JPH0376078B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は時分割多重通話路がそれぞれ個別に設
定される複数の機能回路を具備する汎用化装置に
おける時分割多重通話路分配方式に関する。

(b) 技術の背景 例えばデイジタル交換機においては、押しボタ
ンダイヤル信号（PB信号）の受信機能、可聴音
信号の送信機能等の各種信号送受信機能あるいは
着信転送機能、会議通話機能等の各種サービス機
能を実現するために、前記各機能をそれぞれ実現
する複数の機能回路を具備する信号装置を設け、
信号用時分割多重通話路（以後信号用ハイウエイ
と称す）を介して時分割ネツトワークに接続して
いる。この場合、複数の機能回路は前記の如くそ
れぞれが異なるサービス機能を実現するものであ
り、交換機の設置条件により設備される機能回路
の種類及び数量が異なるうえ、将来の設備変更も
予想されるため、これら状況に応じた設備及び設
備変更を容易にするため、容量的に信号用ハイウ
エイを１本専有する必要がない場合でも機能回路
ごとに１本の信号用ハイウエイを割り付けておく
方が交換機の融通性を高めることができる。しか
し、時分割ネツトワークは信号用ハイウエイの他
に、加入者および中継線に用いられる通話用時分
割多重通話路（以後通話用ハイウエイと称す）を
も収容し、これら両ハイウエイの収容可能総数は
一定であるので、信号用ハイウエイの設置数を極
力減少させ、通話用ハイウエイの収容可能数を圧
迫しないことが必要である。前記信号装置が具備
する各機能回路の所要タイムスロツト数は、１ハ
イウエイを構成するタイムスロツト数（例えば32
タイムスロツト）に比し遥かに少ない場合が想定
されるので、各機能回路毎に信号用ハイウエイを
設けることは前述の理由から許されない。その対
策として、１つの信号用ハイウエイに含まれるタ
イムスロツトを複数の機能回路に一定の比率で分
配することも考慮されるが、各機能回路の使用状
況を将来に渡つて予測することは困難であるの
で、かゝる方法は必ずしも信号用ハイウエイの所
要数を減少させる為に有効では無い。従つて、各
機能回路の使用状況の変化に対応して、常に信号
用ハイウエイを効率良く使用する時分割多重通話
路分配方式が必要となる。

(c) 従来技術と問題点 第１図は従来ある時分割多重通話路分配方式の
一例を示す図である。第１図において、時分割ネ
ツトワーク１には複数の通話用ハイウエイ２と、
信号装置７に接続される信号用ハイウエイ３乃至
６が収容されている。各信号用ハイウエイ３乃至
６はそれぞれ32タイムスロツトから構成されてい
る。信号装置７は、三組の機能Ａ回路８乃至１０
と、それぞれ一組の機能Ｂ回路１１乃至機能Ｆ回
路１５とを具備している。

各機能Ａ回路８乃至１１は、それぞれ８タイム
スロツト分の処理が可能であり、信号ハイウエイ
３乃至６お構成するタイムスロツト数３２に比し
遥かに少ない。

また機能Ｂ回路１１乃至機能Ｆ回路１５は、そ
れぞれ信号用ハイウエイと同数の32タイムスロツ
ト分の処理が可能であるが、各機能Ｂ回路１１乃
至機能Ｆ回路１５に32タイムスロツト分の処理
が、同時に加わることは無い。

かかる場合に、各機能Ａ回路８乃至機能Ｆ回路
１５を、それぞれ32タイムスロツトから構成され
る信号ハイウエイを介して直接時分割ネツトワー
ク１に接続すると、合計８組の信号ハイウエイを
時分割ネツトワーク１に収容する必要が生じ、通
話用ハイウエイ２の収容端子数を圧迫することと
なる。

そこで第１図においては、時分割ネツトワーク
１に収容する信号用ハイウエイ数を、信号装置７
に同時に加わる負荷に将来の拡張を考慮し、それ
ぞれ32タイムスロツトから構成される４ハイウエ
イ（３乃至６）に限定している。信号用ハイウエ
イ３乃至６はそれぞれ８タイムスロツト宛のタイ
ムスロツト群に４等分され、各機能回路の使用状
況に対応して第１図に示される如く割当てられて
いる。信号装置７のインタフエース回路１６に
は、４個のデマルチプレクサ１７乃至２０が設け
られ、入力される信号用ハイウエイ３乃至６をそ
れぞれ前記タイムスロツト群毎に分配して出力す
る。各デマルチプレクサ１７乃至２０の出力端子
はそれぞれ対応する機能回路にケーブルにより接
続される。なお機能Ｂ回路１１乃至機能Ｆ回路１
５はそれぞれマルチプレクサ２１乃至２５を介し
て４本のケーブル（32タイムスロツト）を接続す
ることが出来る。将来各機能回路の使用状況に変
動が生じた場合にも、インタフエース回路１６と
各機能回路との間のケーブルを変更することによ
り対処することが出来る。

以上の説明から明らかな如く、従来ある時分割
多重通話路分配方式においては、信号用ハイウエ
イ３乃至６をそれぞれ４等分したタイムスロツト
群毎に任意の機能回路に使用させるために、信号
装置７内においてインタフエース回路１６と各機
能回路との間をケーブルにより接続していた為、
機能回路数が増加するに伴い所要ケーブル数も増
加し、更に各機能回路の使用状況の変化に対応し
てケーブルの変更が必要となり、運用管理上煩雑
であつた。

(d) 発明の目的 本発明の目的は、前述の如き従来ある時分割多
重通話路分配方式の欠点を除去した新たな時分割
多重通話路分配方式を実現することに在る。

(e) 発明の構成 この目的は、時分割多重通話路をそれぞれ個別
に設定する複数の機能回路を具備する汎用化装置
内に、一端に前記複数の機能回路の各々に接続さ
れる分配用時分割多重通話路、他端に交換機の時
分割ネツトワークに接続される信号用時分割多重
通話路を収容する時間スイツチを設け、該信号用
時分割多重通話路に含まれるタイムスロツトの総
数が前記分配用時分割多重通話路を介して前記複
数の機能回路に同時に接続されるタイムスロツト
の総数以上であり、かつ該信号用時分割多重通話
路の数が前記分配用時分割多重通話路の数より少
数となる如く設定し、前記時間スイツチにおいて
前記信号用時分割多重通話路に含まれるタイムス
ロツトと前記分配用時分割多重通話路に含まれる
タイムスロツトを接続することにより、複数の機
能回路の数より少ない信号用時分割多重通話路を
介して前記交換機の時分割ネツトワークと複数の
機会回路とを接続することにより達成される。

(f) 発明の実施例 以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。第２図は本発明の一実施例による時分割多重
通話路分配方式を示す図である。なお、全図を通
じて同一符号は同一対象物を示す。第２図におい
ても、時分割ネツトワーク１には複数の通話用ハ
イウエイ２と、信号装置７に接続される信号用ハ
イウエイ３乃至６が収容されている。各信号用ハ
イウエイ３乃至６は第１図同様、８タイムスロツ
ト宛のタイムスロツト群に４等分され、各タイム
スロツト群は図示される如き各機能回路に割当て
られている。信号装置７のインタフエース回路１
６には時間スイツチ２６が設けられている。該時
間スイツチ２６は信号用ハイウエイ３乃至６と、
やはり32タイムスロツトから構成される10本の分
配用時分割多重通話路（以後分配用ハイウエイと
称す）２７乃至３６とを、タイムスロツト群単位
に変換接続する。また、信号装置７に機能Ａ回路
８乃至機能Ｆ回路１５が具備されているが、該機
能回路は基本的には機能回路ごとに異なる機能の
回路である。例えば機能Ａ回路８〜１０はそれぞ
れ８回路分の押しボタンダイヤル（PB）信号受
信回路からなる回路であり、機能Ｂ回路は着信転
送回路32回路分を備えた回路である、という如く
機能も容量も異なるため、交換機が設置される局
規模や設置場所（ビジネス街か住宅地か）によつ
て設備される機能回路の種類と数量が大きく異な
る可能性があり、また機能回路ごとに実装される
場所が異なる可能性もある。更に将来の増設や設
備変更が容易となるような配慮も必要である。こ
のため、当面接続されるタイムスロツトの数が１
本の時分割多重通話路のタイムスロツト数（例え
ば32タイムスロツト）よりかなり少ない場合で
も、交換機としては機能回路ごとに１本づつの時
分割多重通話路を設定しておく方が融通性を高め
ることができる。以上の理由から、第２図におい
ては分配用ハイウエイ２７乃至３４には、それぞ
れ機能Ａ回路８乃至機能Ｆ回路１５が接続され、
分配用ハイウエイ３５および３６は将来増設され
る機能回路に備える。第２図においては、信号用
ハイウエイ３の第１タイムスロツト群は分配用ハ
イウエイ２７を介して機能Ａ回路８に、信号用ハ
イウエイ３の第２タイムスロツト群は分配用ハイ
ウエイ２８を介して機能Ａ回路９に、信号用ハイ
ウエイ３の第３タイムスロツト群、信号用ハイウ
エイ４の第１スロツト群および信号用ハイウエイ
６の第４タイムスロツト群は分配用ハイウエイ３
２を介して機能Ｄ回路１３に、信号用ハイウエイ
３の第４タイムスロツト群は分配用ハイウエイ３
３を介して機能Ｅ回路１４に、信号用ハイウエイ
４の第３タイムスロツト群および信号用ハイウエ
イ６の第２タイムスロツト群は分配用ハイウエイ
３０を介して機能Ｂ回路１１に、信号ハイウエイ
５の第２タイムスロツト群は分配用ハイウエイ２
９を介して機能Ａ回路に、信号用ハイウエイ５の
第４タイムスロツト群は分配用ハイウエイ３４を
介して機能Ｆ回路１５に、信号用ハイウエイ６の
第３タイムスロツト群は分配用ハイウエイ３１を
介して機能Ｃ回路１２に、時間スイツチ２６を介
してそれぞれ交換接続される。以下、この動作の
一例を説明する。第２図の機能Ａ回路８〜１０を
それぞれPB信号受信回路８回路からなる回路で
あるとすると、例えば機能Ａ回路８には第２図中
に図示されている如く４群のタイムスロツト群に
分けられた32のタイムスロツトから構成される分
配用ハイウエイ（DHW）２７が専用に使用され
る。該機能Ａ回路８のPB信号受信回路８回路に
は前記分配用ハイウエイ２７の第１タイムスロツ
ト群の８タイムスロツトがそれぞれ対応してい
る。いま、交換機の時分割ネツトワークに図示省
略された押しボタン電話機（以下、PB電話機と
記す）より起呼があると、図示省略された交換機
の制御部が前記PB電話機を機能Ａ回路８〜１０
のうちの空きPB信号受信回路に接続する。例え
ば機能Ａ回路８の中の第1PB信号受信回路が空い
ていることを前記制御部が確認すると、前記PB
電話機を時分割ネツトワークを通して信号用ハイ
ウエイ３の第１タイムスロツト群の前記PB信号
受信回路に対応するタイムスロツト、例えば該信
号用ハイウエイの第１タイムスロツトに接続す
る。このとき、時間スイツチ２６は該信号用ハイ
ウエイ３の第１タイムスロツトを分配用ハイウエ
イ２７の第１タイムスロツトに接続する。これに
よつて前記PB電話機と機能Ａ回路８の第1PB信
号受信回路が接続され、前記PB電話機より送出
されて図示省略された加入者回路においてデイジ
タル信号に変換されたPB信号が該機能Ａ回路８
の第1PB信号受信回路に送られる。PB信号の受
信を終わり、機能Ａ回路８より受信された信号が
前記制御部に送られると、該制御部は時分割ネツ
トワーク１において前記PB電話機と信号用ハイ
ウエイ３との接続を断ち、また時間スイツチにお
いても信号用ハイウエイ３と分配用ハイウエイ２
７の接続を断つ。以上により信号装置に対する接
続は終了し、制御部はPB電話機を通話用ハイウ
エイ２に接続する。第２図の構成においては将来
各機能回路の使用状況が変化し、または新たな機
能回路が設置される等により、信号用ハイウエイ
３乃至６の各タイムスロツト群の分配を変更する
場合にも、時間スイツチ２６の制御方法を変更す
ることにより、各タイムスロツト群を所要の機能
回路を接続する分配用ハイウエイ２７乃至３６に
交換接続することが出来る。従つて分配用ハイウ
エイ２７乃至３６は第１図におけるケーブルの如
く接続替えを行う必要が無くなり、例えば印刷配
線方法等により固定的に配線することも可能とな
る。

以上の説明から明らかな如く、本実施例によれ
ば、信号用ハイウエイ３乃至６の各タイムスロツ
ト群は信号装置７内のインタフエース回路１６に
設けられた時間スイツチ２６により、任意の分配
用ハイウエイ２７乃至３６に分配可能となり、分
配用ハイウエイ２７乃至３６は固定的に配線して
も任意のタイムスロツト群を所要の機能回路に分
配することが可能となる。

なお、第２図はあく迄本発明の一実施例に過ぎ
ず、例えば信号用ハイウエイ３乃至６の数および
構成は図示されるものに限定されることは無く、
他に幾多の変形が考慮されるが、何れの場合も本
発明の効果は変らない。また信号装置７が具備す
る機能回路の種類および数、並びに分配用ハイウ
エイ２７乃至３６の数は図示されるものに限定さ
れることは無く、他に幾多の変形が考慮される
が、何れの場合にも本発明の効果は変らない。ま
た、以上において、信号用ハイウエイ３と分配用
ハイウエイ２７のタイムスロツトを予め固定的に
対応ずけた例を説明したが、信号用ハイウエイ３
〜６の中のタイムスロツトを呼ごとに自由に選択
して時間スイツチ２６に接続させ、該時間スイツ
チ２６において接続対象の機能回路に対応するタ
イムスロツトに接続させるダイナミツクなタイム
スロツト割当てを行なうことも容易に可能であ
る。更に本発明はデイジタル交換機の信号装置に
適用するものに限定されることは無く、１または
複数の時分割多重通話路に接続される複数の機能
回路を具備する任意の汎用化装置に適用した場合
にも、本発明の効果は変らない。

(g) 発明の効果 以上、本発明によれば、前記汎用化装置におい
て、時分割ネツトワークに接続される信号用時分
割多重通話路に含まれるタイムスロツトを時間ス
イツチにより任意の機能回路に分配することによ
り、汎用化装置内の分配用時分割多重通話路の配
線が固定化可能となり、該汎用化装置の運用が簡
明となるほか、前記信号用時分割多重通話路のを
機能回路の数より少なく設定することにより時分
割ネツトワークに収容する信号用時分割多重通話
路の増加を防ぎ、該時分割ネツトワークの効率を
高めることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来ある時分割多重通話路分配方式の
一例を示す図、第２図は本発明の一実施例による
時分割多重通話路分配方式を示す図である。 図において、１は時分割ネツトワーク、２は通
話用ハイウエイ、３乃至６は信号用ハイウエイ、
７は信号装置、８乃至１０は機能Ａ回路、１１は
機能Ｂ回路、１２は機能Ｃ回路、１３は機能Ｄ回
路、１４は機能Ｅ回路、１５は機能Ｆ回路、１６
はインタフエース回路、１７乃至２０はデマルチ
プレクサ、２１乃至２５はマルチプレクサ、２６
は時間スイツチ、２７乃至３６は分配用ハイウエ
イを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 時分割多重通話路がそれぞれ個別に設定され
   る複数の機能回路を具備する汎用化装置内に、 一端に前記複数の機能回路の各々に接続される
   分配用時分割多重通話路、他端に交換機の時分割
   ネツトワークに接続される信号用時分割多重通話
   路を収容する時間スイツチを設け、該信号用時分
   割多重通話路に含まれるタイムスロツトの総数が
   前記分配用時分割多重通話路を介して前記複数の
   機能回路に同時に接続されるタイムスロツトの総
   数以上であり、かつ該信号用時分割多重通話路の
   数が前記分配用時分割多重通話路の数より少数と
   なる如く設定し、 前記時間スイツチにおいて前記信号用時分割多
   重通話路に含まれるタイムスロツトと前記分配用
   時分割多重通話路に含まれるタイムスロツトを接
   続することにより、複数の機能回路の数より少な
   い信号用時分割多重通話路を介して前記時分割ネ
   ツトワークと複数の機能回路とを接続することを
   特徴とする時分割多重通話路分配方式。