JPH037714A - 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

硬化フェノール樹脂粒子の製造方法

Info

Publication number
JPH037714A
JPH037714A JP14112989A JP14112989A JPH037714A JP H037714 A JPH037714 A JP H037714A JP 14112989 A JP14112989 A JP 14112989A JP 14112989 A JP14112989 A JP 14112989A JP H037714 A JPH037714 A JP H037714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin particles
cured
reaction
phenols
phenolic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14112989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2677417B2 (ja
Inventor
Shigeki Inatomi
茂樹 稲富
Masahiro Kinoshita
木下 全弘
Kazuo Tamemoto
為本 和雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Yukizai Corp
Original Assignee
Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd filed Critical Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
Priority to JP14112989A priority Critical patent/JP2677417B2/ja
Publication of JPH037714A publication Critical patent/JPH037714A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2677417B2 publication Critical patent/JP2677417B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は特に充填材、摩擦調整剤又はカーボンやイオン
交換樹脂用原料素材として有用な硬化フェノール樹脂粒
子の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
硬化フェノール樹脂粒子の製造に関しては、従来より幾
つかの提案がなされている。たとえば特開昭51−62
857号公報には、フェノール類とホルムアルデヒドを
酸又は塩基性触媒の少なくとも一種とへキサメチレンチ
トラミンの如き含窒素化合物の存在下で反応させて得ら
れる縮合物にゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコー
ルの如き親水性化合物を添加して粉末状ないし粒子成縮
金物を形成させた後、さらに反応を継続して該縮合物を
硬化させる硬化フェノール樹脂粒子の製造方法が開示さ
れている。また、特開昭57−177011号公報には
、多量の酸触媒の存在下でフェノール類と大過剰のホル
ムアルデヒドを反応させて硬化フェノール樹(1) (2) 脂粒子を製造する方法及び得られた硬化フェノール樹脂
粒子をアセチル化して耐変色性を有する硬化フェノール
樹脂粒子を製造する方法が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題] しかしながら、特開昭51−62857号公報記載の方
法にあっては、簡単に硬化樹脂粒子を製造し得る利点を
有する反面、充填材等として通用し得る樹脂粒子とする
には、一般に極めて長時間の反応を必要とするため生産
性を阻害し製造コスト高を招くという問題がある。また
、特開昭57−177011号公報記載の方法では、多
量の酸触媒を用いるため高価な耐食性反応槽の設置、製
造時における特別な安全施策、必須的な中和処理・入念
な水洗処理等による作業の煩雑さや廃液の処理、加えて
反応槽の汚れによる収率の低下などの問題があり製造コ
ストの大幅な上昇を免れ得ない。
〔課題を解決するための手段] 本発明者らは、このような従来技術の問題点に鑑み、高
価な耐食性反応槽を用いなくとも、簡単かつ安全にしか
も生産効率よく硬化フェノール樹脂粒子を提供し得る経
済的な製造方法の開発を目的に鋭意検討を重ねた結果、
特定のアルキルベンゼンスルホン酸と保護コロイドの存
在下で硬化フェノール樹脂粒子の製造を実施することに
よって上記目的を達成し得ることを見出し、更にはこの
知見をもとに得られる該硬化樹脂粒子を利用する安価で
耐変色性に優れた淡色の硬化フェノール樹脂粒子の製造
方法を確立し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、炭素数10以上のアルキル基を有
するアルキルベンゼンスルホン酸と保護コロイドの存在
下にフェノール類とアルデヒド類を反応させて熱硬化性
の樹脂粒子を形成させる工程Iと、該工程Iに継続又は
分離して該樹脂粒子を硬化させる工程IIを含むことを
特徴とする硬化フェノール樹脂粒子の製造方法(第1の
発明)、(3) (4) 更に第1の発明で得られた硬化フェノール樹脂粒子をア
セチル化させる工程IIIを含むことを特徴とする硬化
フェノール樹脂粒子の製造方法(第2の発明)を要旨と
するものである。
本発明における反応原料であるフェノール類として通常
は分子内にアルデヒド類に対する反応部位を3個以上有
するフェノール類(以下、単に多官能性フェノール類と
いう)や多官能性フェノール類の製造時に副生するフェ
ノール系精製残渣などが使用されるが、必要に応じて2
官能生もしくは1官能生フエノール類(分子内にアルデ
ヒド類に対する反応部位を2個又は1個有するフェノー
ル類)などを本発明の目的を阻害しない範囲内で混用す
ることもできる。
かかる多官能生フェノール類の具体例としては、フェノ
ールのほかに、m−クレゾール、m−ブチルフェノール
、3.5−キシレノール、m−二トロフェノール、m−
アミノフェノール、m−プロペニルフェノール、m−フ
ェニルフェノール、mクロロフェノール、m−ブロモフ
ェノール等のm−置換フェノール類、レゾルシノール、
カテコール、ピロガロール、フロログルシノール、カシ
ュナットシェルオイル等の多価フェノール類、ビスフェ
ノールA1ビスフエノールF1ビスフエノールS等のビ
スフェノール類、ナフトール等の多縮合環フェノール類
及びこれらの混合物などが例示される。また、フェノー
ル系精製残渣としてはクレゾール残渣、レゾルシノール
残渣、カテコー/L/ 15 渣、ヒスフェノールA残
渣及びこれらの混合物などが例示される。これら多官能
生フェノール類又はフェノール系精製残渣は、上記例示
物に限定されるものではなく、また使途に応じて単独で
使用しても又は混用してもよい。一方、必要に応じて多
官能生フェノール類及び/又はフェノール系精製残渣と
混用される2官能生もしくは1官能生フエノール類とし
ては、たとえば。−クレゾール、p−クレゾール、2.
5−キシレノール、pクーシャリブチルフェノール、p
−ノニルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ク
ミルフェノール、2.5−ジアミノフェノール、2.4
(5) (6) キシレノール、2.6−キシレノールなどが挙げられる
本発明における他方の反応原料であるアルデヒド類は、
特に限定されるものではないが、一般的には反応体、価
格等の点からホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリ
オキサン、テトラオキサン、アセタール等のホルムアル
デヒド供給物質、グリオキザール及びこれらの混合物な
どが好ましく使用される。そのばか、必要に応じてアセ
トアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、
ヒドロオキシベンズアルデヒド、アクロレイン、フルフ
ラールなども使用することができる。
フェノール類に対するアルデヒド類の使用量は、通常フ
ェノール類1モルに対してアルデヒド類1.0モル以上
、より望ましくは臭気、経済性等を考慮して1.1〜1
.3である。
本発明に使用される炭素数10以上のアルキル基を有す
るアルキルベンゼンスルホン酸は、フェノール類とアル
デヒド類の反応触媒として機能すると共に、後述の保護
コロイドによって形成された樹脂粒子の凝集化を防止す
る界面活性能を併せ有するものであって、具体的には、
たとえばデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサ
デシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスル
ホン酸及びこれらの混合物などが挙げられる。これらの
中でも経済性、入手容易性、触媒機能等を考慮すればド
デシルベンゼンスルホン酸が特に好ましい。また、その
使用量は反応原料の配合条件、反応条件等により異なる
ため一層に限定されないが、一般的にはフェノール類に
対して0.5〜2.0重量%である。
本発明における保護コロイドとしては、特に制限はな〈
従来公知のものをいずれも使用することができるが、本
発明の目的を一層効果的に達成せしめる保護コロイドと
しては、たとえばアラビアゴム、ガッチゴム、ヒドロキ
シアルキルグアルゴム、部分加水分解ポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース等の水溶性高分子化合物が好適であり中でも
(7) (8) アラビアゴムが特に好ましい。また、その使用量はフェ
ノール類に対してO,1〜10重量%であり、好ましく
は0.5〜5.0重量%である。なお、この保護コロイ
ドの添加時期は、縮合物が硬化する以前であれば特に制
限されないが、一般的には樹脂化(乳化)時又はそれ以
前、特に反応開始時より配合しておくことが望ましく作
業の簡素化と共に微粒子を得ることができるという利点
がある。
本発明において、造粒操作を円滑に実施し、かつ生成し
た樹脂粒子の凝集化を防止するためには、反応系中の水
分量をフェノール類に対して80重量%以上、好ましく
は廃液の処理、生産効率を考慮して100〜180重量
%の範囲に調整しておくとよい。なお、その調整時期と
しては反応開始時又は保護コロイドの添加時が適当であ
る。
本発明における第1の方法を実施するに当たっては、ま
ず、還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた通常の反応槽
に上述したフェノール類、アルデヒド類、アルキルベン
ゼンスルホン酸、保護コロイド及び所望に応じて希釈水
又は各種変性剤(たとえば尿素、メラミン、グアナミン
、アニリン、トール油)を仕込んだ後、撹拌しながら0
.5〜2’(:/minの割合で昇温し、通常70°C
以上、好ましくは90″C以上の温度で反応させて可融
性かつ熱硬化性の樹脂粒子を形成させ(工程IL引続き
、同温度または若干低めの温度で反応を継続させて不融
性の硬化樹脂粒子とする(工程■)。なお、これらの反
応に要する所要時間は通常0.5〜6時間程度である。
しかる後、反応系を冷却し、必要に応じて前記アルキル
ベンゼンスルホン酸を中和し、濾過又は遠心分離機等の
固液分離手段により該硬化粒子を分離し、必要に応じて
これを洗浄し、風乾又は加熱乾燥(例えば加熱、熱風循
環、振動、流動層等の乾燥法など)により乾燥させれば
未硬化分の少ない硬化フェノール樹脂粒子を得ることが
できる。また、上記工程Iで生成した可融性かつ熱硬化
性の樹脂粒子を更にハンドリング可能な状態まで反応さ
せ後、上述の手順に準じて分離し、次いで上記加熱乾燥
手段を用いて熱硬化させることによって不融性の硬化フ
ェノール樹脂(9) (10) 粒子とすることもできる。
次に、本発明第2の方法においては、上述した第1の方
法で得られた不融性の硬化フェノール樹脂粒子を従来公
知のアセチル化浴、たとえばピリジン−無水酢酸系又は
無水酢酸−酢酸−オルl−1,1ン酸系浴中で特に制限
はされないが約80〜120°Cの温度で20〜120
分程度反応させる。しかる後、冷却、濾過、洗浄(好ま
しくは湯洗後メタノール等の有機溶剤洗浄)及び乾燥さ
せればフェノール性水酸基の全部又は一部がアセチル化
された淡色の硬化フェノール樹脂粒子を得ることができ
る。
本発明方法で製造される硬化フェノール樹脂粒子は、元
来未硬化分の少ない不融性粒子ではあるが極めて少ない
未硬化分が要求される用途向きに応じるため更に熱処理
を行なってもよい。
かくして得られる硬化フェノール樹脂粒子は、熱硬化性
樹脂、ゴム・エラストマー又は熱可塑性樹脂用の充填材
(たとえば軽量化・難燃化)、摩擦調整剤、又はカーボ
ンやイオン交換樹脂用原料材として、一方、アセチル化
された淡色の硬化フェノール樹脂粒子は明彩色や耐変色
性が要求される技術分野の充填材として利用が期待され
る。
〔作 用] 本発明方法における各構成要素の作用効果については、
未だ論理的に解明なされていないが次のように推察され
る。
特定のアルキルベンゼンスルボン酸は、フェノール類と
アルデヒド類の良好な反応触媒として機能し製造時期の
大幅な短縮を可能とすると共に、保護コロイドによって
形成された可融性かつ熱硬化性の樹脂粒子を安定的に保
持する界面活性剤的な機能を発現して、該樹脂粒子の複
合化もしくは塊状化を防止する働きを呈する。また、腐
食性が低くかつ触媒としての使用量も少ないため、高価
な耐食性の反応槽を設備しなくとも通常の反応槽を利用
できること、さらには反応自体も穏やかで反応槽の汚れ
も抑止されることから製造時の安全性及び製品の高収率
が確保され、しかも用途向きに応じて実施される中和・
洗浄工程の簡素化が図(11) (12) れるなどの諸効果を発揮するのと推察される。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが
、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるの
ではない。なお、実施例および比較例中の「%」は特に
断りのない限りすべて重量基準であり、また各特性値は
次の試験方法により測定した。
アセトン抽出分(%):精秤した硬化粒予約4gをソッ
クスレー抽出器(アセトン約150cc)に8時間付し
て得られた抽出分の重量を試料重量で除してアセトン抽
出分を求めた。
平均粒径(廂):掘場製作所製レーザー回折式粒度分布
測定装置LA −500(測定範囲は0.1〜200声
、分散媒として0.2%へキサメタリン酸ナトリウム水
溶液を使用)を用いてマニュアルフロ一方式で粒度分布
を測定し50%積算頻度値(メジアン)をもって平均粒
径とした。
[実施例1] 還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた5j2反応フラス
コにフェノール1500g、92%バラホルムアルデヒ
ド572g[ホルムアルデヒド/フェノールのモル比(
F/P)=1.1に相当〕、20%アラビアゴム水溶液
150g、10%ドデシルヘンゼンスルホン酸水溶液1
50g及び希釈水1821g (反応系の水分量141
%/フェノール〕を仕込み、加熱・撹拌しながら還流温
度まで約1°C/minの割合で昇温し、同温度を保持
しつつ反応を行ない、樹脂粒子が生成した45分後から
は生成粒子の複合化を防止するために反応温度を若干低
めて更に4時間反応を続けて樹脂粒子を硬化させた。次
いで中和(NaOH) 、冷却、濾過、洗浄(湯洗−メ
タノール洗浄)、乾燥(減圧加熱乾燥、乾燥時のホルム
アルデヒド臭は全(なし)してアセトン抽出分0.78
%、平均粒径33.4卿の黄褐色硬化フェノール樹脂粒
子(収率115%/フェノール)を得た。
[実施例2] 還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた3!反応(13) (14) フラスコに3,5キシレノ一ル500g、47%ホルマ
リン314g (F/P=1.2に相当〕、20%アラ
ビアゴム水溶液75g、10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸水溶液50g及び希釈水500g〔反応系の水分量
154%/3,5キシレノール〕を仕込み、加熱・撹拌
しながら90°Cまで約1°Cm1nの割合で昇温し、
同温度で2時間反応を行った。その後は実施例1と同様
に操作して中和、冷却、濾過、洗浄、乾燥(乾燥時のホ
ルムアルデヒド臭は全くなし)してアセトン抽出骨1,
2%、平均粒径26.4−の淡褐色硬化フェノール樹脂
粒子(収率115%/3,5キシレノール)を得た。
[実施例3〕 実施例1において92%パラホルムアルデヒドを676
g (F/P = 1.3に相当〕とする以外は実施例
1と同様に操作してアセトン抽出骨0.47%、平均粒
径27.8Nlの黄褐色硬化フェノール樹脂粒子(収率
118%/フェノール)を得た。なお、乾燥時にホルム
アルデヒド臭が多少認められた。
[実施例4] 実施例1において92%パラホルムアルデヒドを781
g (F/P = 1.5に相当]とする以外は実施例
1と同様に操作してアセトン抽出骨0.51%、平均粒
径29.3pの黄褐色硬化フェノール樹脂粒子(収率1
21%/フェノール)を得た。なお、乾燥時に強いホル
ムアルデヒド臭が認められた。
[実施例5] 還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた31反応フラスコ
にビスフェノールA1000g、 37%ホルマリン4
27g (F/P = 1.2に相当〕、20%アラビ
アゴム水溶液150g、20%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸水溶液50g及び希釈水571g(反応系の水分量
100%/ビスフェノールA〕とする以外は実施例1と
同様に操作してアセトン抽出骨1.7%、平均粒径36
.4−の淡紫色硬化フェノール樹脂粒子(収率109%
/ビスフェノールA)を得た。なお、乾燥時にホルムア
ルデヒド臭は認められなかった。
(15) (16) [実施例6] 還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた31!、反応フラ
スコにカシュナットシェルオイル(東北化工、商品名セ
ンライトLB7000) 800 g、92%バラホル
ムアルデヒド113g (F/P=1.3に相当〕、2
0%アラビアゴム水溶液120g、10%ドデシルベン
ゼンスルホン酸水溶液120g及び希釈水832g〔反
応系の水分量130%/カシュナットシェルオイル〕を
仕込み、加熱・撹拌しながら98°Cまで約1°Cmi
nの割合で昇温し、同温度で3.5時間反応を行った。
その後は実施例1と同様に操作して中和、冷却、濾過、
洗浄、乾燥(乾燥時の僅かにホルムアルデヒド臭が認め
られた)してアセトン抽出骨2.5%、平均粒径74.
3卿の橙色硬化フェノール樹脂粒子(収率106%/カ
シュナットシェルオイル)を得た。
[実施例7] 還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた3!反応フラスコ
にピリジン−無水酢酸混合物(混合容量比=11)を仕
込んだ後、実施例1で得られた硬化フェノール樹脂粒子
248gを投入し、加熱・撹拌しながら約1°(min
で100°Cに昇温し、同温度で30分間反応させてフ
ェノール性水酸基のアセチル化を行なった。しかる後、
冷却、濾別、温メタノール洗浄、乾燥して淡黄白色の部
分アセチル化硬化フェノール樹脂粒子(収率125%/
硬化フェノール樹脂粒子)を得た。
実施例1で得た黄褐色の硬化フェノール樹脂粒子と上記
淡黄白色の部分アセチル化硬化フェノール樹脂粒子とを
空気中で加熱処理(150°CX3時間)したところ、
前者は黄褐色から濃赤褐色に変化していたのに対し、後
者はわずかに黄色味が強くなった程度であり耐変色性に
優れていることが確認された。
[比較例1] 特公昭53−42077号公報記載の方法に従って、還
流冷却器、温度計、撹拌機を備えた32反応フラスコに
フェノール1000g、37%ホルマリン860g(F
/P=1.0に相当〕を仕込み、撹拌しながらヘキサメ
チレンテトラミン100 gを添加し、約(17) (18) 1°C匝inの割合で96°Cに昇温し、同温度で10
0分間反応させた。次いでポリビニルアルコール(重合
度2450、ケン化度98.5%)の5%水溶液2oo
g(反応系の水分量73%/フェノール〕を添加したの
ち80″Cで8時間反応させた。しかる後、冷却、濾別
、水洗、乾燥して濃黄色のフェノール樹脂粒子(収率1
20%/フェノール)を得た。
この追試実験における正味反応時間は9時間40分で本
発明方法より極めて長時間を要し、しかも得られたフェ
ノール樹脂粒子はアセトン抽出分6.2%でかなりの可
溶分を含み、加えて平均粒径は前記試験法では測定でき
ないはど粗粒子(別法測定で約700部)であった。
[比較例2] 実施例1においてドデシルベンゼンスルホン酸をシュウ
酸30gに代える以外は同様に操作して反応を行なった
ところ、反応系の乳化(還流開始後約1時間)に伴って
生成した樹脂粒子は、その後徐々に複合化して乳化2時
間後には塊状化するに至り目的とする硬化フェノール樹
脂粒子を得ることができなかった。
[比較例3] 実施例1においてドデシルベンゼンスルホン酸をパラト
ルエンスルホン酸15gに代える以外は同様に操作して
硬化フェノール樹脂粒子を得た。
しかし、得られた樹脂粒子は塊状化の前兆として知られ
る1〜2髄の液滴状複合粒子が多く含まれており、また
撹拌翼や内壁には多量の樹脂硬化物が沈着するなど反応
槽の汚れが激しく、そのため硬化粒子の収率も90%/
フェノールと低く工業的規模での製造には不向きである
ことがIt mWされた。
〔発明の効果〕
次に示す通り、本発明方法は従来方法より優れた諸点を
有する工業的利用価値の極めて高いものである。
1)本発明における第1の方法は、腐食性の大きな酸触
媒を多量に使用する従来方法に比べて、腐食性の小さな
酸触媒を少量使用するため、高価(19) (20) な耐食性反応槽を設置せずとも現有の設備を利用するこ
とができ、しかも穏やかな反応条件で安全にかつ高収率
で硬化フェノール樹脂粒子を製造することができる。更
には、中和・洗浄工程の簡素化が図れるなどの利点を有
する。
また、塩基性触媒及び/又はヘキサメチレンチトラミン
を使用する従来方法に比べて、樹脂粒子の硬化が速やか
に進行するため製造時間が大幅に短縮され消費エネルギ
ーの低減、生産効率の向上が図られる。加えて従来方法
に匹敵する高収率で生産できるため、全体として硬化フ
ェノール樹脂粒子の製造コストを大幅に低減することが
できる。
2)本発明における第2の方法は、第1の方法で製造さ
れる経済的に有利な硬化フェノール樹脂粒子を利用する
ため、従来方法より極めて低コストでアセチル化硬化フ
ェノール樹脂粒子を提供することができる。
(21)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、炭素数10以上のアルキル基を有するアルキルベン
    ゼンスルホン酸と保護コロイドの存在下にフェノール類
    とアルデヒド類を反応させて熱硬化性の樹脂粒子を形成
    させる工程 I と、該工程 I に継続又は分離して該樹脂
    粒子を硬化させる工程IIを含むことを特徴とする硬化フ
    ェノール樹脂粒子の製造方法。 2、炭素数10以上のアルキル基を有するアルキルベン
    ゼンスルホン酸と保護コロイドの存在下にフェノール類
    とアルデヒド類を反応させて熱硬化性の樹脂粒子を形成
    させる工程 I と、該工程 I に継続又は分離して該樹脂
    粒子を硬化させる工程IIを経由して得られる硬化樹脂粒
    子をアセチル化させる工程IIIを含むことを特徴とする
    硬化フェノール樹脂粒子の製造方法。
JP14112989A 1989-06-05 1989-06-05 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法 Expired - Lifetime JP2677417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14112989A JP2677417B2 (ja) 1989-06-05 1989-06-05 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14112989A JP2677417B2 (ja) 1989-06-05 1989-06-05 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH037714A true JPH037714A (ja) 1991-01-14
JP2677417B2 JP2677417B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=15284841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14112989A Expired - Lifetime JP2677417B2 (ja) 1989-06-05 1989-06-05 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2677417B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6154998A (en) * 1995-08-31 2000-12-05 Daiwa Seiko, Inc. Inter-line fishing rod with improved fishline lead-in portion
US6311706B1 (en) 1998-09-30 2001-11-06 Misuzu Seiko Kabushiki Kaisha Umbrella runner
WO2007063694A1 (ja) * 2005-12-02 2007-06-07 Asahi Organic Chemicals Industry Co., Ltd. 炭化物用硬化フェノール樹脂粒子及びその製造方法並びにそれを用いた炭化物の製造方法
JP2011157464A (ja) * 2010-02-01 2011-08-18 Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd 球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法及びそれによって得られる球状フラン−アルデヒド樹脂粒子

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6154998A (en) * 1995-08-31 2000-12-05 Daiwa Seiko, Inc. Inter-line fishing rod with improved fishline lead-in portion
US6311706B1 (en) 1998-09-30 2001-11-06 Misuzu Seiko Kabushiki Kaisha Umbrella runner
WO2007063694A1 (ja) * 2005-12-02 2007-06-07 Asahi Organic Chemicals Industry Co., Ltd. 炭化物用硬化フェノール樹脂粒子及びその製造方法並びにそれを用いた炭化物の製造方法
JP2007153977A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd 炭化物用硬化フェノール樹脂粒子及びその製造方法並びにそれを用いた炭化物の製造方法
JP2011157464A (ja) * 2010-02-01 2011-08-18 Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd 球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法及びそれによって得られる球状フラン−アルデヒド樹脂粒子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2677417B2 (ja) 1997-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5670571A (en) Process for producing a dispersed novolac resin and use in a binder system for thermal insulation
JPS6117848B2 (ja)
US4182696A (en) Process for producing particulate filler-containing resole molding compositions from aqueous dispersion
US4788236A (en) Process for producing particulate novolac resins and aqueous dispersions
US4140845A (en) Control of procedures for formation of water-immiscible thermosetting phenol-formaldehyde resins
JPH037714A (ja) 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法
US4032511A (en) Process for the production of phenol silicate compounds and their condensation products
JP5586150B2 (ja) 粒状フェノール樹脂およびその製造方法、ならびに粒状フェノール樹脂分散液
EP0084681B1 (en) Process for producing particulate novolac resins and aqueous dispersions
JP2006232902A (ja) 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法
JP2006232901A (ja) 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法
JPS6159324B2 (ja)
JPS6195735A (ja) シエルモ−ルド用フエノ−ル樹脂粘結剤
JPH0347942B2 (ja)
JP3226237B2 (ja) 硬化フェノール樹脂粒子の製造方法
JPS58224038A (ja) コ−テツドサンド組成物およびそれの製造方法
US4184032A (en) Control of procedures for formation of water-immiscible thermosetting phenol-formaldehyde resins
JPS62230815A (ja) 速硬化性ノボラツク型フエノ−ル樹脂およびその製造方法
JPH0791352B2 (ja) シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法
JP5025044B2 (ja) 固体レゾール型フェノール樹脂の製造方法
JPH0764905B2 (ja) シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法
JPH0543734B2 (ja)
JPH0337817B2 (ja)
JPH04130120A (ja) レゾール型フェノール樹脂の製造方法
US4219634A (en) Control of procedures for formation of water-immiscible thermosetting phenol-formaldehyde resins

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term