaあるいはMnを添加し
た場合の磁気ヘツドの摩耗量および実効透磁率の
特性図で、V,W,Cu,TaあるいはMnを添加
すると、何れも実効透磁率は高くなり、摩耗量は
減少するが、Vを10%以上、Wを15%以上、Cu,
TaあるいはMnを25%以上添加すると飽和磁束密
度が4000G以下となり好ましくない。 第7図は同じく80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%
P合金にAl,Si,Ti,Zr,Hf,Sn,Sbあるいは
Gaを添加した場合の特性図で、Al,Si,Ti,
Zr,Hf,Sn,SbあるいはGaを添加すると、何れ
も実効透磁率は高くなり、摩耗量は減少するが、
Si,Ti,Zr,HfあるいはGaが5%以上では飽和
磁束密度は4000G以下となり、Al,Snあるいは
Sbが5%以上では鍛造加工が困難となり好まし
くない。 第8図は同じく80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%
P合金にIn,Tl,La,Ru,Be,Ag,Sr,Baあ
るいはBを添加した場合の特性図で、In,Tl,
La,Ru,Be,Ag,Sr,BaあるいはBを添加す
ると、何れも実効透磁率は高くなり、摩耗量は減
少するが、In,Tl,La,Ruを5%以上、Be,
Sr,Baを3%以上添加すると飽和磁束密度が
4000G以下となり、Agを3%以上あるいはBを
1%以上添加すると鍛造加工が困難となり好まし
くない。 第9図は同じく8%Ni−Fe−5%Nb−0.05%
P系合金を実施例と同じ方法で製造し、約1000℃
で鍛造して厚さ7mmとし、種々な加熱温度で厚さ
0.67mmまで熱間圧延加工し、ついで常温で冷間圧
延加工を施して0.1mm薄板(冷間加工率85%)と
し、この薄板を1050℃の水素中で2時間加熱後、
1000℃/hrの速度で常温まで冷却した場合の熱間
加工の温度と再結晶集合組織と摩耗量との関係を
示す特性図である。熱間圧延加工の温度が900℃
以下では{112}<111>が残留し、摩耗量が大き
いが、900℃〜1000℃の温度では{110}<112>が
発達し摩耗量が特に小さくなるのである。 本発明の合金の製造法においては、900℃を超
え1000℃間の温度における熱間圧延加工と、加工
率50%以上の冷間加工と、900℃以上の温度にお
ける熱処理とを繰り返す工程によつて{110}<
112>の再結晶集合組織が著しく発達し、耐摩耗
性のすぐれたNi−Fe−Nb−P系合金が得られる
のである。 本発明において、冷間加工は{110}<112>+
{112}<111>の集合組織を形成し、これを基とし
て{110}<112>の再結晶集合組織を発達させる
ために必要で、第1図および第2図に見られるよ
うにP0.001%以上において、特に加工率50%以上
の冷間加工を施した場合に{110}<112>の再結
晶集合組織の発達が顕著で、耐摩耗性は著しく向
上し、その実効透磁率も高い。また上記の冷間加
工に次いで行われる加熱は、組織の均一化、加工
歪みの除去とともに、{110}<112>の再結晶集合
組織を発達させ、高い実効透磁率とすぐれた耐摩
耗性を得るために必要であるが、第3図に見られ
るように特に900℃以上の加熱によつて実効透磁
率および耐摩耗性は顕著に向上する。 尚、上記の冷間加工と、次いで行われる900℃
以上の融点以下の加熱を繰り返し行うことは、
{110}<112>の再結晶集合組織の集積度を高め、
耐摩耗性を向上させるために有効である。この場
合は最終冷間加工の加工率が50%以下でも{110}
<112>再結晶集合組織が得られるが、本発明の
技術的思想に包含されるものである。 上記の900℃以上融点以下の温度から規則−不
規則格子変態点(約600℃)以上の温度までの冷
却は、急冷しても徐冷しても得られる磁性には大
した変りはないが、第4図に見られるようにこの
変態点以下の冷却速度は磁性に大きな影響を及ぼ
す。すなわちこの変態点以上の温度より100℃/
秒〜1℃/時の組成に対応した適当な速度で常温
迄冷却することにより、地の規則度が適度に調整
され、すぐれた磁性が得られる。そして上記の冷
却速度の内100℃/秒に近い速度で急冷すると、
規則度が小さくなり、これ以上速く冷却すると規
則化が進まず、規則度はさらに小さくなり磁性は
劣化する。しかし、その規則度の小さい合金をそ
の変態点以下の200℃〜600℃に組成に対応して、
1分間以上100時間以下再加熱し冷却すると、規
則化が進んで適度な規則度となり磁性は向上す
る。他方、上記の変態点以上の温度から、例えば
1℃/時以下の速度で徐冷すると、規損化は進み
すぎ、磁性は低下する。 尚、上記の熱処理を水素が存在する雰囲気中で
施すことは、実効透磁率を高めるのに特に効果が
あるので好ましい。 次に本発明を実施例につき説明する。 実施例 1 合金番号8(組成Ni=80%,Nb=5%,P=
0.05%,Fe−残部)の合金の製造 原料として99.8%純度の電解ニツケル、99.9%
純度の電解鉄、99.8%純度のニオブおよびリン20
%のニツケル−リン母合金を用いた。試料を造る
には、原料を全重量800gでアルミナ坩堝に入れ、
真空中で高周波誘導電気炉によつて溶かした後、
よく撹拌して均質な溶融合金とした。次にこれを
直径25mm、高さ170mmの孔をもつ鋳型に注入し、
得られた鋳塊を約1000℃で鍛造して厚さ約7mmの
板とした。さらに約900℃を超え1000℃以下の温
度で適当な厚さまで熱間圧延し、ついで常温で
種々な加工率で冷間圧延を施して0.1mmの薄板と
し、それから外径45mm、内径33mmの環状板を打ち
抜いた。 つぎにこれに種々な熱処理を施して、磁気特性
および磁気ヘツドのコアとして使用した場合湿度
80%、温度40℃においてCrO2磁気テープによる
200時間走行後の摩耗量をタリサーフ表面粗さ計
で測定を行い、第1表のような特性を得た。
【表】
【表】 実施例 2 合金番号41(組成Ni=79.5%,Nb=8%,P=
0.35%,Mo=2%,Fe=残部)の合金の製造 原料は実施例1と同じ純度のニツケル、鉄およ
び99.8%純度のニオブ、モリブデンとリン10%の
鉄−リン母合金を用いた。試料の製造法は実施例
1と同じである。試料に種々の熱処理を施して磁
気特性および磁気ヘツドのコアとして使用した場
合湿度80%、温度40℃においてCrO2磁気テープ
による200時間走行後の摩耗量の測定を行い、第
2表に示すような特性を得られた。 なお代表的な合金の特性は第3表に示すとおり
である。
【表】
【表】
【表】 上記各実施例、第3表および図面に掲げた合金
には比較的純度の高い金属Nb,Cr,Mo,W,
Mn,V,Ti,Al,Siおよび希土類元素等を用い
たが、これらの代りに経済的に有利な一般市販の
フエロ合金、母合金およびミツシユメタルを用い
ても溶解の際、脱酸、脱硫を充分に行えば、これ
ら金属を単独で用いる場合とほぼ同様な磁気特
性、耐摩耗性および加工性が得られる。 上記のように本発明合金は加工が容易で、耐摩
耗性にすぐれ、4000G以上の飽和磁束密度、高い
透磁率、低保磁力を有しているので、磁気記録再
生ヘツドのコアおよびケース用磁性合金として好
適であるばかりでなく、耐摩耗性および高透磁率
を必要とする一般の電磁機器の磁性材料としても
好適である。 次に本発明において合金の組成をNi60〜90%、
Nb0.5〜14%、P0.001〜1%および残部Feと限定
し、これに副成分として添加する元素をCr,
Mo,Ge,Auを7%以下、Co,Vを10%以下、
Wを15%以下、Cu,Ta,Mnを25%以下、Al,
Si,Ti,Zr,Hf,Sn,Sb,Ga,In,Tl、希土
類元素、白金族元素を5%以下、Be,Ag,Sr,
Baを3%以下、Bを1%以下の1種または2種
以上の合計で0.01〜30%と限定した理由は各実施
例、第3表および図面で明らかなように、この組
成範囲の実効透磁率は3000以上、飽和磁束密度
4000G以上で、且つ{110}<112>の再結晶集合
組織を有し、耐摩耗性がすぐれているが、この組
成範囲をはずれると磁気特性あるいは耐摩耗性が
劣化するからである。 すなわち、Nb0.5%以下およびP0.001%以下で
は{110}<112>の再結晶集合組織が充分発達し
ないので耐摩耗性が悪く、Nb14%以上およびP1
%以上では鍛造加工が困難となり、また実効透磁
率3000以下、飽和磁束密度4000G以下になるから
である。 そしてNi60〜90%、Nb0.5〜14%、P0.001〜1
%および残部Feの組成範囲の合金は、実効透磁
率3000以上、飽和磁束密度4000G以上で、耐摩耗
性がすぐれ、且つ加工性が良好であるが、一般に
これにさらにCr,Mo,Ge,Au,W,V,Cu,
Ta,Mn,Al,Zr,Si,Ti,Hf,Ga、希土類元
素、Be,Ag,B等を添加すると特に実効透磁率
を高める効果があり、Coを添加すると特に飽和
磁束密度を高める効果があり、Ge,Au,V,
Ta,W,Ti,Zr,Hf,Al,Si,Sn,Sb,Ga,
In,Tl、希土類元素、白金族元素、Be,Ag,
Sr,Ba,B等を添加すると特に耐摩耗性を向上
する効果があり、Au,Mn,Ti,Co、希土類元
素、Be,Sr,Ba,Bを添加すると鍛造、加工を
良好にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は80%Ni−Fe−5%Nb−P系合金の諸
特性とP量との関係を示す特性図、第2図は80%
Ni−Fe−5%Nb−0.05%P系合金の諸特性と冷
間加工率との関係を示す特性図、第3図は80%
Ni−Fe−5%Nb−0.05%P系合金の諸特性と加
熱温度との関係を示す特性図、第4図は80%Ni
−Fe−5%Nb−0.05%P系合金(合金番号8)、
79.5%Ni−Fe−8%Nb−0.035%P−2%Mo合
金41、および82%Ni−Fe−2%Nb−0.085%
P−3%Si合金89の実効透磁率と冷却速度、再
加熱温度および再加熱時間との関係を示す特性
図、第5図は80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%P合
金にCr,Mo,Ge,AuあるいはCoを添加した場
合の諸特性と各元素の添加量との関係を示す特性
図、第6図は80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%P合
金にV,W,Cu,TaあるいはMnを添加した場
合の諸特性と各元素の添加量との関係を示す特性
図、第7図は80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%P合
金にAl,Si,Ti,Zr,Hf,Sn,SbあるいはGa
を添加した場合の諸特性と各元素の添加量との関
係を示す特性図、第8図はIn,Tl,La,Ru,
Be,Ag,Sr,BaあるいはBを添加した場合の
諸特性と各元素の添加量との関係を示す特性図、
第9図は80%Ni−Fe−5%Nb−0.05%P系合金
の熱間圧延加工温度と再結晶集合組織および摩耗
量との関係を示す特性図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比にてNi60〜90%、Nb0.5〜14%、
    P0.001〜1%および残部Feと少量の不純物とか
    らなり、1KHzにおける実効透磁率3000以上、飽
    和磁束密度4000G以上で、且つ{110}<112>の
    再結晶集合組織を有する耐摩耗性高透磁率合金よ
    りなる磁気記録再生ヘツド。 2 重量比にてNi60〜90%、Nb0.5〜14%、
    P0.001〜1%および残部Feを主成分とし、副成
    分としてCr,Mo,Ge,Auをそれぞれ7%以下、
    Co,Vをそれぞれ10%以下、Wを15%以下、Cu,
    Ta,Mnをそれぞれ25%以下、Al,Si,Ti,Zr,
    Hf,Sn,Sb,Ga,In,Tl、希土類元素、白金
    族元素をそれぞれ5%以下、Be,Ag,Sr,Ba
    をそれぞれ3%以下、Bを1%以下の1種または
    2種以上の合計0.01〜30%、少量の不純物とから
    なり、1KHzにおける実効透磁率3000以上、飽和
    磁束密度4000G以上で、且つ{110}<112>の再
    結晶集合組織を有する耐摩耗性高透磁率合金より
    なる磁気記録再生ヘツド。
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