JPH03757Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 （産業上の利用分野） 本考案は高周波信号切換器に係り、特に衛星放
送に於ける共同受信機器に使用する事のできる高
周波信号切換器に関する。

（従来の技術） 第２図に衛星放送の共同受信の基本システムを
示す。同図は３分配共同受信の場合で、２Ａ，２
Ｂはアンテナ（図示せず）よりの高周波信号を周
波数変換するローノイズ ブロツクダウン コン
バータ（Low Noise Blockdown Converter）
（以下LNBと記す）。２１，２２は分配器でそれ
ぞれLNB２Ａ、LNB２Ｂよりの高周波信号を３
分配する。２３〜２５は高周波信号切換器で
LNB２Ａ，LNB２Ｂよりのいずれかの高周波信
号を切換選択する。２６〜２８はチユーナで、そ
れぞれ高周波信号切換器２３〜２５の出力を入力
して復調動作を行なう。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の基本システムにおいては、LNBの電源
はチユユーナ側から高周波信号路に重畳する形で
供給される。第２図の場合、単に各チユーナから
の電源を並列に接続したのでは、チユーナ２６〜
２８の内の最も電圧の高いチユーナがLNB２Ａ，
２Ｂをドライブすることになり、また、同時に他
のチユーナもドライブしてしまう事になる。しか
しながら、１つのチユーナで２つのLNBをドラ
イブする必要は無く、また他のチユーナに電源を
供給してしまうのは危険である。特に他のチユー
ナに換えて、ダミーの終端抵抗が接続されている
場合は、焼損事故を誘発する恐れもある。

本考案は上記したような不都合を解消した高周
波信号切換器を提供するものである。

「考案の構成」 （問題点を解決するための手段） 本考案に係る高周波信号切換器の構成を、第１
図を参照して説明する。AconはLNB２Ａからの
高周波信号を選択する切換信号が入力される切換
信号入力端、BconはLNB２Ｂからの高周波信号
を選択する切換信号が入力される切換信号入力
端、AinはLNB２Ａからの高周波信号が入力さ
れる高周波信号入力端、BinはLNB２Ｂからの高
周波信号が入力される高周波信号入力端、Outは
選択された高周波信号が出力される高周波信号出
力端であると共に、チユーナからのLNBドライ
ブ用の電源電圧が供給される電源入力端である。

トランジスタＱ３，Ｑ４は直流路に介挿された
一方向スイツチング手段であり、それぞれトラン
ジスタＱ１，Ｑ２によりオンオフ制御される。コ
ンデンサＣ１とコイルＬ１、コンデンサＣ３とコ
イルＬ２、コンデンサＣ９とコイルＬ３、コンデ
ンサＣ１０とコイルＬ４、コンデンサＣ１１とコ
イルＬ５、コンデンサＣ１２とコイルＬ６、コン
デンサＣ２とコイルＬ８、コンデンサＣ４とコイ
ルＬ９は、それぞれ高周波阻止手段を構成してい
る。

コンデンサＣ５〜８、Ｃ１４は直流阻止コンデ
ンサで、高周波信号はこれらのコンデンサを通し
て伝送される。ダイオードＤ１〜４はピンダイオ
ードで、切換信号入力端Acon、またはBconに入
力される切換信号によりオンオフして、高周波信
号入力端Ain、またはBinに入力される高周波信
号を選択的に高周波信号出力端Outに出力する。

（作用） いまLNB２Ａを選択しようとする時は、切換
信号入力端Aconに高電圧を印加する。するとト
ランジスタＱ１、およびＱ３がオンして、高周波
信号出力端OutからコイルＬ８、トランジスタＱ
３、コイルＬ１、高周波信号入力端Ainへの直流
路が形成される。この直流路を介して、チユーナ
からの電源電圧が、LNB２Ａへ供給される。な
お、この直流路は上記したコイルとコンデンサＣ
１、およびＣ２により、高周波信号は伝送しな
い。また、トランジスタＱ３の存在により高周波
信号入力端Ain側から高周波信号出力端Out側へ
は直流は流れないので、LNB２Ａに、他の高い
電源電圧を有するチユーナが接続されていても何
ら問題は生じない。

一方、切換信号入力端Aconに高電圧が印加さ
れると、ピンダイオードＤ２，Ｄ３も同時にオン
する。したがつて、高周波信号入力端Binからの
高周波信号はダイオードＤ２により接地されてし
まうが、高周波信号入力端Ainからの高周波信号
は、コンデンサＣ５，Ｃ７、ダイオードＤ３、コ
ンデンサ１４を介して高周波信号出力端Outへと
伝送される。LNB２Ｂを選択しようとする時は、
切換信号入力端Bconに高電圧を印加すれば、上
記と同様の動作より、LNB２Ｂの選択が行なわ
れる。

「考案の効果」 以上の説明により明らかなように、本考案に係
る高周波信号切換器によれば、ピンダイオードを
使用しているために消費電力が少なく、かつ、非
選択入力を接地しているために、アイソレーシヨ
ンが充分とれる。また、直流的には一方向性を有
しているため、共同受信時に電源電圧の低いチユ
ーナが、電源電圧の高いチユーナにドライブされ
てしまう危険性がなくなり、また、ダミー抵抗に
より終端しておいても問題ない。さらに、非選択
側のLNBには、電源電圧を供給していないので、
チユーナの電源供給能力は、LNB1台分のみで済
む。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る高周波信号切換器の一実
施例を示す回路図、第２図は本考案に係る衛生放
送の共同受信の基本システムを示すブロツク図で
ある。 Ｑ１〜４：トランジスタ、Ｄ１〜４：ピンダイ
オード、Acon，Bcon：切換信号入力端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高周波信号が入力される複数の入力端と、高周
   波信号が出力される出力端とを有し、前記入力端
   と前記出力端の間には、直流路と、高周波信号路
   が併設され、前記直流路は、第１の高周波阻止手
   段と一方向スイツチング手段が直列に接続されて
   なり、前記高周波信号路は、直流阻止コンデンサ
   を介して、ピンダイオードが信号路に対して並列
   及び直列に接続されてなり、切換信号が前記一方
   向スイツチング手段に供給されると共に、第２の
   高周波阻止手段を介して前記ピンダイオードにも
   同時に供給される事を特徴とする高周波信号切換
   器。