JPH0543734B2 - - Google Patents

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JPH0543734B2
JPH0543734B2 JP23681884A JP23681884A JPH0543734B2 JP H0543734 B2 JPH0543734 B2 JP H0543734B2 JP 23681884 A JP23681884 A JP 23681884A JP 23681884 A JP23681884 A JP 23681884A JP H0543734 B2 JPH0543734 B2 JP H0543734B2
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water
resin
protective colloid
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JP23681884A
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Isao Kai
Takayuki Oda
Mitsunao Osada
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Asahi Yukizai Corp
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Mold Materials And Core Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は改良された硬化速度を有する粒子状の
固形レゾール樹脂組成物の製造方法に関するもの
である。更に詳しくは工業的規模での製造が容易
で、均一な品質と優れた硬化性能を有する粒状の
固形アンモニアレゾール樹脂組成物の製造方法に
関するものである。 本発明で得られる該樹脂組成物は特にシエルモ
ールド用樹脂被覆砂粒を製造するに適したドライ
ホツトコート用結合剤や鋳型用接着剤などに好適
に使用されるが、フエノール樹脂成形材料、砥
石、積層品などの結合剤としても広く利用でき
る。 (従来の技術) シエルモールド用に適した固形アンモニアレゾ
ール樹脂の製造方法として、例えば特公昭52−
12658号公報や特公昭55−18580号公報に、フエノ
ールとホルムアルデヒドをアンモニア触媒あるい
は無機アルカリ触媒との併用触媒存在下に反応さ
せたのち、減圧脱水を行ない臨界温度に達した時
点で直ちに排出急冷し、粉砕する方法が開示され
ている。また特公昭50−12467号公報においては
アンモニア触媒の存在下でフエノール類とアルデ
ヒドド類を反応させて得られるレゾール型初期縮
合物にメタノール等の有機溶剤を添加し、均一に
混合された樹脂溶液を約180℃の高温雰囲気中に
噴霧して粒子状の固形レゾールを得る方法が開示
されている。さらに特公昭53−42075号公報、特
公昭53−42077号公報においては、フエノール類
とホルムアルデヒド類を含窒素系化合物の触媒あ
るいは塩基性触媒との併用触媒存在下に反応させ
て得られる初期縮合物にセルロース系化合物また
は親水性高分子化合物を添加し、さらに反応させ
て粒状化し、冷却後、上澄液を除去し、水洗し、
風乾して固形レゾールを得る方法が提供されてい
る。また特開昭53−24390号公報においては、フ
エノール樹脂の中間重縮合物の粒状物を連続流動
床乾燥機中で温風と接触させて乾燥するフエノー
ル樹脂の連続式製造法が開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、特公昭52−12658号公報や特公
昭55−18580号公報に開示された方法では、周知
の如く、レゾール樹脂は反応が活性なメチロール
基にもとづく自己縮合性を有するため、固形状に
なるまで加熱反応を進行させると急激な発熱反応
を誘起し、短時間のうちに発泡硬化(ゲル化)し
て不溶不融性となり、その反応制御は非常に困難
である。さらにこれを工業的規模で実施する場
合、自己縮合反応が起らない室温近くまで急冷す
ることも現実的には極めて困難であり、大量製産
には若干不向な面を有する。また該濃縮物を金属
製皿等に排出、冷却させて得られた塊状樹脂は、
冷却過程において内部の反応が表面に比し進行す
るため表面部と内部とでは樹脂性状が異なり、均
一な品質が得難い欠点を有する。 また特公昭50−12467号公報に開示された方法
は、工業的な大量生産に適し、一部実用化されて
はいるが、該縮合物は非常な高温に爆露されるた
め、不溶不融性の樹脂に変化し易く、工程管理上
高度な製造技術が要求され、品質管理面で問題が
ある。また多量の熱量を必要とするためエネルギ
ーコストなどにも問題がある。 さらに特公昭53−42075号公報や特公昭53−
42077号公報に開示された方法は、前記したよう
な急激な発熱を伴なう反応は起し難く、工業的な
大量生産に好適であるが、水洗や風乾が必要で工
業的大量生産システスとしては完成されたもので
なく、塩基性触媒を併用する場合、造粒性ならび
にその安定性に欠ける面を有し、また得られた固
形レゾールは融点が低くさらにドライホツトコー
ト用結合剤として使用した場合、硬化速度が遅い
という重大な欠点がある。 また特公昭53−24390号公報に開示された方法
は、連続流動床乾燥機だけでは、分離直後の含水
状態のフエノール樹脂は常温に近い融点を有する
ため、温風と接触させると融着による複合粒子の
生成を伴なつて粒子の流動性を著しく悪化させて
生産性を阻害し、また均質なフエノール樹脂を得
難い欠点があり、さらに乾燥後期におけるフエノ
ール樹脂の帯電による障害についても、配慮して
おく必要がある。 本発明は以上のような従来技術の問題点に鑑み
なされたもので、その解決しようとする問題点
は、固形アンモニアレゾール樹脂の製造過程にお
ける自己発熱によるゲル化の危険性を防止し、高
度な製造技術をも必要とせず、高生産性を保ち、
製造が容易で、改善された硬化速度と均一な品質
を有する固形レゾールを安定して供給しうる産業
上、有用かつ実用的な量産方法を提供することで
ある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、前述した従来技術の問題点を解
決するため、種々検討を行なつた結果、付加縮合
させた液状の反応混合物に疎水性および滑性機能
を有するビスアマイド類を混合分散させることに
より、造粒工程における樹脂粒子の造粒性および
その安定性、水切り工程におけるろ過操作の作業
性、さらに乾燥工程における流動性等を向上さ
せ、さらに樹脂粒子の帯電を軽減させうることを
見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の問題点を解決するために講
じられた手段は、フエノール類1モルに対し、ア
ルデヒド類1〜3.0モルを無機アルカリ触媒とア
ミン系触媒を併用もしくは隔時的に添加して付加
縮合させたのち、希釈水と保護コロイドを加えて
反応系を懸濁化させ、さらに付加縮合させたのち
冷却する第1工程と第1工程で得られた懸濁液を
ろ過して、生成された含水樹脂粒子を分離したの
ち、連続流動層乾燥機中で該含水樹脂粒子と常温
空気と接触させて1次乾燥し、さらに回分式流動
層乾燥機中で加熱空気と接触させて2次乾燥する
第2工程とを包含し、かつ、縮合反応開始時から
保護コロイドを添加するまでの間においてビスア
マイド類を加えることである。 以下本発明について詳述する。 まず、フエノール類1モルに対して、所定量の
アルデヒド頼を、無機アルカリ触媒の存在下で、
40〜100℃に加熱して約20分〜3時間付加縮合さ
せたのち(1次反応)残量のアルデヒド類を加え
てからアミン系触媒を添加し、60〜100℃に加熱
して約30分から4時間にわたつて付加縮合させる
(2次反応)か、あるいはフエノール類1モルに
対して1〜3.0モルのアルデヒド類を無機アルカ
リ触媒とアミン系触媒の併用、触媒の存在下に40
〜100℃に加熱して約30分〜6時間付加縮合させ
る方法で得られる反応混合物にビスアマイド類を
均一に混合分散させ、ついで該反応系を希釈させ
る“希釈水”と保護コロイドを加えて、該水性媒
体中に微細な粒子状のレゾール樹脂を形成せしめ
て該反応系を懸濁化し、さらに60〜100℃に加熱
して約20分〜4時間付加縮合させたのち冷却する
造粒工程(第1工程)と、次いで、該懸濁液をろ
過して粒状の含水固形レゾール(含水率約10〜15
%)を分離する水切工程、該粒状の含水樹脂を横
型連続流動層乾燥装置中で、未除湿あるいは除湿
された常温空気と接触流動(粒子は浮遊状態にあ
る)させながら、該粒子表面の付着水分を除去し
て約5〜7%(カールフイツシヤー水分測定法)
の含水樹脂粒子とする(1次乾燥)。さらに回分
式流動層乾燥装置中で、40〜80℃の加熱空気と接
触流動させながら、内包水分を除去して含水率を
約3%以下とし(2次乾燥)、常温に冷却する乾
燥工程(第2工程)を経て非粘着性で耐ブロツク
性に優れた取扱いの容易な乾燥された約50〜1000
ミクロンの固形アンモニアレゾール樹脂組成物
(以下、固形レゾールという)が得られる。 なお、前記説明においては、ビスアマイドは付
加縮合させた反応混合物に加える場合について説
明したが、ビスアマイド自体は不活性なものであ
るから縮合反応開始時から保護コロイドを加える
までの間(保護コロイドと同時に加える場合を含
む)どの時点において加えてもよい。 また、本発明方法は、尿素、メラミン、グアナ
ミン等のアミン化合物又はそれらのホルムアルデ
ヒド樹脂、キシレン樹脂などを加えて変性させた
樹脂を製造する場合にも適用しうるものである。 更に、本発明方法により得られた粒状の固形レ
ゾールは、必要に応じて、それ自体で、または適
宜ノボラツク樹脂、シランカツプリング剤、硬化
促進剤、尿素、ヘキサメチレンテトラミンなどの
添加物を配合した後、2軸押出機、造粒機等の賦
形装置を用いて針状、棒状、マーブル状に賦形さ
れあるいは粉砕機等で粉状にして使用されうる。 次に、本発明方法の構成要素について説明する
が、特別の記載がない限りいずれも限定されるも
のではなく、また該明細書に記載される「%」は
「重量%」を意味する。 (1) 縮合工程で使用されるフエノール類として
は、フエノール、レゾルシノール、カテコール
等のモノフエノール類およびレゾルシノール、
カテコール製造時の精製残渣、メタクレゾー
ル、3,5−キシレノール等のオルソ位もしく
はパラ位に炭素数1〜4のアルキル基を1〜2
個有するアルキルフエノール類、ビスフエノー
ルA、ビスフエノールF等のビスフエノール類
およびそれらの精製残渣などが用いられ、ま
た、アルデヒド類としては、ホルマリン、パラ
ホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルムア
ルデヒド類、フルフラールなどが用いられる。 なお、これらは2種以上混合して使用しても
よい。 その配合割合は、フエノール類1モルに対し
てアルデヒド類は1〜3モル、好ましくは1.3
〜2.5モルであり、1モル未満では硬化性能が
改善されず、3.0モルより多いと造粒安定性に
欠ける。 また、使用される無機アルカリ触媒は、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、および水酸化カ
ルシウム、水酸化バリウム、酸化マグネシウム
等のアルカリ土類金属水酸化物又は酸化物など
があげられるが、単独又はそれらを併用しても
よい。 その添加量は、フエノール類に対して0.1〜
5重量%(以下単に%と略記する)好ましくは
0.3〜3%である。 また、アミン系触媒は、アンモニア、エチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンなどが
例示され、単独またはそれらを併用して使用し
てもよい。 その添加量は、フエノール類に対して1〜10
%好ましくは2〜8%である。 ビスアマイド類とは、脂肪酸アマイド類の一
種で、脂肪酸アマイド2分子とホルムアルデヒ
ド1分子が縮合した高融点(140℃以上)のワ
ツクス状物質であり、メチレンビスステアリン
酸アマイド、あるいはエチレンビスステアリン
酸アマイドなどが単独でまたは混合して使用さ
れる。ステアリン酸モノアマイド、メチロール
アマイドなどは、造粒性を阻害するため使用で
きない。 ビスアマイドを保護コロイドと共に添加する
場合、先づ、使用する保護コロイドの一部(例
えば1/2量)とビスアマイド類とを添加し、つ
いで、保護コロイドの残量を添加しても良い。 ビスアマイド類の添加量はフエノール類に対
して0.5〜10%好ましくは2〜8%であり、0.5
%未満では添加効果がなく10%より多くてもそ
の効果は変らず経済的に好ましくない。 (2) 造粒工程において使用される“希釈水”の量
は、フエノール類に対して10〜150%で主原料
の配合条件、反応釜の撹拌能力などを考慮して
適宜選択される。 また、保護コロイドとしては、アラビアゴ
ム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレングリコールなどを単独でまたは併用
して用いられる。 その添加量は、フエノール類に対して0.01〜
10%で0.01%未満では造粒性が十分でなく10%
より多くなると水切りを著しく困難とする。 (3) 水切工程で使用されるろ過装置は、ろ過機、
遠心分離機等の慣用装置が適宜選択され、でき
れば連続的に処理しうるものが好適である。 (4) 乾燥工程で使用される乾燥装置は、被乾燥材
料を変質させない慣用装置から適宜選択されう
るが、被乾燥材料の形状、材料温度の均一性、
材料の非破壊性、運転操作の容易性、熱効率、
設備費などを考慮すると流動層乾燥装置が本発
明方法に対し最適である。 また、本発明方法の一つの特徴は、予備乾燥
(1次乾燥)を目的とする横型連続流動層乾燥装
置と本乾燥(2次乾燥)を目的とする回分式流動
層乾燥装置の配設によつて、高生産性を維持しつ
つ、均質な実質的に乾燥された固形レゾールが得
られることである。 さらに、他の一つの特徴は、流動層乾燥装置で
重大な問題点は浮遊流動時の相互摩擦による被乾
燥材料の帯電に基く、爆発、層内壁への付着等の
障害であるが、本発明のビスアマイド類を含む固
形レゾールは、流動層内壁への付着は殆んどなく
製品切替え時の清掃も必要とせず、生産性、品質
管理、あるいは労働負荷の軽減など著しい効果を
見出し、これが該装置を選定した理由でもある。 本発明方法において、講じた各手段の作用に関
する理論的な機構は必ずしも明確ではないが、以
下のように考えられる。 アミン系触媒より付近反応(メチロール化反
応)の促進機能が大きな無機アルカリ触媒は、フ
エノールに対するホルムアルデヒドの付加反応を
一段と促進させ、反応性の高いメチロール基を多
く含有する縮合物を生成させることによつて硬化
速度を速くさせる作用を有し、他方、アミン系触
媒は、無機アルカリ触媒に比し分子量をより大と
し、かつ疎水性構造を有する縮合物を生成させる
作用を有するものと思われる。 そして、無機アルカリ触媒とアミン系触媒を使
用して得られる縮合物は多くのメチロール基を有
するため、アミン系触媒単独の縮合物より親水性
に富み、次の造粒工程における保護コロイドによ
る造粒性およびその安定性に欠ける傾向にある。 本発明における縮合物中に分散されたビスアマ
イド類は前記の欠点を改善するもので、その疎水
性機能により樹脂相と水相との分離を促進して造
粒性を高め、またその滑性機能と相俟つて粒子相
互の付着を防止し、その安定性を高める作用を行
なうもので、この点本発明方法における重要な特
徴の一つである。 また希釈水は、粒子相互の付着を防止する補助
的な作用、該縮合物中に含まれる未反応モノマー
類の抽出作用、さらに該縮合物の反応進行に伴な
い発生する反応熱を吸収し、過度な反応の進行を
抑制(ゲル化の防止)する作用をするため反応制
御が容易で高度な製造技術も必要とせず均質な固
形レゾールが得られるのである。 さらに保護コロイドは、該縮合物を約50〜1000
ミクロン程度の粒子を形成する作用を行ない、そ
の際樹脂の凝集力によつて該縮合物中に含まれて
いた水分の殆んどは放出され、樹脂粒子が多量の
水中に分散している状態(懸濁化)とするため、
非常に撹拌が容易となりまた外部からの温度制御
(加熱・冷却)も容易で特に反応停止後の冷却が
迅速に行なえることは、反応を極限まで進め得る
ものである。 さらに、樹脂粒子は粒状化の際、樹脂の凝集力
で水分の殆んどを放出するためろ過分離後の樹脂
粒子の全含水量約10〜15%、表面付着水を除去し
た1次乾燥後の含水量約5〜7%となり樹脂粒子
を熱爆露する時間が短くてよいという2次的効果
がある。 樹脂粒子と水を分離する水切工程において、該
樹脂粒子に含まれるビスアマイド類はその疎水性
ならびに滑性機能により該粒子相互の付着が防止
されるため、ケーキング化が起り難く水切作業を
大巾に向上させる作用をする。 含水粒子を乾燥する乾燥工程の1次乾燥におい
て、該樹脂粒子に含まれるビスアマイド類はその
滑性機能により含水樹脂粒子の流動性(浮遊状
態)を良好にし、また疎水性機能により、該粒子
表面の付着水分の離脱を容易にし、乾燥効率を高
める作用をする。また2次乾燥において、該樹脂
粒子に含まれるビスアマイド類は含有水分の減少
に伴ない該粒子の相互摩擦によつて生起する静電
気に基く該粒子の帯電を防止し、流動層内壁等へ
の該微粒子の付着と粉塵爆発を抑制する作用をし
生産効率を高め、かつ安全性を与える。 (実施例) 実施例 1 フエノール1000Kgと47%ホルマリン1019Kgとを
反応容器内で混合し、20%苛性ソーダ50Kgと25%
アンモニア水160Kgを徐々に添加したのち加温し
70℃に保持する。この温度で90分反応させたの
ち、メチレンビスステアリン酸アマイド30Kgを添
加して均一に混合分散させ、次いで希釈水940Kg
を加えたのち20%アラビアゴム水溶液100Kgを添
加し粒状物を生成させて懸濁液とし、さらに同温
度で90分反応させて30℃まで冷却し、冷却後も撹
拌は継続した。次いで該懸濁液をベルト式ろ過装
置で処理して得られた粒状の含水樹脂(含水率15
%)は、横型連続流動乾燥装置の一端に設けられ
た投入口より連続的に投入し、流動化風速約0.5
m/秒の常温空気で流動状態を保ちながら、か
つ、他端方向へ送りながら乾燥させ、該装置の他
端排出口より連続的に排出され含水率約5%の1
次乾燥樹脂粒子が得られた。さらに、該1次乾燥
粒子樹脂は回分式流動層乾燥装置に投入され、流
動化風速約0.5m/秒の空気で流動させながら、
導入空気温度を徐々に70℃まで段階的に昇温し、
同温度で60分乾燥させた後冷却して、含水率約2
%の非粘着性で取扱いの容易な固形レゾールが得
られた。該樹脂は、貯蔵タンクへ移送貯蔵したが
ブロツクしないものであつた。また、乾燥終了後
の流動層内壁への微粉ないしは微粒子の付着は観
察されなかつた。 実施例 2 フエノール1000Kgと47%ホルマリン680Kgとを
反応容器内で混合し、酸化マグネシウム5Kgを添
加したのち加温し、75℃で1時間反応させた。 次いで更に47%ホルマリン340Kgを加え、25%
アンモニア水160Kgを徐々に添加したのち加温し
80℃に保持した。この温度で60分反応させたの
ち、エチレンビスステリアン酸アマイド30Kgを添
加し、均一に混合分散させ、次いで希釈水940Kg
を加え温度を75℃とし20%アラビアゴム100Kgと
ヒドロキシエチルセルロース1Kgを添加造粒し、
さらに同温度で50分反応させて30℃まで冷却し、
その後も撹拌は継続した。ついで、実施例1と同
様に水切ならびに乾燥を行うことにより、実施例
1と同様な樹脂性状の固形レゾールが得られ、貯
蔵タンク内でもブロツクしないものであつた。ま
た、乾燥終了後の流動層内壁への微粉あるいは微
粒子の付着は乾察されなかつた。 比較例 1 触媒としての苛性ソーダならびにメチレンビス
ステアリン酸アマイドを使用することなく、かつ
希釈水を使用せず、また二次乾燥における最終温
度を55℃とした以外は実施例1と同様な方法で得
た固形レゾールを貯蔵タンクに貯蔵した所、貯蔵
タンクの下部にある樹脂粒子はブロツクしてい
た。この場合、乾燥終了後の流動層乾燥装置内壁
に微粉ないしは微粒子の付着が観察された。 比較例 2 添加物としてのエチレンビスステアリン酸アマ
イドを使用せず、かつ、また2次乾燥における最
終乾燥温度を50℃にした以外は実施例2と同様な
方法で得た粒状固形レゾールを貯蔵タンクに貯蔵
したところ、該タンク内でブロツクした。 なお、乾燥終了時の流動層乾燥装置内壁に対す
る微粉ないしは微粒子の付着は比較例1と同様で
あつた。 比較例 3 フエノール50Kgと47%ホルマリン51Kgとをパイ
ロツト反応器内で混合し、25%アンモニア水8Kg
を徐々に添加したのち加温し、80℃に保持する。
この温度で30分間反応させたのち冷却・静置し、
上層の廃液を除去した後、下層の縮合物を温水50
Kgで洗浄し、次いで30〜60mmHgの減圧下で90℃
まで減圧脱水し、直ちに、金属製皿に排出し扇風
機で強制冷却させて粗砕し、粗粒状の固形レゾー
ルを得たが、非常にブロツクし易いものであつ
た。 比較例 4 触媒として25%アンモニア水8Kgと20%苛性ソ
ーダ2.5Kgとを併用触媒とする以外は、比較例3
と同様な方法で得られた縮合物を30〜60mmHgの
滅圧下で減圧脱水させたところ、65℃で撹拌負荷
が異常に高くなり、脱水を続行することは不可能
であつた。 つぎに上記実施例または比較例(但し比較例4
は除く)で得られた固形レゾールを使用し、次の
ドライホツトコート方法によつて、樹脂被覆砂粒
を得た。 温度135〜145℃に加熱された三栄6号珪砂と該
珪砂に対して3%の固形レゾールをスピードミキ
サーに仕込み、30秒間混練後、該珪砂に対して
1.5%の冷却水を添加し、塊状の被覆砂粒が崩壊
するまで混練を続けたのち、該珪砂に対して0.05
%のステアリン酸カルシウムを添加し、20秒間混
合して排出・冷却して、樹脂被覆砂粒を得た。得
られた樹脂被覆砂粒の特性を第1表に示す。
【表】 (発明の効果) 本発明は上述の記載から明らかな如く、固形レ
ゾールの製造過程におけるゲル化などの不具合を
伴なわず、高度な製造技術も要せず、高生産性を
保ち製造が容易で、有用で実用性に富む固形レゾ
ールを安定的に供給しうる量産方法を提供でき
る。 また、本発明方法により得られる固形レゾール
は従来の固形レゾールに比し融点が高いため貯蔵
安定性が良いばかりでなく、ゲルタイムが速いた
め、シエルモールド用結合剤として使用した場
合、硬化速度が速く、良好な強度を有する樹脂被
覆砂粒が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエノール類1モルに対し、アルデヒド類1
    〜3モルを無機アルカリ触媒とアミン系触媒を併
    用もしくは隔時的に添加して付加縮合させたの
    ち、希釈水と保護コロイドを加えて反応系を懸濁
    化させ、さらに付加縮合させたのち冷却する第1
    工程と、 第1工程で得られた懸濁液をろ過して、生成さ
    れた含水樹脂粒子を分離したのち、連続流動層乾
    燥機中で該含水樹脂粒子と常温空気と接触させて
    1次乾燥し、さらに回分式流動層乾燥機中で加熱
    空気と接触させて2次乾燥する第2工程とを包含
    し、かつ、縮合反応開始時から保護コロイドを添
    加するまでの間においてビスアマイド類を加える
    ことを特徴とする粒子状の固形レゾール樹脂組成
    物の製造方法。 2 無機アルカリ触媒がアルカリ金属水酸化物、
    アルカリ土類金属の水酸化物もしくは酸化物であ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 アミン系触媒がアンモニア、ヘキサメチレン
    テトラミンである特許請求の範囲第1項記載の製
    造方法。 4 ビスアマイド類がメチレンビスステアリン酸
    アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイドで
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 希釈水をフエノール類100重量部に対して10
    〜150重量部で用いる特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 6 保護コロイドがアラビアゴム、ヒドロキシエ
    チルセルロースである特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。
JP23681884A 1984-11-12 1984-11-12 粒子状固形レゾ−ル樹脂組成物の製造方法 Granted JPS61115920A (ja)

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